レコード(record) ~30何年かぶりに~
- 2016/11/20(Sun) -
レコード160

〈幻想交響曲〉と〈悲愴〉。
30何年かぶりにレコードをかけた。

慎重に針を落とす。
円盤が波に揺れるように僅かに上下する。
サーッと音が鳴る。
そして始まる演奏。

昨日は雨だった。
用事を済ませ、窓の外を眺めていた。
ぼんやりと、焦点も定めずに。
なぜか急にレコードが頭に浮かんだ。
離れた部屋にストックしてあるレコードの棚に急いで向かった。
ずっと閉じられたままだった硝子ケースを開ける。
LPの多くはクラシックだが、混じって越路吹雪や岸洋子、佐良直美、坂本九、ザピーナツ…などの懐かしい名前と顔も。
レコードを聴いていた時代が分かる。

中からベルリオーズとチャイコフスキーの2枚組を抜く。
ビニールケースに覆われたレコードをおそるおそる取り出す。
劣化しているかもしれない。
しかし思いの外、保護シートの中から現れたレコードは新品同様に綺麗だった。

電源を入れる。
スピーカーを通して耳に届くボストン交響楽団の演奏。
ホールにいるようなやわらかな音。
長い間の眠りから覚めた音は昔のまま何一つ衰えていなかった。
音飛びすることもなく。
これがレコードの音。
すっかり忘れていたその感覚。

見開きの解説のいたるところにあるシミが長い年月、空気に触れぬままに置かれてあったことを物語る。
多くの物を捨ててきたが、しかしどうしてもレコードだけは捨てられなかったというその思いにあったものは…。
しばらくは、指を添えてアナログの響きを少しずつターンテーブルの上で再生させるとする。

レコードがその役目をすることなく過ごした30数年の間には私の人生にも様々な出来事があった。

   秋雨は無声映画のやうに降る  (仁平勝)

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コメント

沢山のレコードの数々。素晴らしいですね♪
始めって買ったLPは、20才の時、ショパンのピアノコンチェルト。演奏はルービンシュタインでした。
レコードを聴く時間。懐かしい音楽たちが立ちのぼって・・・
美味しいお酒を頂いたような気持になりそうですね^^
2016/11/20 08:49  | URL | mimiha #-[ 編集] |  ▲ top

レコード
確かこのミンシュ指揮ボストン交響楽団の演奏は、幻想交響曲の名盤の一つといわれてたと思います。 数か月前にNHKのFMでやっていたのを録音しました。
社会人になって沢山のクラシックのCDを買いましたが、学生時代にアルバイトをして買ったレコードのほうが思入れが多いです。
ジャケットの絵を見るとその頃のことを思い出します。
レコードやカセットなどはいつでも聞けるようになっています。
2016/11/20 14:36  | URL | Hudson Terrace #ZeBYuJyY[ 編集] |  ▲ top

こんにちは
hiougiさん、私のブログへのコメントありがとうございました。
いつもウォーキングで通っている公園ですが、野鳥観察という目的をもって歩いてみると、また違った楽しみが味わえました。
自宅の庭の木をだいぶ伐採してしまったので、今年はメジロやシジュウカラがほとんど見られないのが残念です。
夕方になると、ムクドリの編隊飛行ショーが始まります。

実はレコードはあまり残っていません。
CDの取扱易さやデジタルのクリアな音質に魅力を感じて、CDに置き換えるようにして、大部分のレコードは売却してしまいました。
その代わり70年代にFM放送をエアチェックしたクラシック音楽番組のカセットはかなりたくさんあります。
海外オーケストラの来日演奏会の生放送なども録音して楽しんでいました。 特に気に入ったものはパソコンに取り込んで、時々聞いています。

2016/11/21 08:58  | URL | Hudson Terrace #ZeBYuJyY[ 編集] |  ▲ top

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