シャクヤク(芍薬) ~顔佳草(かおよぐさ)も~
- 2022/05/31(Tue) -
芍薬041

赤い芍薬も咲く。
ふんわりと。
折々風に花びらが巻かれたりして。
芍薬には異名として顔佳草(かおよぐさ)もあるという。
見てまさしくそのとおりだと。

そういえば顔佳草はカキツバタにも充てられている。
昔の人の感性が美しい女性の面影をそれらの花に投射しての名付けなのだろう。

あやおや、脚を花粉まみれにして……。

   紅芍薬はそろりとそろりの平安の女(ひと)しなやかであでやかで (上武旋転子)

芍薬042

芍薬043

芍薬044

芍薬045

芍薬046
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
シロアヤメ(白菖蒲・三寸菖蒲) ~五月が行く~
- 2022/05/31(Tue) -
白菖蒲041

庭には丈の低いこぶりの白いアヤメも。
ずっとシロアヤメと呼んできたが正しいのかどうかはよくわからない。
検索すると鎌倉長谷寺ではそれは“三寸アヤメ白”と紹介されている。
それが本来の名かも。

アヤメのような強い繁殖力もなく、何年もその大きさの株のまま。
小さいけれどその楚々とした佇まいがいい。

   そうか五月も終わるんだ好きな五月が充実度は何点つけようか (居山聞涛)

白菖蒲042

白菖蒲043

白菖蒲044
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ハコネウツギ(箱根空木) ~「人の魅力を引き出す」~
- 2022/05/30(Mon) -
箱根空木041

ハコネウツギは色移りの花。
白い花とピンクの花と赤い花が一緒に。
その色の違いは、それぞれの花の咲いた時間。

花言葉は「人の魅力を引き出す」だとか。
魅力……かあ。

   移ろいのはこねうつぎに浮かぶ楽しい日々悲しい出来事  (奈美あや)

箱根空木042

箱根空木043

箱根空木044

箱根空木045-1

箱根空木046

箱根空木045-2

この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ツルバラ(蔓薔薇)  ~寄りかかって~
- 2022/05/30(Mon) -
蔓薔薇041

青い空にツルバラ。
高いところでツルバラ。
枝を撓めてツルバラ。
木により掛かってツルバラ。
五月の庭にツルバラ。
赤いツルバラ。

それは家で一番古いバラだ。
それはほんの小さな苗だった。

   薔薇を見て過ぎ去りし時のさまざまさくっきりとあるいはぼんやりと   (居山聞涛)

蔓薔薇042

蔓薔薇044

蔓薔薇045

蔓薔薇047
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
シャクヤク(芍薬・氷点) ~マーブリング模様~
- 2022/05/29(Sun) -
氷点041

たっぷりとした八重の芍薬がある。
白い花びらの芯の部分には赤いマーブリング模様。
一年に一度出会えるこの花の不思議と美しさ。
植えてからもう10数年以上経つ。

これには「氷点」という名が付けられている。
ほかにも芍薬があるが、印象深いこの花の名前だけを知っている。
その昔、『氷点』いう小説があった。

   「五月がそろそろ終わるのだよ」と自分に言い聞かせて日記を閉じる (居山聞涛)

氷点042

氷点043

氷点044

氷点045

氷点046

氷点047
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ナガミヒナゲシ(長実雛罌粟) ~田植え~
- 2022/05/29(Sun) -
ナガミヒナゲシ041

近くの多くでは田植えが終わった様子。
10㎝程の苗が整然と並んで水面の上で揺れている。
秋の実りに向けて、「これから始まり」の様は見ていて清々しい。
我が家の庭の横を流れる井水の量も増えて勢いよく流れている。

私は生涯においてたった一度だけ手で田植えをしたことがある。
それは20代の初めの頃、職場の先輩が「何事も経験」と自宅の田んぼに誘ってくれた。
だいぶラインが曲がっていたこと、泥の中の足がなかなか抜けなかったことなどを覚えている。

