ユキヤナギ(桃花雪柳) ~春風になびく~
- 2020/03/31(Tue) -
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細い枝に沿ってびっしりと花を付けるのは桃花雪柳。
花は1㎝に満たない小さな5弁花。
赤みがかった蕾は、開くと薄桃色の花びらに。
それが春の風に、上下左右になびく。

周りの景色の中に、清々しい爽やかな彩りが日に日に増すこの頃。
ただただ、自分にできることを積み重ねて、きっと来る「その日」を静かに待つ。

   雪柳花みちて影やはらかき (沢木欣一)

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レオパとレオコ(レオパードゲッコウ・豹紋蜥蜴擬) ~微妙な関係~
- 2020/03/31(Tue) -
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居間のケージにはレオパードゲッコウが2匹。
それぞれ体の小さいのはレオパ、大きいのはレオコと名付けて呼ばれている。
両方とも性格は温厚である。
笑みを浮かべたような口とつぶらな目がなんともかわいく、見ていて飽きない。

レオパが我が家の一員になったのは2008年。
それから8年後にレオコも同居となる。
以来、嘩することもなく仲良く暮らしている。
今の年を人間にたとえるならレオパは白秋期のおっさんで、レオコは青春期の女性。
(雌雄についてはほんとのところはどちらについてもわかっていない、勝手にそう決めている)

時折、レオコの上に乗って脚で頭を踏んづけたりするレオパ。
寛容な心の持ち主のレオコは、怒ることもなく穏やかにやり過ごす。
2匹のそうした関わりを見ていると、心が和む。

3月も尽る。

   桜日記三月尽と書き納む  (正岡子規)

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ツバキ(白椿に鵯) ~雨上がりの時~
- 2020/03/30(Mon) -
白椿と鵯021

全県に雪の予報だったが、南部に位置する当地は雨だった。
それも昼過ぎにはやんだ。

そのタイミングを待っていたのか、鵯が白椿にとまった。
もちろんその蜜を吸うために。
狙いを定めると、いろいろな体勢で嘴を花に差し込む。
アクロバチックに体を逆さにしたり首を捻ったりして。
その後の嘴の周りは黄色い花粉にまみれている。

彼は毎日朝早くから一日に何度もやって来る。
白い花が汚れたように茶色に変色しているのはすべて彼が口を付けた痕。
無傷なのは少なく、新しく咲く花は次々に餌食となる。
椿は、この痛々しいことをも自らのさだめとして受け止めているのかもしれない。

家人はガラス戸を開け、部屋から手をたたいて脅したり、「コラ!アッチイケ!」と怒ったりする。
でも彼の方が一枚上手でたいした効き目はない。
その時だけは形だけの反応をして木を離れるが、すぐに戻ってきてまた啄む。
そんなことがすべての花が咲き終わる5月頃まで続く。

しっかりと土の奥まで染み込んだこんだ雨で、一気に草木の萌えや開花が促されることだろう。

いつもと変わらぬ鳥と花の情景がある中、いつもと大きく違う今世におののく。

   鵯の言葉わかりて椿落つ (阿波野青畝) 

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アンズ(杏の花) ~今年初めて蜜蜂も~
- 2020/03/29(Sun) -
杏の花2021

西の畑側の杏にも花が咲いた。
庭の東に1本、南に1本と、あわせて3本があり、それぞれ少しずつ開花がずれる。
どれも果実を食する目的で植えたものなのだけども。
やさしい薄い桃色の花は梅や桜に並ぶ魅力がある。

おやおや、蜜蜂もお目見え。
顔を花につけては次々と渡る。
きっとおいしい蜜なんだろうね。

杏の花…、好きだなあ。

   李白酔うて眠れる頃や花杏  (大石悦子)

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オオサカフユザクラ(大阪冬桜) ~再びの~
- 2020/03/28(Sat) -
大阪冬桜2021

