ウメモドキ ~梅に似て非なるもの~
- 2007/11/28(Wed) -
梅擬き

とっくにすべての葉を落としたその枝先にある丸い赤熟の実はウメモドキ、植えてからもう20年も経つ。
同時に植えたそばにあるカスミ桜は家の高さをすでに超え10㍍にもなろうとしているのに、これはいまだ3㍍ほどしかない。

この実が淋しさを感じさせないのは、晩秋こそ自分の季節とばかりに、今その色鮮やかな存在を輝かせているからだろう。

 桜とウメモドキは形の対比、大きさの対比と併せ、一年を通して日本画の世界、詩の世界、歌の世界などの趣と味わいを私に届けてくれる。それはまた、 華やかな美と、ひっそりとした美の対比でもあり、「ひとりひとりみんなちがっていい」というみすゞの「個の存在」を静かに語り諭しているかのようでもある。

 それぞれにそれぞれが光る季節がある。

鵯(ひよ)の声去りてもゆらぐ梅もどき (水原秋桜子)
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コメント
おはようございます!
ほんとにhiougiさんのブログを見ていると
勉強になります。
詳しいですねー!
この知識には頭が下がります。

若い時からの知識の蓄積ですか?
2007/11/28 08:43  | URL | 薄雪草 #-[ 編集] |  ▲ top

綺麗な実♪
こんにちは。
凄い良い色ですね!
実にも色々ありますけど、こんなに丸くて綺麗な色もあまりありませんね。
うめ もどき だから神様がこの実に成る様にしてくれたんでしようね〜
2007/11/28 11:03  | URL | sae #-[ 編集] |  ▲ top

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