私が拵えた「思索の小径」の土手にナガミヒナゲシが咲いている。
風によってどここからか種が運ばれてそこに定着したらしい。

   新葉に替わり黄変した葉の八つ手を片付ける私の営みも (上武旋転子)

ナガミヒナゲシ042

ナガミヒナゲシ043

ナガミヒナゲシ044
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
カルミア(Kalmia) ~金平糖と日傘~
- 2022/05/28(Sat) -
カルミア041

カルミアはツツジ科だという。
通常のツツジに比べると花の大きさや形はまるで異なるが。

たとえば蕾は濃いピンクの美味しそうな金平糖。
たとえば花は開いた日傘。
傘を内から見るように中にはビザギザ模様が施され、雄蕊が骨のように並び雌蘂は柄。
かわいい、楽しい花。

   「ズームで研修会を開きます」との案内無理だやめとこうもう退会するか (上武旋転子)

カルミア042

カルミア043

カルミア044-2

カルミア045

カルミア046
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ヒメシャラ(姫沙羅) ~同じ時に植えた~
- 2022/05/28(Sat) -
ヒメシャラ041

姫沙羅がぽつぽつと咲き出した。
それは白い5弁の花。
いい味を醸している。

姫沙羅は2本を一緒に並べて植えた。
でもこちらのがいつも早く咲く。
花も少し大きめで花数も少ない。
品種が違ったのだろうか。
その横にはやはり同じ時に植えた沙羅もあるのだが、それには蕾はまだ一つもない。

入梅は来週後半だと天気予報士を語っていた。
野山を、草木を潤す季節を迎える。
それも人の生活に支障を与えずにほどほどであればいいが。

   「尾長はきれいですね」という若い女(ひと)「でも鳴き声が汚いよ」という老人言い方見方それぞれ  (居山聞涛)

ヒメシャラ042

ヒメシャラ043

ヒメシャラ044
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
シャクヤク(芍薬) ~任せて乱れ~
- 2022/05/27(Fri) -
芍薬041

芍薬にも時が訪れる。
先に咲いたのは外花弁のみを薄紅色に染める白い芍薬。
物静かでふんわりとしたそれは風の誘いに任せて乱れる。
あふれる黄色い蕊の中で虫も恍惚に。

「芍薬は好きな花」と言ってた人がいた。
何かの思い出でもあるのだろうか。

   そろりと歩く着物姿の女性を思い描かせて悩まし芍薬  (居山聞涛)

芍薬042

芍薬043

芍薬044

芍薬045

芍薬046

芍薬047
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ナツロウバイ(夏蝋梅) ~白木蓮の下~
- 2022/05/26(Thu) -
夏蝋梅045

白木蓮の下に咲く花がある。
それは夏蝋梅。
ずっとこの日当たりの悪いところで。
でもそこに植えたのは私。
人目に付きそうもない場所なのに。
なぜそこだったんだろう。

しっとりとした花だ。
しとやかで。

   咲くのはいつも白木蓮の下しとやかに微笑み返して夏蝋梅  (上武旋転子)

夏蝋梅042

夏蝋梅043

夏蝋梅044

夏蝋梅041

夏蝋梅046
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
アマガキ(次郎・富有の花) ~苺とミツバ~
- 2022/05/26(Thu) -
甘柿の花041

柿の花は目立たない。
大きな葉に比すればそれはあまりにも小さく、しかも葉色と同じ萼に包まれるようにしてある。
花そのものも地味なクリーム色で。
厚みのある4枚の花びらは反り返る。
中にはやはり先をくるりとした雌蘂。
今年も秋の実りは期待できそうだ。

義姉さんが箱いっぱいの苺と一束のミツバを持ってきてくださった。
いつもありがとう。
 
   歌人の姿を忘れさせる程に苺届ける野良着の義姉似合いすぎて五月  (居山聞涛)