大阪冬桜は二度咲き桜。
いつも11月下旬から12月にかけて咲き、そしていったん休んでから春になってまた咲く。
花はやや小さめの白い八重。

今ちらほらと木にその花が見られるようになった。
通常は4月に入ってからの葉出の頃に盛りとなるはず。

胴吹きの花も一輪見つけた。

こうした自然の営みを見ては、人の世もおだやかにやすらかにと思う。

  身の奥の鈴鳴りいづるさくらかな  (黒田杏子)

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シュンラン(春蘭) ~コジュケイの初鳴き~
- 2020/03/27(Fri) -
春蘭021

小綬鶏の声を聞いた。
初鳴きだ。
また一つ、春の声が加わる。
その「チョットコ~イ」にはついつい顔がほころぶ。
平年よりも早いこともあってか、まだ近辺に響き渡るあの大きく伸びやかな声ではないが。
これからは毎朝のように聞かせてくれるのだろう。

庭では春蘭も咲く。
すくっと立つ花茎の先に一輪ずつ。
花は艶ある薄緑で数本の細い筋を走らせる。
中に覗く白い唇弁には薄紅の模様。

春蘭は控えめな佇まいで春を告げる花。

   春蘭を得し素朴なる日を愛す (吉田草風)

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ヒメリュウキンカ(姫立金花)  ~花に情けありて~
- 2020/03/26(Thu) -
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黄色いつやつやかな花は姫立金花。
花びらは春の陽に誘われて開き、その光のある間中咲いて、弱くなる頃に閉じて休む。

株は毎年大きくなっている。
花後に作られた種は少し飛んで離れたところに家族を増やして広がる。
私はそれを掘ってはいろいろな場所へ移植する。
今ではその色がだいぶいたるところに。

不安を増幅させる日々。
目に映る弥生の花たちはいつもと変わらずに、静かに優しく語りかけてくれるのだが。

   花咲くといふ静かさの弥生かな (小杉余子)

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スイセン(水仙・narcissus) ~いいなあ~
- 2020/03/25(Wed) -
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家へ入る道路際には黄色い水仙が並んで咲く。
そこは南アルプスを越えた朝日が真っ先に当たる山茶花の下。
水仙は好きで何種類か植えてあるが、その中でいつもさきがけて。
ずっとそこで何年も何年も。

目を低くして青空をバックにするとその黄色はいっそう映える。
いいなあ。
ほんとに。
ありがとう。

   水仙や齢重ねてゆくも幸 (志摩知子)

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アンズ(杏の花) ~あの頃~
- 2020/03/24(Tue) -
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杏の花には私の青春の思い出が綴られる。
それで植えた。

それが2本になり今では3本。
それぞれ花の色合いは微妙に違う。
実の大きさもそう。
どうやら品種が別のよう。

薄紅色のこの花が咲くたび、光と影が濃かったあの頃を思い出す。
それらは不思議なことに色や時間や状況までがつぶさに蘇る。

たとえば『ある愛の詩』を見たのは長野駅近くの映画館。
雪の公園で戯れる二人。
予期しない死の訪れ。
アリ・マッグローとライアン・オニール、そしてフランシス・レイの曲。
私は涙を流していた。

この木も剪定がうまくいったようで、多くの花を付けてくれている。

   花寄せて杏の花の深情(ふかなさけ) (大野林火)  

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ヒヤシンス (hyacinth) ~お宮の掃除と一人お茶~
- 2020/03/23(Mon) -
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日曜朝7時、自治会でお宮の掃除。
境内の杉の落ち葉などを掃き、20分ほどで終わる。
家に戻らず、そのままの支度で畑へ行き、約1時間ほど草取り。

