アスター(Aster) ~暦の夏は終わる~
- 2021/08/31(Tue) -
アスター033

スケジュールを立てながらの仕事。
期日は9月10日。
体は問題ない。
心も充実している。
若干遅れているが、なんとか間に合いそうだ。

ちょっと休憩。
「水ようかん、食べる?」と、冷蔵庫から出してくれる。
昨日は抹茶、今日は小倉。

庭では白いアスターが咲き出した。

   向き合ういつもの夏仕事水羊羹で一休みそして八月にさよなら (上武旋転子)

アスター031

アスター032

アスター034
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(1) | ▲ top
キャットミント(Catmint) ~「お~い」と早生の洋梨~
- 2021/08/30(Mon) -
キャットミント031

「お~い、いるかい」
いつものその元気で大きな声は誰だかすぐわかる。
果樹農家の小松さんが作業着姿で「ちょっとだけど早生の洋梨な」とレジ袋を。
「選果ではじいた物だけどな」
「いつもすみません」
「いよいよ梨も始まってな。じゃあ」
収穫期を迎えつつある果樹農家はこれから忙しくなるのだろう。
初めて見る小さな赤い洋梨が10個入っていた。

庭に出れば、四十雀がやってきてツーピッツピッツピッと話しかけてくれる。

キャットミントには花がある。
藤色で小さく、かわいい。
葉を摘んで鼻に。
その香りはしばらく手にも残る。

赤とんぼが2匹飛んでいた。

さっそく切っていただく。
甘くて美味しかった。
そういえば品種の名を聞くのを忘れていた。
今度教えていただこう。

   傾けて澄ませて吸って秋のさま少しずつ皿には赤い洋梨 (居山聞涛)

キャットミント032

キャットミント033

キャットミント034

いただいた赤い洋梨
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
キツネノロウソク(狐の蝋燭)と朝顔 ~漫ろ歩きの中で~
- 2021/08/29(Sun) -
キツネノロウソク031


朝食後、仕事に取りかかる前に、庭を少し漫ろに歩く。
鳥の声を聞きながらよもに目を遊ばせる。

秋明菊に蕾。
藤袴、白山菊には少しの花。
彼岸花も咲き出した。
薄は穂を伸ばしている。

下に目をやり、露草の中に見つけたのはキツネノロウソク。
そういえば7月の中旬にも出ていた。
その時は小径の中央にぽつんと。
土を割って押しのけて。
頭に枯れた小さな草を乗せていた。

木に絡みついて朝顔が一輪。
「私を見て……」と言うかのように。

柿の実はほんのり色づく。
数は去年より多い。

まだ蝉も元気に鳴く。

さて、すっきり。
部屋に戻り、自分に向き合い動く。

   歩けば秋の花の一つ二つ三つ目薬をさして今の事をただひたすらに (上武旋転子)

キツネノロウソク032

キツネノロウソク033

キツネノロウソク034

キツネノロウソク035

朝顔032828

朝顔032828-2
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ダルマハギ(達磨萩) ~丸い葉と赤い花と蜂~
- 2021/08/28(Sat) -
達磨萩031

ようやく夏らしい強い陽射しが戻る。
気温も34℃を越え。
お盆の頃に欲しかったなあ。

庭では達磨萩が咲く。
蜂がやってきて花から花へ。
自由でいいなあ。

半ズボンで歩いていたら蚊に数カ所を刺された。

   萩咲く八月下旬知人よりコロナの文字がある個展中止の知らせ届く (居山聞涛)

達磨萩032

達磨萩033

達磨萩034

達磨萩035

達磨萩036

達磨萩929
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ゲッカビジン(月下美人) ~三度目の夜~
- 2021/08/27(Fri) -
月下美人3031

昨夕5時半頃、月下美人に咲く兆候が見られた。
急いで私の部屋の中に入れた。

夕食前に開きはじめた。
食事を済ませて戻ると開花はさらに進んでいた。
今している仕事の進捗状況を振り返りつつ、目で時々追う。
夜に弱い私だが、彼女が部屋にいるときはできるだけ付き合うようにしている。
いつもの強い香りが部屋中に広がる。
このたった一夜の幸せを独り占めて楽しむのは今年三度目。

