キク(菊) ~しづかなる~
- 2021/10/31(Sun) -
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秋には菊。

薄桃色のも咲く。
背は低く花も小さい。

菊は母の好きな花だった。
見る度に着物姿を思い出す。

   しづかなる菊の咲く見て母が居る  (上武旋転子)

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菊1033

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キバナヤマボウシ(黄花山法師の実) ~旧友からの電話~
- 2021/10/31(Sun) -
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「やあ、久しぶり。元気?」
電話の主は隣の市に住む大学時代からの友人だった。
数年前に短大の教授を退職して今は若い頃からのライフワークに専念している。
「あのさあ。今度Kと一緒に3人で食事会でもしない?」
「ああ、いいねえ」
「じゃあさあ、Kに都合を聞いてくれる?」
「わかった。これから電話して確かめて、折り返し電話する」
3人とも同じ学科だった。
Kに電話すると「もちろんOK」とのこと。
11月7日(日)の11時30分に「○○荘」に集合と決まった。
小諸のKは前日にそこに来て泊まるのだという。
本来なら酒を酌み交わして旧交を温めたいところだが、このご時世のこと互いに気を遣い合い、昼食のみに。
いずれにしても時を20代に巻き戻しての語りが楽しみだ。

黄花山法師が赤みを帯びたピンポン球ほどの実をつけている。
ほんのりと甘みがあって食べられるが、おいしいと言うほどでもないので落ちるままにしている。
通常の山法師と違ってこれは常緑樹である。

   友より「語りおう」との電話来てうれし心にも実りの秋  (居山聞涛)

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リラ(lilas・ライラック・lilac) ~紅葉と黄色い実の間に~
- 2021/10/30(Sat) -
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葉を紅くする李。
黄色い実をつける花梨。
その間に薄紫のリラの花房。
通常、咲くのは4月下旬から5月初旬なのだが。
今年はいろいろに返り咲きが見られる。

   返り花に時を戻しつつ箒持つ  (奈美あや)

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ジョウビタキ(尉鶲) ~番でじゃれ合うように~
- 2021/10/29(Fri) -
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ジョウビタキが番でなかよく遊ぶ。
毎年やってきてくれるが雌の姿はは久しぶり。

雄は葉の落ちた木にとまる。
雌は地を突いて歩く。

雄が離れれば、雌も後を追う。
そしてまた雄が来て雌もそばにやってくる。

それぞれかわいい声を出しながら。
じゃれ合うように行ったり来たり。

コムラサキの実を啄む。
そんな様も可愛くて見ていて飽きない。

人なつっこいこの鳥はいつも3月まで居てくれる。
どうぞごゆっくり楽しんで。

霧が広がってきた。
昨日の朝のことである。

   寂し木に渡り鳥来て歌えばたちまち霧の広がる  (上武旋転子)

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セイヨウマツムシソウ(西洋松虫草) ~惹きつける何かかが~
- 2021/10/28(Thu) -
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セイヨウマツムシソウが咲いている。

昨年の10月初旬、家族と標高1,500Mほどの近くの山に登った。
頂上にはその昔、当地を治めていた武将の夏城があったという。
着いたとき、東屋の周りにはマツムシソウが群生していた。

種類は違うが、ふとそんなことを思い出した。

ツマグロヒョウモンがとまった。
離れては戻ってを何度か繰り返す。
この花には彼を惹きつける何かがあるらしい。

   昨年株分けの「磯菊が咲きました」と音符と笑顔のついたメール読むティータイム  (上武旋転子)

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ノギク(野菊) ~スモモにとまっていたのは~
- 2021/10/27(Wed) -
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「期日前投票に行こう」
「わかった」
密を避けようと思った。
投票所には同年齢ほどの男性が一人いた。

帰ってきたらまたジョウビタキの声がした。
そっと窓の外を見た。
スモモにとまっていたのはメスだった。
ここ何年もオスだけだったのでちょっとうれしくなった。

庭に自然に出てきたいくつかの野菊がある。
色の濃さが若干違う程度で、大きさや形はどれも似ている。
図鑑などで調べてみるが、説明や写真からだけではそれぞれの名前をなかなか特定できない。
いずれにしても、飾らぬいい風情をもたらしてくれている。
この薄紫の野菊は“カントウヨメナ”だろうか。

