
理容店へ行った。
髪を切ってくれたのは若い女性の店員さんだった。
いろいろ話をしてくれ、退屈しない。
「ここのところお客さんが少なかったんです」
「2月と3月に入ってからも寒かったからだと思います」
「外出を控えたり、短くすると頭も寒くなるからかもしれません」
「お客さんもだいぶ長くなりましたね」などと。
厳しい寒さはこんなところへも影響するものらしい。
「私の中学校の卒業式には雪が降っていました」
「卒業式のあとで撮った写真は雪景色でした」とか。
飽きない。
手の捌きが軽快で見ていて無駄なく美しい。
終わるまでずっとにこやかに話しかけてくれて、短く感じた。
技術の高さは当然であるが、客に気持ちよく時間を過ごさせることも大事なスキルである。
次回もこの人にあたるといいなあと思いつつ店を出る。
また2種類の雪割草が咲いた。
ほかにも別の色の蕾が地面近くに見える。
見つける喜びが続く。
控へ目に雪割草の地を割りぬ (吾孫のどか)