続いて農具室内の片付け。
長く使用していない道具などを処分。
中の土を箒で掃き出す。
「ふうー」
広くきれいになる。

近くにカラスが降りてきて歩いていた。
時々私の様子をうかがいながら、何かはかりごとでもあるかのような表情で。

赤い新芽を付けて伸びる薔薇の茎に手が当たり、1本折ってしまった。
三色のヒヤシンスも咲いている。

家人は「デコポンを買ってくる」と、スーパーへ。
私は用意されたもみじまんじゅうで一人お茶を飲みつつ本のページをめくる。
ヒヤシンスの青は「不変の愛」、ピンクは 「しとやかな可愛らしさ」、そして白には「控えめな愛らしさ」との花言葉。

   ヒアシンス空氣遠近法黎明期   (竹中宏)

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カタクリ(片栗の花・かたかご)  ~くるりと~
- 2020/03/22(Sun) -
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片栗に蕾が出ていたのを見つけたのは数日前。
徐々に膨らみを大きくし、そして咲いた。

薄紫の花は下を向く。
花びらはくるりと反り返る。
中からは青紫のおしべと花の色をさらに淡くしためしべが伸びる。

はにかむ少女のように愛らしい。
「ねえ、きみのはなしきかせて」

   時流れきてかたくりの一つ花  (加藤楸邨)

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サクランボ(桜桃の花) ~さて、今年の実りは……~
- 2020/03/21(Sat) -
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桜桃も枝一杯に花をつけています。
薄いピンクの蕾は開くと白に。

剪定はどうやらうまくいったようです。
花の数が実の数……、さて今年の実りはいかに。

 でもなあ。
 あのかわいい赤い実の大部分はヒヨドリの食事になるんだよなあ。
 その残りを私たちが収穫して食べるといった感じで。
 まあ、いいか。
 食べている姿を見ることができるのも一つの楽しみとして。

例年だと咲くのは3月末から4月はじめですが、今年はこれもだいぶ早い開花となりました。

   桜桃の花純白を通しけり  (福田甲子雄)

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クロッカス (Crocus) ~おさんぽ~
- 2020/03/20(Fri) -
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畑の草取りをしていたときのこと。

隣の新しい住宅から湯沢さんがお子さんと一緒に出てきた。
女の子は手つなぎで、そして背には男の子をおぶって。
二人とも子ども用のかわいいマスクをしていた。

もちろん私もマスク越しに。
「お出かけですか」
「はい、お散歩です」

陽が出て気温も上がり、風もない。
まさにお散歩日和。

携帯ラジオからは生出演の井上あずみさんが歌う“さんぽ”が聞こえてきた。
あらためて聞くと、大人をも元気にさせる心弾む歌だ。

除草の手の動きも軽くなる。

   並びゐて日向日陰のクロッカス (本井英)

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アマガエル(雨蛙) ~悪かった~
- 2020/03/19(Thu) -
苺畑の蛙1

「ごめん」
「悪かったね」

苺畑をきれいに整えていた。
古い葉を切り取り、中の草を取り除く。

すると、土の中からごそごそと出てきたものが。
アマガエルだった。
本来の緑色でなく、土まみれの体は同じような色をしている。
「?」という顔。
まだ冬眠中だったのを邪魔したらしい。
突然に起こされて、すっきりしないのだろう。
ほとんど動かない。
土を掘って、手で中に入れてやった。

籾殻を苺にかぶせて作業を終えた。
早くも小さな白い花を付けているのがあった。

草野心平の『冬眠』を思い出した。
  「●」。
黒丸ただ一つだけの詩。
そんな感じ。

   冬眠の蛙そのまま埋め戻す (星加克己) 

苺畑の蛙3

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サンシュユ(山茱萸) ~見上げれば黄金色~
- 2020/03/18(Wed) -
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冬に山茱萸をだいぶ剪定した。
横に張り出した大きな枝を何本も。
二階の窓に当たるようになって気になっていたこと.。
下の草花の日当たりをよくするためにと。
そして迎えた春。
木はいつもと変わらずの黄金色に染まる。
まるで枯れ木に花が咲くといった感じで。

