ヤツデ(八つ手の花) ~朝日があたる~
- 2020/11/30(Mon) -
八手の花021

玄関前にある白い八つ手の花に朝日があたる。

小さな花が集まって球状になっている。
5枚の花びらは反り返り、その中から5本の蕊が突き出る。
そしてそれと切れ込む大きな濃緑の葉との対比の妙。

その昔、私がこの八つ手を植えたのには意思があった。

   日のぬくみ消しゆく風や花八つ手 (徳永夏川女)

八手の花022

八手の花023

八手の花024

八手の花025

八手の花026
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
サザンカ(白山茶花) ~秋日和の光と影~
- 2020/11/29(Sun) -
白山茶花027

数日前から白い山茶花も咲きます。
陽があたり、それぞれの花びらが下に影を映します。
そして輪郭をくっきりさせ。
あるいはやわらかにさせ。

純白のけがれのなさ。
純真のいつわりのなさ。

アブがやってきて蕊にとまりました。

   山茶花の純白を行く背中かな  (佐伯のぶこ)  

白山茶花022

白山茶花023

白山茶花024

白山茶花025

白山茶花026

白山茶花021
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
キクイモ(菊芋) ~掘った~
- 2020/11/28(Sat) -
菊芋の収穫021

菊芋を掘った。

花が終わった後、収穫しやすいように主茎の下部だけを残しておいた。
まずはそれを抜く。
その後、上の土を手で浚う。
塊茎が顔を出す。
土の中から拾うといった感じで掘り出していく。
出てくる、出てくる。
不定型のデコボコ芋が次々に。
わずかな時間で終わる。
まだだいぶ残っているとは思うが、それは来年用の種として残す。
外の井戸水で洗う。
籠二つ分になった。

持って行き声をかける。
「菊芋掘ったよ」
「うわー、たくさん。うれしい」
さっそく少しを浅漬けにしてくれる。
スライスされたのが小皿に乗って出る。
1年ぶりのコリコリとした食感。
おいしい。

「お義姉さんのところにも芋を持って行って」

   籠にさせるものの意(こころ)に秋深し (富安風生)

菊芋の収穫022

菊芋の収穫023

菊芋の収穫024

菊芋の収穫025

キクイモ浅漬け

菊芋の花

キクイモ181
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
バラ(ピンクノックアウト) ~冬隣の姿~
- 2020/11/27(Fri) -
ピンクノックアウト1101

多くの木々や草花は葉を落とし色を変えつつある今冬隣。

そんな中、まだ彩りを見せてくれているバラがある。
花の艶と張りは弱まり、虫食いがあったりして。
盛りの姿とは様相は異なるが、この時期ならではのさび。
鼻を近づければ本来の甘い香りを残している。

最後の一輪を見て、すべてが花びらを落としたところで剪定しよう。

   深秋といふことのあり人も亦 (高浜虚子)

ピンクノックアウト1102

ピンクノックアウト1103

ピンクノックアウト1104
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
キバナヤマボウシ(黄花山法師の実) ~実が落ちる~
- 2020/11/26(Thu) -
黄花山法師の実021

常緑樹の黄花山法師に実が生っている。
ピンポン球ほどの赤みを帯びた丸い実の外皮はでこぼこしている。
今次々に落ちて、紅枝垂の葉の上に転がる。
それはほんのりと甘い。
見れば何かが食べた痕のも。

秋は木の実を楽しむ季節でもある。

   静かなる刻をえらびて木の実落つ (長谷川浪々子)

黄花山法師の実024

黄花山法師の実025

黄花山法師の実022

黄花山法師の実023

黄花山法師023
                                     夏の花
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(1) | ▲ top
ツルバラ(蔓薔薇) ~ 二輪だけのしみじみ~
- 2020/11/25(Wed) -
11月の蔓薔薇021

秋の青を背にし、ツルバラが二輪残っています。
見上げる高いところです。
少し前まではたくさん咲いていました。
それらは赤い丸い実に形を変え、葉を落とした湾曲する枝に音符のような姿でついています。
この位置通りに演奏するとどんなメロディーが流れるのでしょう。

秋じまいのしみじみです。

   今日といふ十一月の得難き日  (稲畑汀子)

11月の蔓薔薇022

11月の蔓薔薇023

11月の蔓薔薇024
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(1) | ▲ top
カンギク(寒菊) ~霜が降りる頃…~
- 2020/11/24(Tue) -
赤菊021

