フウチソウ(風知草・裏葉草) ~草紅葉(くさもみじ)~
- 2022/11/30(Wed) -
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風知草は小麦色に変わった。
その中にはおびただしい数の小穂。
それらの色と形が相まって漂う寂寥。
そろそろ秋も終わる。

一昨日は御射鹿池へ。
昨日は二つの美術展をはしご。
今日から新たな制作。
明日は南箕輪村まで友人の個展へ。
感傷の秋、鑑賞の秋、心の秋。

   見て感じて考えて悔いて風知る草の紅葉私もどこか放哉に似ているか  (居山聞涛)

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《女の首》 ~「ブロンズにはしないんですか?」~
- 2022/11/29(Tue) -
正面1

私の作品を見てY先生はおっしゃった。
「ブロンズにはしないんですか?」と。
「はい。高いですからね」と私は答えた。
市井の人間が自作を高価なブロンズにするのはなかなか勇気が要る。
それで白い石膏に着色して完成としている。
いかにも金属質の緑がかったブロンズ風に。

最近仕上がったばかりの《女の首》もそう。
ポスターカラーのバーントシェンナとコバルトブルーとパーマネントグリーンを混色すればその色はできる。
それは長年やってきた私の制作最後の仕上げ作業。

着色すると重量感が出てくる。
少し前にそれを見た人は「重そうですね。身体で抱えないと持てないようです」と言った。
たしかにそうだが、石膏の厚さは1㎝ほどで中は空洞になっているので片手でも持てるほど軽い。

Y先生との時間はとても楽しく有意義だった。
いつか先生の東京谷中のアトリエ訪問を実現したいと思っている。

さてこの作品のタイトルは何としよう。

   テレビで「一喜一憂するな」と監督は言った制作においてもそう「慢心するな」 (上武旋転子)

正面2

横 1

横2

後1

後2
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マメガキ(豆柿・小柿) ~お土産に~
- 2022/11/28(Mon) -
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しばらく前からマメガキにたくさんの実。
その多くの熟すのを待っていた。

そして昨日。
11月も下旬となり、木からは葉が落ち、実も大方が黒く色づき今が採り時と。
高枝鋏を用いて実の付いた枝を切り取る。
切っては置き、切っては置きを繰り返し。
腕が疲れる。
枝が積まれ一山できる。
手で一つ一つもいで籠に入れる。
時々口にも入れながら。
ねっとりとしてしっかり甘さが入っている。
茶の色が残ってのはまだ渋い。
枝付きぶりがいいのを10数本作る。
作業を始めてからおよそ2時間で終了。

きょうは午後から東京芸大の名誉教授で彫刻家のY先生がお見えになる日。
お会いするのは飯山と韮崎の個展についで三度目となる。
二紀会のHさんが家まで案内してくださる。
彫刻についていろいろな話をお伺いできるのが楽しみ。
確保しておいた枝付きのは先生へのお土産といつもお世話になっているHさん分。
先生には信州林檎(サンフジ)も添えて。

   客人あるとひたすらに豆柿採れば空には鳶が輪を描く  (居山聞涛)

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サザンカ(山茶花) ~名前は知らない~
- 2022/11/27(Sun) -
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白い山茶花が咲いている。
名前は知らない。
部分的に紅みのある花びらの様は“朝倉”に似ているがでも違う。
朝倉はほぼ外輪のみが紅い。
これは外側のいくつかに加え中央部にも紅色が出る。
そして10月下旬に咲いていた“朝倉”の多くはすでに散って、わずか一輪だけしか残っていない。
この山茶花には蕾がたくさんあり、これからが盛りと、時期も一月ほどの差がある。
なかなかの佇まいのこの花、きっとそれにふさわしい名が付いているのだろう。
どんなか知りたいものだ。

   部屋に生花の事欠くこの頃白山茶花の咲いてあらうれし (上武旋転子)

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ビワ(枇杷の花)~健気に働く~
- 2022/11/26(Sat) -
枇杷の花041

