ユリ・カサブランカ(百合・Casa Blanca) ~七月尽~
- 2020/07/31(Fri) -
カサブランカ021

白いカサブランカが開花したのは2日前。
茎は直立できず、湾曲する。
花が雨を含んで重いのか。
植え替えることなく、10数年そこで咲く。

暦から7月が抜け落ちたようなひと月だった。

   百合の香を深く吸ふさへいのちかな  (村越化石)

カサブランカ022

カサブランカ023

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クチナシ(八重梔子) ~無口で静かで控えめで~
- 2020/07/31(Fri) -
八重梔子021

八重の梔子が一輪咲いた。
4年前から一輪だけ。

無口で静かで控えめで。
やさしくて、心配りの香りがする。
たとえればそれはそんな感じ(の人)。

  今朝咲きしくちなしの又白きこと (星野立子)

八重梔子022

八重梔子023
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ホスタ(Hosta) ~ジャガイモを掘ることができない~
- 2020/07/30(Thu) -
ミニホスタ021

この一週間。
7月23日(木)小雨後曇。 坂口安吾、『白痴』彼は女を寝床へねせて、その枕元に坐り…。
7月24日(金)曇後雨。   永井荷風、『墨東綺譚』静かにひろげる傘の下から空と町のさまとを見ながら歩きかけると…。
7月25日(土)雨。      泉鏡花、『歌行燈』宮重大根のふとしく立てし宮柱はふろふきの熱田の神のみそなわす…。
7月26日(日)雨。      中島敦、『山月記』事実は、才能の不足を暴露するかも知れないとの卑怯な危惧と……。
7月27日(月)雨。      梶井基次郎、『檸檬』見わたすと、その檸檬の色彩はガチャガチャした色の階調を…。
7月28日(火)雨。      幸田露伴、『五重塔』五十分の一の雛形をつくり、昨夜で丁度仕上げました、見に来て下され…。
7月29日(水)雨時々曇。 田山花袋、『布団』数多い感情ずくめの手紙―二人の関係はどうしても尋常ではなかった…。

ジャガイモをまだ掘ることができない。
土の中で腐っていないか心配。
早く梅雨が明けないか。

ミニホスタが並んで咲いている。

   梅雨深き胸底といふ見えぬ底  (山崎幸子)

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ヘリオプシス・アサヒ(Heliopsis helianthoides ・旭)  ~七月場所~
- 2020/07/29(Wed) -
ヘリオプシス・旭021

大相撲が好きである。
子供の頃は初代若乃花のファンだった。
続く“巨人、大鵬、卵焼き”の時代は“南海、柏戸、目玉焼き”が好きだった。
昨日は贔屓の力士が豪快な上手投げで勝った。
怪我のため序二段まで下がったものの、我慢強く精進を重ねて返り入幕した元大関照ノ富士の活躍もうれしい。
優勝争いが楽しみになってきた。

咲いている黄色い花はヘリオプシス・アサヒ。
Heliopsisはギリシャ語で「太陽の花」を意味するという。
その太陽は、最近ちっとも顔を出してくれない。

予定した草取りはすべて終わった。

   七月や既にたのしき草の丈  (日野草城)

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ヘリオプシス・旭023

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キキョウ(桔梗) ~それを桔梗色という~
- 2020/07/28(Tue) -
桔梗021

少し前から桔梗が咲いています。
これもいつになく早い開花です。

その淡い青紫は、昔から「桔梗色」として好まれた色だったと本にありました。
まさに和の色ですね。

桔梗の花言葉は「優しい愛情、 誠実、 変わらぬ愛」とあります。
ふと万葉の歌人や、平安の物語の中の女性の姿が思い浮かびました。

整った五角の蕾も愛らしくて。

   きりきりしやんとしてさく桔梗かな (小林一茶)

桔梗022

桔梗023

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日本の色辞典
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ノウゼンカズラ(凌霄花)  ~テイクアウト~
- 2020/07/27(Mon) -
凌霄花557

