
東京国立博物館(平成館)の開館は9時半、できるだけそれに合わせようとチエックアウトを早めに済ませた。
ホテルの最寄りの六本木駅から日比谷線に乗って上野に向かう。
しかし、着いたときにはすでに大勢の人が並び、入場制限がなされていた。
会場は3章のテーマによって構成されている。
第1章 運慶を生んだ系譜―快慶から運慶へ
第2章 運慶の彫刻―その独創性
第3章 運慶風の展開―運慶の息子とその周辺の仏師
展示の方法がまた見事。
キャプション、配置、ライティング、作品との距離と高さ…、どれをとっても見やすくわかりやすく美しく、観客第一。
私も前から後ろから、そしてサイドから。
離れて近寄って、全体とディティールを。
何度も行きつ戻りつしながら。
2時間ほどの観覧。
言葉にするのはよそう。
目に焼き付け心に深くしまう。
出口付近に新聞の記念号外がありいただく。
会場を後にしようとしたとき、偶然に友人の顔を見つける。
小諸の彼で奥さんと一緒だ。
みんな遠くから「運慶」に会いに来ている。
信濃路に向かう帰りのバスの中で、カタログを捲りながらその余韻に浸る。
美術展友人と出会う帰り道 (あや)


