シロホトトギス(白杜鵑草) ~初めの秋も終わる~
- 2022/09/30(Fri) -
白杜鵑草041

白杜鵑草も咲いている。
たがわずに、去年とほぼ同じの花開き。
はすになる花茎に上を向いて並んで。
白い花びらは6弁。
その中にはまばらに黄色の斑点。
立つ雌しべには小さな透明の玉。
それにはどんなはたらきがあるのか。

さて九月も末。
初めの秋も終わる。

   いつまで蚊はいるのか今日の草取りも4箇所刺されて九月尽く  (上武旋転子)

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白杜鵑草044

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ライラック(リラ・lilac) ~秋なのに~
- 2022/09/29(Thu) -
ライラック0421

♪今はもう秋~。
そう、秋なのに。
ライラックに花が咲いた。
残る葉が淋しくなった茎の上で。
いつもなら、うららかな頃の花なのに。

久しぶりに八木重吉の詩集を開きたくなった。

  「秋の日の こころ」 
 花が 咲いた 
 秋の日の
 こころのなかに 花が咲いた

  「咲く心」
 うれしきは
 こころ咲きいずる日なり
 秋 山にむかひて うれいあれば
 わがこころ 花と咲くなり

    初恋の花言葉あるライラック箒を手に返り花を眺めている (居山聞涛)

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シロバナヒガンバナ(白花彼岸花) ~赤いののそばで1本~
- 2022/09/28(Wed) -
白彼岸花041

きのう白花彼岸花が咲いた。
たくさんの赤いののそばで1本。

花は純白ではなく、奥には黄色が見える。
花びらをよく見れば中にはほんのりピンクがかった筋もある。
花から長い蕊が伸び出る。
その描く曲線は同様に美しい。

「ヒガンバナってきれいですよね。庭にもほしいなあと思うんです」
先日の仲間での勉強会で若い女性がそう話した。
「家にたくさんあるのでお分けしますよ」と言った。
「ええ、いいんですか?うれしいです」
「来て、掘って持っていって植えてください」
きょうはその日である。
鉢と移植ゴテを用意しておいてやろう。

   重吉の詩に心慰められたという友がいて彼岸花のこぼす言葉を聞く  (上武旋転子)

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ヒャクニチソウ(百日草) ~「お~いきょうはなにがとれたんだ~い」~
- 2022/09/27(Tue) -
百日草041

ヒャクニチソウが咲き出したのはひと月半ほど前。
以来いくつかの色が次々と。
それらを家人は何度も剪って家の中でも楽しんでいる。
きのうは向日葵と一緒に水に浮かべていた。

「無花果を採ってきて」と言う。
立ち仕事が続いて腰が少し痛いが……。

百舌が鳴いた。
隣の家の杉の木のてっぺんだ。

   百舌の声を聞くと話しかけたくなる「お~いきょうはなにがとれたんだ~い」 (居山聞涛)

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百日草044

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ヒマワリ(向日葵) ~青い空と向日葵と赤トンボ~
- 2022/09/26(Mon) -
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ヒマワリは夏の終わりとともに片付けた。
でも数本だけは抜かずに枯れ姿のまま残してある。
それに時々小鳥がやってきて種を食べたりしている。

そのそばにまた新たに花が咲いた。
背は低く小振りだ。

アキアカネがやってきた。
咲いている花でなく枯れた方にとまった。
どうやら夏色の花には興味がなさそうだ。
たしかにその方が似合っている。

   青空と枯れ向日葵と赤とんぼ一つふたつ口遊む秋 (上武旋転子)

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ヤマブキ(山吹) ~返り咲くのも~
- 2022/09/25(Sun) -
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山吹が咲いています。
もちろんその季節ではありませんので、少しだけの花ですが。
今に、五月の風を感じたのでしょうか。
こうして返り咲く情景にもまた何か少しのものがなしさがあって。

   彼岸花咲いて山吹の返り咲いて友に栗を届ける (居山聞涛)

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フイリヤブラン(斑入り藪蘭) ~秋の雨~
- 2022/09/24(Sat) -
斑入り藪蘭041