   枯色に山朱萸の黄の新しや  (高木晴子)

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クリスマスローズ(Christmasrose) ~大先輩~
- 2020/03/18(Wed) -
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かれこれ40年近い付き合いになる大先輩のお宅を訪ねた。
このご時世のこと、遠慮すべきかと少し憚れもしたが、どうしてもお尋ねしたいことがあって。

ストーブの焚かれたアトリエで制作しておられた。
張りのあるお声で、「あと二ヶ月で91になるんだよ」と。
姿勢もキリッとして、とてもその実齢を感じさせない。
奥様が生姜茶を運んできてくださる。
数多くの作品に囲まれた中での話。
作家として貫かれたテーマや表現にかける強い思い。
学ぶこと多い小一時間となった。
そして私もそのように年を重なることができるようになりたいと。

教わりたいことについては資料もいただくこともでき、目的は満たされた。

  突風の土吹き上がり入り彼岸 (小澤登代)

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ウメ(紅梅・豊後梅) ~見てもよし~
- 2020/03/17(Tue) -
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早朝までの雨も上がり、庭を歩く。
薔薇に芍薬に牡丹に、赤い新芽が覗く。
メジロやハクセキレイやジョウビタキが遊ぶ。

栗と染井吉野に挟まれて咲いているのは豊後梅。
いつもなら3月下旬から4月初旬にかけて咲く。
これもやはり早い開花となった。
少し大きめの薄紅色の花は杏に似る。
もともと杏と掛け合わせてできた大実の品種ゆえそれを引いている。
梅漬け用にと植えた。
でも花は美しい。
雨の名残の澄んだ粒を乗せている姿もまたいい。

毎年3㌔ほど漬ける。
今年も良さそうだ。

見てもよし、食べてもよしの豊後梅である。
そして、ほのかな香りも。

   ひらきたる薄紅梅の空に触れ  (深見けん二)

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クリスマスローズ(Christmasrose・ブラック系) ~主張しないが~
- 2020/03/17(Tue) -
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黒みがかったクリスマスローズがある。
付ける花は少ない。

ほかのと合わせて一緒の時期に植えた。
みんなは大きな株になり、年々、賑わいだ花の様相を見せてくれる。
でもこれはほとんど増えない。

たとえば成功を収めて多店舗展開するお店があるように。
たとえばかたくなにそののれんと伝統の味を守るこだわりの老舗のように。
それぞれの考えと生き方があって。

このクリスマスローズもそうかなと思ったりする。
主張しないが深い。

   春愁や小さき声のひとりごと (渋沢小枝)

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タネツケバナ(種漬花) ~懐かしい声の電話~
- 2020/03/16(Mon) -
タネツケバナ021

昔の同僚から電話があった。
全体で80人ほどの職場は、いくつかの部に分かれていた。
私がその中で一番小さな10人余の部長を務めていた時の、年少の彼からである。
そこで3年の勤務の後、私は100㌔ほど離れた地に転勤となった。
それ以降、30年間、電話での連絡などしたことはないし会ったこともない。
詳細は省くが、当時の仲間での会を伊那市で催したいということで、予定を聞いてきた。
何か思うことがあったのだろうか。
私にとっても様々な色の濃い思い出のある頃である。

スケジュールを確認し、参加できる旨を伝えた。

野のいろいろな花たちが顔を出す。
白いタネツケバナも。

   花咲くといふ静かさの弥生かな (小杉余子)

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クリスマスローズ(Christmasrose) ~道作り~
- 2020/03/16(Mon) -
桃色のバイカラークリスマスローズ025

きのうは“道作り”があった。
毎年、春のこの時期に行う。
近くに里山が広がる田舎なので、晩秋から冬にかけて木々の葉や土砂などが道路に積もる。
それらを取り除く自治会総出の協働作業である。
いつもならマスクをするのは私を含め、花粉症の数人だけだが、今年は約半数がマスクをしていた。
この不穏な世情からしてやはり心配になるのだろう。
小一時間、きれいになった道は元の幅の広さになる。
シジュウカラがいい声を聞かせてくれる中を家路に就く。