正面の掛け時計は10時を指す。
そろそろ眼が限界を訴える。
灯りを消し、彼女を残して寝室へ入る。

今朝4時。
力を使い果たした彼女はだらりの姿になっていた。

   その名にふさわしの麗しと香り夜のしじまに月下美人一人占めて  (上武旋転子)

月下美人3033

月下美人3034

月下美人3035

月下美人3036

月下美人3037

月下美人3038

月下美人3041
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
シンテッポウユリ(新鉄砲百合) ~「チチタケ(乳茸)を……」~ 
- 2021/08/26(Thu) -
新鉄砲百合031

穂波さんが「チチタケをナスと一緒に煮たから」と。
ご夫婦で山に入り採ってきたのだという。
名前は聞いたことはあるが、食したことはない。
大きな枝が折れたといって、プルーンもいっぱい。
カボチャも袋に5つ。
「食べきれなくていつももらってもらいありがとう」と。
「いえいえ、置いておけるし、助かるよ」

さっそく夕食にチチタケを。
香りはわずかに感じられる程度。
それほど歯ごたえのある食感でもない。
美味というより、いかにも山の味といった素朴さ。
珍しいものをいただいた。

新鉄砲百合もところどころに顔を出している。
その中でアリ君が遊んでいた。

   夕餉にいただく夏茸山歩きの苦労に感謝しつつ一噛み一噛み (上武旋転子)  

新鉄砲百合032

新鉄砲百合033

新鉄砲百合034

新鉄砲百合035
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
クダマキモドキ(管巻擬) ~見つけた~
- 2021/08/25(Wed) -
管巻擬031

サンパラソルの葉の上にクダマキモドキを見つけた。
体全体はほぼ緑色。
葉に同化するようにしてとまっている。

ほとんど動かないのでいろいろな角度で眺めた。
触角は体長の2倍ほど。
後脚は前脚の3倍ほど。
そのバランスの妙はなかなか。

朝に夜に虫の声が少しずつ増えてきた。
目にするもの、耳にするものからも季節が進むのがわかる。

   虫の音さやかに聞こえパジャマを替えてベッドに入る冷え性の私 (上武旋転子)

管巻擬032

管巻擬033

管巻擬034
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(1) | ▲ top
タカサゴユリ(高砂百合) ~残暑見舞い~
- 2021/08/24(Tue) -
高砂百合031

庭に土手に垣根の下に……、と高砂百合があちこちで咲き始めた。
毎年抜くのだが、数は去年よりもさらに増えている。
大きくて高くて、堂々とした百合だが、完全に野生化した繁殖力旺盛な外来種。
繡線菊の前の1本だけを残して処分しよう。

四月に松本へ転勤になった知人から残暑見舞いが届いた。
家族揃って“焼岳”に登頂した写真に、「小さな変化が楽しいのです」と手書きの文が添えられて。
18年も会っていない。
近況を知らせ、返事を出した。

   雨続く今年は似合わずの残暑見舞い届く大きな手を広げて笑顔が並び  (居山聞涛)

高砂百合032

高砂百合033

高砂百合034

高砂百合035

高砂百合036

高砂百合037
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ユウガギク(柚香菊) ~野菊も……~
- 2021/08/23(Mon) -
柚香菊031

白い野菊が咲いている。
花はまだ数輪。
ナンジャモンジャノキの下で毎年見られる。

華奢な茎はいくつもに枝分かれをする。
小さな花がその先に咲く。
葉は細長くて、まばら。
それらの特徴から柚香菊ではないかと思うが。
野菊はどれも似ていて私にはよく判別できない。

このところ毎日ミンミンゼミが鳴く。
アブラゼミとはまたひと味違って、はっきりした声で力強く長い。

あれやこれやもだんだんに入れ替わりつつあるようだ。

   野菊は楚々として「好き」というたとえの物語私にも思い出がある (上武旋転子)

柚香菊032

柚香菊033

柚香菊034
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
マンネンタケ(万年茸) ~ほかにもあるかと~ 
- 2021/08/22(Sun) -
茸031

