
NHKの「趣味の園芸」を見ていると、ハイビスカスが一番いい形で咲くのはこの季節、秋だと専門家のコメントがあった。つまりハイビスカスは秋の花だという。ハイビスカスというと、そこから連想されるのは南国のハワイであり、沖縄であったりして、夏の花というイメージが強い。はたしてそうなのだろうかという思いと、いやきっとそうなのだろうという思いが複雑に絡み合いながら放送を見ていた。暑い太陽の日射しをいっぱいに浴びて咲く夏の象徴的な花、それがハイビスカスだと認識していたがどうやら必ずしもそうではなさそうなのである。物事を固定観念で見ていると、それを覆すような場面が突如表れた場合、理解と納得するにかなり時間がかかる。
多少の戸惑いを感じるものの、我が家でも今たしかに赤やピンクのハイビスカスが咲いている。葉はまだ青々として元気だ。
しかし、秋風は涼しさを増し、朝霧がたちこめ、露も草葉に着くようになってきた。新聞には西駒千畳敷カールの紅葉が色鮮やかに映し出されて、山も粧う時期であることを知らせている。私はいつものように11月前には中に入れることにしよう。