ノリウツギ(糊空木・さびたの花) ~六月尽~
- 2020/06/30(Tue) -
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梅雨晴間です。

糊空木が花梨の下で咲いています。
まわりの装飾花はまるでいくつもの白い小蝶がとまっているかのような感じです。
真の花の多くはまだ丸い蕾ですが、すでに開いたのは触手を伸ばしたイソギンチャクにも見えます。

色移りなく終わる花です。
その白のままで。

   雨止みの空のあしおと六月尽 (わたなべじゅんこ)

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フウチソウ(風知草・裏葉草・風草) ~風に揺れる様は…~
- 2020/06/30(Tue) -
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玄関前のたっぷりのライムグリーンの葉は風知草。
やわらかで軽いそれは、少しの風にもやさしく揺れる。
その様は夏の気持ちを涼しくさせてくれる。
これは葉の表裏がひっくり返っていて、常時見えているのは裏側のことから裏葉草の名もある。

そして六月も自粛のままで終わる。

  目をとぢてゐて目の前の風知草 (細川加賀)

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アジサイ(紫陽花) ~絵の中の紫陽花~
- 2020/06/29(Mon) -
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あじさいの横を、黄色い長靴の女の子が赤い傘を差して歩くやわらかなトーンの童画がありました。
あじさいを手に、池畔に立って水に映る自分の姿をじっと見つめる女性の日本画がありました。
精神を病んだ詩人の妻は、白い花瓶に挿した青いあじさいを紙絵にしました。
どれも好きです。

庭では花びらの縁をギザギザにした紫陽花も咲いています。
それはハサミで切ったかのようにです。

   紫陽花剪るなほ美(は)しきものあらば剪る (津田清子)

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テッポウユリ(鉄砲百合・white trumpet lily) ~白かった頃のことです~
- 2020/06/29(Mon) -
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テッポウユリが二輪咲きました。
純白です。
香ります。
この花には少年の日の思い出があります。
汚れていなかった頃のことです。
植えたのはそんな遙かなことを忘れないためです。

   百合の香を深く吸ふさへいのちかな  (村越化石)

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スミダノハナビ(額紫陽花・墨田の花火) ~「タカノツメを植えてえ」~
- 2020/06/28(Sun) -
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料理番組の動画を見ていた家人が急に言った。
「ねえ、タカノツメを植えてえ」と。
何年か前に、一度作ったことがあるが、あまり使われなかった記憶がある。
それ以来、唐辛子の類いは育てた事はない。
何か、いいレシピでも見つけたのだろう。
「明日、JAファームでまだ苗を売っているか見てみるよ」
今頃では遅くはないかとも思ったが、いろいろと味や栄養を考え、工夫して毎日出してくれているのだから。

アナベルに並んでスミダノハナビも咲いている。
その名そのままの趣を持って。
中にテントウムシを見つけた。

   紫陽花や大きな夢をばらばらに (加藤楸邨)

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アジサイ・アナベル(紫陽花・Annabelle) ~初車検~
- 2020/06/27(Sat) -
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車の初車検があった。
朝出して、夕方に受け取った。
どこも問題はなく、エンジンオイルの交換分のみが追加費用となった。
この先、いつまで運転できるかわからないが、できるだけ長く、大事に乗ろうと思う。

アナベルが玄関前で咲いている。
白い花が集まり、手まりのように丸くふわっと。

   あぢさゐの毬は一つも地につかず  (上野章子)

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アジサイ(紫陽花) ~こころはあぢさゐのはな~
- 2020/06/26(Fri) -
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庭もあじさい色になってきた。
その色移りのさまは誰もの心に何かを語りかける。

たとえば萩原朔太郎。

  『こころ』
 こころをばなににたとへん
 こころはあぢさゐの花
 ももいろに咲く日あれど
 うすむらさきの思ひ出ばかりはせんなくて。

そして、次のような思いを、美しい女性に紫陽花を手に持たせて、『水鏡』を描いた画家もいた。
今ある現実は移りゆき、流れゆき、変わりゆき、流転変化する。
色も形も大きさも同じを維持することはできず、美しいものは必ずや衰えゆく。

   七情のなかの一情濃あぢさゐ (本宮鼎三)

