
「自動ドアもその前に立たなければ開かない」 昨日のラジオで聞いた難病と闘う人の重く深い言葉だ。
その言葉を反芻しながら考えた。
自分が自分で体を前に出さずしては何事も起きない。自分で歩を進めることなくして直面した状況を変えることはできない。自分をステップアップさせるには自分がアクションを起こすことなのである。何もしなければ失敗はない代わりに成功を得ることもできない。自分でエネルギーを燃やさずして誰が燃やしてくれよう。何もしない後悔より動いた結果の後悔の方がいいと。
今日から1週間の会期で小品展が始まる。夜明け前に制作を続けてきてようやく完成(?)を見た。納得いかない部分もあるが、もう一人の自分に了解を得てそこは妥協する。今年は「老人の首」の出品だ。作っていると父の顔が浮かんできた。もうだいぶ父の声を聞いていない。
楕円形した赤いサンシュユの実がたくさんついている。この鮮やかな紅色から秋珊瑚とも呼ばれる。漢方では強壮剤とされるこの漿果、口にしてみるがお世辞にもうまいとは言えない。毎年、そのまま落下させるだけだが、何かうまい利用法はないものだろうか。