
風もなく陽射したっぷりの穏やかな元日。
いろいろをすませた午後、そんな日和に誘われてのんびり一人で車を走らせる。
高台にある展望の良いスペースに駐める。
誰もいない。
東の正面に、初日の出を拝んだ赤石の山なみが聳える。
見て左手、北の位置には3,033 mの仙丈。
中程にある烏帽子のような塩見は3,047 m。
さらに右側、南に下って悪沢岳、赤石岳などが連なり伸びる。
いずれも日本百名山。
いい眺めだ。
泰然として。
風雪が削り取った確たるものだけが残る力強い自然の造型。
「山を見ろ。山が師だ」と言ったロダンの言葉が浮かぶ。
さても、きょうは正月二日。
新しい自分のために始める“手考足思”。
元日は嬉し二日は面白し (岸丈左)