家に着き庭に出ると、いきなり下の川からアオサギが飛び立った。
今年初めて見る。

   三月の山を見てゐる男かな   (直井たつろ)

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フキノトウ(蕗の薹) ~野の旬~
- 2020/03/15(Sun) -
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庭や土手の蕗の薹も食べ頃の大きさになってきた。
数個を切って小籠に。
独特な香りが鼻に入る。

すぐに蕗味噌にしてくれた。
口の中に素朴な苦みが広がった。
ご飯がさらに美味しい。

   蕗味噌や口に野がひろがりぬ  (奈美あや) 

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クリスマスローズ(Christmasrose) ~春ならではの楽しさ~
- 2020/03/15(Sun) -
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この時期、庭がさまざまな作業を求める。

2㍍弱ほどに育った実生の木槿3本を生け垣の続きに並べて移植した。
根を広げてバラの間に出てきたタラノキも2本抜いて、仲間の側へ移す。
さらには桜桃(サクランボ)の弱った枝の剪定なども。

これをやればあれもそれもと次から次。
春ならではの楽しさだ。


庭小径のクリスマスローズも盛りになりつつある。

   春場所のひいきの力士又負けて (稲畑汀子)

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カタクリ(片栗の芽吹き) ~いろいろが生まれている~
- 2020/03/14(Sat) -
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いろいろな芽吹きを見るこの頃です。
毎日のように新しい形を見つけることができます。

カタクリも土の上で立っています。
そして黄花カタクリもまとまって。
どちらもいつもより早いお目見えです。

心の目を養い、おちついてつつましく過ごします。
心の耳を高め、静かに考え行動するようにします。

   春愁や些細なことに気落ちして (高浜虚子)

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ユキワリソウ(雪割草) ~土を割って~
- 2020/03/13(Fri) -
雪割草020

一輪のユキワリソウが出ていた。
丈3㎝ほどの細い茎の先にほんの小さな花。
葉はまだなく、つい見逃しそうになるほど。

その周りにはいくつものハート型の葉。
それは原種シクラメンのコウムの子どもたち。

静かにそしてたしかなそれぞれの春の営み。

   控へ目に雪割草の地を割りぬ (吾孫のどか)

雪割草021

雪割草022

雪割草023
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マンサク(満作) ~満開の黄色~
- 2020/03/12(Thu) -
満作0220

二月下旬に咲き出した満作は今が満開です。
黄色い紐状の花が枝に溢れるように咲いています。
元気をもらいます。

タテハチョウが一羽飛んできました。
小さな生き物たちも動きだしています。

   試練   坂村真民

 この試練を越えよう
 これを越えたところに
 また一つの新しい自己が
 見出されよう

   まんさくの花びら縒(より)を解きたる  (仁尾正文)

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満作0222

満作0223

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クリスマスローズ(Christmasrose) ~通常なら心配しない~
- 2020/03/11(Wed) -
白クリスマスローズ021

先週末から鼻水が出る。
くしゃみも頻繁に。
熱はない。

通常ならいつものことと流す。
毎年の花粉症の症状だから。
でも今年は、これすら心配してしまう。

例年、マスクは折々補充しながら4月分頃まではストックしていた。
でも何度出かけてもどこにもない。
まだこの状態が続くのだろうか。
ちょうど外の作業が求めれる時期。
マスクがないと困る。
洗って使用できるものはそうして工夫するしかない。

神経質にならず、冷静な判断と行動をしなければと自分に言い聞かせる。


白いクリスマスローズもたくさん咲く。

   彼の日とは三月十一日のこと (稲畑汀子)

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白クリスマスローズ023
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ホトケノザ(仏の座・三階草) ~野にも春~
- 2020/03/10(Tue) -
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家の土手にも彩りがふえてきました。