深紅の菊が咲き出しました。
こうして空気が冷え、霜が降りる頃を好む寒菊です。
一枝切って部屋に入れました。
そして菊が好きだった着物姿の写真の母にも一輪。

    わがいのち菊にむかひてしづかなる  (水原秋桜子)

赤菊022

赤菊023

赤菊024

赤菊025

赤菊026
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
フウチソウ(風知草) ~草も美しく色づく~
- 2020/11/23(Mon) -
風知草秋021

風知草も美しく色づきます。
目を近づければ小さな麦のような穂が見えます。
あしもとにも深まり行く秋があります。

三季の様々な風がそのやわらかな葉の上を通り過ぎました。
そしてもうすぐ冬の風により、すべてが抜け散り、その姿はなくなります。

   懸命にこの世を生きて草紅葉(くさもみじ)  (八幡操)

風知草秋022

風知草秋023

風知草秋024

風知草夏021
                                  (夏の風知草)
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(1) | ▲ top
リュウキュウアサガオ(琉球朝顔) ~なじんでいる~
- 2020/11/22(Sun) -
琉球朝顔021

11月下旬だというのに、庭のところどころに琉球朝顔の花がある。
朝顔というと夏のイメージだが、これは毎年晩秋まで咲く。
色は濃いブルーで始まり、時間が経つにつれ濃いピンクに変わっていく。

琉球の名があるが、すっかり信州でもなじんでいる。
沖縄地方では自生しているのだろうか。

   朝顔の紺のかなたの月日かな  (石田波郷)

琉球朝顔022

琉球朝顔023

琉球朝顔024

琉球朝顔027

琉球朝顔026
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
イロハカエデ(伊呂波楓) ~晩秋の庭~
- 2020/11/21(Sat) -
イロハカエデの紅葉021

こちらの楓は紅の少し手前。
ゆっくりゆっくりに。

ところ伊呂波楓の名は、葉の切れ込みがイ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、トとなるからだとか。
数えてみるとたしかに多くはその指折り通り、七つに深裂している。
その名付けの妙にうなずく。

漫ろ歩く晩秋のひだまりの庭。
11月下旬とは思えない暖かな一日だった。

   手に拾ふまでの紅葉の美しき (和田順子)

イロハカエデの紅葉022

イロハカエデの紅葉023

イロハカエデの紅葉024
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
カエデ(斑紅葉) ~着色途中~
- 2020/11/20(Fri) -
イロハカエデ021

庭には何本かの楓がある。
それぞれある場所によって、紅葉の進み方や色相の様子が違う。
一様に紅く色づいたものがあればすでに散り始めているのもある。
そんな中で目を惹くのは色が斑になった木。
上の方はだいぶ紅いが中程は朱や黄色、下の方はまだ緑と。
そして一枚の葉の中にもそれらが混じり合っていたりする。
時の移ろいを色変わりの様として目に見える形で感じさせてくれる。
正しいかどうかはわからないが、私はそれを斑紅葉(マダララモミジ)と呼ぶ。

着色途中の日本画のように見えたりもして……。

   今朝よりもやや色を増し薄紅葉  (二瓶洋子)

イロハカエデ024

イロハカエデ025

イロハカエデ026

イロハカエデ027
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
イソギク(磯菊) ~温暖な海浜に~
- 2020/11/19(Thu) -
磯菊025

小春の日、磯菊に虻がとまる。
その強い香りは虫たちを惹きつけるらしい。

磯菊は艶々とした黄色い筒状花だけの花である。
周りに通常の菊のような舌状花がない。
そしてもう一つ、厚みのある緑色の葉が白く縁取られるのも特徴。

名が示す通り、主に温暖な太平洋側の海浜に自生するという。
でもここ寒冷な山国で、何年何年も元気に育って花を咲かせてくれる。

   わが秋思黄菊の中に吸い込まれ (奈美あや)  

磯菊022

磯菊023

磯菊024

磯菊021

磯菊026
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
ナンテン(白実南天の実) ~たましひの抜けしにあらず~
- 2020/11/18(Wed) -
02現代の創造展

