アジサイ(返り咲き紫陽花) ~黒いエプロン~
- 2019/10/31(Thu) -
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今、毎日黒いエプロンをして台所に立つ。

それが始まったのは、40日ほど前。
家人が左橈骨を骨折してからのこと。
替わって私が厨房の仕事をしなくてはならなくなった。
快復までは少し長引くのだろうと思い、腹をくくった。
そして、ワークマンへ行って男性用のエプロンを購入した。
以来、料理をしたことのなかった私がいろいろがこなせるようになってきて、自分ながら感心しているところである。

先般、術後診察を受けた際、主治医はレントゲン写真を見ながら言った。
「経過は良好です」と。
骨折箇所が金属プレートでしっかり固定されているのがわかる。
そして「もう調理をしてもいいでしょう」とも。

それで包丁はまた家人の手に戻った。
で、私はといえば食器洗いの担当に異動した。
やってみるとこれがまた楽しい。
特に皿や鍋などのすべてを洗い終わった後で、シンクとその周りをきれいにすること。
最後に拭き上げた時にやり遂げ感と快感を覚える。
これだけはこれからもずっと私の仕事にすると決めた。

こうして私は今、黒いエプロンをたすき掛けにして、片付けを専任として台所に立っている。
主夫というにはまだよちよちだが、そのうち初心者マークが外せるように、さらに様々な技能の習得をしていこうかとも思っている。


時節でもないのに、紫陽花が返り咲いている。

   ハロウィンの贈りものして十月尽  (荻野嘉代子)

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黒いエプロン

レントゲン
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バラ(ブライダル・ピンク) ~秋雨の中で~
- 2019/10/30(Wed) -
ブライダル・ピンク2191

薔薇が濡れている。
雨粒が花びらにつく。
花びらの奥の奥にも。
きれいだ。

この淡いピンクの薔薇はたしか「ブライダル・ピンク」という名だった。
その房咲きがブーケを思わせるからか。

秋の雨は気温を下げる。
心も湿る。

   雨に剪る薔薇の色のこぼれつゝ (稲畑汀子)

ブライダル・ピンク2192

ブライダル・ピンク2193

ブライダル・ピンク2194
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サザンカ(山茶花・朝倉) ~つましく~
- 2019/10/29(Tue) -
朝倉191

レッドロビンの生け垣を剪定した。
トリマーでおよそ2時間余かかった。
ちょうど正面から顔に陽を受けながら。
つばの広い帽子を被っていたが、少し陽に焼けたか。
唇がそれを感じた。

山茶花(朝倉)が咲き出した。
白の花びらの外側だけがほんのり薄紅色に染まる。
すでに散っているのも。

   つましく暮らし山茶花のうすべに  (兼崎地橙孫)

朝倉192

朝倉193

朝倉194

朝倉195
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セキヤノアキチョウジ(白花関屋の秋丁字) ~朝ごとに深くなる~
- 2019/10/28(Mon) -
関屋の秋丁字191

細い茎に筒状の小さな白い花がたくさん咲いています。
少しの風にも揺れます。
関屋の秋丁字です。

こんなかわいい素朴な花には「秘めやかな思い」の花言葉がありました。
一人で眺めています。

今朝の気温は10℃を切りました。
秋が深まります。

   朝ごとに秋深くなる木草かな (角川源義)

関屋の秋丁字192

関屋の秋丁字193

関屋の秋丁字194

関屋の秋丁字196
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アルストロメリア( Alstromeria・Angela) ~薄手のもの~
- 2019/10/27(Sun) -
アルストロメリア1921

アルストロメリアは花期が長い。
咲き始めたのは6月。
そして花数は少なくなってはいるが、今も咲き続ける。
その夏を思わせる色は、10月も末となるこの時期には少しそぐわない感もあるが。
切り花としてはありがたい花である。

家人はインフルエンザの予防接種に行った。
私は薄手のものを仕舞った。

   十月を終へる用意をしてゐたり  (吉野裕之)

アルストロメリア1925

アルストロメリア1924

アルストロメリア1923

アルストロメリア1922

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ハナミズキ(花水木の紅葉) ~天麩羅を…~
- 2019/10/26(Sat) -
花水木の紅葉191