枇杷も咲き出した。
花は白色五弁で芳香を放つ。
それが密集し円錐花序をなす。
蕾は淡茶の絨毛に包まれる。

ミツバチが毎日やってきて頭を中に入れる。
そして短時間で次々と花を移る。
こんな寒くなる時期にも健気にせっせと働いている。

植えてある品種は「田中」。
夏に多くの実を生らせてくれる。
しかし毎年その大半はハクビシンに食べられる。
袋がけもするが大して役に立たない。
まあいい。

ところでこの時期の御射鹿池はどんな様子だろう。
落葉松、白樺、鏡の池、はたまた霧に包まれ……。
10月から手がけた仕事もできあがったことだし、一人車を走らせ見に行くか。

   蜂よ枇杷の花蜜はおいしいかい夢中になって楽しそうでさ  (実野滸人)

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サザンカ(山茶花) ~この時期が好き~
- 2022/11/25(Fri) -
赤山茶花041

花はそれぞれ求める季節がある。
山茶花は晩秋。

赤い山茶花も今花梨の下で花開く。
蕊は汚れのない黄色。
それにヒラタアブがとまる。

望めば塩見岳もすっかり雪に覆われて。

   晩い秋私はこの時期が一番好きなのと紅い山茶花咲く (実野滸人)

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カエデ(楓の紅葉・まだらもみじ) ~それぞれの紅葉時間~
- 2022/11/24(Thu) -
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今、楓の紅葉。
それは一斉に同じ色に染まらず。
陽の当たり、位置の上下、外表と裏蔭と。
場所ごとで色づきの進みを違えて。
まだ緑、あるいは黄色、あるいは真っ赤に。
一枚の葉の中もまだらだにあるいはグラデーションにして。
早い遅い、濃い薄いのはそれぞれが持つ紅葉時間。
そのどれも……。

   日毎に緑から黄色紅にと楓の葉は自分時間をゆっくり粧って  (上武旋転子)

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サザンカ(八重白山茶花) ~また逢へた山茶花も咲いてゐる (種田山頭火)~
- 2022/11/23(Wed) -
八重白山茶花041

明るい日和。
季は“小雪”の候。
山頭火が吟じたように「また逢へた山茶花も咲いてゐる」。
そこは床の間の部屋から座して見えるところ。
石蕗や大文字草など、和の花々のある中庭。
李の太い枝が伸びるその下。
濃く厚い艶葉の中に。
八重の白山茶花。
白、シロ、しろ、たくさんのやわらかな白。
そして近くの里山には茶や赤や黄色。

   山茶花を眺めながら誰か一緒にお茶でも飲まないか白い心になって  (実野滸人)

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ナンテン(南天の実) ~いい秋日和~
- 2022/11/22(Tue) -
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しばらく前から南天に赤い艶のある実が。
そのいくつかの房からはだいぶなくなって。
たぶん鳥が食べたのだろう。
それは彼らが啄むにはほどよい大きさだから。
毎年正月飾りに使うのでその分はいい形のままで残して欲しいのだが。

昨日のこと、知人が「いただいた月下美人が一輪咲きました」と話してくれた。
9月3日にご夫妻で来訪した際、鉢植えを差し上げたのだった。
「初めて見た女房がとても感動していました。アルコール漬けしてあります」と。

開いていた尾崎放哉句集の頁に「秋の風我がひげを吹き我を吹く」の句。
同様に感じたいい秋日和。

   友人からのメールに今年の日記に書いた年頭の所感を捲った為したかと  (上武旋転子)

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南天の実045

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マユミ(檀の紅葉) ~「ちょっと寄るけど」~
- 2022/11/21(Mon) -
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予定した作業が一段落し、外に出る。
少し西に傾いた陽が紅葉の檀に届く。
たくさんの小さな実も葉同様に赤く染まっている。
隣り合う互いの葉が作る影絵。
いかにも晩秋らしいしんみり感。

「近くまで来たからこれからちょっと寄るけどいいかい」と小諸に住む旧友からの電話。
学生時代から変わらぬ関係。
そして20分後現れ、次の予定があるので家には上がらないと。
枯れ向日葵の立つガーデンを一緒に歩きながら語る。

