
八重の雪割草が咲きました。
地から出てきたばかりと、花や茎が土を付けています。
春になるとこうして毎年咲いてくれます。
廻る季節を越え。
しっかり根を張って…。
思い出した言葉です。
「咲いた花見て喜ぶならば、咲かせた根元の恩を知れ」。
表の美しさの下にある見えない所の働き…。
そして、昨日書写した『菜根譚』は、「花」にたとえて次のように述べていました。
富貴名誉、道徳より来たる者は、山林の花の如し。自ずから是れ舒徐繁衍す。(中略)
若(も)し権力を以て得る者は、瓶鉢の中の花の如し。 其の根植えざれば、其の萎むこと立ちて待つべし。
(道徳心に基づく富貴や名誉は、山林の中の花のようだ。自然に枝葉が茂っていく。)
(権力によって得られたものは、花瓶の中の花のようだ。根がないのだから、やがて萎むのは目に見えている。)
根あってこその花ですね。
飾りなき心のまこと雪割草 (小澤克己)