一人暮らしの義姉から電話。
「天麩羅をたくさん作ったんだけど、持ちに来れない?」
「よかったら、お義姉さんがこちらへいらっしゃって一緒に食事しませんか?」
「これからお客さんが来るのよ」
「わかりました。ではすぐに伺います」
収穫した柿を袋に入れて、車で向かう。
「これからこっちで歌会なの」
歌人の義姉は選者としていくつかの地に出かけては指導にあたっている。
そしてこの日の会場は自宅らしい。
早々に立ち去る。

美味しい天麩羅だった。
でも何の具材の天麩羅だったかがよく分からなかった。
海老や魚や海藻でもでもないし、茸や野菜とも違う。
聞いとけばよかった。

紅葉のハナミズキ。
日々、少しずつ散っている。

   手に拾ふまでの紅葉の美しき  (和田順子)

花水木の紅葉193

花水木の紅葉194

花水木の紅葉195
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ハマギク(浜菊) ~渡りの季節~
- 2019/10/25(Fri) -
ハマギク191

数日前から家の周りで「ツッツッツッ…」の声がする。
姿はまだ確認できていないが、聞きなれたその主はすぐわかる。
毎年、この時期になると北の大陸からやって来て、春のお彼岸の頃まで逗留してくれるジョウビタキ。
人なつっこい鳥で、私が畑仕事をしていると、近くで声を掛けてくれたりもする。
そのうち、顔を合わせることができるだろう。

冬鳥たちも渡ってくる季節である。

浜菊も咲く。
名の通り、元来、そのふるさとは海辺の花。
でもこのように、ここ山国を第二の故郷としてその環境にすっかり馴染んでいる。

ふるさとは遠きにありて思ふもの…。

   浜菊の咲くや遅々たる浦の秋  (小杉余子)

ハマギク192

ハマギク193

ハマギク194

故郷は遠きにありて
                                    『小景異情』
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初冠雪(南アルプス) ~タイヤが…~
- 2019/10/24(Thu) -
小河内初冠雪

朝、いつものように花水木の落ち葉などを掃いていた。
そしてその異変に気付いたのはXTRAILに近づいた時だった。
左後輪のタイヤがパンクしてペシャンコになっていたのだ。
まずい。
初めてだ。
ひとまず、急いでスペアタイヤに交換する。

タイヤ専門店の営業開始時間を待って向かう。
店の方が状況を調べ、そして言う。
「経年によるゴムの硬化が原因ですね。少しひびが入っていました」と。
そういえばこのタイヤ、5年以上は経つはず。
さらに続けて「こういう状態ですので、ほかの3本も同じ心配があります。4本新しいのに替えた方が安全です」
考えてみれば、高速道や遠出の運転中でなくてよかった。
バーストしてハンドルを取られたり、最悪の場合炎上の危険もあったかもしれない。
「見積もりをお出ししましょうか」
即答でお願いした。

「定価より2割引にさせていただきました」
手渡された見積書には12万…。
SUV用の大きなサイズのタイヤだけに、普通車用に比べて高い。
それにホイルバランスや古タイヤの処分など、付随する様々な工賃が加わる。
「それでお願いします」
思わぬ出費となったが、安心して乗り続けるためにはいたしかたない。


小河内、塩見、仙丈など、南アルプスの山々に初冠雪。
季節の進むのが目に見える。

    秋雪の高き嶺々鎮めたり  (奈美あや)

塩見初冠雪

仙丈初冠雪
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サルナシ(猿梨・コクワ) ~ここまでは来たことはない~
- 2019/10/23(Wed) -
猿梨191

少し前からサルナシが採れる。
熟しの目安は触ってやわらかいの、あるいは見た目で少し皺が入るもの。
まだ固いのはしばらく置いて追熟させる。

味は少しの酸味を持つ甘さでキウイフルーツに近い。
家人はそれを好み、多くはその口に入る。
そしてジャムにもしてくれる。

昨日は朝から雨だった。
それが昼を過ぎた頃から青空が広がった。
それで残りのすべてを籠に摘んだ。

サルナシの名は猿が好んで食べるということに因むというが、彼らがここまで来たことはない。

   妻の手に木の実のいのちあたたまる  (秋元不死男)

