ツルムラサキ(蔓紫) ~「こんにちは~」~
- 2018/10/29(Mon) -
蔓紫1821

日曜日の午後、椅子に腰掛けたまま少しまどろんでいた。

と、「こんにちは」と大きな女性の声。
さらにもう一度。
あわてて頭と体をシャキッと整え、玄関に出る。
ドアを開けてにこやかな顔で立っていたのは遠い親戚の穂波さん。
「お客さんもいっしょです。連絡もせず突然にすみません」
「作品を見せて貰ったり、話を聞かせてもらおうかと思って」とご主人の清人さん。
後ろには初対面のご夫婦。
とりあえず上がっていただく。

穂波さんが話す。
京都の知人で、木曽に別荘があり、家に寄ってくれたのでお連れしたのだと。
能面を打っておられる方だった。
清人さんが私の話をしたらぜひ会いたいとのことだと。
小一時間、表現のこと、材料のこと、そしてそれぞれの作品のことなどの話を。

帰り際、穂波さんが「ねえ、篆刻を教えてくれない?」という。
最近興味が出てやりたくなったのだと。
すでに材料や道具は買いそろえたらしい。
「いつでもどうぞ」と応じる。
「じゃ、近いうちに来るね」と、京都ナンバーの車に乗り込んでいった。

送り出した後、気がついた。
そのご夫婦のお名前を聞いていなかったことを。
先方からは名乗らなかったし…。
今度穂波さんが来たときに確かめることにしよう。

ツルムラサキの棚を片付けた。
今年もしっかり収穫でき、よく食した。
まだピンクの花が咲き、葉も艶々している。
一方、黒い実も目立つようになった。
時期的にはもう終いにしていいだろう。

  送られつ別れつ果ては木曽の秋  (松尾芭蕉) 

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