町が配布してくれた「お店応援券」を利用して、テイクアウトで料理を頼んだ。
お店一覧表に掲載された中から、人里離れた山あいにあるファームを選んだ。
黒豚を飼ってソーセージを作り、その堆肥でリンゴやナシなどの果物を育てる循環型有畜複合農業を行っていると案内があった。
~身体に安全で身体に美味しいにこだわって栽培、飼育、加工した食べ物~のキャッチフレーズに家人が興味を持ったようだった。
夕食に間に合うように電話で予約して受け取りに行った。
高台にあるその一帯は予想していたイメージよりもきれいに整備され、湖もあり、自然豊かな美しい景観が広がっていた。
そこに開放的で瀟洒なたたずまいの新しいお店があった。
中に入り、名前を告げると、頼んだ2品の料理はすでに袋に入れて用意されていた。
そして、夕食。満足。
「また利用したいね」と。
同じ町内に住んでいながら、いろいろと素敵なお店があることを知らない家族である。
ファームにはヤギさんも親子が放し飼いになっているとも言っていた。
今度行ったら、一緒に遊んでみよう。

ノウゼンカズラもそろそろ終わりそうだ。
この花はやはり晴れた日の暑い陽射しが似合う。

   凌霄や花を垂れたる蔓の花 (籾山梓月) 

凌霄花559

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クロコスミア(Crocosmia・姫檜扇水仙)  ~軽くなれ?~
- 2020/07/26(Sun) -
クロコスミア020

大掃除をしていた。
いろいろな道具もバンバン片付けていた。
捨てるもので部屋があふれていた。
知らない人がやってきて、軽トラに乗せていった。

そこで夢から覚めた。
年末でもないのに何だったんだろう。
さらにいろいろな欲を断ち切って、軽くなれってことかな。
見回して考えよう。

庭のへりで鮮やかな濃橙色のクロコスミアが咲いている。
これは繁殖力が旺盛なので、増えないように気をつけている。

   七月の面暗しや返り梅雨  (石塚友二)

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ハギ(萩) ~さびしい夏~
- 2020/07/25(Sat) -
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家人がスイカを買ってきた。
大玉を6分の1に割ったものだった。
ラップされたままだったのでどこの産かはわからなかったが、甘くておいしかった。
でも、食べながらもいつもと違う夏にさびしい感じもした。

萩が咲いている。
秋でもないのに。
まだ梅雨が明けないというのに。

   萩の風何か急かるる何ならむ  (水原秋櫻子)

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ヘリオプシス(Heliopsis) ~雄花ばかり~
- 2020/07/24(Fri) -
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畑にいると、お隣の竹村さんが声をかけた。
「カボチャにいくつも花が咲きました」と、うれしそうにスマホで画像を見せてくれる。
5月にカボチャの苗を4株分けた。
その折、そのあとの作業についても少し教えておいた。
病院勤めの彼は野菜を育てたことがなく、初めてのチャレンジになる。
写真を見ると、どうも雌花が見えない。
「実物を見に行きましょう」
場所は道を隔てたすぐそば。
元気に育っている。
一つひとつの花を見ると、どれも雄花ばかり。
「ざんねん、雌花がないね。これじゃあ、実ができない」
「えっ、だめなんですか?」
雄花と雌花の違いと、それを人工授粉してやることなどを話す。
「そういえば、前に教えてもらいました。忘れていました」
「そのうち咲くと思いますので、もう少し待ちましょう」
「わかりました。また見てください」

建てた家の前には広い庭があるのだが、今は草地となっている。
だんだんに畑にしたいという計画のようだ。
できる範囲で力になれればと思う。
やはり分けた20株ほどのひまわりの苗は大きく育ち、すでに半分ほどは花を咲かせている。


ヘリオプシスにたくさんの夏色の花。

   来はじめし暑中見舞の二三枚  (遠藤梧逸)

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イトバハルシャギク(糸葉春車菊) ~蚊に刺された~
- 2020/07/23(Thu) -
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朝、草取りをした。
麦稈帽子をかぶり、マグボトルに入れた爽健美茶を時々飲んで水分補給をしつつ。