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ナツメ(棗の花) ~それぞれの好み~
- 2020/06/26(Fri) -
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枝に沿って並ぶように棗の花が咲いている。
それは葉色に近いので目立たない。
そして、その上で遊ぶアリを見ればいかに小さいのかがわかる。

もともと、私が実を得るために植えたものだが、家族はあまり興味がなく、ほしがらない。
それぞれの好みだから。

   屋根石にしめりて旭(ひ)あり花棗 (杉田久女)

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ドクダミ(十薬)~花の名前~
- 2020/06/25(Thu) -
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庭には二種類のドクダミがあり、それぞれ領分を棲み分けている。
八重のは枇杷と椿の下に、そして一重のは山茶花と李の下に。

ところで、この愛らしい花は「ド・ク・ダ・ミ」という濁音の重なりの響きで損しているような気がする。
その名はそれがもつ薬効に由来するというが、花の姿からだったらもっと爽やかな名付けになっていたのかもしれない。

   十薬の花のかたちのやまひかな  (永島靖子)

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ニワフジ(庭藤) ~悩む~
- 2020/06/25(Thu) -
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1月に新しいパソコンにしてから調子が悪い。
前の機種のほうがずっと使いやすく、いろいろが早くて賢かった。
我慢して使ってきたが、困っている。
必ずしも新しいのがいいというわけではないのか。
悩む。

ピンクと白のツートンになった穂状の花が咲いている。
庭藤だ。
高さ40センチほどで、藤のように蔓になって巻いて伸びるということはない。

   梅雨晴間ふはり入り来る風もあり (林翔)

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カワラナデシコ(河原撫子) ~慈しみの心~
- 2020/06/24(Wed) -
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まとまって白い河原撫子が咲いている。
花びらの先はいくつもに細く切れ込む。

撫子の名は、「その可憐な花と繊細な葉が、子どもの頭を撫でるような慈しみの心引き出すところから」だと、本にはある。
なるほどなるほど、もともとはそういう意味だったのか。
その優しく嫋やかな佇まいから、女性につながるイメージを勝手に持っていたが。

一輪挿しを座卓にも。

   壺に挿して河原撫子かすかなり  (田村木国) 

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バイカウツギ(梅花空木・ベルエトワール) ~一緒にお手伝いをしながら~
- 2020/06/23(Tue) -
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Sさんが4ヶ月の赤ちゃんを前に抱いて訪ねてきた。
畑を借りたいという話の詳細について、団地の代表で相談に。
1週間ほど前に、小さなこどもたちが裸足でも遊べる遊園地的な場と、共同の畑として使わせてもらいたいと電話があった。
その主旨に賛同し、全体の4分の3を無償に近い形でお貸ししようと考えている。
若い皆さんは野菜作りが未経験な方ばかり。
一緒にお手伝いをしながら…。

エトワールは洋種の梅花空木。
この白い花からはマンゴーのような甘い香りがふんわり。
だいぶ前から咲いていたが、わずかな花と蕾を残すだけとなり、そろそろ終わる。

   肌さやめくもの静けさの梅雨心   (鹿野依風)

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ベニガク(紅額) ~晴耕雨作…~
- 2020/06/22(Mon) -
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紅額も咲く。
ギザギザに縁取られる装飾花は今は白い。
それは日をおうごとに紅色に染まっていく。
すでにその色化粧を始めたのも少しある。
紅額は花期が長いので、その濃くなっていく色移りの様子がじっくり楽しめる。
目をこらせば小さな真花も開いているのが見える。
中にハナアブがいた。

梅雨さなか。
晴耕雨読の言葉が似合うときなのだろうが、このごろの私の頭は重厚な書物を敬遠する。
さしずめ、“手考足思”と、晴耕雨作の日々。

   この頃の雨読晴読額の花 (鷹羽狩行)

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ホタル(蛍) ~いつもより多い~
- 2020/06/21(Sun) -
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毎年この時期の夜になると、心待ちにする楽しみがある。
家族そろって蛍を見に行くのだ。
それが昨日だった。

蛍の生息地までは家から徒歩でおよそ20分。
そこは人々の生活の音と光から遮られた静かな谷あい。
流れる小川に沿って蛍が舞う。
その闇に発せられる仄かな黄緑色はいつもより多い。

足下の草むらに一つがじっと動かず。
少し離れた木々の間でいくつもが交感しあい。
宙にゆらゆらの軌跡を残し。
そして手のひらにも。
上にも下にも遠くにも近くにもと私の目は子どものようにうれしく弾む。