猿梨192

猿梨193

猿梨194

猿梨195

猿梨の花1
                                     初夏に咲く花
猿梨の花2
                                     初夏に咲く花
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ノコンギク(野紺菊) ~「…野菊のような人だ」~
- 2019/10/22(Tue) -
ノコンギク191

庭に薄紫の野紺菊。

中学生の頃、映画で観た「野菊の如き君なりき」の1シーンを思い出しつつ腰を屈める。
野菊に寄せて、互いの心を間接的に吐露し合う、清らかではかない初恋の物語。
今でもありありと浮かぶ二人の会話。

   のこんぎく (奈美あや)

 のんのんのぎく のこんぎく
 それはふたりの あいのはな
 つんであなたに ささげます
 かみにもひとつ さしましょう


   野紺菊一日家を忘れゐる  (北沢瑞史)

ノコンギク192

ノコンギク193

ノコンギク194

「野菊の墓」の会話
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キブネギク(貴船菊・秋明菊) ~来年は~
- 2019/10/21(Mon) -
貴船菊191

少し早いが来年のカレンダーを買った。
変わらずいつもの書き込みできる定番を。
書店に並ぶのを見てついついそそられ。

早速捲って祝日と休日を見る。
来年の「天皇誕生日」は2月23日。
そして10月の「体育の日」がなくなり、オリンピックの開会式の7月24日が新たに「スポーツの日」となっている。
自分の誕生日は…、日曜日だった。
思いつくあれこれの曜日などをたしかめつつ、ちょっとの時間、カレンダーの中で遊ぶ。

秋の陽を受けて貴船菊が咲いている。
蟷螂が蜂を斧で捕まえていた。

   おもざしの思ひ出せず貴船菊  (飯名陽子)

貴船菊192

貴船菊193

貴船菊194

カマキリ191

カマキリ192
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ベンケイソウ(弁慶草) ~「おめでとうございます」と~
- 2019/10/20(Sun) -
弁慶草 191

旧知の女性が二紀展で受賞したとの報に接する。
早速お祝いのメールを送る。
彼女からすぐに喜びの返信が届く。
授賞式が国立新美術館であり、その直前だったようだ。

長年ぶれることなく自分の世界を誠実に追求、表現し、そして精力的に制作に取り組んでいる。
つい先だっても逢って作品を見ながら話しをしてきただけに、自分の事のようにうれしい。
私も励みになる。

しばらく前から弁慶草が咲いている。
いつも思う。
弁慶草があるのなら義経草も?
でもないらしい。

   歌棄や星のごと咲く弁慶草 (角川源義)

弁慶草192

弁慶草193

弁慶草194
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カキ(甘柿) ~無事に終える~
- 2019/10/19(Sat) -
柿の収穫191

お茶を飲み干した食休みの後。

「じゃ、これから柿取りしてくるから」
「気をつけてね」

毎秋に巡って来る楽しみの作業。

腰ビクをして脚立に上り、実を一つ一つ鋏で枝から切り取る。
ビクに満ちると降りてコンテナに空け、また上るを繰り返す。
さらに木に移り、高所のを採る。
少し残して木守柿。

一昨年はコンテナ4つ。
その反動で昨年は少なく、一つの8分目ほど。
そして今年は一つと半分の収量。

怪我なく無事に終える。
山並を越えた朝陽が取ったばかりの柿を照らす。

   しみじみと日を吸ふ柿の静かな  (前田普羅)

柿の収穫192

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ゲッカビジン(月下美人) ~秋の夜に~
- 2019/10/18(Fri) -
月下美人2191

昨夜の夕食後、自分の部屋に入ると、月下美人が綻び始めていた。

窓の外からは雨音。
新しく手に入れた本を読みながら、時々目を移す。

紡錘状の蕾は徐々に開いていく。

通常、月下美人は夏の夜に咲く花。
だが、今年は少し遅れて9月の中頃に5つ咲いた。
そしてまたの開花である。
今度は一輪、傷んだ葉の先で。

馥郁たる香りが部屋に満つ。

10時、眠い。
灯りを消し、寝室に向かう。

   灯を消して月下美人と別れけり   (松崎鉄之介)

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キンモクセイ(金木犀) ~それはやはり~
- 2019/10/17(Thu) -
金木犀2191

おや、これは…?

