バラ(プリンセスミチコ) ~「感傷肖像」~
- 2011/09/08(Thu) -
プリンセスミチコ 

昨日、今日と朝が涼しい。
涼しいというより、肌寒いといった感じである。
暦は白露、朝の気が秋の気配を進めるのも故なるかなと思う。
庭の欅の下にタマムシ(玉虫)が横たわっていた。
卵を産みつけて、生を全うしたのだろうか。
光沢のある緑にブロンズ調の縱紋、体全体が輝いて美しい。
まるでブローチのようだ。
中学校の国語の教科書に載っていた法隆寺の「玉虫厨子」を思い出す。
しばらく部屋に置いておこう。

  摘めといふから
  ばらをつんでわたしたら
  無心でそれをめちゃめちゃ
  もぎくだいてゐる
   (略)
  そのこなごなの花びらを
  そっと私の手にのせた
                 佐藤春夫「感傷肖像」より

秋の薔薇は心を深く掘り起こす。

   白露に阿吽の旭さしにけり (川端茅舎)

玉虫


プリンセスミチコ
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