   仕事一段落して目休めに出れば陽は西に回り檀を照らす  (上武旋転子)

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ハナイソギク(花磯菊) ~形を変える~
- 2022/11/20(Sun) -
花磯菊2041

小さなポットのイソギク(磯菊)を買ったのは10数年以上も前のこと。
それは黄色の筒状花だけで咲く独特の様に魅力がある。
以来、株は年々大きく成長し、花数を増やしていった。

それから少しずつ株分けし、庭のいろいろな場所に植えた。
ところが移したものの多くは舌状花を持つ形のハナイソギクに変わった。
そしてその変異にはいくつかのパターンが出現する。
一番多いのは周りに白い小さな舌状花を伴うもの。
さらにその舌状花を大きく発達させたものも。
これは元のイソギクからすればまったく別種の小菊に見える。
また舌状花を黄色くしたのもある。
比較的簡単に他の野菊などと交雑するようだ。
今それらが隣り合って咲く様子が庭にある。 

    いよいよに防寒手袋をして掃く霜の朝尉鶲も居て  (実野滸人)

磯菊
                                 (通常のイソギク)

花磯菊2042

花磯菊2043

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マンサク(満作の黄葉)  ~すでにたくさんの蕾~
- 2022/11/19(Sat) -
満作の黄葉042

満作があるのは川に面した庭の南側。
そこは朝から沈むまで日が一番長くあたるところ。

今その黄葉。
寄ればそれぞれに趣のある様。
陽光を向こうにして見れば輪郭や虫喰い穴もくっきりと。
枝にはすでにたくさんの蕾。
あの紐状の花が咲くのは春三月。
その備えをこうして冬前から。
静かで確かな木の営み。

信州の秋は一層深まる。

   帰るなりクレジットカードが読み取れなかったと愚痴る家人現金で払ったと少し苛ついて (上武旋転子)

満作の黄葉043

満作の黄葉043-1

満作の黄葉044

満作の黄葉044-1

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バラ(薔薇・プリンセスミチコ)  ~秋になって~
- 2022/11/18(Fri) -
プリンセスミチコ0420

葉のない桜の木のそば。
深い茜色の薔薇一輪。
咲いているのはプリンセスミチコ。

ぐるりと回って。
視点をかえ、光をかえ、背景をかえ。
いろいろに見る。
そのどれもに気品。

夏の終わり頃は弱って心配していたが。
秋になって元気を取り戻してくれたよう。

   愛と別れ喜びと悲しみ状況によって使い分ける薔薇バラばらの文字  (居山聞涛)

プリンセスミチコ0421

プリンセスミチコ0423-2

プリンセスミチコ0424

プリンセスミチコ0424-0
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カリン(花梨の実) ~三羽の雀と白い月~
- 2022/11/17(Thu) -
花梨の実041

花梨の葉もほとんど落ちました。
掃きます。
竹箒を動かす度にカサカサします。
土手に捨てます。
15分ほどで終わりました。

見上げれば数個の黄色い実。
今年はどうしたのでしょう。
毎年たくさんたくさん生っていたのに。
木が弱ってきているのでしょうか。

そばを伸びる電線に三羽の雀がとまっていました。
そしてその背後には白い半月。
気持ちのいい秋の朝です。

    掃く花梨の葉はカサカサ音を立てて青い空と白い月と三羽の雀の下  (上武旋転子)

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花梨の実043

花梨の実044

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キク(菊) ~腓返り~ 
- 2022/11/16(Wed) -
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腓返りで目がさめた。
両脚が同時に。
痛かった。
ベッドの上で膝を立ててマッサージした。
少しやわらいだところで階下に降りた。
ずっと立ちっぱなしの作業が続いたので筋肉が疲れたのだろうか。

菊が咲いている。
花茎を地に着くように横に伸ばして。
花びらの表は濃朱。
そして裏は黄色。
それぞれは自由に好き好きな形で。
私は母に連なる菊が好きだ。

   地に着くほどにして母の花は落ち葉のある木漏れ日に映え  (居山聞涛)