いつもとは違う世相の中ではあるが、今年もこうした幸せ時間が持てたことに喜びを感じつつ、帰路につく。
来年はマスクなしで…。

   蛍獲て少年の指みどりなり (山口誓子)

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ヤエドクダミ(八重十薬) ~思ひつめたる香り~
- 2020/06/20(Sat) -
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草花の香りで季節の今を知ることも多い。
梅雨の場合、その一つは十薬だろう。
それは、葉から放たれる特異な匂いではあるが、私は嫌いではない。

庭の一角に八重の十薬がまとまって咲いている。
白い苞が段々に積み重なって魅力的な形を作る。
その先端にある黄色いのが真花で、花びらはない。
葉のグリーンと相まって、暑い中に涼やかさを感じさせる。

手や足が触れると、やはりその香りがすぐに鼻の奥まで届く。

   どくだみの思ひつめたる香りなる  (中村房枝)

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ハナショウブ(花菖蒲) ~垂れて静かや~
- 2020/06/19(Fri) -
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座長を務める会議があった。
定刻前に、一水会に所属する年長の知人と話をする時間があった。
やはり秋に国立新美術館で開催予定の本展は中止となったらしい。
そして関係する他の展覧会もすべてそうなったと残念そうに。
「おいしいコーヒーを淹れますからでもぜひ飲みに来てください」と誘われる。
徹底して写実表現を追求する彼のアトリエを近々訪ねようと思う。

今年は芸術文化に携わる者にとっては受難の年である。
ならば、じっくり時間を掛けてひたむきに制作に向き合う時にと、切り替える。

花菖蒲も咲き出した。

   はなびらの垂れて静かや花菖蒲  (高浜虚子)

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カシワバアジサイ(柏葉紫陽花) ~いかにも重そうで~
- 2020/06/18(Thu) -
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庭を取り巻く紫陽花もだんだん。

柏葉紫陽花も、多くの白い花(萼)を円錐状に咲かせている。
その房はいかにも重そうで、横向きになったり、あるいはしならせて。

たくさんの雀がおりてきて賑やかに遊んでいた。
久しぶりの光景に楽しくなった。

   紫陽花や登れといへる如く階 (星野立子)

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ヤマアジサイ(山紫陽花) ~山の藍を集めて~
- 2020/06/17(Wed) -
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山紫陽花にもその季節(とき)。
藍色のそれはいかにも野の趣という素朴な佇まいで。
見れば装飾花の中の真花も咲いている。

家人は3軒に枇杷を配ってきた。
そして筍をもらってきた。
「皮をむいて」と。

   あぢさゐの色をあつめて虚空とす (岡井省二)

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キセキレイ(黄鶺鴒) ~口にしたのは~
- 2020/06/17(Wed) -
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チッチッチッ、チッチッチッ…と、栗の木の中から声がする。
中に目を巡らすと黄鶺鴒がいた。
そして何かを嘴に挟む。
口にしたのはどうやら毛虫らしい。
さらに枝の間を移動してまた啄む。
しばらくそんなことを繰り返していた。

見ている間にも栗の花が次々に落ちてきた。
掃く。

   鶺鴒のとゞまり難く走りけり  (高浜虚子)

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落ちた栗の花
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クリ(栗の花) ~”香り”というより”匂い”といったほうが~
- 2020/06/16(Tue) -
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私には季節ごとに、目を閉じていてもわかる木々の香りがいくつかある。
六月は栗の花。
それは“香り”というより“匂い”といったほうがいいきわめて強い独特のもの。
ちょうど今、木を一面を覆う黄白色の花から発せられる。

猫の尾のように垂れ下がる長い雄花。
その中にはいくつもの虫たちの姿。
彼らにとっては引き寄せられるいい匂いなのかも知れない。
付け根にはすでに実の形を想像させる小さな丸い雌花。
毎秋、多くの実りとなる。

“丹沢”と”筑波”の2本の木は家の西の隅にある。
遙かには伊那山脈が南北に伸び、さらにその奥に南アルプスが連なる。

花が落ちはじめた。
それを片付けるのは大変だ。

   花栗に寄りしばかりに香にまみる (橋本多佳子)

