
朝、庭を掃いていたら軽トラが止まり、小松さんが収穫籠を手に降りてきた。
「おはようございます」
「エンドウを摘んできたけど入れ物ある?」
台所からボウルをもってくる。
それにザザーッと空ける。
「ありがとうございます。いつもいただくばかりですみません」
「なあに、うちではたべきれんもんで。じゃあな」
また竹箒を動かす。
夕方には西山さんの奥さんが、「伊那の道の駅で主人が買ってきてくれたの」と南アルプス村のクロワッサンを10個。
家人は「明日の朝はご飯は炊かなくていいからね」と言う。
いただきもののあるうれしい日だった。
シロアヤメが咲いている。
ほかのアヤメの仲間に比べ小振りの清楚な花だ。
腰を落としていろいろな向き、角度で見る。
白菖蒲に日常の交錯した感情を解きほぐす言葉聞く (郷羽三夜子)





