アスチルベ(Astilbe・泡盛草) ~小さな花が集まって~
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- 2022/06/10(Fri) -
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![]() アスチルベは毎年の宿根草。 それも今咲く時。 小さな花が集まって。 穂状となって。 和名で泡盛草とあるのは小花が次々に咲く様を吹き出る泡に喩えたのだろうか。 近くでは梅の実が「そろそろ採って」といった表情をしている。 小綬鶏の声の渡る梅日かな (奈美あや) ![]() ![]() ![]() ![]() |
ヒペリカム(Hypericum) ~黄色い花と赤い実と蓑虫と梅雨~
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- 2022/06/09(Thu) -
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![]() ヒペリカムは黄色い花。 中からたくさんの長い蕊。 ああ、楽しい。 それは赤い実にかわり。 つやつや、ツヤツヤ。 ああ、きれい。 蓑虫が一つぶら下がっている。 上手な家づくり。 ああ、面白い。 梅雨入りしたというのに雨は降らず。 作業は捗り。 ああ、嬉しい。 梅雨の合間李に四十雀来て賑やかに六月の庭 (居山聞涛) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
バラ(薔薇・モーツァルト) ~自問する六月~
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- 2022/06/08(Wed) -
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![]() 鮮やかなピンクの花が溢れるように咲いている。 モーツアルトは房咲き一重の薔薇。 華やかというより賑やかというのが合っている。 奔放な作曲家の作った軽快な音楽のように。 旧友から電話がある。 知人からメールが届く。 たんたんと六月が進む。 房咲きの小さき薔薇放縦に我は我なりと言い聞かせて六月 (居山聞涛) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
バラ(薔薇・ノスタルジィ) ~胸の奥深くにしまうもの~
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- 2022/06/07(Tue) -
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![]() ノスタルジィは覆輪の薔薇。 白味の花びらは縁を紅色に包まれる。 それは咲き進むにつれ全面染まっていく。 そんな色移りに少しの寂しさも。 ところでなぜノスタルジィの名が付いたのだろう。 異郷にて遠い故郷を懐かしむ……と。 そうびよ自分一人の胸に納めたままにして語らないこともあるのだ (居山聞涛) ![]() ![]() ![]() |
バラ(薔薇・オールドローズ キング・ジョージ4世) ~品ある佇まい~
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- 2022/06/06(Mon) -
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![]() 各地からバラ便り。 そんな季節。 我が家でもだんだんと。 オールドローズのキング・ジョージ4世も。 品のある深い赤。 これは香りが良く強い。 おりに仕事の手を休めてはそのそばに。 紅茶を手に漫ろに歩く庭オールドローズの前にしばし佇み言葉を探す (上武旋転子) ![]() ![]() ![]() |
テンニンギク(天人菊・ガイラルディア) ~天人のような花と~
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- 2022/06/06(Mon) -
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![]() オオテンニンギクはほかの花々より少し頭を出して咲く。 色は濃いオレンジと黄色の覆輪。 個体によってその面積比はさまざま。 中央の蕊は向日葵に似た形に少し盛り上がる。 これはこのまま次々と秋まで長く。 「ちょっとこ~い」と小綬鶏が鳴いたレーキをとめて「おまえがこっちに来いよ~」と返した (居山聞涛) ![]() ![]() ![]() ![]() |
サラサウツギ(更紗空木) ~薄く紅をまとい~
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- 2022/06/05(Sun) -
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![]() 更紗空木も枝いっぱいに。 蕾は少しの赤みに包まれる。 それが解けると中からたくさんの白い花びら。 外側のは薄紅をまとい。 それは更紗の染め模様。 花びらが細かく分かれて風に散る。 見上げる月のそばをISSが通り南アルプスへ消えていった人類のロマンと宇宙の平和6分 (上武旋転子) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
ラズベリー(raspberry・木苺) ~熟した~
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- 2022/06/05(Sun) -
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![]() それは春には白い花だった。 夏になって朱い実となった。 そして熟した。 それで摘んだ。 小籠の半分ほどになった。 子ども気分で楽しかった。 「ラズベリー摘んできたよ」と渡した。 家人は喜んだ。 デザートにした。 まだ何日かは摘めそうだ。 ラズベリーを摘んだ小籠に摘んだ二人で食べた笑って食べた (居山聞涛) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
ヒナゲシ(雛罌粟・虞美人草・ポピー) ~遠い過去~
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- 2022/06/04(Sat) -
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![]() 色とりどりのひなげし。 細い茎の上で。 薄い花びらが。 ひらひらと。 やさしく。 蕊は丸くきれいに揃って花火のよう。 そして一枚ずつ散り。 残る形も愛らしく。 夢見る少女になります麦稈帽子を乗せてポピーの花の中で遠い過去 (奈美あや) ![]() ![]() ![]() |
サクラウツギ(桜空木) ~わかりやすい~
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- 2022/06/03(Fri) -
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![]() 花の形が桜に似て。 花の色も桜に似て。 それで桜空木。 わかりやすい。 五弁の花は白から紅への階調。 白い雌蕊を取り囲む10本の雄しべ しっかりと閉じた蕾と中から黄色い蘂が覗く開きかけもまた……。 六月の時にうつうつあればやさし潔し紅うつぎ (実野滸人) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
キショウブ (黄菖蒲)~和の佇まい~
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- 2022/06/03(Fri) -
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![]() 緑葉の中にすくっと和の佇まいの黄菖蒲。 でも違う。 これは繁殖力の強い外来種が野生化したもの。 いつの頃からか住み着いて。 それで抜いて減らしてそこだけに。 見れば美しいものでもほどほどがいい。 風の歌雲の声聞いて静かに黄菖蒲六月のしみじみ (奈美あや) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
バイカウツギ(梅花空木) ~「思い出作り」~
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- 2022/06/02(Thu) -
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![]() 梅花空木は白い花。 お椀のような形で。 ほんのり香り。 見れば自ずと静められ。 花言葉には「思い出」とあって。 こんな私にもこの先まだ思い出作りができるのだろうか。 入梅前にやることをやろうと働き働く腕腰の痛みも心地よいと褒めて (居山聞涛) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
シャクヤク(八重芍薬) ~桃紅さんの言葉~
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- 2022/06/02(Thu) -
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![]() 八重の赤芍薬は二輪。 たっぷりの花びら。 重そうに少し傾いて。 上で明るく軽やかな声がする 見上げると電線にホオジロがいた。 しばらくそこに居てくれた。 さて六月の仕事をしよう。 「人生というのは究極に孤独なんですね」と美術家は語った「そうなのか。そうなんだろう」 (上武旋転子) ![]() ![]() |