
二人の来客があった。
来てくれたのはおよそ10年ぶり。
それぞれ現役の看護師と銀行員。
彼女らとは40年来の知己。
言葉交わせば互いに遡ってその頃の顔になる。
当時の思い出話に花が咲いて。
育ちゆくお子さん達の今にほころび。
時の経つのも忘れて2時間。
話題も一段落したところで看護師のNさんが訪問の本旨を話してくれる。
その心遣いをありがたく受け止めてお礼を言う。
私も29日から始まる自身のプロジェクトについて話す。
それが整ったところでまたいっしょに訪ねてくるということに。
久しぶりに心爽やかな時を過ごすことができた。
外に出て花畑を三人で歩く。
「これは?あれは?それは?」と掛け合いながら。
そして黒い軽の乗用車を見送る。
私も今は花に目がいくようになりましたそんな歳ですと訪ね人は少女の顔に (居山聞涛)




