
昨日は雪が舞ったり、風が強く吹いたり、日が射したりと定まらぬ天気だった。
こんな日には鳥の姿もない。
彼らのために用意した蜜柑や林檎も、等分された形のまま寒風にさらされている。
防寒ブーツとネックウオーマー、黒いシェラデザインのコートに身を包んで外に出る。
手袋は二重、耳まですっぽりガードするニット帽の上にさらにフードで覆う。
地の冷気を伝えないように靴下は厚手のものを重ねて履く。
この時期おきまりの私の散歩における完全防備スタイルだ。
防ぎようのない曝される頬に冷気が鋭く突き刺さる。
小1時間、冬の野や畑、土手などを見て歩く。
オオイヌノフグリの横で小さな白い花を見つける。
ハコベだ。ナズナもある。
可愛い唇を持つヒメオドリコソウもちらほらと。
庭へ戻る。
フクジュソウが地面から顔を出し、開きかけている。
下向きの小さな白い花はスノードロップ。
梅のつぼみにもそれぞれの色が見え始めた。
丸い手鞠のように見える黄色い蕾はロウバイだ。
そういえば各地からも開花したとの画像や便りが届けられる。
我が家のロウバイがいい香りを届けてくれるのもそう遠くはなさそうである。
蝋梅のつやを映しぬ薄氷 (増田龍雨)