昨日も、弱まったり、急に激しくなったり、ちょっとやんだり、雷を伴ったりと。
様々な形で雨。

合間を見て一休みし、外に出る。
川は激しく流れている。
まだヒマワリは少し残っている。
韮には白い花。
コスモスも少し。
見上げれば百日紅。

マンネンダケが2本あった。
そばには生まれたてほやほやの赤ちゃんタケも。
このところの雨が促すいい条件になったか。
ほかにもあるかと、下を見て歩く。

白い和傘のようなモノ。
椎茸に似た厚みがあるモノ。
群れなったモノ。
苔むした霞桜の株には茶色い2本。
細い茎のモノ。
次々に見つけられる。
枳殻の下には煙を吐く丸いホコリタケも一つ。
ぐるっと回って山茱萸の幹にサルノコシカケ。
まだいくつか……。

雨が落ちてきた。
楽しかった。
いい目の保養になった。

大胆に、細心に。
今のところ仕事は予定通りに進捗する。
立ちっぱなしだが、疲れは感じない。

   窓から空を眺めては夏がほしいと思う続く雨仕事はひたすらに  (上武旋転子)

茸032

茸033

茸034

茸035

茸036

茸037

茸038

茸039
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
オミナエシ(女郎花) ~秋の花も少しずつ~
- 2021/08/21(Sat) -
女郎花031

李の木の下に女郎花があります。
それに数日前から黄色い花が咲き始めました。
枝分かれした華奢な茎の先に。
多くはまだ蕾です。
盛りはやはり秋九月の声を聞いてということでしょう。

その小さな花に胴のくびれたスマートなヒメバチがとまりました。

   風立てば痩身の人のしなのごとくゆるく揺れて女郎花  (居山聞涛)

女郎花032

女郎花033

女郎花034

女郎花030
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
マツヨイグサ(待宵草) ~雨の日の「感傷」~
- 2021/08/20(Fri) -
待宵草031

待宵草にも雨粒が乗る。
それはそれで素敵な情景。

その黄色い花を見てふと思い出した。
あの詩集の函に描かれている花ははこの待宵草ではなかったかと。

書架からその西條八十の『感傷詩集』を取り出して見る。
昭和八年発行、定価一円五十銭の古い詩集。
表紙はボロボロ。
装幀と挿画は加藤まさを。

たしかにそれは待宵草だった。
久しぶりにゆっくり丁寧にページをめくってすべてを読んだ。

一番最後のページの詩は「夜」(Sara Teasdale)。

『愛』はわたしに言った、
『ねたなりで私のことを想つてゐらっしゃい。』
『眠』はわたしに言った、
『夜あけまでぢつと 目をおつむりなさい。』
けれど、やがて『夢』がやつて來て
笑ひながら『愛』と『眠』を追ひやつてしまうた。

さて、今日の天気はどうだろう。

   八月の悲愴と感傷待宵草は雨粒を乗せて静やかに (上武旋転子)

西条八十感傷詩集表紙待宵草

待宵草032

待宵草033

待宵草034

西条八十感傷詩集奥付
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
ツユクサ(露草・月草・あおばな) ~野の小さな一日花に見る純心~
- 2021/08/19(Thu) -
露草031

こぶりになった雨の中、仕事の手を休めて庭に出る。

青い露草。
3枚の花びらは上の2枚が青く、下の白い1枚は濡れて半透明に。
6本の雄蘂のうちの2本だけが、ほかの黄色い4本とは色形を違え、雌蘂と同じ長さに伸び出ている。
小さい花だが、造型的な美を感じる。
濡れた姿にはいっそうの「純心」を思い起こさせたり。

いったい八月という夏はどこへ行ったのか。
心を抑え惑わずに、目と手と足を愚直に働かせて、己の時間を静かに過ごす。

   長く色のない空野には青色の花濡れて八月 (上武旋転子)

露草032

露草033

露草034

露草035
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ウド(独活の花) ~打ち上げ花火のように~
- 2021/08/18(Wed) -
独活の花031

独活に花が咲いている。
たくさんの小さな5弁花が球形にまとまって、打上げ花火のように放射状に広がる。

独活は実を付けた次郎柿の横にある。
そして近くにはそろそろ終わりになった向日葵も。

雨の中、穂波さんが野菜を持ってきてくださった。
西瓜2玉と30㎝ほどの長いゴーヤ3本と腕の太さくらいのズッキーニ2本。
「今年はいろいろと豊作で食べきれなくてさ。じゃあ」と。
この夏何回目だろう。
いつもありがたい。

   独活には花火の花柿には青い実雨雨雨雨雨雨の八月 (居山聞涛)

独活の花032

独活の花033

独活の花034

独活の花035
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
ゲッカビジン(月下美人の蕾) ~向秋の気配~
- 2021/08/17(Tue) -
月下美人の蕾3031