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ドウダンツツジ(満天星躑躅の紅葉) ~11月の朝~
- 2022/11/15(Tue) -
満天星躑躅の紅葉041

11月の朝、陽は塩見岳の横あたり。
まだ低いそれは庭に伸びて木々を照らす。
紅く染まった満天星躑躅をも。
そして葉色をいっそう鮮やかにする。
葉脈までもをくっきりと浮立たせて。
その強い光はそれぞれに濃い影を作る。
11月の朝、満天星躑躅の紅葉を見ている自分の不思議。

ある詩人は言う。
 おもうにそれはである
 僕のことなんか
 僕に聞いてはくどくなるだけである

   満天星躑躅の紅葉ある十一月ここにいる私は本当の私なのか (上武旋転子)

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ハナイソギク(花磯菊) ~新しいカレンダー~
- 2022/11/14(Mon) -
花磯菊041

新しいカレンダーが届いた。
いつもこの時期に送ってくれる。
長年、名画や画家をテーマにしたものを。
来年は卯年。
そうか。
ふ~ん。
そうなんだ。
そうだ、日記帳も用意するか。
郡をまたいだ市にある書店で毎年同じのを買っている。
もう並んでいるはず。
今日で神経使った作業も一段落になりそうだし。
気分転換にドライブがてら明日にでも出かけよう。

昨日の落ち葉掃きは1時間ほどかかった。
李と桜はほとんどの葉を落として幹と枝だけの姿になった。

磯菊の近くで、変異し大きな株となった花磯菊が咲いている。

    昨日あった葉も今日はなく桜木の秋枯れにしみじみ箒持つ (上武旋転子)

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イソギク(磯菊) ~本来は潮騒の届く所で咲く花~
- 2022/11/13(Sun) -
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ナンジャモンジャノキが立つその下の黄色い花は磯菊。
1㎝ほどのこの花はほかの菊と違った特徴を持つ。
一番は通常の菊に見られる周りの舌状花がなく、中の筒状花だけで咲くこと。
もう一つは葉裏が白く、それが表に回り込んで縁取ること。
そんな独特の様を持つこの菊、名に「磯」とつくように本来は温暖な海岸の崖などが自生地らしい。

私は何カ所に株分けしてあるが、面白いことにそれらの多くは姿を変えて咲く。
ほかの野菊などと交配するようで、白い舌状花を伴うのだ。
それもその長さを違えて別の花のようになる。
そして葉の白い縁取りもはっきりしない。
調べればそんな変種には新たに「花磯菊」の名が与えられている。
株分けした多くは花磯菊になってしまった。

それゆえ、この姿を保っているのは貴重なこと。
この先も長くそのままであれと。

    わが秋思黄菊の前に浮かんでは消え消えてはまた漂う (居山聞涛)

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ベニシダレ(紅枝垂の紅葉) ~逆光で見る~
- 2022/11/12(Sat) -
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紅枝垂を逆光で見る。
いろいろな角度で。
いろいろな部分を。

葉色はいっそう鮮やかに。
重なり合い影絵を作る。
葉形はいっそう明らかに。
鋸歯までも浮かび上がらせる。

私は浸る。
一枚に。
全体に。

   木の下に入り逆光の紅枝垂冴え色に影葉に深秋の長閑 (上武旋転子)

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キスジアマリリス(黄筋アマリリス) ~秋の安曇野へ~
- 2022/11/11(Fri) -
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およそ一月前に咲いていた黄筋アマリリス。
今度は3本の花茎が立ってまた咲く。
季節は進み、窓の外の狂い咲きのあった山吹は黄葉し、真弓と楓も紅く染まる中で。

花びらの中央を走る白い筋の周りには紅い網目模様が施される。
雄しべは花びらの数と同じく6本。
雌しべは3つに割れてその先端はさらに細かな短毛となる。
花茎の1本はまだ蕾。
寄り添うように花色が少し覗く。

今日は一人、秋の安曇野で芸術散策の日。
北アルプス展望美術館と碌山美術館などを巡って。
予報は快晴。
出発は朝7時。
昼食は蕎麦にしよう。

   「失敗は授業料だと思ったらいい」との言葉あって私はいくら費やしたか落葉拾ってしみじみ  (居山聞涛)

