
夕涼みというわけではないが、やや暑さがひいた後、外に出た。
無花果の実が目に入る。
今年は枯れ枝が目だっため、全体を強剪定したので実りを心配したが、それほどでもなかった。
多くはまだ青いが、一つだけ紫に色づき径が8㎝ほどの大きさのものがあった。
食べられる?
ちょっと早いかなと思ったが、採った。
今年の初無花果をデザートにとにこにこ顔で切る。
中にはぎっしりとつぶつぶクニョクニョの花。
しかしまだ色は淡いピンク、それを取り巻く周りも白い。
「はい、どうぞ」
「甘みが少ない」
「もう少し置いておけばよかったのに」
と非難めいた言葉が向かってくる。
う~ん、ザンネン。
無花果を捥がむと腕をねぢ入るる (波多野爽波)