友人から展覧会の招待状を頂いたので観てきた。
7分野で構成された総合展で21回目となる。
様々な活動が制限される現下の社会情勢の中でも、熱い思いをもって表現し続けてきた作家たちの充実した作品が並ぶ。
友人は写実の作家で、モチーフは一貫して身近な情景。
たとえば「水たまりのある舗装されていない小径」「木漏れ日が注ぐ小川」「野原のさびたバケツ」など。
そして今年は「水路」、どこにでもあるような風景でありながら詩情を感じさせる緻密な描写である。

早速お礼の電話をした。
作品などについても少し。
半年以上も会っていない。
時間を取ってどこかでゆっくり話そうと。

この時期には珍しく20℃越えの日。
玄関横には房のところどころが欠けた白実南天。

   たましひの抜けしにあらず白南天  (片山由美子)

水路

白実南天021

白実南天022

白実南天023
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
ピラカンサ(Pyracantha・タチバナモドキ) ~小さな柿色の実~
- 2020/11/17(Tue) -
ピラカンサの実021

ピラカンサが実をいっぱいにつけている。
艶々としたその色、その形はまるで小さな柿。
ここ数日、地面にもいくつも転がっている。
ジョウビタキやヒヨドリなどが啄みにやってきてこぼしたものだ。
庭を掃くとき、時々そこから飛び立つのを見る。
彼らにとって丁度いい大きさと美味しい実なのだろう。
たくさん食べて、冬を元気に越すといい。

   天上の声の聞かるゝ秋うらゝ (野田別天楼)

ピラカンサの実022-1

ピラカンサの実023

ピラカンサの実024
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
ニシキギ(錦木) ~目を惹く紅~
- 2020/11/16(Mon) -
錦木021

錦木の鮮やかな紅葉が目を惹く。
空の青とのコントラストでいっそう映える。

メジロが木々を渡りながらチュルチュルチュルチュル鳴いている。

竹箒を持つ手が冷える。

   錦木のもの古びたる紅葉かな  (後藤夜半)  

錦木022

錦木023

錦木024
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
キク(黄菊) ~部屋の衣替え~
- 2020/11/15(Sun) -
黄菊021

いい天気でした。
陽射しがたっぷりで、気温も上がって気持ちよくて。

二つの部屋を冬仕様に衣替えしました。
絨毯を敷いたり、椅子にムートンをかけ、来客用のブランケットを置いたりと。
午前中いっぱいかかりました。
「ごくろうさん。よかったね」と、自己満足しています。

黄菊が咲いています。
キクは私にとっていろいろを思い出させる心の花です。

   我のみの菊日和とはゆめ思はじ  (高浜虚子)

黄菊022

黄菊024

黄菊025

黄菊026
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(1) | ▲ top
ベニシダレ(紅枝垂) ~下から見る~
- 2020/11/14(Sat) -
紅枝垂021

葉が深く切れ込む紅枝垂も鮮やかに染まる。
私はそれを下に入って見るのが好きだ。
陽の光が葉を抜けていっそう色を鮮やかにする。
あるいは重なる葉がそれぞれの形を影として映す。
鋸歯のある細い葉の先までの輪郭をくっきりと浮かび上がらせる。
そうした「裏紅葉」「影紅葉」の趣を楽しむのである。

散り始めた。
地も少しずつ葉模様に。

   かざす手のうら透き通るもみぢかな  (大伴大江丸)

紅枝垂022

紅枝垂023

紅枝垂024

紅枝垂025
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
フジバカマ(藤袴) ~撚れた糸のように~
- 2020/11/13(Fri) -
藤袴021

38名の作家の作品が編まれた『名短篇』がある。
知らなかった名も幾人か載る。
編集者は巻頭で次のように寄せる。
「世に知られた名品も、文学史が見過ごした作品も結集した。文学の美しさ、豊かさを堪能していただきたい」
短いのは4ページ、長くても10ページを少し越える程度。
紅茶(コーヒー)を片手に気楽に読む。

藤袴が咲いた。
小さな花からは蕊が撚れた糸のようになって出ている。

   藤袴手折りたる香を身のほとり  (加藤三七子)

藤袴022

藤袴023

藤袴024

藤袴025

藤袴026

名短篇2
この記事のURL | 日常・おはなし・他 | CM(0) | ▲ top
カリン(花梨の実・榠樝) ~今年はしてくれる~
- 2020/11/12(Thu) -
花梨の実021

