
小さな季節飾りが十七箱ある。
どれも叔父の手作り。
細かなところまで丁寧に拵えてある。
おりふしに合わせ飾って楽しむ。
二月は節分飾り。
『鬼やらひ』の文字と千代紙を貼った箱にも叔父の心が。
中には定番のアイテム。
金棒と青鬼赤鬼。
朱塗りの台に桝豆。
柊鰯とお多福さん。
毎年揃え並べてもう何年も。
そうそう、「春になって暖かくなったら招きします」との約束だった。
さて今日は豆の用意してくれるのだろうか。
「過去のすべてを受け入れて今をありのままに生きなさい」と書いてある本を閉じる (居山聞涛)