   飾らない野菊のそのままが好きだといった純朴な人思い浮かぶ木漏れ日の下 (居山聞涛)

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イソギク(磯菊) ~故郷は「磯」のあるところ~
- 2021/10/26(Tue) -
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小さなたくさんの黄色い花は磯菊。
少し咲き出した。

これはほかの菊とは違った特徴を持つ。
花の周りには通常のに見られるような舌状花がない。
つまり、その中心にまとまっている筒状花のみで形成されている。
葉は厚く、白く縁取られる。

もともとはその名に「磯」とあるように、温かな海辺が故郷の花。
今は内陸の異土で木々の落葉を見ながらその生を静かに育む。

ツッツッツッツッ。
どうやら今年もジョウビタキがやってきたようだ。

   磯の花に郷愁誘われれば渡り鳥の小さな声がする (上武旋転子)

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キバナコスモス(矮性黄花秋桜) ~いつもなら11月に入ってから~
- 2021/10/25(Mon) -
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昨朝はかなり冷え込んだ。
車のフロントがガチガチになっていた。
初霜だった。
いつもならそれは11月に入ってから。
予報では今日の最高気温は13℃だというし。
今年はちょっと変……。

矮性の黄花秋桜が咲いている。
花色を少しずつ違えて。

   妻は一村の画集を捲り私は玄関に撫子五本鬼灯四つ透かし鬼灯三つ置く秋の二時  (上武旋転子)

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ナデシコ(撫子) ~切って挿して~
- 2021/10/24(Sun) -
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撫子はまだ咲いてくれる。
種を蒔いたのは春。
ビジョナデシコ、トコナデシコ、ヒメナデシコ、カワラナデシコ……と幾種類かを。
その佇まいはどれも楚々として。
ちょっとの愛おしさも。

撫子、なでしこ、ナデシコ。
切って挿す。

   庭にやさしき撫子ありて切る部屋に戻り『若菜集』を開く秋の日 (居山聞涛)

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ルリタマアザミ(瑠璃玉薊) ~残っていた次郎柿~
- 2021/10/24(Sun) -
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瑠璃玉薊が咲いている。
低く小さく。
一つだけ。
ほんらい盛夏の頃の花だけど。
「寂しいね」

秋晴の一日。
残っていた次郎柿をすべて穫った。

   菖蒲の葉に隠れて瑠璃玉薊の一花咲く秋の寂しさ  (上武旋転子)

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ピラカンサの実(Pyracantha・タチバナモドキ) ~「こんにちは」と大きな声~
- 2021/10/23(Sat) -
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「こんにちは」と玄関に大きな声がする。
ドアを開けるとトレドマークの青いつなぎを着た近所の小松さん。
「ちょっとだけど」と差し出した小さな袋にはギンナン。
いつもこうして四季折々のさまざまな実りを届けてくださる。

小松さんは林檎や梨などを栽培している果樹農家。
サンフジの収穫がそろそろ始まるとのことで「これからまた忙しくなるンナ」と話される。
「ほかにも配ってくるデ、じゃあナ」と軽トラに。
世話好きで面倒見が良くて。
感謝するばかり。

ピラカンサが黄色い実をたくさんつけている。
これは小鳥たちの好物。
ちょうど嘴に挟むにいい大きさ。
朝見ると食べこぼしたのがいくつか落ちている。

秋の色、秋の実り、秋の声がそこかしこ。

   ギンナン届き心もうらら秋の嬉し選挙カーが大音量で通り行く  (居山聞涛)

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ツルバラ(蔓薔薇) ~青い空と赤い秋薔薇~
- 2021/10/22(Fri) -
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秋の空は青く澄み渡り、それを背にして赤い蔓薔薇。
太い木により掛かって高いところで。
花数は少ないが、端麗な様は変わらず。
春に咲き、夏に咲き、そして今10月。

「風の来て弾く琴の音に 君笛吹けわれはうたはむ」と。
しみじみと愛の詩(うた)が生まれる秋薔薇(あきそうび)。

昨朝は家から見える塩見岳にも初冠雪。

   蔓薔薇に己の老いを見て遠き山には初冠雪  (上武旋転子)

