ジョウビタキ(尉鶲) ~「後ろ姿」~
- 2023/02/10(Fri) -
ジョウビタキ2101

柿の木にジョウビタキ。
後ろ姿でもそれはわかる。
黒い翼に白い三角の斑。
銀白色の頭と橙茶色の腹。
しばらくの後、体を向き直し、黒い目のかわいい顔を見せてくれた。

「後ろ姿」という言葉でいつも思い出すのが幸田露伴の文章の一節。

『後ろ姿の香る』
香木を焚くとそのまことの芳しき気は、煙のまだ少しも立ち上らぬ先に迸りでる。
人の心の匂いその人のもまた同じである。
その人の一念が私に向かい、まことに美しきときは、その人が口を開いて言葉を出さずとも、身をもって行いを示さなくても、自ずとその優しき美しきさは溢れ迸り、私の胸に浸み透る心地がする。
この心の匂いをいつも備えている人こそまさに徳のある人というのであろう。(『洗心録』より) 

自分の後ろ姿は人に何を発しているのだろう。
今更過去は上書きできないが。

   柿の木に冬鳥がいる食べものはあるのかと心配した  (居山聞涛)

ジョウビタキ2102
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