眉間と耳の後ろの2カ所を蚊に刺された。
痒いと思ってこすったら、土がついてしまった。
手袋をしたままだった。
服がまとわりつくほどべっとり汗をかいた。
予定した分まで3時間かかった。
これで8割は終わった。
次の朝に残りをして、すべてを終えることにする。

家に戻り、すぐにシャワーを浴びた。
体重計に乗ったら1キロ少し減っていた。

黄色いコスモスに似た花はイトバハルシャギク。
茎も葉も細く、少しの風にも揺れる。

昨日よりアブラゼミの声が増えた。

   くさぐさの色目や夏のおもむきに   (上川井梨葉)

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リアトリス(Liatris・麒麟菊・百合薊) ~気のない返事~
- 2020/07/22(Wed) -
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早朝、初めてヒグラシを聞いた。
私は草取りをした。
昼、やはり初めてアブラゼミが鳴いていた。
穂波さんが大きな夕顔を裸で持ってきてくださった。
ラジオで土用丑の日のことを取り上げていた。
家人に「ウナギを食べたいね」と言ったら、「そうね」と気のない返事が返ってきた。
夕顔じゃ、替わりにならない…。

白と淡紫のリアトリスが並んで咲いている。
小さな花が密集して穂状になるのだが、今年のそれはだいぶ短い。
なぜだろう、太陽の光が少ないせいなのかなあ。

   七月の雨と太陽交錯す  (今橋眞理子)
 
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穂波さんの夕顔
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コオニユリ(小鬼百合) ~もう何年なるのだろう~
- 2020/07/21(Tue) -
小鬼百合021

コオニユリは好きだ。
そして思い入れもある。

くるりと反り返る花びら。
その中に散りばめられる濃赤色の斑点。
外にぐんと突き出るビロードのような赤茶の蕊。
それは風が通るたび小刻みにリンリン。

もう何年なるのだろう。
13年以上過ぎていることは確かだ。
ユリの球根一つを植えたそのときの理由と様子をしっかり覚えているのだ。
それがコオニユリだということは、咲いたその愛らしい姿ではじめてわかった。

これからもずっと。
そしてずっとずっと。

   百合の蘂みなりんゝゝとふるひけり  (川端茅舎)

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ダリア(dahlia) ~いい場所見つけた~
- 2020/07/20(Mon) -
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矮性のダリアが咲く。
周りを囲むベンケイソウとミソハギよりずっと低い。
花も小ぶりで、色は赤紫と白のバイカラー。
いい組み合わせだ。
シジミチョウも遊びにやってきた。

このところもたらされたたっぷりの水を得て多くの草木が一気に生長している。

おや?
隣のベンケイソウの水を溜めた葉の上にアマガエル。
その小さな池の中に足を入れて、気持ちよさそうな顔。
「おはよう」
「いい場所見つけたね」

   青蛙ぱつちり金の瞼かな  (川端茅舎)

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矮性ダリア023

矮性ダリア024

矮性ダリア024蜆蝶

矮性ダリア025アマガエル
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ヒペリカム・サンバースト(ポンポン咲き金糸梅) ~そろそろ終わりに~
- 2020/07/19(Sun) -
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ポンポン咲き金糸梅があります。
名前の通り、たくさんの蘂がポンポンのように球状になって咲きます。
そこにはいろいろな虫がやってきます。
ハナアブがいて、ヒラタアブがいて、緑色の小さなハナグモもいました。

一日花です。
だいぶ散り、花数も少なくなりました。
これもそろそろ終わりに近づいているようです。

   蜜蜂やしきりにとんでたのもしき   (高野素十)

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ハギ・エドシボリ(萩・江戸絞り)  ~蜂と花~
- 2020/07/18(Sat) -
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わずかな晴れ間の庭を歩きます。

小さな花をたくさん咲かせているのは萩の江戸絞りです。
花は白地に細筆で描いたような淡紅色の模様を乗せます。
名前は染め柄を思わせるその様から来ているのでしょう。
多くの花は、よりどりみどりと虫たちで賑わいます。
特にクマバチは大好きなようで、何度も来ては花をこぼします。
毛に覆われた黒くて大きな体が、小さな白い花にとりつく様子には微笑ましくなります。
見ていてふと金子みすゞの詩を思い出していました。

