ヒヨドリ(鵯)  ~春の朝の『菜根譚』~
- 2018/03/10(Sat) -
菜根譚1

私は朝が早い。
通年およそ3時頃には起きる。
長年の習慣として目覚ましの体内時計が働く。
お茶を入れて、本を読んだり、書いたりと静寂の一人時間。

こうした朝、古典の書写を始めて二年目になる。
毎日1頁ないし2頁で、今は『菜根譚』。
人生訓というか、心に響く言葉、留めて置きたい文章が綴られる。
昨日は前集一八三。

  居官有二語。曰、惟公則生明、惟廉則生威。
  居家有二語。曰、惟恕則情平、惟倹則用足。

 役所勤めに際し官吏は常に心しておかなければならない訓戒となる二つの言葉がある。
 ひたすら公正であれば仕事は明白となり、ひたすら清廉であれば威厳を生ずる。
 また家庭においては互いに常に心しておくべき訓戒となるべき二つの言葉がある。
 ひたすら寛恕で、深い思いやりがあれば皆の感情も穏やかになり、ひたすら倹約に努めれば生活に不足することもない。

この時期に合わせたかのような文もあり、言動を省みさせる。
 春風の凍れるを解くが如く、和気の氷りを消すが如し。纔(わず)かに是れ家庭の型範なり。(前集九六)
 ちょうど春の風が凍った大地をとかし、のどかな陽気が氷を消し去るように。これが他でもない、家庭の模範である。

そろそろ炊飯の準備にとりかかろう。
それぞれの出来ないことを補いつつ、つつましく営む。

この先、氷点下の朝はなさそうだ。

   鵯の花吸ひに来る夜明かな  (酒井抱一)

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