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ノコンギク(野紺菊) ~山からは初冠雪の便り~
- 2021/10/21(Thu) -
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このところの急な冷え込み。
一日の中での寒暖差に肌も困惑。
浅間山と東駒ヶ岳(甲斐駒)からは初冠雪の便り。
それぞれ平年より11日と10日早いとか。

野紺菊に蜆蝶。
私も一緒にひなたぼっこ。

   野菊に蝶秋も濃し少年の日の映画を思い浮かべて一人 (居山聞涛)

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マリーゴールド(marigold) ~憩いの場~
- 2021/10/20(Wed) -
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家の南には川が流れている。
それに沿って自分で作った20㍍ほどの細い道がある。
「思索の小径」と名付けてあり、気分転換などでおりおり歩く。

その川側にはマリーゴールドを植えてある。
そこはまた蝶や蜂たちにとっての憩いの場になっているようだ。
歩く度に何匹かがとまっているのを見つける。
彼ら彼女らは私がそばに近づいてもあまり逃げない。
花に遊ぶ様を腰を下ろしてしばし眺める。

10月も下旬に入る。
少し早いが、私は2022年の「日記」を買った。
これまで使っているのと同じのを。

   意味意義よりただ自分に約束した義務として記す罫線18行の日記  (上武旋転子)

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ナシ(梨の花) ~その季節ではないのですが~
- 2021/10/19(Tue) -
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梨の花が咲いています。
爽やかな秋です。
白い五弁です。
四月にはたくさんでした。
ピンクの蘂が覗きます。
春に花付けをしました。
実がなりました。
九月に収穫し食べました。

可憐な梨の花が一枝にぽつんと咲いています。
今はその季節ではないのですが。

   空は青く梨の木に梨の花咲いて秋深し  (居山聞涛)

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サザンカ(山茶花・朝倉) ~寒い朝~
- 2021/10/18(Mon) -
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白い八重の山茶花、“朝倉”が咲き出した。
いつもより若干早めだろうか。

蕾はピンクに包まれる。
開くにつれて中からは白い花びら。
そして全開すると、外のピンクは僅かに見え隠れするほどに。
そんな色移りの様も趣があって好きな花の一つ。

4時。
寒い朝だ。
冷え性の私。
今年初めてフリースのジャケットを羽織り、脚にはレッグウオーマー。
そしてブランケットを掛けて。

   手作りの大学芋を届けてくれた若い女(ひと)子宮を摘出(と)ったのだと明るく話し (上武旋転子)

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スイートアリッサム(sweet Alyssum) ~「急ですが……」~
- 2021/10/17(Sun) -
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昨晩、ちょうど夕食後の食器の片づけがすんだ時に電話が鳴った。
表示には長年の知人の名。
「○○です。急ですが明日……」
少し離れた市で開催されている展覧会が最終日で、どうしても見に行きたいということだった。
「分かりました。一緒に行きます」
「開館時間に入るようにしたいんですが、待ち合わせ場所と時間はどうすればいいですか?」
「では私の町の公民館の駐車場に8:15にしましょう」
そして帰りにはもう一つ、小さな美術館に寄ることにも。

同年の彼女はあまり外出することの少ない私に、こうして時々声をかけてくれる。
自身も今東京で開催中の二紀展に所属する制作者としての顔を持つ。

彼女の車に乗せていただくことにした。
会場までは片道40~50分ほどかかる。
久々に伊那路の秋景色とさまざまなアートの香りを楽しんでこよう。

春に蒔いたスイートアリッサムが 白い小さな花をたくさん咲かせている。

   断捨離だと家人はクローゼットに1時間出てきた手にはわずか数着  (居山聞涛)

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クロホオズキ(黒鬼灯) ~深まる秋に~
- 2021/10/16(Sat) -
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黒鬼灯は7月初旬から咲き出した。
そしてまだたくさんの花で賑わっている。
和の色名で言えば薄青紫あるいは紅掛空色に近い。
そんな爽やかな青だ。

株は高さ幅とも1㍍ほどになる。
これはこぼれ種からいくつも出てくる繁殖力の強い花だ。
何年も前から庭や土手で野生化している。

きょうもトンビがゆっくりと空で円を描いていた。

   無花果採ればまた鳶が円を描く青い秋  (居山聞涛)