風で散らされた葉を掃いていたときだった。
いい香りが鼻に入ってくる。
それは慣れ親しんだいつもの秋のしるし。
その元を目で探せば、やはり金木犀の花。

二度咲きだ。
10月初旬に咲いた時のと比べて少なめではある。
花も若干小さめか。
でも芳しさは変わらない。

金木犀の二度咲きはしばしばあるらしい。
私がその現象を目にするのはこれで3度目になる。
そしてその年は豊作になるという言い伝えがあるとも聞く。
今年はどうなんだろう。
災害が多い年の気がするが。

いずれにしても癒やしの芳香が庭に広がるのはうれしい。

   胸の奥たしかめにくる木犀花  (伊藤敬子)

金木犀2192

金木犀2193

金木犀2195
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ナツメ(棗) ~ブランケットを巻く~
- 2019/10/16(Wed) -
ナツメ192

枝をしならせ棗が実る。

色は艶のある赤茶色。
形はずんぐりの楕円形。
茶道具の棗の名はこの形からとか。
大きさは親指あるいは人差し指の先ほど。
つまむにはちょうどいい。

籠に摘む。
薄い色のは残す。
摘みながら口に入れる。
味は林檎に近い。

「棗を採ってきたよ」と、テーブルの上に置く。
するとその中から大きめなのを選び出し、二つを食べた。
そして「うんうん、いいね」。

生の棗には美容や老化防止に効果があり、そして乾燥させたものは漢方で強壮薬と聞く。
この体にはどうだろう。
ティータイムにあわせて数個ずつ食べるか。


このところの朝夕に私の脚は冷える。
昨日からブランケットを腰から下に巻いている。
秋がいちだんと進む。

    朝風の棗はひかるばかりなり  (川島彷徨子)

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ダンギク(白段菊) ~読書の秋~
- 2019/10/15(Tue) -
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以前から欲しかった本を注文しようと本屋さんに行った。
書名、著者名、出版社名それにISBNコード番号をメモした紙を渡してお願いした。
すると、店員さんはすぐに検索をしてくれ、「あ、この本ならあります。お待ちください」と言った。
そして離れた棚から取り出し持ってきてくださった。
マイナーなジャンルの本だったので、置いてあるのに驚いた。
1週間後くらいに手に入るつもりだったので、うれしい気分で足取りも軽く帰宅した。
早速お茶を飲みながら開く。
予想に違わぬ内容の本だった。

外に出ると、白い段菊に虫たちが遊んでいた。

   ラグビーの死闘を制すホイッスル (水原春郎)

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マリーゴールド(marigold) ~秋祭り~
- 2019/10/14(Mon) -
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神社の秋大祭があり、その当番だった。
自治会ごとに18年に一回で割り当てられている。
幟旗、注連縄、榊、日章旗、鳥居へ大提灯、本殿幕、境内への提灯飾り、舞台の掃除…。

風の強い中で獅子舞、神楽の奉納等が粛々と進められる。
参拝者は少なく、予定より2時間ほど早く終了。
立ちっぱなしで少々疲れ気味。
文化の伝承、地域の絆、その意味などを考えた2日間。

秋なれど、庭のマリーゴールドはまだ盛ん。

   蕊の朱が花弁にしみて孔雀草 (高浜虚子)

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キスジアマリリス(黄筋アマリリス) ~部屋の中には~
- 2019/10/13(Sun) -
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部屋の中には黄筋アマリリス。
これは秋から冬の間に咲く花。
葉も花もその姿は一瞬季節を忘れさせる。

閉めきってあったすべての部屋の雨戸を開ける。

   首曲げて人を待つなりアマリリス  (石井保)

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アマガキ(甘柿) ~秋の色~
- 2019/10/12(Sat) -
甘柿191

柿も濃くなる。
秋の色だ。

数を見れば裏年。
それでもうれしい。

家人は「採って食べてみよう」という。
それで二つ採り、一つを切って食べた。
少し固かったが十分甘かった。

近づく猛烈な台風で落ちるかどうか心配だ。
すべてを収穫した方が良いかどうか迷ったが、残りは天に任せてそのままにした。

見ても食べても、柿には心に染みる詩があり歌がある。

   朝の柿潮のごとく朱が満ち来  (加藤楸邨)

