
”太宰府の飛び梅が一輪咲きました”と昨日のニュースは伝えていた。
「ふ~ん、梅もかあ」と軽い感慨で流して見ていた。
ほんの僅かな時間差でふと浮かぶ思い。
家の梅は?
駆り立てられるように庭に出る。
こちらの鹿児島紅梅と豊後は蕾にそれぞれの色が見られる。
桃色の八重の紅梅は?
おうおう、二輪咲いている。
この早さ、驚くやら嬉しいやら。
昨年の3月20日。
暖かないい春日和です。
紅梅もお日さまに「そろそろですよ」と促されます。
蕾は半開きに。
半開きは全開に。
姿を香りの付いた華やぎの装いに。
その開花を私はこのように記していた。
そして続けている。
私も車の冬用タイヤを履き替えました。
濃くなりつつある日の力をいただきながら、身のまわりも軽やかになりましょう。
去年は冬が終わりを告げ、春が確かに訪れた日和の中で花開くこの紅梅だった。
世相も年明け早々から驚天の喧噪である。
このころや梅咲くほとの日の力 (松岡士喬)