玄関前には月下美人の鉢が立つ。
それに蕾が二つ。

今年は7月の17日に一つ咲いた。
それから10日後にまた四つ咲いた。
そして8月、こうして三度目の蕾。
その大きさや形からして、やはりあと10日ほどすれば開くのではないか。

昨夕は虫の声を初めて聞いた。
その主がなんなのかは明確に特定はできなかったが、涼やかにずっと鳴いていた。
このところの最高気温は連日30℃を切って、虫たちも向秋の気配を感じ取ったのかもしれない。

   送り火は点火を繰り返しつつ燃え尽きぬまま今年は通して雨の盆となりぬ  (上武旋転子)

月下美人の蕾3032

月下美人の蕾3033
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
マリーゴールド(marigold) ~「思索の小径」~
- 2021/08/16(Mon) -
マリーゴールド031

自分で作った細い道がある。
李の木から栗の木のそばまでおよそ20㍍ほど。
室内での仕事の休憩によく歩く。
そして、下を流れる川を眺めたりする。
そこには勝手に「思索の小径」などと名付けている。
当然そのことは私以外知らない。

雨が小やみになったので手を休めやはり歩いた。
川は茶色い濁流となって大きな音を立てている。

小径のふちにはマリーゴールドが並ぶ。
腰を屈めているとタイミングよくモンシロチョウがとまった。
見ていて、ふと、雨の時はどうしているんだろうと思った。
翅は濡れても大丈夫なのだろうかとも。
30秒ほどで飛び去った。

栗の木の方へ出て、ヒマワリの間を通って部屋に戻った。
30年ほど前に作った「どんぐり」と書かれた丈夫なエプロンを締めてまた作業に取りかかる。

   枝付き栗を二本くださいと知人のやってくる小雨の中一緒に選び剪る盆の日 (居山聞涛)

マリーゴールド032

マリーゴールド033

マリーゴールド034

マリーゴールド036

マリーゴールド037

この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(1) | ▲ top
ホオズキ(鬼灯) ~続く雨~
- 2021/08/15(Sun) -
鬼灯031

季節が戻ったように雨が降り続きます。
すべてを打ち付けています。
今は夏です。
お盆なのです。
ただただ早くやんでほしいと祈るばかりです。

鬼灯も濡れ姿です。

   父と母にホオズキ提灯添えて感謝と無事の報告今年は雨の盆  (上武旋転子)

鬼灯032

鬼灯033

鬼灯034

鬼灯035

部屋の鬼灯
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
キキョウ(桔梗) ~お盆の日の雨の情景~
- 2021/08/14(Sat) -
桔梗2031

八重咲桔梗が咲いたのは7月の初旬でした。
一重の桔梗は7月中旬に。
次々とその色と形を増やして、それぞれの趣を楽しませてくれました。

しばらくして花仕舞いとなり、およそ一月が過ぎた一昨日。
その茎にまた一輪の花がありました。
朝陽を背に受けて、輝いて。
「ありがとう……」。

昨日は朝からしっかりの雨でした。
その花びらが傷んでいました。
いい姿は1日だけでした。
しかたありません。

すると、隣では新たに八重咲の桔梗も開きかけていました。
何か通じ合うものがあったのでしょうか。
その隣の高砂百合の葉には蝉の脱殻。
さらに後ろの高い藤袴の葉にも一つ。
そして並ぶ女郎花には黄色い花が見えています。

今年のお盆の日の雨の情景です。

    「なかなかいい形ね」と精霊馬と精霊牛を見て言う「キャリヤが違うさ」と呟く (居山聞涛)

桔梗2032

桔梗2033

桔梗2034

桔梗2035

桔梗2036

桔梗2037
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ニワフジ(庭藤) ~息の長い花~
- 2021/08/13(Fri) -
庭藤2031

夏盛りに穂状の花は庭藤。
色はピンクと白のさわやかツートン。

咲き始めたのは6月初旬。
そしていつも中秋まで咲く息の長い花。
放任のまま手もかからず。

遠くで小綬鶏が鳴いた。
大きなその声にいつも「はいよ」と返事したくなる私。

   8月半ばようやく軌道に乗る手仕事取りかかれば早いといつも分かってはいる (実野滸人)
   
