ゲッカビジン(月下美人) ~それぞれの夜~
- 2016/09/16(Fri) -
月下美人1631

月下美人がいく鉢かある。

それはそれぞれに自らの美しく輝く夜を探す。
その時が決まると、しじまの中でショーを始める。

美人がそのほどきを解く時はおよそ分かる。
もう何年もの付き合いだから。

昨夜もまた一つ、儚さの限りを尽くす姿。

ふんわりとした蕾がその先を綻ばせる。
開くにつれ、いつもの香りが満ちてくる。

スローな時間が流れ、時計は私に眠気を誘う。
しかしせっかくのこと、もう少しと付き合う。
閉め切った部屋で馥郁たる彼女を独り占めする。

ひそやかに、しずしずと形はかわっていく。

そろそろにしなくては明日に応える。
いっぱいに鼻の奥まで吸い込み、お暇とする。

  月下美人丑三つ時に馥郁たり  (松崎鉄之介)

月下美人1632

月下美人1633

月下美人1634
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