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                                  19年秋の収穫
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アマチャ(甘茶) ~新しい長靴~
- 2020/06/15(Mon) -
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新しい長靴を買った。
これまでのにひび割れが入り、水が染み込むようになった。
3年くらい使ったのでしっかり働いてくれたと思う。
畑はもちろん、河川での作業、井水に入っての作業と、これからはさらにその出番が多くなる。
ちょっと値は張ったが、品質のいいものにした。

いくつもある紫陽花の中で、真っ先に甘茶が咲いた。

   あじさいの藍よりはじまるものおもい (わたなべじゅんこ)

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サラサウツギ(更紗空木) ~「忘れていた」~
- 2020/06/14(Sun) -
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買い物から帰ってきた家人がトウモロコシを2本出して言いました。
「夕食に出すね」
で、その時間です。
食卓にはありませんでした。
「トウモロコシは?」
「あっ、忘れていた」
冷蔵庫に入れてそのままだったようです。

高いところで更紗空木が咲いています。
白い八重の花びらの裏は薄紅色。
「更紗」とは美しい染め布のこと。
そんな感じです。

   六月の信濃濃みどり薄みどり  (矢崎すみ子)

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バラ(薔薇・モーツァルト) ~もの思う刻~
- 2020/06/14(Sun) -
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六月のある日の目覚めのあとに、ふと過去の物語を捲る。

胸の奥深くに幾重にも秘された想い。
季節ごとの光と風の中で交わされたことばの香り。
あるいは清貧と欲望。
あるいは他人と自分へのダブルスタンダード。
あるいは多重人格。
私は私でいて決して私ではない罪と罰。

そしてまた、何事もなかったかのように今日も日常を営む。


中を白にする小さなピンクの薔薇が房状にたくさん咲く。
それはモーツァルトといったか。

   激怒する体温の渦バラの季節  (佐藤鬼房)

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ウツギ(空木・卯の花) ~鳥の声~
- 2020/06/13(Sat) -
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私の起床は年間通して早い。
以前はほぼ3時前後には目が覚めていた。
今はそれより少し遅れることが多い。

起きるとすぐにお茶を入れ、机の前に座る。
すると鳥が鳴く。
3時にウグイス。
4時にホトトギス。
実はそれは掛け時計が正時を知らせるもの。
1時間ごとの時報に違う鳥の鳴き声が設定されているのである。
5時にはノゴマ、7時にコマドリ、9時にカッコウ。
時には本物なのか、時計か迷ったりもする。
この時期は実際にウグイスやホトトギスやカッコウが鳴いてくれたりしているのだから。
他に、それで知った鳥の名前と声も多い。
実際に全部の鳥の姿を見て、その声を直に聞くことができればと思ったりする。
もっとも家だけにいては無理だろうが。

庭ではウツギも咲いている。

   押しあうて又卯の花の咲きこぼれ (正岡子規)

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ビワ(枇杷) ~今年は早めに~
- 2020/06/13(Sat) -
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二階の部屋の窓からは枇杷が見える。
だいぶ色づいた。
そろそろ採った方がいいと思った。
毎年、その多くがハクビシンに食べられるのだ。

昨日1回目を採った。
脚立を立てて、あるいは屋根に登って、手の届くところのものを一籠分。

さっそく大きいもの、熟したものを選んで義姉に届けた。
喜んでくれた。

まだあと三回ほど程は収穫できそうだ。
彼が夜やってきて手を出す前に今日も採ることにする。

   太陽の色を貰ひて枇杷熟るる  (稲畑汀子)

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サクラウツギ(桜空木) ~色染めしたかのよう~
- 2020/06/12(Fri) -
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桜空木は山茱萸の木の下にある。
その名が示すように桜に似る。
五弁の花は布を色染めしたかのように色を変える。
蕊の中に小さな虫がいた。

   紅うつぎ風移る間も紅保つ (殿村莬絲子)

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クジャクサボテン(孔雀仙人掌) ~18年目になる~
- 2020/06/12(Fri) -
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カッコウの大きな声が部屋に届く。
また家の上を通る電線に止まっているらしい。
のどかだなあ。

突然ダイニングから「ねえねえ、キテ、キテキテ、早く」と騒々しく家人が呼ぶ。
何事かと行くと、「ほらほら、ムカデ。とって、とって」。
長さ10㎝ほどのが床を這っていた。
ティッシュを2枚重ねて折りたたみ、挟んで強く丸めて捨てた。