朝から草木は濡れる。

斑入り藪蘭に藤紫の花穂が立つ。
丸い蕾が開けば中にほんの小さな蕊。

秋の雨はものさびしい。
こんな時、鳥たちは何しているのだろう。

   秋の雨は誰かからの手紙のような気がして智恵子抄を読んでいる (実野滸人)

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アスター(Aster) ~赤と青と白~
- 2022/09/23(Fri) -
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赤と青と白。
アスターが少し。
そして秋彼岸。
剪って持って行こう。
見れば柿も色づいている。

きのう、脚が冷えてブランケットを出した。
家人はクローゼットの整理をしていた。
  
   草木は実り色づき肌は感じ整え心は思索を促し季節は静かに進む (上武旋転子)

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ヒガンバナ(彼岸花) ~場所によって違える~
- 2022/09/22(Thu) -
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ヒガンバナは何カ所かにあって、場所によってそれぞれ咲く時を違える。
早かったのは桜の下で、八月末だった。
そして私の部屋から見えるところのは今。
椅子に腰掛けたままで顔を少し右にやると、その赤が目に入る。
ほかの三箇所では花茎がようやく土の上にちょこんと出始めたところだ。
もとはどれも一つの株から分けたものなのになんだろう。

昨日は日中に気温があまり上がらず少し肌寒さを感じた。
上に一枚羽織った。

   ここに一つそちらに二つあちらに三つと秋の花カーディガン出して見ている  (居山聞涛)

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キクイモ(菊芋) ~風雨の後~
- 2022/09/21(Wed) -
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風雨の後の朝です。
木々の葉が庭に乱れています。
枝も何本も散らかっています。

背の高い黄色い菊芋が残りの風に揺れています。
その名の通り、これはそのヒマワリに似た花でなく土の中にある芋が主役です。
11月になり、葉が枯れた頃に芋を収穫します。

知人の個展を観てきました。
ウイットに富んだ作品が並んでいました。
その表現力の豊かさに感性が刺激されます。
芸術の秋です。

   外の秋自分の中の秋静かに時が進みものをみつめ言葉を選ぶ秋  (上武旋転子)

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クリ(栗・丹沢)  ~落ちる。転がる。拾う。~
- 2022/09/20(Tue) -
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風が強まり、木の枝が揺れる。

栗は実を落とす。
実は転がる。
長靴で押さえて割る。
籠に拾い入れる。

丹沢は大実の栗。
この後、一籠分採れる日がしばらく続く。

   落ちて毬からこぼれ出す艶やかなる栗の実棘の痛さも楽しき朝  (居山聞涛)

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バラ(薔薇・ピンクノックアウト) ~秋薔薇(あきそうび)の哀感~
- 2022/09/20(Tue) -
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九月も半ば過ぎればやはりいくぶん涼しく。
草木たちもそれを感じて静かに動く。
六月に咲いたピンクノックアウトもそのやさしい色を今再び。
花も葉も少なく少し淋しいけれど。
いつもの甘い香りをしっかり携えて。
秋に咲く薔薇には哀感を見る。

その近くに玉虫が一つ転がっていた。
今年二つ目だ。

   人それぞれ言う薔薇は棘があるけど美しいと美しいけど棘があると百舌よおまえはどう思う  (上武旋転子)

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イチジク(無花果) ~脚立を立てて~
- 2022/09/19(Mon) -
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黒皮の無花果も採れる。
黄色のゼブラスイートや大実で赤紫のドーフィンに比すると実は小振り。
脚立をててその上に乗り、引っかけ棒で引きよせてもぎ取る。
一籠に50個くらい。
木にはまだ青いのもたくさん。
しばらくは収穫を続けられる。

早速食べる。
私は基本的に果樹や野菜の消毒はしないので、さっと水で流すだけ。
甘味は申し分ない。

秋は心にも感傷を実らせる。

    時が来れば自ずと実の生る不思議私は智恵子抄を読んでいる  (上武旋転子)