梅雨明けが遅れています。

   この萩のやさしさやいつも立ちどまる  (高浜虚子)

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ゲッカビジン(月下美人) ~儚い夜のワンマンショー~
- 2020/07/17(Fri) -
月下美人021

午後6時、庭に出て月下美人の蕾を見る。
先が少しほころび始めている。
「たぶん今夜」
長年の経験から、その特性はもう十分頭に入っている。
「見逃すわけにはいかない」
「部屋に入れよう」

夕食前。
気になって覗く。
少し開き始めている。
まちがいなかった。
いつもより動きが速い。

食事を済ませ、食器を洗い、すべてを片付けて、再び自分の部屋に入る。
すでに香りが満ちている。
花は幾重もの花びらを大きく開いている。
その中にイソギンチャクのような雌蕊が立ち、その後ろにはモヤシのようなたくさんの雄蕊が並ぶ。
香りはさらに強くなり鼻を刺激する。
一番外の花びらも最大に。

9時、動きが止まる。
しばらく様子を見るが、形に変化が見られない。
どうやら美人が繰り広げた一夜限りのワンマンショーは幕。
いつもはそれはおよそ日をまたぐ位までかかるが、今回は短かかった。

外にあるあと二つの鉢の蕾もそれぞれに大きく膨らんでいた。
これらとのひとときの楽しい夜を過ごすのも近々だろう。

   月下美人力かぎりに更けにけり   (阿部みどり女)

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ヤマブキ(山吹) ~季節を越えて~
- 2020/07/16(Thu) -
返り咲き山吹020

家のところどころで山吹が咲いている。
当然、春のように木を染めるほどの数ではないが。
そんな山吹の返り咲きは秋までに時々見られる。
季節を越えた景色の中のそれもまた風情がある。

庭では向ひまわりが一輪咲いた。

   日溜りに佇めばまた帰り花  (稲畑汀子)

返り咲き山吹021

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ハンゲショウ(半夏生・半化粧・片白草) ~涼やかに~
- 2020/07/15(Wed) -
半夏生021

緑と白に色分けされた葉のハンゲショウ。
花は生成り色の穂状で、垂れて咲く。
折々に季節感を象徴する草花があるが、これもそう。
夏の景色の中にそこだけ涼やさかさを感じさせるスポットになって。

ドクダミの仲間なので多少の臭気がある。
私はその趣ある姿が好きなのだが、家人はそうでないらしい。

   あやまちて片白草として白し  (後藤比奈夫)

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ミソハギ(禊萩・千屈菜) ~プレミア商品券~
- 2020/07/14(Tue) -
禊萩021

禊萩022

【お店応援プレミア商品券の販売】についての案内が町から届いた。
5,000円分使える商品券が3,000円で購入でき、一人2枚まで可能だという。
町内のあらゆる業種の会社やコンビニなども含めすべての店舗で使用できるとある。
有効に活用したい。

ミソハギに多数の花茎が立つ。
その先に淡紫の小さな花が穂状になって咲く。
5弁の花はそれぞれに雨粒を乗せて。
ぐんと蘂が伸び出る様もいい。
これは繁殖力が強く、毎年株を広げるので、抜いてはコンパクトにまとめている。

   みそ萩や水につければ風の吹く  (小林一茶) 

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オタフクアジサイ(お多福紫陽花・渦紫陽花) ~ユニークな形と名前~
- 2020/07/13(Mon) -
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ほかのに遅れて、オタフクアジサイも花を広げています。
丸い小さな花びらがくるりとなってかわいらしい形をしています。
色は少しずつ青を加えていき、最後は全体が濃く染まります。
見ていると、ついつい微笑みがこぼれます。

   紫陽花の末一色となりにけり  (小林一茶)

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お多福紫陽花021-1

お多福紫陽花022

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チェリーセージ(Cherry sage) ~初蝉~
- 2020/07/12(Sun) -
チェリーセージ021

