サクラ(桜の葉) ~枝に一枚の葉、彫ってみましょう~
- 2014/12/04(Thu) -
桜の葉7

桜の葉が落ちるか落ちないかと枝に一枚、
「最後の一葉」ではありませんが、なんか愛おしくなります。

彫ってみましょう。

材は桂の板です。
およその輪郭を描き、周りをノコで切り落とします。
平面から立体へ、指先に集中です。
刀を送る力とスピードを調整しつつ、同時にブレーキを掛けながら。
反りやへこみを丸刀で削り出します。
実際の葉の厚みに近づけるように、できるだけ薄くしていきます。
でも、あまり薄いと割れたり裂けたりしますので、そこは丁寧に慎重に。
ときどき、光に翳してその薄さを確かめながら刀を当てていきます。
厚みはほぼいいでしょう。
葉脈を描き、ところどころに虫喰いも入れることにします。
そして葉柄の部分です。
ここは折れないように、印刀でやさしく削って細くしていきます。
強度の点でこれ以上は心配なので止めておきましょう。
最後は縁辺の鋸歯です。
ぎざぎざも入り、これでできあがりです。

「ほら、できたよ」
「え~っ、はっぱみたい」
「………」
「今度は八つ手はどう」
「そうだなあ」

左の人差し指を少し切りました。
深くはありません。

  日だまりの枯葉いつとき芳しき  (石橋秀野)

桜の葉1

桜の葉2

桜の葉3

桜の葉4

桜の葉5

桜の葉6

桜の葉8
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