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ポポー(Pawpaw) ~森のカスタードクリーム~
- 2022/09/18(Sun) -
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2、3日前からポポーも採れる。

一見、実の形はアケビにも似る。
固い青皮が少し黄色み帯びて、軟らかみが出ると収穫の目安。
時に熟して落ちているのもあったりするが、それも拾う。
皮を剥くと果肉はマンゴーのように黄色い。
中に2㎝ほどの黒褐色の種が10個ほど並んで入る。
縦に切るとだいたいそれに当たるので、私は輪切りにして食べる。
甘味があってクリーミーで……、何に例えればいいか。
軟らかくなったバナナとマンゴーと熟柿に、アボカドを混ぜた感じ?
本などにはよく「森のカスタードクリーム」とか「幻のフルーツ」とか紹介されている。

近くの田んぼに大きなコンバインが入って稲刈りをしていた。
もうそんな時期か。

   屋根に上れば田に秋木にも秋百舌も鳴いて雨樋の落葉取る  (居山聞涛)

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原種シクラメン・ヘデリフォリウム(Hederifolium) ~ひっそりと草蔭で~
- 2022/09/17(Sat) -
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ホトトギスの蔭に小さな白い花が3本立っているのを見つけた。
原種シクラメンのヘデリフォリウムだった。
花だけでまだ葉はない。

それはもう20年近くなると思う。
安曇野の美術館からの帰路に立ち寄った山野草の店で買い求めた。
以来そこを気に入ってくれたようで、毎秋に咲いてくれる。

近くで百舌が大きな声で鳴いている。
上に下に、陽に蔭に秋の声、秋の彩り。
いい時。
いい風。
いい思い。

   楚々とした小さな花になりたいと吾漫ろに歩けば足を滑らせ転ぶ  (上武旋転子)

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キャットミント(Catmint) ~御年93歳~
- 2022/09/16(Fri) -
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個展の案内が届く。
H先生は御年九十三歳。
6月にも山あいにある美術館で個展を開いたばかり。
旺盛な制作には敬服するばかり。

今度の会場は地元和菓子店ギャラリー。
会期はおよそ2週間。
中には次のような一文が記されている。
 新旧20点ほどの小作品の展示です。
 どうぞお気軽にご高覧ください。
 私 高齢のため 会場に詰められる日が少ないですが 失礼の段お許しください。

同じようにその開催を知った画家の知人からメールが届いた。
ご一緒しませんかと。
スケジュールを合わせ20日(火)の10時に行くことにした。
先生にもお会いできればいいのだが。

薄い藤色のキャットミントもまだまだ咲く。

    「老い」は若い人にはけっして得られない長くて重くて大きな財産ああ有難きかな  (上武旋転子)

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ミョウガ(茗荷の花) ~象牙色の一日花~
- 2022/09/16(Fri) -
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茗荷は今収穫の時期。
中には象牙色のやわらかな一日花がいくつも見える。
土の中に指を入れ捻って採る。
とりあえず10数個。
洗って渡した。
私は茗荷が好き。

   人見ることなく飾ることもなくさびしかりし茗荷の花は  (実野滸人)

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イチジク(無花果・ゼブラスイート) ~そろそろかと思い~
- 2022/09/15(Thu) -
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そろそろかと思い、三本ある無花果の様子を見にいった。
一番大きな木の黄色いゼブラスイートが収穫できそうになっていた。
道具を持たず、支度もしていなかったが、手の届くところのよさそうなものを捥いだ。
手には白い乳がついてネバネバする。
「ほら」と家人に10個を渡した。
「えっもう。うれしい~」
早速割って出してくれた。
いつもながらとても甘くておいしい。

ゼブラスイートの実りの期は例年だと11月までと長い。
これからおよそ3~4日間隔で収穫できるはず。
小粒の黒皮のと、大実の赤紫の二本は少し先になりそうだ。

装い、香り、そして実る秋の恵みに感謝。

   無花果を捥いで渡せば割って出す長き秋の日の日常あと何年続く (上武旋転子)