甘柿の花042

甘柿の花043

甘柿の花044

苺

三葉
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ヤグルマギク(矢車菊) ~クロアリが遊んでいる~
- 2022/05/25(Wed) -
矢車菊041

白、ピンク、青の矢車菊が咲いている。
どれも去年のこぼれ種からのもの。
今年は今年でまた新たに薄紫、紫なども加えて蒔いた。
それらはたぶん盛夏の頃に顔見せしてくれるはず。

青いのにクロアリが遊んでいるのを見つけた。
安心、安全の中を気ままに自由にのんびりと。

知人から恒例になっている個人の薔薇園への誘いがあった。
いつものメンバーでということである。
そろそろ来るかなと思っていたところだった。
楽しみに出かけよう。

   二十面相のごとの私その時々場面ごとにさまざまな顔で生き方を上手く演じている  (居山聞涛)

矢車菊042

矢車菊043

矢車菊044

矢車菊045

矢車菊046
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ピラカンサ(Pyracantha・タチバナモドキ) ~気持ちのいい五月の空~
- 2022/05/24(Tue) -
ピラカンサ041

たくさんの小さな白い花はピラカンサ。
梅に似た5弁花の中には50本ほどの蕊が立つ。
咲いたばかりの雄蕊は象牙色で、時間とともにだんだんに赤茶色に変わる。
それは秋にヒヨドリやジョウビタキなどに好まれるオレンジ色の実になる。
この木は鋭い棘を持ち、枝張りに勢いがある。
それで毎年冬の内に強い剪定をする。

上の電線にはピチュクチュピチュクチュとツバメが一羽いた。

   手を広げ五月の空に心干し (奈美あや)

ピラカンサ042

ピラカンサ043

ピラカンサ044

ピラカンサ045
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ナシ(二十世紀・幸水) ~伐った~
- 2022/05/23(Mon) -
ナシの伐採041

梨の木を2本伐った。
先に作業がしやすいように、葉のついた枝を太枝切り鋏で落として片付けた。
そして残りをチェーンソーで短く切っていく。
生木なので切りやすいが、その分幹は重い。
もう一本の“豊水”はしばらくそのままにしておく。
秋になれば少しは収穫できるだろうから。

花畑の向日葵も順調に育って伸びている。
一月前に4種類を2つずつ8袋のおよそ200粒を植えた。

夏の青い空には幸せの黄色い花が似合う。

   ざわわざわわの「さとうきび畑」が今再び遙かな大地の「ヒマワリ畑」に重なって (上武旋転子)

ナシの伐採042

ナシの伐採043

ナシの伐採044

ヒマワリの種
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(1) | ▲ top
チェリーセージ(Cherry sage) ~コンパクトにシンプルに~
- 2022/05/22(Sun) -
チェリーセージ041

赤いチェリーセージも咲き出した。
小さな紙人形のようなかわいい花だ。
その花期は秋遅くまでと、かなり長い。
ずっと植えっぱなしの株でまた背が伸びつつある。
茎も木化してきているので、そろそろ切ってコンパクトにするのがいいのかもしれない。

同様に生活も思い出もダウンサイジング。
今日は梨の二十世紀と幸水の2本を伐ろう。
数日迷っていたが。
年相応に今できる能力体力に合うよう少しずつ減らしてシンプルに。

   カッコウがアソコで鳴いている「お~いこっち来て話さないかあ~」  (上武旋転子)

チェリーセージ042

チェリーセージ043

チェリーセージ044
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
エニシダ(金雀枝・金雀児) ~受粉を終えた花は~
- 2022/05/21(Sat) -
金雀枝041

