
木に雪が降り積もったような様はナンジャモンジャノキ。
花びらは細く切れ込む4枚。
その奥にわずかに赤い色を覗かせる。
清楚で爽やかで。
時に散歩やウオーキングの人にその名を尋ねられたりする。
「ナンジャモンジャノキです」と答えると、だいたい「えっ?」と返ってくる。
「通称として一般的にはその名で呼ばれていますが、植物名として正しくはヒトツバタゴという木です」と付け加える。
高くなりすぎないように主幹の頂部は切った。
横に広がり、道にはみ出る枝も毎年切る。
それでも五月になればこうして。
抱える憂き事に白く溢れる花を一人眺めナンジャモンジャと繰り返す (居山聞涛)