庭藤2032

庭藤2033

庭藤2034
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ヒオウギ(檜扇) ~そっと朝に咲いて静かに夕に萎む~
- 2021/08/12(Thu) -
桧扇031

桧扇が咲いた。

扇型に広がる剣状の葉。
数本に分枝する花茎。
花は橙色。
中に散りばめられる赤い斑点。
立ち上がる三本の黄色い雄蕊。
突き出る先の三裂した雌蕊。

朝に咲き夕に閉じる一日花。
どうして花びらを捻って萎むのか。
たとえばその様は美しき人の悶えあるいは悲哀。

いろいろな背で見る。
いろいろな光で見る。
どう見てもどこを切り取ってもい。

桧扇という名にある私の人生。
桧扇という姿にある私の物語。

   燃ゆる日に今を尽くす桧扇その時一会の佇みと眺む (居山聞涛)

桧扇032

桧扇033

桧扇034

桧扇035

桧扇036

桧扇038

この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
ヒマワリ(テディベア・リッチレモン・etc) ~今年は数種類を~
- 2021/08/11(Wed) -
1ヒマワリ畑

向日葵は毎年植える。
オーソドックスな大輪種の1種類だけをずっと。

今年は植える面積を広くした。
それで初めて数種類のを植えることにした。
もちろんこれまでのものの分は別途に1面大きくとって。

巨大輪咲ロシア。
八重咲のテディベア。
淡黄色のリッチレモン。
茶系のムーランジュール。
低い多花性のイオス。
ほかに3㍍近くにもなる高性のものなども。

花の大きさ、高さ、色合い、形、数の違い……。
それぞれに表情と個性があって楽しい。
そして咲く時期も少しずつずれて長期に。

そこへよりどりみどりと昆虫たちもよくやってくる。
蜜蜂が2匹仲良く。
そんな光景に暑さも忘れて和む。

そして部屋に戻り仕事の続きをする。

   風で同じ向きに傾く向日葵の浮き上がる株元を足で固めて直す朝  (上武旋転子)

2ヒマワリサンリッチレモン

3ヒマワリテディベア1

4ヒマワリムーランジュール

3ヒマワリテディベア2

4ヒマワリ多花性

5ヒマワリと二匹のミツバチ

6ヒマワリとミツバチ
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
フヨウ(アメリカ芙蓉) ~蕊もさやに~
- 2021/08/10(Tue) -
アメリカ芙蓉031

片付けた。
いろいろを動かしほこりを拭いた。
あれこれをまとめ、あれこれを捨てた。
でこぼこをなくし、縦横をそろえた。
すっきりした。
きれいになった。
さあ、仕事を頑張ろう。

アメリカ芙蓉が大きく開く。
蕊もさやに。
少し離れたところに雀が二羽おりてきた。
5秒ほどして飛んでいった。

   土の上をちょんちょん夏雀二羽兄妹か恋人かチュンチュンチュン  (上武旋転子)

アメリカ芙蓉032

アメリカ芙蓉033

アメリカ芙蓉034

アメリカ芙蓉035
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
リュウキュウアサガオ(琉球朝顔・クリスタルブルー) ~かなたなる海の色~
- 2021/08/09(Mon) -
琉球朝顔クリスタルブルー031

今、庭のところどころに琉球朝顔が顔を出している。
南天に絡みついたり。
梨の木のそばであったり。
鬼灯と一緒だったり。
あるいは花水木の根元から伸びていたりと。

この花にはクリスタルブルーの名がついている。
何年か前に、遠地でベントがあった際の帰りに立ち寄った天竜川そばのホームセンターで一つの苗を買った。
タグについていたその名前と、説明書きに瞬時に惹かれてだった。
〈多年草〉〈花色がブルーからピンク!〉〈上手に育てれば、初夏から晩秋まで咲きます〉と。
それから毎年、その説明通りの姿を見せてくれる。
そして、こぼれた種からいくつも生まれ、それを少しずつ離れた場所に移植した。

去年は霜の降りる11月下旬までその姿はあった。
琉球の澄んだ青い海色の花がこの山国の環境に順応して……と少し感慨を持って眺める。

   海色の朝顔に遙かな「マブニ」「クダカ」「マムヤ」を思い浮かべる酷暑の日  (居山聞涛)