細い枝に並ぶ黄色い花はエニシダ。
遠目では小さな蝶がとまっているようにも見える。
近寄ればその咲き方の特徴からマメ科であることがわかる。

通常、蕊は花の中に隠れているが、それは受粉を終えると外に露出するのだという。

漢字では金雀枝・金雀児が充てられる。
でもなぜ“雀”が入るんだろう。
見た目で言えば「黄蝶枝」の方があっている気もする。
あるいは少しロマンチックに「愛縁花」なんてのはどうだろう。

   あふれる黄蝶のごとえにしだのたのしきうれしまだ五月 (奈美あや)

金雀枝042

金雀枝043

金雀枝044

金雀枝045

金雀枝046

金雀枝047
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
シラン(紫蘭) ~花蜘蛛も来る縦襞の魅力~
- 2022/05/20(Fri) -
紫蘭041

茂る緑葉に囲まれて上品な色は紫蘭。

両手を広げたようにやわらかに開く側花弁。
唇弁に走る縦襞の魅力。
花の不思議な造形。

中に小さな花蜘蛛が遊んでいた。

   やさしき紫蘭から聞こえる「言葉遣いは心遣いぞ」と (上武旋転子)

紫蘭042

紫蘭043

紫蘭044

紫蘭045

紫蘭046

紫蘭047
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
マユミ(檀・真弓) ~気づかない~
- 2022/05/20(Fri) -
真弓041

陽が李を抜ける。
そこに枝いっぱいに葉を広げるのは真弓。
見ればそれに無数の小さな淡い黄緑色の花。
その地味な色と形故、この時期にこの木に花が咲くことを知る者以外は気づかない。

葉と枝と花とそれがまとまり調和する真弓。
それががこの木の味。

   昔、「真弓」という名の人がいた今でも顔を覚えている元気だろうか (居山聞涛)

真弓042

真弓043

真弓044

真弓045
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
セイヨウシャクナゲ(西洋石楠花) ~花ひらき花おつる~
- 2022/05/19(Thu) -
西洋石楠花041

久しぶりに青空が広がった。
気温も上がった。
ああ、気持ちいい。

華やかにセイヨウシャクナゲ。
艶のある反った蕊の形も、今にもという蕾の形も。
ああ、みんないい。

花は毎日いくつも落ちている。
私は毎日掃いている。

   「あれは何?」と鳥の声箸をとめて立ち「黄鶺鴒だね」と答える二人の食の時 (居山聞涛)

西洋石楠花042

西洋石楠花043

西洋石楠花044

西洋石楠花045

西洋石楠花046

西洋石楠花047

西洋石楠花048
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ジャーマンアイリス(German iris) ~「こつこつ」と~
- 2022/05/19(Thu) -
ジャーマンアイリス0422

久しぶりに眞民さんの詩集を読んだ。

   「こつこつ」  坂村眞民

   こつこつ
   こつこつ
   書いてゆこう

   こつこつ
   こつこつ
   歩いてゆこう

   こつこつ
   こつこつ
   掘ってゆこう


こつこつはものになり。
こつこつは形になり。
こつこつは厚くなり。
こつこつは高くなり。
こつこつは深くなる。
こつこつとこつこつを続けよう。

青いジャーマンアイリス。
白いジャーマンアイリス。
並んで薄青のジャーマンアイリス。
絵の具の混色みたい。

   このところ思い浮かべる子どもの頃の情景たとえば給食の脱脂粉乳とコッペパン (上武旋転子)

ジャーマンアイリス0423

ジャーマンアイリス0421

ジャーマンアイリス0424

ジャーマンアイリス0425
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
セッコク(石斛) ~それぞれの居場所~
- 2022/05/18(Wed) -
石斛041

李の叉に薄紫の花。
まとまり咲くそれは着生蘭の石斛。
何年も前からそこで。
花茎の数にその過ぎた月日を感じる。

人にも花にもそれぞれに好きな場所とそれぞれが輝ける居場所。

   石斛は李の叉のそこが私の一番好きな場所なのと (奈美あや)