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ナンテン(白実南天の実) ~房はだいぶ欠け~
- 2022/11/10(Thu) -
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南天に白い実。
本来たっぷりのはずの房はだいぶが欠け、ついているほうが少ない。
それは小鳥がやってきたことのしるし。
彼らにとっては腹を満たしてくれるありがたいもの。

染井吉野にいい声で鳴く鳥がいた。
特徴がよく出る羽が見えないのでそれがなんなのかはっきりと分からないが。
その大きさ、太い嘴、胸や首周りの色、二つに割れた尾羽の特徴からオオカワラヒワか。
木々が葉を落とすこの時期には鳥の姿が隠れることなくよく見える。

   竹箒持って庭掃きされば糞の二つあって野良が徘徊したのかとそっと片付ける秋の朝  (上武旋転子)

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白実南天043

白実南天044

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スイートアリッサム (Sweet alyssum) ~草花に朝露~
- 2022/11/09(Wed) -
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朝露、草花に乗る。
透き通ったその珠。
白いスイートアリッサムにも。
それは陽に輝き。
それはしばらくして消えた。

私は5回目のワクチン接種をすませた。

   「あら、一緒」と接種会場で義姉あの一回目の緊張と重い雰囲気はいつしか消えて慣れに  (居山聞涛)

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秋のスイートアリッサム045
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ニシキギ(錦木の紅葉) ~40年近くなる~
- 2022/11/08(Tue) -
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空は青く秋は澄む。

葉を鮮やかに染める木がある。
昔の人はそれに“錦”の名を与えた。

植えてから40年近くなる錦木。
毎秋こうして美しく色づく。

   青い空に錦木紅葉が映える小春の日私は作業でいくつもミスをした (上武旋転子)

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ツワブキ(石蕗) ~秋花の感傷~
- 2022/11/07(Mon) -
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朝の気温もだいぶ下がり、彩りの淋しくなりつつある庭。
そんな一隅を灯すように咲くのは石蕗の花。
中の筒状花からはくるくるした小さな蕊。
黄色い舌状花にはスプーンのようなのも。
ひっそりとした秋花の佇まいに静かな感傷を拾う。

さて今日も黙々と石膏取り。

   静かなる晩秋の木漏れ日は我が心にも深く差し込んで石蕗眺む (居山聞涛)

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ダイモンジソウ(大文字草) ~筆文字のように見える~
- 2022/11/06(Sun) -
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筆文字の「大」の字ように見える花。
薄紅色のそれは大文字草。
落ち葉敷く中に細い茎を伸ばして。
ほかの草花に紛れるようにして。
長さのバランスが崩れた「大」の字も愛嬌で。

咲いているのに気づいたのは昨日。
すぐそばに石蕗(ツワブキ)があって。
それをいろいろな角度から眺めていた時。
危うく踏むところだった。

深まる秋が自分の咲く時であることをこの小さな花はちゃんと知る。

   筆文字のように左右の払いの美し大文字草  (奈美あや)

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大文字草044

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アキソウビ(秋薔薇) ~淋しく一輪、二輪・……~
- 2022/11/05(Sat) -
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誘われて作品鑑賞と二人の知人との会話。
その中で韮崎の大村美術館と北杜市で開催中の彫刻展へ行こうということに。
旧知の彫刻家K氏もその場で電話して誘う。
彼も行けることになった。
11月21日(月)、3人の集合時間は8時。
そして8時10分、私を家で拾い高速道に乗る。
そんな音頭取りはいつも女流画家で行動派のHさん。
高いアンテナを持っている彼女は、内向きが多い私にとってはいつも外からの様々な刺激を与えてくれるありがたい存在。
以前、声を掛けてくれ一緒に行った飯山での米林先生の個展も印象深く心に残っている。
今度も楽しみに出かけよう。
「その日、民生委員の引き継ぎが4時からあるの」と言う。
長年務めてきたのだが、もうその任を引くらしい。
そこは間に合うように時計を見ながら帰ることに。

