
一月から進めてきた石膏直付けによる制作をようやく終えた。
表現テーマは早くに決まり、頭に描く人物像も一貫していた。
出刃包丁をメインにタガネと鑿などを用いて造型していく。
顔と首はおよそイメージ通りスムーズに進む。
難儀したのは頭髪のボリュームや流れの表現。
顔とのバランスを取りながら石膏を付けたり取ったりを何度も繰り返す。
すべて納得というわけではないが、区切りを付ける。
氷点下が続く中での水を使う作業であったが、心は切らさずに。
しばらく乾燥させた後、着色して仕上げる。
山村暮鳥の詩を読みつつ彫刻を造った今年の冬 (居山聞涛)


