バラ(薔薇) ~“あ”という声なき声~
- 2010/12/02(Thu) -
冬の蔓薔薇 

   「あ」   坂村眞民

  一途に咲いた花たちが
  大地に落ちたとき“あ”とこえをたてる
  あれをききとめるのだ
  つゆくさのつゆが
  朝日をうけたとき
  “あ”とこえをあげる
  あれをうけとめるのだ


花の声を聞き取れる耳があったなら。
花と語れる言葉を持つことができたのなら。
花の心を感じることができたのなら。
もっと優しい自分でいられるのに。

花をじっと見ている私は花にじっと見られている私かもしれない。
声なき声を聞く。

十二月のはじまりはあたたかだった。
ここへ来て薔薇の花が増えていく。
薔薇には不思議が宿っている気がする。

   蒼天に優しき声の冬薔薇(ふゆそうび) (文)

冬の蔓薔薇
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