石斛042

石斛043

石斛043-2

石斛044

石斛045

石斛046
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
エビネ(海老根・蝦根・化偸草) ~毎年少しずつ増え~
- 2022/05/18(Wed) -
海老根0421

しばらく前から海老根が咲いている。
あるのは楓、花水木、李の下と甘野老(あまどころ)のそばの4箇所。
それぞれの場所で毎年少しずつ株を増やしながら。

また昨日も雨蛙が来てくれた。
その表情、その姿に和む。
この庭を気に入ってくれくれてありがとう。

   月下美人の葉にちょこんと雨蛙私が目を近づければ彼も私をじっと見る (上武旋転子)

海老根0422

海老根0423

海老根0424

海老根0425
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
クレマチス(Clematis) ~鳥と義姉のクレマチス~
- 2022/05/17(Tue) -
クレマチス2041

クレマチスは地植えと鉢植えの二つある。
玄関横に置いてあるその鉢にも少し前から咲き出した。
色はさわやか淡紫。
でもそれらは私が植えたものではない。

以前ある作家の名を冠した彫刻美術館を訪ねたことがあった。
そこに併設してさまざまな色の花が咲く“クレマチスの丘”があった。
その緩やかな丘陵を歩きながら家にもほしいと思った。

それからしばらくして庭の“ポンポン咲きの金糸梅”の中にクレマチスが出て咲いた。
鳥が種を落としプレゼントしてくれたらしい。
そして二年前に今度は義姉が鉢植えをくださった。

だからこれらのクレマチスの名前は分からない。
鳥のクレマチスと義姉のクレマチスと呼んでいる。

   「ご飯がおかゆみたいだったけど」とぼそり、私がメニューボタンを間違えたらしい笑って朝食  (上武旋転子)

クレマチス2042

クレマチス2043

クレマチス2044
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ビジョナデシコ(美女撫子・ヒゲナデシコ) ~自由に交じりあえる道~
- 2022/05/17(Tue) -
ビジョナデシコ041

白や赤やピンクなどの美女撫子。
花の中に輪を持ったりするものも。
カリフォルニアポピーとケイランサスの黄色に見え隠れて。
あっちにこっちで。

幸せを運ぶという燕。
その飛び交う数も増えた。
空は彼らのどこでも道。
のどかで平和で自由に交じりあえる道。

   「寄り添うという言葉を軽々しく使って欲しくない」と、何をすればいいのか五月の燕よ (居山聞涛)

ビジョナデシコ042

ビジョナデシコ043

ビジョナデシコ044

ビジョナデシコ045

ビジョナデシコ047
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
カキツバタ(杜若・燕子花・) ~思慕の花~
- 2022/05/16(Mon) -
燕子花041

奥に風知草と楓。
手前には大きな二つのホスタといくつものミニホスタ。
その中に一輪の青い花。
今年も花びらに白い一筋を引いてカキツバタ。

花言葉に『思慕』とあるのは古き歌人の妻恋う歌に因るのか。
そして貌吉花(かほよはな)の異名もあるというその佇まいはまさに。

日当たりの良いところへ移してやればいいのだが。
私はその場所がこの花には似合うような気がして。
そこで眺めるのが好きで。

   いつか覚えた古(いにしえ)人の妻恋歌かきつばた見るたびに白い一筋見る度に (実野滸人)

燕子花042

燕子花043

燕子花044
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
アマガエル(雨蛙) ~「遊んでくれてありがとう」~
- 2022/05/16(Mon) -
月下美人に雨蛙041

このところ毎日のように、雨蛙が庭のそこここに来てくれる。

昨日も月下美人の広い葉にちょこんと座って。
ずっとじっとして。
私は目を近づけ、前から横からそして後ろに回る。
背中を人差し指でちょんちょんと押す。
彼は体の向きを少し変え、一二歩前に動く。
また押す。
また向きを変える。
そして右指で持って左の掌に乗せる。
いやがるふうではない。
葉に戻す。
「遊んでくれてありがとう」

