
いつもの理髪店に行った。
短めにカットしてもらった。
日々猛暑猛暑でげんなりする中、こざっぱりして気分転換にもなった。
帰ると高校の同期会の案内が届いていた。
一学年が10クラスある大きな高校だった。
卒業後初めての開催だと記されている。
そしてたぶんこれが最後なのだろう。
高校3年間は私の頭の中ではなぜだかすべてが漠としていて、甦る事柄はほんの僅かしかない。
行事や様々な活動など、本来なら青春の一頁として印象深く残っていそうなものだが。
共に過ごしたはずのクラス仲間の顔や名前すらほとんど思い出せずにいる。
ましてや同期会となると…。
どうしよう。
期日は11月2日(土)で、出欠に関しては10月11日(金)までに返すことになっている。
まだ時間がある。
しばらく考えよう。
布製の臙脂の卒業アルバムを出してみた。
詰め襟姿の自分がいる。
当時はまだ眼鏡を掛けていなかったのか。
長い年月が過ぎた。
土手にはボタンヅルがはびこる。
八月の予定やうやく半ばなる (稲畑汀子)