雨の合間を縫って外に出た。
スナップエンドウを10本ほど採った。
すると蝉の鳴き声が響いた。
ニイニイゼミだ。
初蝉である。
今が夏のさなかであること認識させてくれる。

赤いチェリーセージが雨粒を乗せて咲いている。
そのかわいい表情に、なぜかてるてる坊主を連想した。

   初蝉や小さき流れすぐ其処に (織田敦)

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キキョウ(八重咲き矮性桔梗) ~「シソジュースを作ったの。どうぞ」と~
- 2020/07/11(Sat) -
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マンゴーを箱でいただいた。
5つ入ってたので、いつもお世話になっている穂波さんにもおすそわけをと思い出かけた。
喜んでくださった。
そして、「ちょっと待って」と、奥に下がってワインの瓶を持ってきた。
「シソジュースを作ったの。どうぞ。炭酸で割ると飲みやすいかも」と手渡す。
「珍しい。夏バテに良さそうだね。ありがとう」
いろいろを手作りする彼女。
そのレパートリーは広く、季節ごとにいろいろを届けてくださる。

八重咲きの桔梗も咲き出した。
蕾を見れば、子供の頃に遊んだ紙風船のよう。

   ふつくりと桔梗のつぼみ角五つ  (川崎展宏)

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ネジバナ(捩花・文字摺) ~その花の姿を~
- 2020/07/10(Fri) -
捩花021

雨に濡れて捩花が咲いている。
紫露草など、ほかの大きな葉に紛れるようにして。
ピンク小花が螺旋を描いて上に伸びる。

それを見つけて喜んだのは4日前。
でもすぐに、「なぜそこに?」と。
私が植えたものではない。
不思議なこともあるもんだ。
もっと増えてくれるとうれしい。

そうそう、思い出した。
生徒時分に学んだことを。
「陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにしわれならなくに」(河原左大臣)
そんな複雑な咲き方をする花の姿を、愛する人への自分の思いに重ねて歌で伝えるなんて、昔の人は…。

   手のこんでをりし文字摺草の花  (後藤夜半)

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ユリ・タラゴナ(百合・Tarragona) ~熊による~
- 2020/07/09(Thu) -
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広報が流れる。

 役場産業観光課からお知らせします。
 本日、西山の○○地区で、熊による農作物への被害が発生しました。
 人にも危害を与えるおそれもありますので、十分注意をしてください。
 目撃しましたら、役場産業観光課までご連絡ください。

そこはリンゴ畑が広がる眺めのいい高台にある集落。
我が町で年に何度かは、このような放送を耳にする。
彼らも生きるために必死なのだろう。

黄色い百合が一輪だけ咲いた。

   あふむくもうつむくもさびしゆりの花 (各務支考)

黄色い百合022
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シモツケ(繍-線菊・下野) ~「キュウリいらない?」~
- 2020/07/08(Wed) -
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電話が鳴った。
音声案内が義姉からであることを教えてくれる。
「キュウリいらない?」
「うちもぼちぼち採れていますので、いいかなあ」
「たくさん採れて困っているの」
「わかりました。いただきます」
「じゃあ、これから行くね」

数分後、玄関に義姉。
レジ袋の中には10本のキュウリ。
実は朝、私も畑で2本採ったのだったが。

「これから図書館へ行くので、じゃあ」と。
読書家の義姉である。

繡線菊もたくさんの花を咲かせている。

   しもつけもひなびぬ花のさかりかな (松江重頼)
 
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カスミソウ(宿根霞草) ~脇役~
- 2020/07/07(Tue) -
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白い霞草がふんわりとまとまって咲いています。
全体がうすぼんやりとして見えます。
目をそばに寄せます。
一つひとつはとても小さな花です。
花びらは反り返り、それを飛び出るように10本の雄しべがあります。

でも、あまり近づきすぎないほうがいかもしれません。
その可愛い姿のイメージからはかけ離れた、あまり芳しくない匂いがするからです。

花言葉は「深い思いやり」だそうです。
他の存在を引き立てる脇役に徹する、そんな感じからなのでしょうか。

   はつきりと咲いてゐしかば霞草  (後藤比奈夫)