   悟りの顔して雨蛙今日は月下美人の葉の上で何想う  (居山聞涛)

月下美人に雨蛙042

月下美人に雨蛙043

月下美人に雨蛙044
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(1) | ▲ top
ジャーマンアイリス(German iris) ~雨蛙の声~
- 2022/05/15(Sun) -
ジャーマンアイリス白041

アヤメの横には白いジャーマンアイリスも。

そして近くで聞こえたのは雨蛙の声。
ゲッゲッゲッ……。
彼らにとっても動くにいい季節。
そのうちガラス戸にへばりつく裏姿が見られるか。

   人の心にも時には雨もいい少し立ち止まらせて思いを深くさせて  (上武旋転子)

ジャーマンアイリス白042

ジャーマンアイリス白043

ジャーマンアイリス白044
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ラナンキュラス・ゴールドコイン(Ranunculas repens 'Gold Coin' ) ~心励まされ~
- 2022/05/15(Sun) -
ゴールドコイン041

黄金色の艶のある八重の花はラナンキュラス・ゴールドコイン。
辺りを明るく賑やかに。
そして励まされる気分にもなって。
ふと自分の懐奥の大切な金貨は……と。

   小さな花に心洗われて「私はどこから来て何処へ行くのか」と流れた歳月の5月15日 (実野滸人)

ゴールドコイン042

ゴールドコイン044

ゴールドコイン045
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ナンジャモンジャノキ(ヒトツバタゴ・一つ葉田子) ~この木の名を誰も知らず……~
- 2022/05/14(Sat) -
ナンジャモンジャノキ041

木に雪が降り積もったような様はナンジャモンジャノキ。

花びらは細く切れ込む4枚。
その奥にわずかに赤い色を覗かせる。
清楚で爽やかで。

時に散歩やウオーキングの人にその名を尋ねられたりする。
「ナンジャモンジャノキです」と答えると、だいたい「えっ?」と返ってくる。
「通称として一般的にはその名で呼ばれていますが、植物名として正しくはヒトツバタゴという木です」と付け加える。

高くなりすぎないように主幹の頂部は切った。
横に広がり、道にはみ出る枝も毎年切る。
それでも五月になればこうして。

   抱える憂き事に白く溢れる花を一人眺めナンジャモンジャと繰り返す  (居山聞涛)

ナンジャモンジャノキ042

ナンジャモンジャノキ043

ナンジャモンジャノキ044

ナンジャモンジャノキ045

ナンジャモンジャノキ046

ナンジャモンジャノキ047

ナンジャモンジャノキ048
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
アヤメ(菖蒲・文目) ~いつか見た日本画の~
- 2022/05/13(Fri) -
アヤメ041

アヤメは増える。
それはたった一つの株だった。

その一つの立ち姿もまとまりの様もそれらはいつか見た日本画の世界。
そして蕾も、咲きかけも、開ききったのも。
どれも菖蒲としての美しさ。
さらには花の奥にある妖し文様も魅力的で。

アヤメは増えた。
これからもきっと増える。

   隣り合う高さに差のありて琴の音の響きを見る菖蒲かな  (奈美あや)

アヤメ042

アヤメ043

アヤメ044

アヤメ045

アヤメ046

アヤメ047
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ツルコザクラ(蔓小桜 ) ~夏隣~
- 2022/05/13(Fri) -
蔓小桜041

道路から家へ入るところにまとまって小さな桜色の花がある。
それは毎年咲く宿根草のツルコザクラ。
この愛らしい花が咲くともう夏は隣。
そういえば、きのう卯の花にもいくつも蕾があるのに気がついた。

   スパティフィラムの鉢替えをするまた一つ歳を重ねた私も一回り大きくなれと  (居山聞涛)

蔓小桜042

蔓小桜043

蔓小桜045
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
| メイン | 次ページ