先日、菊池寛実記念知美美術館で「八木一夫と清水久兵衛 陶芸と彫刻のあいだで」展を観る。
現代陶芸のレジェンド、八木一夫氏の作品「ザムザ氏の散歩」(1955年)が展示されている。
38年前、定期購読していた雑誌に「オブジェ焼き」という言葉と共に紹介されていた白黒写真で初めて知る。
ギャラリーは緩やかにカーブを描く螺旋階段を下りた地下。
それは入ってすぐの右手に展示されていた。
機会があればいつかは必ず観たいと思っていた作品を前に、言いしれぬ興奮を覚えた。
想像した通りの哲学的でずっしりとした存在感を放っている。
総数55点、その一つひとつに深いメッセージ性を感じる。
清水久兵衛氏の構築性と動感ある金属彫刻および若い頃の陶芸作品にも魅せられた。
帰ったその日の夜、あらためて書架からその古い雑誌を取り出し読む。
翌日、畑に出ると、伸び始めたシュンギクのそばに薄紫のキノコが顔を出していた。
膝まづくときの土の香きのこの香 (青柳照葉)
「現代彫刻」1979年28号
「現代彫刻」1979年28号
現代彫刻1975年9号