花梨の実はほとんど落ち、木に残るのはわずか。
そばのハナノキの葉もだいぶ散った。
地面にはその黄色い実とその紅く染まった葉。

毎年砂糖漬けにしていたが、昨年は家人が腕を骨折したためできなかった。
今年はしてくれるという。
もっとも皮を剝く、割る、刻むまでは私の役割だが。

いつも一つは車の中に入れておく。
天然の芳香剤として。
そしておまじないとして。

   おのが香を庭に放ちて榠樝熟れ  (金子伊昔紅)

花梨の実022

花梨の実023

花梨の実024
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
サルナシ(猿梨) ~小籠に摘む~
- 2020/11/11(Wed) -
サルナシ021

サルナシを小籠に摘んだ。
見た目は色形ともミニのキウイで甘い。
その名は猿が好んで食べるということに因むのだとか。

キセキレイが栗の木の下に降りてきて、尾を上下させながらチチチッ、チチッと鳴く。

   妻の手に木の実のいのちあたたまる  (秋元不死男)

サルナシ022

サルナシ023

サルナシ024

サルナシ025

キセキレイ0221

キセキレイ0222

キセキレイ0223
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
ドウダンツツジ(満天星躑躅の紅葉) ~赤く染める~
- 2020/11/10(Tue) -
満天星躑躅の紅葉025

早々といつもの出版社の特製カレンダーが届いた。
そして私は来年の日記帳を買った。
手帳はすでに手に入れてある。

秋が深まる。
満天星躑躅もその葉を赤く染める。

   出不精になりし我身の秋深く  (渋沢渋亭)

満天星躑躅の紅葉021

満天星躑躅の紅葉022

満天星躑躅の紅葉023

満天星躑躅の紅葉025
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
サトイモ(里芋) ~まずまずのでき~
- 2020/11/09(Mon) -
里芋020

里芋を掘った。
まずまずのできだった。
それを見て家人は、「明日料理するね」と言った。
二人とも好きな野菜の一つである。

彼岸桜で鳥の声がした。
エナガが群れでいた。
いつ見てもおもちゃのようにかわいい。
桜も葉を落とし、私の仕事を増やす。

   地の底の秋見届けし小芋かな (長谷川零余子)  

里芋021

里芋022

里芋023

柄長021

柄長022
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(1) | ▲ top
カラタチ(枳殻の実) ~「ヤーコンを持ってきたの」~
- 2020/11/08(Sun) -
ヤーコン021

穂波さんの黄色い車が入ってきた。
「ヤーコンを持ってきたの。できるだけ早く食べてね」
「お茶を飲んでいって」
「ほかにも届けるところがあるから、今度ね」

5つ入っていた。
見た目と大きさはサツマイモそっくり。
細くついたり、輪切りにして生で食べた。
甘味があり、食感はシャキシャキして美味しかった。

庭の隅ではカラタチが黄色い実を付けている。
こちらは見た目と違って残念ながら食べられない。

   からたちの実の金色を刺囲ふ  (野沢節子)

ヤーコン022

ヤーコン023

枳殻の実021

枳殻の実022

枳殻の実023
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
ハナイソギク(花磯菊) ~交雑して~
- 2020/11/07(Sat) -
磯菊020

大きな株になった花磯菊がある。
黄色い筒状花の周りに白い小さな舌状花がつく。

もう何年も前のこと、磯菊の小さな苗を植えた。
そのうちにだんだんに大きくなって広がった。
それを数カ所に株分けした。

この株は実は元々の最初からあったその磯菊。
本来の磯菊は舌状花を持たない筒状花だけの特色ある花である。
それが年月を経る中で、ほかの菊と交雑して花磯菊に変化していったようだ。

幸いにして、別の箇所に株分けしたもの中には筒状花だけのが一株残っている。
これだけはなんとか交雑を避けてそのままその特徴を守って欲しいと思っている。

ヒラタアブがやってきて、次々に花の上を移って楽しそう。

   立冬のことに草木のかがやける  (沢木欣一)

磯菊021

磯菊022

磯菊023

磯菊024

磯菊025

磯菊026
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
マユミ(真弓の実) ~初霜でした~
- 2020/11/06(Fri) -
檀の実021

初霜でした。
野菜の葉が白くなりました。
また一つ、季節の移ろう情景にうれしくなりました。
次は初氷でしょうか。

真弓に淡紅色のたくさんの実です。
1㎝ほどの丸みあるの四角形です。
それが開いて、中から艶のある赤い種子が顔を出しています。

隣では干し柿用の柿を取っています。

   しんじつを籠めてくれなゐ真弓の実 (後藤比奈夫)