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ブルーサルビア(Salvia farinacea) ~花蜘蛛がいた~ 
- 2022/09/15(Thu) -
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ブルーサルビアがまた元気に咲いている。
8月に茎を切り戻した。
一つひとつの花は人形にも見えてかわいい。
小さな花蜘蛛もいて。
秋に青い色もいいなあ。

今日は頑張って草取りしよう。

   草広がる秋庭を思案すれば黄鶺鴒が来てツッツッツッ  (居山聞涛)

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ツルバラ(蔓薔薇)  ~5月7月そして9月にも~
- 2022/09/14(Wed) -
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秋の朝陽を浴びて赤い蔓薔薇。

5月に咲いた。
7月にも咲いた。
そしてまた今9月にも。
高い木により掛かって、手の届かないところで。
植えてからおよそ30年近くなるのではないか。
ずっと元気で。
その場所を気に入ってくれたらしい。

涼風の中で眺めればふと秋薔薇(あきそうび)の言葉出て……。

   過ぎ去りし時のさまざまがくっきりとあるいはぼんやりと浮かぶ秋薔薇の哀愁   (上武旋転子)

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キク(菊・セザンヌ) ~キチキチキチ……~
- 2022/09/13(Tue) -
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昨日、知人からメール。
「15日搬入の県展作品は仕上げました」
「二紀展の2点は制作中」
「現在開催中の小品展には2点出品」
その旺盛な制作意欲の彼女は同じ歳。
加えて地区の社会福祉関係の活動も長く続けている。
広い畑の草退治もしながら。
あれこれのエネルギーと行動力。
感服。
今日、小品展を見てこよう。

九月の庭には菊も顔を出す。
ヒラタアブがとまっている。

    キチキチキチと届く鳥の声百舌かと探すも見えず行き合ひの空は澄み (居山聞涛)

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タカノハススキ(鷹の羽薄) ~小さな花~
- 2022/09/12(Mon) -
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そこここに秋の花たちのふえて。

鷹の羽薄も。
その穂に目を凝らせば小さな花が見える。
絹のような糸に垂れて並ぶ黄色い雄しべ。
ブラシ状になった赤紫の雌しべ。
花びらはない。

こうして銀穂になる前の薄の様を見るのも初秋の楽しみの一つ。

   一人風に身を置く秋時間斑入りの葉はさやさやと  (上武旋転子)

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フジバカマ(藤袴) ~ひと茎手折る~ 
- 2022/09/11(Sun) -
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フジバカマも咲き出した。

米粒のような蕾。
開くと中から蕊が飛び出る。
捩れた糸のように。
ぐにょぐにょぐにょと。
互いに絡み合い。
その形に「藤袴」と字が充てられるはどんな縁によるものか。

見ると“ハナムグリ”が花に潜っていた。
いい香りといい味がするのだろう。

   佇み見れば人想い浮かぶ藤袴の花ひと茎手折る (上武旋転子)

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アルストロメリア( Alstromeria・Angela) ~それぞれの秋~
- 2022/09/10(Sat) -
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それぞれの秋。

友人からは「秋の読書のたのしく深い日々」と。

私も自分の秋をチェック。
搬入は一週間後。
今日梱包を済ませよう。

家人は大きくなった百日草を剪る。
小さな彫刻を両側に置いて。

庭には黄色いアルストロメリアのアンジェラ。
それは6月からずっとの花。

それぞれが秋をしている。

   知らない町へ行く人庭の花を剪る人活字の林をさまよう人私の心も秋  (居山聞涛)

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シラヤマギク(白山菊) ~ふぞろい~
- 2022/09/09(Fri) -
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シラヤマギクは通常の野菊とはちょっと違う。

背は高く1メートルを超え、花茎はいくつもに分枝する。
花びらの数は5枚があったり8枚と定まらず不揃い。
それも重なったり欠けていたりで形も整わずそれぞれ。
株元の葉は大きな心形。
それが幅広の三角にかわり、上に行くに従い小さくなり花のそばではなくなる。
そんな素朴で野の趣たっぷりの味わい。

何時の頃からか、その場所に何年も何年も咲く。

   花びらの欠けし野菊のご愛敬頭上では鳶が弧を描く  (居山聞涛)