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ガクアジサイ(額紫陽花) ~「包丁研いでぇ」~
- 2020/07/06(Mon) -
青八重額紫陽花021

19日の講習会に使う資料の準備をしていた。
すると部屋の戸が開いて、家人が首を出した。
「ねえ、包丁研いでぇ」
本の参考箇所に付箋を貼って閉じる。
台所に行って包丁の刃を親指の腹で確かめた。
若干鈍くなっているのがわかる。
砥石で数分間研いだ。
再び当てた触感で切れが戻ったのがわかる。
「切れるようになったよ」と渡す。
キュウリを切って、「いいねえ。ありがとう」。

続きはやめて風呂に入った。
30分話す分の資料の内容はほぼできあがっているので、あとは見やすく構成を整えるだけだ。
明日には仕上げられるはず。


青い八重の額紫陽花も咲いている。
これは色を薄紫へと変えていく。
あまり見たことのない、名の知らぬ虫がいた。

   人惜む心寄せ合ひ額の花 (稲畑汀子)

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青八重額紫陽花023

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ガーデニングポーチ(gardening pouch) ~10年は使えるか…~
- 2020/07/06(Mon) -
ガーデニングポーチ1

10年近く使ってきたガーデニングポーチがだいぶくたびれてきた。
用を為すにはとても使いやすくできていた。
経年とともにあちこちに穴が開いたり、破れたりであったが、ガムテープや糸で補修しながら愛用してきた。
しかしそれにも限界を感じ、ネットで探して新しいのを買った。
今度のは丈夫な作りで、大きさやポケットの数なども気に入った。
さっそく必要な道具を入れ、腰に下げて働く。
前のと同様に使い勝手がよく、満足している。
このあと、やはり10年は使えるか…。

   七月やそろそろ希望持つとせん (稲畑廣太郎)

ガーデニングポーチ2

ガーデニングポーチ3

畑の様子
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アジサイ(紫陽花) ~梅を漬ける~
- 2020/07/05(Sun) -
白紫陽花021

梅を漬けた。
今年の豊後梅は生りがよくなく、収量はいつもの半分ほど。
それも、皮が少し茶色に変色したり傷んだりしたのが多かった。
例年は2~3㎏漬けるが、選別すると使えるのは1.3㎏だけになった。
「こんな年もあるさ。あるだけありがたい…」

私は収穫して2~3日おいて、黄色くなってから漬ける。
カリコリよりもやわらかいのが好きだから。
できについては毎年、家人たちからの評価は高い。
このあと少し手間のかかる作業が続くが、それも楽しいと一人勤しむ。

庭の北側では白い大きな紫陽花も咲く。
これはだんだんに青く染まっていく。

家人はこの豊後の梅漬けを一度もしたことがない。

   紫陽花の末一色となりにけり  (小林一茶)

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テラオカアザミ(寺岡薊) ~あざみに深きわが想い…~
- 2020/07/05(Sun) -
寺岡薊021

霞桜の切り株の横で寺岡薊が咲いている。
毎年同じ場所でずっと。
増えもしないし、大きくもならずに。
普通の野の薊に比べると茎が細く、根も浅いのか、風によく倒れる。
そのたびに、まっすぐに直してやる。
そのか弱さがまたいい。

   願ひ文そつと伏せ置く花薊  (吉野のぶ子)

寺岡薊022

寺岡薊023

寺岡薊024
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ガクアジサイ(額紫陽花) ~モデル~
- 2020/07/04(Sat) -
青額紫陽花021

大先輩のHさんから電話があった。
長年続けてきた講習会で、モデルの確保ができずに困っているとのことだった。
感染不安の続く現今の状況からして、様々な制約があり難しい様子。
私にも知恵を借りたいとのことであったが、いい案が思い浮かばない。
講習会は後一月後、それまでに見つかるといいのだが。

   咲き揃ふ色を惜しみて額の花 (嶋田摩耶子)

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