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甘柿194

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ミゾソバ(溝蕎麦) ~「チョットコーイ チョットコーイ」~
- 2019/10/11(Fri) -
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家の下の水辺では一面に溝蕎麦の花。
艶やか小さな花は散形にまとまり咲く。
花びらの先を薄紅色に染め、愛らしい。

どこかで小綬鶏が鳴いている。
そんなに大きな声を出さなくてもいいのにといつも思うのだが。
雌に、「オレハコッチニイル、ハヤクソバニオイデヨ」とでも呼びかけているのか。

   みぞそばの信濃の水の香なりけり (草間時彦)

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溝蕎麦194

溝蕎麦195

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ダンギク(段菊) ~間違えた~
- 2019/10/10(Thu) -
段菊191

昨日は朝から気持ちのいい秋晴れだった。

朝食後、通院するというので隣町の厚生連病院まで乗せていった。
受付したらすぐにニコニコして戻って来た。
そして「日を一日間違っていた。明日だった」と。
私は声を出さずに胸で笑っていた。

部屋に入り、咲いている段菊の花言葉を調べた。
「忘れ得ぬ思い」「悩み」とあった。

   十月のひと日ひと日の重みかな (鈴木えり子)

段菊192

段菊193

段菊194
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ミョウガ(花茗荷) ~隠れるようにして~
- 2019/10/10(Thu) -
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茗荷の花はやわらかな象牙色。
株の根元で隠れるようにして咲いている。
その下の土に5指を差し込み、捩って秋茗荷を採る。
次々に出てくるのでそれはしばらく続く。

茗荷は好きだ。
甘酢などは特にいい。

   つぎつぎと茗荷の花の出て白き  (高野素十)

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茗荷193

茗荷194

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キイジョウロウホトトギス(紀伊上臈杜鵑草) ~10月の目は忙しい~
- 2019/10/09(Wed) -
紀伊上臈杜鵑草191

知人から所属する美術団体の小品展の連絡をいただき、一昨日観る。
昨日はある地区美術会の展覧会を隣町で観る。
来週には、旧知の画家から個展の案内をいただいた伊那市の大きなホールまで出かける。
学生時代の友人は小諸の自宅を会場にして27日からグループ展を開く。
芸術の秋たけなわ。
10月は私の目もこうして忙しい。

紀伊上臈杜鵑草も咲く。
花は湾曲した茎に下を向いて連なる。
覗けばその中には赤紫の斑紋。
蕊の周りにはビーズのようなつぶつぶ。
秘められた妖しき美。

   なんとなく人恋しくて杜鵑草  (寺田すず江)

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紀伊上臈杜鵑草193

紀伊上臈杜鵑草194

紀伊上臈杜鵑草195
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ニガウリ(苦瓜・ゴーヤ) ~これで終わり~
- 2019/10/09(Wed) -
苦瓜3190

朝は寒さを感じるほどに気温が下がる。
少し厚めの長袖を着る。

苦瓜の葉は黄色くなる。
暖地が故郷のこの野菜にとって今の気温は耐えられなくなってきたようだ。
それでもまだいくつかの実がなっている。
すべてを収穫し、今年はこれで終わり。

株を抜く。
棚を片付ける。

「栄養をたくさんありがとう」
「また来年の夏に」

   葉の陰に苦瓜ぐんと太りをり  (青木政江)  

苦瓜3191

苦瓜3192

苦瓜3193
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クジャクアスター(白孔雀) ~庭を掃く~
- 2019/10/08(Tue) -
白孔雀アスター191

新しい竹箒を買った。
今使っているものの穂が短くなり、穂幅も小さくなっていた。
ついでに熊手も買った。

桜や柿などの葉が落ちてきていて、毎朝、掃く。
まだ量は少ないのでそれは短時間で終わる。
掃き目が残るきれいになった様を見ると嬉しくなる。
落葉は始まったばかりで本番はこれから。
霜も降り、すべての木が幹と枝だけの姿になる時まで、拾得になった気分で箒を持つ。
庭掃きは好きだ。


