
畑に居た。
大根やブロッコリー、カリフラワーなどに土寄せをした。
春菊や小松菜の間引きなどもした。
と、頭上でキィ-ッ、キィ-ッ、キィ-ッ、キィッ、キィッ…と甲高く鳴く鳥の声。
電柱の碍子の上に止まっていたのはチョウゲンボウだった。
ハヤブサの仲間で炯々とした眼光と鋭い嘴を持つ。
見晴らしの良いところから、土の上に現れる獲物でも待っていたのだろう。
しかし、オッサンが下からじっと見上げているのをうっとうしく感じたのか、彼は離れ去った。
尾羽を伸ばしたその滑空するような飛ぶ姿は美しい。
ところでなぜ長元坊というのだろう。
洗って持って行った間引き菜は味噌汁に使ってくれた。
隼の羽の構へや幾何図形 (菊池シュン)