琉球朝顔クリスタルブルー032

琉球朝顔クリスタルブルー033

琉球朝顔クリスタルブルー034

琉球朝顔クリスタルブルー035
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ヒマワリ(向日葵・ムーランジュール) ~暦はすでに秋立ちぬと~
- 2021/08/08(Sun) -
ムーランジュール031

ムーランジュールは花びらが茶系の向日葵。
通常の色とは違ってちょっと暑苦しさも感じさせるが、またその様もいい。
伸びた茎は分枝してそれぞれに数個の花を咲かせる。
中に花粉を体につけた蜜蜂がいた。
人の顔に似た小さな花蜘蛛も。

疲れたり、行き詰まったら庭に出てリフレッシュする。

昨日は立秋。
まだ猛暑日は続きそうだが。

  3:50分定時にいつものバイク音お茶を一口飲んで取りに行く暦はすでに秋立ちぬと (上武旋転子)

ムーランジュール032

ムーランジュール033

ムーランジュール034

ムーランジュール035
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(2) | ▲ top
ガウラ(白蝶草) ~脱け殻が一つ~
- 2021/08/08(Sun) -
ガウラ2301

まだガウラが咲いている。
この花が咲き出したのは6月中旬だった。
思い出せば去年は9月の末頃までその蝶が舞うような姿を見せてくれていた。
長い花だ。

近寄るとそばの野紺菊の葉に蝉の脱殻が一つ。
小さい命が自然の中で必死に生きている。

仕事の集中が続かず、冷えた爽健美茶を出して飲む私。
頭の上で「おい、おい、がんばれよ」の声がする。

   「おい、おい、がんばれよ」ともう一人の自分が励ます毎年八月は  (居山聞涛)

ガウラ2302

ガウラ2303

ガウラ2304

ガウラ2305
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
カワラナデシコ(河原撫子) ~ドライブがてら高速に乗って~
- 2021/08/07(Sat) -
河原撫子031

二紀会に所属する知人から展覧会の案内葉書をいただいた。
思うように進まない仕事の手を休めて、ドライブがてら高速に乗って会場のある伊那市まで出かけた。

彼女はいなかったが、その団体の事務局長をしている知人が受付にいた。
少し話をした。
退職後もまだ継続して仕事を続けながら、制作しているという。
そのバイタリティーに敬服する。

広い会場に100号を中心に31点が並ぶ。
彼女の作品はこのところシリーズで取り組んでいるテーマの心象表現だった。
一つ一つゆっくり観て回る。
どれも豊かな発想と優れた描写の力作揃い。
それぞれの研ぎ澄まされた精神性が広がる空間の中で、脳を洗濯されたいい時間となった。

近くのスマートインターから高速に入り帰る。
少し庭に出ると、澄んだ鳥の声が聞こえる。
姿を探すが見えなかった。
暑い中けなげに咲く花の姿もある。
河原撫子のその細く切れ込んだ花びらはいかにも女性的な優しさを感じさせる。

中に入り仕事の続きをした。

   静かに祈る人々の姿ある猛暑日にやさしきたたずまいの撫子咲く  (居山聞涛)

河原撫子032

河原撫子033

河原撫子034
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(1) | ▲ top
リナリア(Linaria・姫金魚草) ~そんなに動き回って~
- 2021/08/06(Fri) -
リナリア030

仕事が滞る。
気分転換に庭に出る。

燕が群れて飛んでいる。
スーッときて、サーッとひるがえる。
向こうからこっちへ、こっちから向こうへと。
見ていて気持ちいい。

ところで鳥は熱中症にかからないのだろうか。
帽子もないのに。
そんなに動き回って。

   2日続けての熱中症警戒アラート出て私は臘梅の木陰燕は空を自由に  (上武旋転子)

リナリア031

リナリア032

リナリア033
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ブルーベリー(blueberry) ~小籠に摘む~
- 2021/08/06(Fri) -
ブルーベリー031

ブルーベリーも少しずつ色づきます。
下にその青い実がいくつも落ちています。
すでに小鳥が啄みにやってきているのでしょう。
まだ全体では固くて小さなものが多いですが、二回目を小籠に摘みました。
ついでに濃い色のを2,3その場で口に入れました。

8月6日の朝です。
若い頃に買った詩集を取り出しました。
1969年の発刊です。
だいぶ色褪せています。
扉は赤松(丸木)俊子さんの絵です。
きょうまた静かに読みます。