深まる秋に薔薇。
淋しく一輪、二輪……。

   忘れたくとも忘れ得ぬこともある秋の日は身の来し方を心に秘めて (居山聞涛)

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秋薔薇043

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ハナノキ(花の木の紅葉) ~さまざまな閑寂枯淡~
- 2022/11/04(Fri) -
花の木の紅葉041

花の木の紅葉。
浅く三裂する葉が色鮮やかに。

緑の残る色移りの階調。
上の葉が下の葉に作る影。
朽ち色が散らばる斑模様。
ところどころの虫食い穴。
幹からの胴吹き。
そして少しずつ散り始め。
さまざまな閑寂枯淡。

さて、今日は知人に誘われて作品鑑賞の日。
久しぶりにゆっくり話をするか。

   何することでもなくただ時の思い出に拾う花の木の紅い葉 (居山聞涛)

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「兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~」展 ~芸術と文化の秋だから~
- 2022/11/03(Thu) -
1兵馬俑パンフレット1

名古屋で「兵馬俑展」の紹介記事、会期は11月6日までと。
ちょっと遠いが、制作も一段落したことだし。
よし、行こう。

朝一番の高速バスに乗っていざ。
そして地下鉄に乗り替え、催されている名古屋市博物館へ。
会場内にはすでに大勢の人。
係員は「順序はありませんので空いているところに進んでご覧ください」と何度も呼びかける。
混んでいる入り口付近を避けて、中程の将軍、武士、騎兵傭などを先に見る。
写真撮影もOKとのことで、いくつかの特徴的な俑を収める。
秦の始皇帝の魂を守護するために作られたというそれらの形。
漢の時代に飼育されていた馬牛豚犬などの家畜も。
2000年以上も前のその卓越した技巧には驚嘆。
………………。
………………。
よかった。

帰る。

   遠いし時間と金もかかるけど芸術と文化の秋だから私は「兵馬俑」展を観たのだ (上武旋転子)

2兵馬俑10

3兵馬俑9

4兵馬俑1

5兵馬俑5

6兵馬俑8

7兵馬俑パンフレット2
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女の頭像(粘土による造型) ~何年ぶりになるだろうか~
- 2022/11/02(Wed) -
正面1101

何年ぶりになるだろうか、粘土での造型は。
これまではずっと他の材料を用いての制作だった。
久しぶりというか、かなり長いブランクである。

ふと粘土で人物表現をしてみたくなった。
特段理由というのはない。
強いて言えば自分の中になんらかの変化というか新たなチャレンジを求めたのかもしれない。
10月の内には完成させようと決めて。

粘土をこねると懐かしい感触が甦る。
初めは粘土を扱う手の動きにどことなくぎこちなさを感じたりもした。
それも次第に昔の感覚が戻り、楽しくなる。
一人アトリエにシンガーソングライターの旧友のCDをかけたりしながら。
時には外から小鳥の声も届いて励まされ。
髪型はどうする、耳は出すか隠すかなどと思案しつつ。
口や鼻や目など細部表現はなかなか進まず。
いいと思ったのに、翌日見ると納得いかずにやり直すことしばしばで。
そして予定通り10月末日に完成。
タイトルは何としよう。

さて、次に待つのは石膏取り。
おじさんがんばれ!

   水に冷たさを覚え粘土もつ指先も割れて痛くそれをも「快」とする11月  (居山聞涛)

右1101

左1101-2

正面1011

右1011

左1014
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ノギク(野菊) ~何という名だろう~
- 2022/11/01(Tue) -
野菊041

10月31日、予定通りに作業が終了した。

義姉がホウレンソウと金時草を持ってきてくれた。
5回目のワクチン接種日時の決定通知が届く。
2羽のシジュウカラが山茱萸の木で楽しそうに声を出している。

ヒトツバタゴの下では野菊が咲いている。
その素朴で飾らぬ姿にはなぜか情緒的な深い趣を感じてしまう。
この花の名はなんと言うのだろう。
野菊はどれも似ていて私にはよくわからない。

   「野菊のような人だ」という純朴な会話の思い浮かぶ今日は一3つの日  (上武旋転子)

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