「ああ、気持ち悪い。いやだあ。どこから来たのかしら」
たぶんシンクの下の配水管を伝わって入ってきたのだろう。
まあ、たしかにそれを好きな人は少ないかもしれない。
湿度が高くなり、その環境を好む虫たちもいろいろ出てくる時期でもある。

玄関先では孔雀仙人掌も美しい姿を見せている。
もう18年目になる花だ。
この先どのくらい咲いてくれるのだろう。

   さぼてんの名の老いらくの恋といふ (富安風生)

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バイカウツギ(梅花空木) ~畑と遊園地に~
- 2020/06/11(Thu) -
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家から少し離れた役場や駅に近いところにも畑がある。
それを囲むように新しい住宅が建ち、先月最後の5軒目が入居した。
子育て中の若い皆さんが住んでおられる。
私が畑仕事をしていると時折話しかけてくれたりする。

その中で一番付き合いの長い(と言っても2年少しの)Sさんから電話があった。
「畑を5軒の共同畑兼遊園地としてお借りできないか」と。
それぞれが小さな畑として使わせてもらいたいことと、遊具やベンチを置いて子どもが安心して遊べる場にしたいという。
家族で検討して返事するということにした。

甘い実がなる大きな無花果の木、大実のブルーベリーなどがあり、それを皆さんで採って食べてもらうのもいい。
向日葵もたくさん植えてある。
アルストロメリアもちょうど咲き出した。
枝豆もだいぶ育ってきた。
ジャーマンアイリス、アヤメ、芍薬、牡丹、薔薇、そしてウコギ、ミツバ、ニラ、フキ、ミョウガなどがある畑。
そこで親子揃って楽しそうに遊ぶ姿のイメージ。

基本的には受け入れようと思っている。
早々に土地の使い方の細部について皆さんと話を詰める機会を設けよう。


家の庭では純白の梅花空木が咲いている。
花からは優しい香りがする。

   六月は沈められたり沈んだり (尾上有紀子)

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バラ・ノスタルジィ(薔薇・Nostalgie)  ~ふるさとは…悲しくうたふもの~
- 2020/06/11(Thu) -
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ノスタルジィと名がつく薔薇がある。
色は白から朱赤への趣あるグラデーション。
これは通常の薔薇に比べて3倍ほど長く咲いてくれる。

この花に目線を合わせるといつも犀星のあの二行が頭に流れる。
時々そんな感傷に浸るときがある。
この歳になっても。
いや、この歳だからこそかもしれない。

   命ある日々が青春薔薇を観に   (伊東宏晃)

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ヒメシャラ(姫沙羅)~車検~
- 2020/06/10(Wed) -
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SUVの車検が7月にある。
ディーラーと車検専門の会社からそれぞれ概算費用を提示しての案内があった。
10万後半と8万前半の金額でその差は2万7千円ほどと大きい。
長年乗っているが、故障らしい故障はほとんどない車だ。
安い方にすることにして連絡を入れた。
でもその差はなぜ出るのだろう…、素人にはよくわからない。

姫沙羅も咲く。
これは短命の花で、2,3日で落ちてしまう。

しばらく雨がない。
そろそろお湿りがほしい。

   六月や遠目して見る雲の相  (岡村進一)
 
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ウメモドキ(梅擬の花) ~中止のお知らせ~
- 2020/06/10(Wed) -
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長く所属する会の事務所から公募展中止の通知が昨日届いた。
    【第66回○○展中止のお知らせ】
 新型コロナウイルス感染の終息の見通しが付かない状況の中、運営作業の三密を避けること、全国からの交通移動と宿泊の
 困難、構成員の皆様や関係の方々の健康と安全を一番に考慮した結果、第66回○○展を中止とさせていただきます。 
 皆様には大変なご迷惑をお掛けいたしますが、不測の事態を考慮し、苦渋の決断とご推察頂ければと思います。
9月末からの開催予定だったが、第2波もあり得るという現下においてはその判断に了解する。
これで私が今年出品を予定していた展覧会はすべてなくなった。
時間ができた分、一つ一つにじっくり向き合って制作するとしよう。

梅擬に花が咲いている。
数㍉ほどの小さな花だ。

ズッキーニが1本採れた。

   澄むものは空のみならず梅擬  (森澄雄)

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