ホウズキ(酸漿) ~雪のある昼下がり~
- 2010/12/27(Mon) -
雪の鬼灯

  「小さな幸福」  野田宇太郎

  霜の降りた青い夜道から
  眠った一軒の家がみえる
  あかあかと灯をともして
  戸をしめているが 小さな隙間から
  ひとすぢの光を吹き出している
  ―それを闇が吸ってしまふ
  蜜柑のあかるい果(み)のやうに
  神はそこの家族たちにも
  甘酸っぱい味をつけ給ふのだろう


雪を降らせた雲がところどころ薄くなる。
その隙間から光が伸びて雪の上の酸漿に届く。
互いに引き立て合う雪と酸漿。
この場に堀文子がいたならきっと筆を持ったことだろう。
熊谷守一ならどのように描いたか。
私はファインダーにトリミングする。
冬の日は冬ならではの立ち止まらせる表情がある。

   昼過ぎのやや頼もしき冬日かな  (岩田由美)

雪の中の鬼灯
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