庭の片隅でクジャクアスターが咲いている。

   目に見えぬ塵を掃きたる寒露かな  (手塚美佐)
   
白孔雀アスター192
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ホトトギス(杜鵑草・油点草) ~朝夕の虫の音は~
- 2019/10/07(Mon) -
杜鵑草196

杜鵑草も咲きだす。

花は不思議な造型。
花びらには妖しげな斑模様。
蕊の周りには小さな水晶のような玉。
花言葉は「秘めた思い」とある。

朝夕の虫の音は少し控えめになり。
少しのもの悲しさ。

   ほととぎす咲かせかたぶく齢(よわひ)かな  (岩城のり子)

杜鵑草192

杜鵑草193

杜鵑草194

杜鵑草195

杜鵑草191
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クリ(栗) ~今年も多くの実りに感謝~
- 2019/10/07(Mon) -
1911栗

きのうは渋皮煮に栗ご飯。
続く栗料理。

栗が落ち初めてからおよそ2週間。
そして毎朝の栗拾い。
それも昨日で終わる。

今年も多くの実りだった。
何軒かのご近所さんにもお分けした。
それでもまだボウルや鍋にたくさんの実。
すべてを処理しきれない。
しばらく冷蔵と冷凍にしてストックしておく。
そして暮れや正月に。

   信濃路に子は眠りゐむ栗を剥く  (加藤楸邨)
 
1912栗

1913栗

1914栗
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シュウメイギク(白花秋明菊) ~辛抱して~
- 2019/10/06(Sun) -
秋明菊191

先般カメラを落とした時からその調子が悪い。
特に困っているのはオートフォーカス機能が働かないこと。
液晶画面も出なくなっている。
ファインダーを覗き、マニュアルでピントを合わせるのだが、なかなかぴたっとこず、難儀する。
修理に出そうかとも考えたが、しばらくは辛抱して今の状態で使い続けることにしている。

日常の雑事の中で困ったことがよく起こる、いや、起こすこの頃。
歳を考えればさもありなんだが。

白い秋明菊も咲く。
“秋の明るい菊”…。
文字からも響きからも、心が穏やかになれる名の花。

   片づけて秋明菊を挿しにけり  (黒田杏子)
 
秋明菊192

秋明菊193

秋明菊194

秋明菊195

秋明菊196
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ヒガンバナ(彼岸花) ~麻婆茄子~
- 2019/10/05(Sat) -
彼岸花2190

2回目となる麻婆茄子を作った。
料理などほとんどしたことのなかった私が、その出来を家人から褒められる。(おだて?)
もっとも、ソースの箱にあるレシピ通りにしただけなのだが。

家人が左手首(橈骨)を骨折したのは9月18日午前8時45分。
すぐに病院へ行き、受診。
医師の説明を受けて、そのまま金属プレートで骨を固定する手術に入る。
そして昨日、固定したギプスを切開をしてレントゲンにより術後の経過を確認。
すべて良好、あとは家で自己リハビリを2週間して来院するようにとのこと。
年齢的なことからすれば、完全に元のようになるのには半年かかるという。

私が料理をすることになったのはそういう経緯。
そしてこの2週間で炊事のいろいろが出来るようになった。
一番は包丁捌きがだいぶ上手くなったことか。
なぜか自分でも嬉しい。
これからは台所に立って少しは楽させてやれるかもしれない。
まだ手順や分量、火力などを教えてもらってではあるが。


また彼岸花が咲いた。
前回咲いたのはちょうど一月前のまだ暑さの残る9月初旬。
今のこの時期が本来の花なので、前のはどうやら園芸種だったのだろう。

   空澄めば飛んで来て咲くよ曼珠沙華  (及川貞)

彼岸花2191

彼岸花2192

彼岸花2193

彼岸花2194

病名診断及び手術説明書
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キンモクセイ(金木犀) ~見える秋の香り~
- 2019/10/04(Fri) -
金木犀193

金木犀は車を止めるスペースの上にある。
車の乗り降りの際にはその甘い香りが注ぐ。

いい香り。
ほんとにいい香り。

   見えさうな金木犀の香なりけり  (津川絵理子)

金木犀191

金木犀192
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