檀の実022

檀の実023
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(1) | ▲ top
ハナノキ(花の木) ~地面も紅葉~
- 2020/11/05(Thu) -
花の木の紅葉020

花の木が色鮮やかに紅葉している。
楓とはひと味違う美しさがある。
そして、場によって色変わりの遅速の差違。
あるいは一枚の葉の中に見られる色移りのグラデーションなども。
それぞれが着物の手描き絵模様のようであったりして。
虫喰いの葉の寂びた味わい。

少し前かららハラヒラハラと舞い落ち、地面をも紅葉させる。
その中からお気に入りをいくつか撰んでは本に挟む。
葉はやや広めで浅く三裂。
何に使うということでもないが、いつもそうして。

広がったままにしておきたい気持ちを抑えて掃く。
頭に葉が乗る。

   思い出を花の木の葉に見つけたり (居山聞涛) 

花の木の紅葉021

花の木の紅葉022

花の木の紅葉024

花の木の紅葉025
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
キスジアマリリス(黄筋アマリリス) ~深秋の陽を浴び~
- 2020/11/04(Wed) -
黄筋アマリリス021

キスジアマリリスの蕾が膨らみはじめたのは十月半ばのこと。
そのうちの2輪が下旬に開き、そして一週間ほど遅れて、昨日残りの2輪も。
4輪揃って庭に面した部屋の中で深秋の陽を浴びる。

白い花びらの中には赤い網目模様が施されて美しい。
そしてやわらかで大きな葉には黄色い筋が走り、花の名はそこに由来するという。

このアマリリスは秋から冬の間に咲く。
年によって多少時期はずれるが、早い時は九月の下旬に入る頃。
遅くは年末や年が明けてからの時もある。
花茎はまだ1本のみだが、間をおいて2本目3本目の時も幾度かあったので、それも楽しみとしよう。

   アマリリス開く来訪者のやうに  (山田弘子)

黄筋アマリリス022

黄筋アマリリス023

黄筋アマリリス024

黄筋アマリリス025

黄筋アマリリス026

黄筋アマリリス027
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
カワラナデシコ(河原撫子) ~対照的だ~
- 2020/11/03(Tue) -
川原撫子0220

訪問者があった。
近くある町議選に初めて立候補するのでご挨拶に、ということだった。
主張やプロフィールの書かれた紙を置いていった。
帰った後、目を通した。
京都大学大学院卒で、公務員や民間企業勤務の経歴などが記載されてあった。
定年を機に実家で農業に携わり、数年が経つらしい。
何か強い信念をお持ちなのだろう。
目の前の一日を自分のリズムでのほほんと生きている私とは対照的だ。

カワラナデシコは夏に咲いていた。
その可憐な姿を今また見せてくれている。

   撫子やそのかしこきに美しき (広瀬惟然)

川原撫子0222

川原撫子0223
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(0) | ▲ top
シジュウカラ(四十雀) ~黄葉したナンジャモンジャノキ~
- 2020/11/02(Mon) -
ナンジャモンジャノキと四十雀021

家のナンジャモンジャノキ(一つ葉たご)が黄葉しています。
そこへ、四十雀がやってきました。
「ツッピーツッピー」と声を響かせます。
地面に降りて、グミの辺りを歩き回ります。
そして落ち葉の中から、何かを見つけ、嘴に挟みました。
どうやら小さな虫のようです。
朝食の時間だったのでしょうか。

   黄葉中目つむりて鳥語聴く (島村利南)

ナンジャモンジャノキと四十雀022

ナンジャモンジャノキと四十雀023

ナンジャモンジャノキと四十雀024

ナンジャモンジャノキと四十雀025
この記事のURL | 自然・菜園・風景 | CM(0) | ▲ top
ジョウビタキ(尉鶲) ~紫の実を~
- 2020/11/01(Sun) -
尉鶲雄021

尉鶲の声がしました。
梅にとまっていました。
少しすると、上の電線に移動しました。
今度はおりてコムラサキの枝に。
そして紫の実を一つを口に入れてどこかへ行きました。

    ひるがへり去りし鶲の紋の白  (坊城としあつ)

尉鶲雄022

尉鶲雄0223

尉鶲雄0224

尉鶲雄0225
この記事のURL | 草と花と鳥と | CM(2) | ▲ top
| メイン |