
雨だれの音もとしとった (種田山頭火)
山あれば山を観る
雨の日は雨を聴く
春夏秋冬
あしたもよろし
ゆふべもよろし (山頭火『草木塔』より)
雨である。
暖かな雨である。
土の中の虫たちも驚いていることだろう。
この冬は雪が少ない。
雪かきしてからの出勤も僅かである。
今は道々の日陰や家々の軒下にも雪を見ることはほとんどない。
ありがたいかな、淋しいかな。
1月が行く。
こうしてまた、今年の1月は行く。
年をあけてから、なんと月の足の早いこと。
「そのときどきの初心なり」と気持ちの節目区切りにして、手抜かりなく勤めよう。
寒の雨松の雫をまじへつつ (佐野青陽人)