   詩人と画家の思いを胸に詩集の序を諳んじる6日の朝  (居山聞涛)

ブルーベリー032

ブルーベリー033

ブルーベリー034

ブルーベリー035

ブルーベリー036

原爆詩集1
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
ルドベキア・タカオ(Rudbeckia・triloba ‘Takao’) ~熱中症警戒アラート~
- 2021/08/05(Thu) -
ルドベキアタカオ031

昨日は県内に初めて「熱中症警戒アラート」が出た。
「暑さ指数」も「危険」とされる「31」を超えた。
外出を控え、エアコンなどで涼しくして過ごすなどの対策をするよう呼び掛けられる。

その高温と強い陽射しの中に立つ花たち。
水やりをするが追いつかない。
浸透する間もなく、土はすぐに乾いていく感がある。
まさに焼け石に水のごとくで。

石楠花などは葉灼けをおこしている。
植物が潤う程の雨が欲しいと思いつつ、また散水ホースを握る。

庭にはたくさんの黄色い花。
それはこぼれ種で増えたルドベキア・タカオ。
いくつかの株は葉が元気をなくしてだらりとしている。

   花たちに凌いでと声をかけつつホースを向ける「熱中症警戒アラート」の出た朝  (居山聞涛

ルドベキアタカオ032

ルドベキアタカオ033

ルドベキアタカオ034

ルドベキアタカオ035

ルドベキアタカオ036
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
ヒマワリ(向日葵) ~5月4日に~
- 2021/08/04(Wed) -
向日葵031

ひまわりがさいた。
ヒマワリガサイタ。
向日葵が咲いた。

高さはそれぞれに不揃いで。
花の膨らみにも個性があって。

5月4日に種を蒔いた。
円弧に並べた。
芽が出て、葉が出て、茎が伸びて。
さいた、サイタ、咲いた。

小さな筒状花に紛れてミツバチがいた。

   向日葵咲いて白いランニングシャツと麦稈帽子と半ズボンの少年Bの心で水やりす (上武旋転子)

向日葵032

向日葵033

向日葵034

向日葵035

向日葵4

向日葵030

この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ハルシャギ(波斯菊') ~「お会いできてうれしいです」~
- 2021/08/03(Tue) -
波斯菊031

若い女性が訪ねてきた。
いや、私より若い女性というのが正しい。
「今年で50歳になりました」という彼女なのだから。

あれは今年の6月の初め頃だっただろうか。
用あって、美術博物館の図書室に勤めている知人を訪ねたときだった。
携えた資料を説明していたとき、突然入ってきたのが彼女だった。
そして私の顔を見て大きな声で「○○○○~」と。
でもその顔は記憶から瞬時には引き出されない。
「尾東です。○○○○覚えていませんか。尾東です」
思い出した。旧姓、小原さんだ。
「懐かしいです」と彼女は私の手を取る。
10年近く前に息子さんのことを介して会った事がある。
でも大勢の前だったので話はそこそこだったように記憶している。
「今年からここに勤めることになりました」
「いつかお会いできるかなあと、会いたいなあここの皆さんと話していたんですよ」と。
「○○○○にお会いできて嬉しいです」

初めての出会いは彼女が中学生の時だった。
明るくて爽やかな溌剌とした少女の姿を覚えている。

「今度、家に遊びに行っていいですか」
「もちろん、いいとも」と言い、私は名刺を渡した。
そして連絡があり、月曜休館の昨日訪ねてきてくれた。
黒い薄手の涼しげなワンピースに身を包んで、玉蜀黍5本、桃6個の箱を持って。

理学療法士を目指して大学で学んでいる息子さんのこと。
ご主人の転勤でしばらく埼玉に住んでいたこと。
その間、池袋にある大手デパートの化粧品売り場で働いていたこと。
そして再度の転勤で3月に地元に戻ってきたことなど。

外に出て一緒に庭を歩く。
花畑ではいろいろな花が咲いている。
その中にはハルシャギクも。

およそ3時間。
「またお邪魔します」と、ルーフとボディーがツートンになったスポーティな軽の車に乗って、笑顔で帰って行った。

   玉蜀黍5本桃6個を持って少女だった人の訪ねくる思い出話で3時間の夏  (居山聞涛)

波斯菊032

波斯菊033
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(1) | ▲ top
| メイン | 次ページ