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ナツメ(棗) ~「どっちがいい?」~
- 2021/10/16(Sat) -
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「これとこれでどっちがいい?」とお節料理のタログを見せる。
「こっちは三段で45種、こっちは四段の56種」。

家人が作らなくなってからしばらく経つ。
歳もとり、年の瀬や正月をのんびりゆったりと過ごしたくなったのだ。
それで毎年東京の同じデパートで頼むようになった。
値は張るが、いろいろを考えればその方がいいと私も思っている。

70ページもある中から二つに絞ったらしい。
どちらもバラエティー豊かで高級食材も多く使われてていて甲乙付けがたい。
判断材料とすれば価格と詰め合わせの数ぐらいだろう。
「どれでもいい、まかせる」
「わかった、じゃ四段にする」

そういえば書店ではもう日記や手帳が並んでいた。
少し早いが私も今のうちに出来る掃除や片づけなどを進めるとしよう。

今年の棗は一籠分採れた。

   もう半袖は要らないでしょうと気象予報士は伝える秋の朝  (上武旋転子)

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セキヤノアキチョウジ(関屋の秋丁字) ~コハクチョウの初飛来~
- 2021/10/15(Fri) -
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関屋の秋丁字が咲いています。
白い筒状の小さな花です。
それが細い茎にたくさんです。

ひとつひとつに目を近づければかわいい動物の顔に見えます。
横から見るとキツネさん?
正面からはネコくん?
いや、イヌかなあ。
そんな表情を見つけては一人ニッコリしています。

安曇野に3羽のコハクチョウが飛来したのだそうです。
箒で集める落ち葉の量が日々に増します。
季節は確実に進んでいます。

   遠くコハクチョウ見に出かけた若い頃その行動力も今は懐かしく手に箒持つ  (居山聞涛)
    
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原種シクラメン・ヘデリフォリウム(Hederifolium) ~1本立っている~
- 2021/10/14(Thu) -
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野菊のそばに小さな白い花が1本立っているのを見つけた。
原種シクラメンのヘデリフォリウムだ。
丈は5㎝ほどで、大きさは2㎝にも満たない。
葉はまだない。
たぶん植えて10数年になる。
以来ずっとそこで咲いてくれる。
小さくてか弱そうに見えるが、酷暑にも厳寒にも耐える強さを持っている。
いつもなら花はいくつかある。
これから出てくるのだろうか。

秋はこうして目を下や上にやって時々心に道草させるのもいい。

   楚々とした小さな花になりたいと吾漫ろに歩けば足を滑らせ転ぶ  (上武旋転子)

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ブルーセージ(Blue Sage・アズレア) ~空と同じ色~
- 2021/10/13(Wed) -
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茎いっぱいのブルーセージが風に揺れる。
秋空と同じ色したかわいい形の小さな花だ。

てるてる坊主のようだったり。
スカートを広げた女の子のようだったり。
寄り添って会話する幼な子のようだったり。
それはさまざまに。

   花を見ればあれこれ想像膨らみ楽し秋の胸は澄む  (実野滸人)

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ニワザクラ(庭桜) ~ここにも季節外れの~
- 2021/10/13(Wed) -
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木々からは葉が落ちていく。

庭桜の枝の葉もだいぶ少なくなった。
そしてそれにもまた季節外れの四輪の花。
この白い八重の花は通常4月にあふれ咲く。
秋が進む中に、こうした様を見つけるのは楽しい。

県内の標高の高い紅葉の名所では色づきが進んでいるらしい。

   秋に生まれ秋に死した若き画家の「黒き猫」の前に立ち己の生きた証を考える (上武旋転子)

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庭桜2033

庭桜2034

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カキ(甘柿) ~毎秋に巡って来る楽しみの作業~
- 2021/10/12(Tue) -
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甘柿を穫った。
2本ある内の一つを。
玉は大きく、病気もない。
収量は通常より少ない。
でもありがたい。
天辺の一つは残す。

柿穫りは毎秋巡ってくる楽しみの作業である。
もう一つの次郎柿は来週に。

   食済ませ「柿穫りしてくるから」と立ち上がればお茶を飲みつつ「気をつけてね」と秋の朝  (居山聞涛)