薄紫の小さな花はホトケノザです。
着物姿の女性が両手を合わせて踊っているようにも見えます。
唇形花の奥からはオレンジのワンポイントがのぞきます。
これは蘂でしょうか。
葉は対生し、別名の三階草とはその様子が一段二段三段と分かれていることによるといいます。

野にも春です。

   遠来のもののごとくに仏の座  (鷹羽狩行)

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セグロセキレイ(背黒鶺鴒・Japanese Wagtail ) ~水も温む~
- 2020/03/09(Mon) -
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庭から川を眺めていた。
鳥が二羽遊んでいた。
セグロセキレイだった。
一見ハクセキレイと似るが、顔(頬)と眼周の黒と白の割合によってその区別がつく。

尾を上下に振りながら細い脚で水の中を歩き回る。
時々嘴で何やらを咥えたりしながら。
たとえばそれは落ち葉だったりする。

三月弥生、水も温む。

   堰落つる水鶺鴒の尾が打ちぬ (尾崎恭子)

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クリスマスローズ(Christmasrose) ~リコール~
- 2020/03/08(Sun) -
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1年半前に購入した車について、リコールの知らせが届いた。
電気系統の不具合ということで、エンジンやサスペンション、エアバックなどの重要な箇所ではなかったので少し安心した。
ディーラーに連絡すると、一日預かって部品交換するという。
早速お願いすることにした。
若い頃から何台も車を乗り換えてきたが、リコール対象になったのは初めてだ。
直って夕方に戻ってきた。

担当の営業スタッフが話をする。
「新型コロナウィルスの関係で、会社にもいろいろと困ることが出てきているんですよ」
「本来この時期は新車の販売も多いんですが、今ご成約いただいても納車が半年後の9月頃になるんです」
「中国からの部品供給が滞っていて工場ラインが順調に稼働しないようです」
「早く収束することを願うばかりです」
経済活動への影響がこんな身近なところにまで波及している。

濃い赤紫のクリスマスローズも開きつつある。
花と葉の色がほぼ同じで紛れる。

   うららかや空より青き流れあり  (阿部みどり女)

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クロッカス (Crocus) ~会議~
- 2020/03/07(Sat) -
クロッカス200

8年ほど務めている評議員の会議があった。
それぞれのジャンルの専門家が京都、呉市、東京、そして地元から20人近く集まる。
今回は年度の総括と次年度事業計画の審議である。

大きな施設を慣れた足取りで、いつもの会議室に向かう。
すると、その手前で係長補佐が会場変更を知らせる。
「今回は講堂で行います」と。
通常は講演が行われる広い会場に、長机がロの字に置かれ、4人掛けを両端に2人で座る。
会議中はすべてマスクを着けたたまで行うようにと指示する。
もちろん発言する際も着用したまま。
現下の社会情勢からすれば相応の対策だろうと納得する。
いつもより時間を短縮して会議は終了した。

クロッカスが咲いている。
白や薄紫もあったと思っていたが、咲いたのはみんな黄色だった。

   日の庭に愛語撒くごとクロッカス  (下村ひろし)

クロッカス201

クロッカス202

クロッカス203

クロッカス204
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キジバト(雉鳩) ~やさしい鳥~
- 2020/03/06(Fri) -
雉鳩700

うっすらと霜。
そうした朝日のあたる畑に雉鳩が来ていた。
いつもならつがいで来ることが多いが一羽だけだった。

オレンジに縁取られた黒目。
グラデーションになった鱗状模様の羽。
青と灰の横縞ワンポイントのある首。

地面に嘴を入れる。
何やら小さなものを咥える。
そして飲み込む。
そんなことを繰り返しながらのんびり歩いている。

そういえばきのうは啓蟄だった。
いろいろな虫たちも這い出しているのかもしれない。

   啓蟄の鳥語すずろに美しく  (後藤夜半)

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