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アンネのバラ(Souvenir d'Anne Frank) ~それを雨薔薇(あめそうび)と~
- 2022/09/08(Thu) -
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雨の日だった。
普通にあるいはしとしとそして少しやんだりやや強くなったり。
いくつかのコスモスは傾いている。

そんな中に濃い黄色のバラが2輪。
アンネのバラだ。
たくさんの雨粒を乗せている。
何時の頃からか、雨に濡れて咲く薔薇のことを私は「雨薔薇(あめそうび)」と呼ぶようになった。
その風情ある様は歌を生み詩を作らせ物語を紡ぐ。

その向こうには彼岸花も。
雨粒はそれの蕊にも花びらにも。

   秋雨の中でひっそり咲く夢見る少女の平和を希求する少女の黄色いバラが  (上武旋転子)

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アンネノバラ秋043

アンネノバラ秋044

アンネノバラ秋045ヒガンバナ
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リコリス・スプレンゲリー(Lycoris sprengeri) ~♪セプテンバー♪~
- 2022/09/07(Wed) -
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そのこぶりのリコリスには“スプレンゲリー”の名がある。
もともとは中国が原産だとか。
花はピンクから先端に向かって青へとやわらかに色調を変える。
蕾は艶のある美しい赤紫でまるでルージュのよう。
イチモンジセセリやってきた。
そして中に入っていく。

   利休梅の落ち葉を掃けばイヤホンから軽やかに『セプテンバー』の歌が流れて (居山聞涛)

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シラハギ(白萩) ~秋がこうして~
- 2022/09/06(Tue) -
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花を正面に見れば手合わせの菩薩様。
横に見れば帆掛けの磯舟。
それは白萩。

たっぷりと。
ふんわりと。
たわむ枝は地につき。
こぼれて色は茶に。

秋がこうしてまた一つ。

   七十良寛の歌に込めた想い浮かべつつ秋の花見る朝涼し   (実野滸人)

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サワシロギク(沢白菊) ~待ち伏せ~
- 2022/09/05(Mon) -
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八月の下旬から白い野菊が咲いている。
植えたものでなく、何年か前にナンジャモンジャノキの下に出てきた。

その花の名前を知りたくて、以前調べたことがある。
説明に「茎が直立する、葉が細い、花数が少ない」などの記述があり、その特徴から沢白菊かと思われるが。
野菊は種類が多く、またよく似ているのでなかなか特定できない。

花に目を寄せると白い舌状花の上に小さな薄緑色の花蜘蛛。
大きさは3~4㍉ほどで、長い脚を広げている。
吸蜜に来る虫たちを捕食するために待ち伏せているのだろうか。

外に出る度、蚊に刺される。
今回もカメラを持つ腕、構える手の甲、そして後ろ首を。

   新聞には『老い』の書が並ぶタイトルとコピーに頷き心得た気分になり自分を生きる (上武旋転子)

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リュウキュウアサガオ(琉球朝顔) ~いろんなところで
- 2022/09/04(Sun) -
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少しこぶりの紫紺のアサガオがいろんなところに。

ローズマリーに絡み。
青じその横で。
磯菊の間から。
韮の中に。
大天人菊に潜んで。
さらにあちらにそちらに。
それぞれの場所はだいぶ離れている。

毎年こぼれ種から出てくるそれは深まる秋の頃まで咲く琉球朝顔。
クリスタルブルーの名だったと記憶している。
自然に溶け込み野の趣のする花だ。

   「九月ですね」と言えば「感傷の季節ですね」と応える人がいて琉球朝顔の咲く  (居山聞涛)

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ツリフネソウ(釣船草) ~昔の蓄音機~
- 2022/09/03(Sat) -
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しとしと降っていた。
でも庭に出たくなった。

釣船草が咲いていた。
吊り下がる。
距がくるりと巻く。
昔の手回し蓄音機のようだ。
見るのは三年ぶり。

   釣船草のゆらゆらゆら見る心もゆらゆらゆら九月の雨の中 (上武旋転子)

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