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ヤマブキ(八重山吹) ~また春の花が~
- 2021/10/12(Tue) -
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杜鵑草(ホトトギス)と白い秋明菊のある中庭。
そこに春の花の八重の山吹も咲く。
秋はこうした現象が時々見られる。
春秋は気温や陽射しなどの状況が似ているからなのだろう。

花の感性。
秋の感嘆。

   落ち葉掃く小径に返り花の一輪手を止め目をとどめ  (上武旋転子)

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返り咲き山吹033
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カイガラソウ(ムギワラギク・帝王貝細工) ~「落葉」の季(とき)~
- 2021/10/11(Mon) -
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カイガラソウは光沢のある花。
花びらは少し硬め。
なかなか美しい。
実際は花でなく葉が変化した総苞だというが。

木々からは葉が落ちる。
私は新しく竹箒を買った。

   広がる柿の葉に箒持つ朱の実を見上げればまたガサッと一枚  (居山聞涛)

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カイガラソウ034

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リンゴ(林檎の花) ~何かを感じ~
- 2021/10/11(Mon) -
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今は実りの季節。
なのに林檎に薄紅色の花。
3房も。

何かを感じたのだろう。
五月と同じような。
うるおう何かを。

南瓜をすべて片付けた。

   薄揺れて百舌鳴いて南瓜6個林檎には返り花  (上武旋転子)

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秋の林檎の花032
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キンモクセイ(金木犀) ~「ああ、ああ……」~
- 2021/10/10(Sun) -
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少し前から庭に広がるいい香り。
それは金木犀から。

誰かがそれを「見えそうな香り」と表していた。
「胸の奥確かめにくる」と書いた人もいた。

「ああ、ああ……」
私はそれをまだ吸ったことのない人になんと伝えよう。

   目をつぶり深く吸い込む心は濾過されて木犀花  (実野滸人)

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スミダノハナビ(額紫陽花・墨田の花火) ~秋だから、秋なのに~
- 2021/10/10(Sun) -
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友人の彫刻展の飾り付けに行ってきた。
会場は隣の村の高台にある林の中の美術館。

天竜川を見下ろし、その向こうには中央アルプスの展望。
それを背景に黒御影石と桜の木を組み合わせて大きな野外彫刻。

館内にはスペースいっぱいを使って白い大理石の上に木彫。
その床には川の流れを思わせる小品が80個。
そしてロビーには研磨された様々な石に金属を添えた作品を10点並べる。

若い頃からの長い付き合いだが、たゆまぬ追求心をもって進化し続けている。
その感性の豊かさと哲学や宗教をも思わせる作品に大きな学びと刺激を受ける。

15時40分に展示は終わった。
遠方からの彼は奥さん共々村の温泉施設に連泊するという。
帰り際に手作りのケーキをいただいた。

芸術の秋。
落葉の秋。

庭では季節外れの紫陽花が咲いている。

    友と語りつつ作品展の準備終えればその疲れも喜びと栄養になる秋 (上武旋転子)

墨田の花火102

墨田の花火103

墨田の花火104
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ホトトギス(杜鵑草・油点草) ~妖し美し~
- 2021/10/09(Sat) -
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杜鵑草が盛りの姿を見せる。

花は赤紫の斑点を隅々まで施す。
その名は彩る模様がホトトギスの胸の斑紋に似るところに因るという。
また別に油点草の名も充てられる。
こちらは、その不規則に現れる様を水の上に浮かんで広がる油滴に見たててのことだろう。
蘂の回りには宝飾品を思わせる小さな玉がいくつも見られる。

花茎に並び咲く穏やかな情趣。
一つの花には妖しい美しさ。

   やさしくゆらゆら杜鵑草紫の斑に同じはなく妖し (居山聞涛)

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ダンギク(段菊) ~風に季(とき)を感じ~
- 2021/10/08(Fri) -
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青い段菊が咲く。
密生した小花が茎をぐるりと取り巻く。
それが下から上に向かってだんだんと。
まるで階段のように。
楽しい。

上をトンビがゆったりと旋回している。
あの高さで下を眺めると気持ちいいんだろうなあ。

   「秋の風には香りと色がある」と言った人がいたいつかの十月  (実野滸人)

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