コムラサキ(小紫の実) ~九月も尽く~
- 2019/09/30(Mon) -
コムラサキ190

この頃、運動神経の衰えや体の反射の鈍さを自覚する。

食後の膳を下げた時、乗っている3枚の皿を床に落として割ってしまった。
低い位置にある栗を拾おうとして足を踏み外して転び、ズボンとシャツを汚してしまった。
釣船草を撮ろうとして低く構えた時、バランスを崩し、カメラを地面にぶつけてボディに傷が残った。

どうやら空間や距離の感覚と五体の動きが同調できていない。
気をつけなくては。
特に車の運転には。

コムラサキが紫色の艶やかな実を付けて、九月も尽く。

   見えて来し未来引き寄せ九月尽  (稲畑汀子)

コムラサキ191

コムラサキ192

コムラサキ193
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チェリーセージ(Cherry sage) ~猿の追い払い~
- 2019/09/29(Sun) -
チェリーセージ191

住む地区には、道作り、環境美化運動、河川清掃、お宮の清掃などの様々な活動があって動員がある。
そして今回新たに加わったのが“猿の追い払い”。
2週間ほど前にその通知が回覧されてきた。
これには一応都合の付く方の参加お願いということになっているが、趣旨を考え参加することにした。
爆竹、ロケット花火、エアガンなどを用いるとあり、少々騒々しくなりそうだ。
ただこの1回だけで、どれほどの効果がああるかはよく分からない。
意外と猿の知恵の方が勝っていたり…。

きょう、この後の7:00から約1時間の予定。
朝食を早く済ませて行ってくる。

庭の片隅ではチェリーセージも咲いている。
花言葉を見れば“燃ゆる思い”。
“燃ゆる思い”…いつまでももっていたい。

   誰彼もあらず一天自尊の秋  (飯田蛇笏)

チェリーセージ192

チェリーセージ193

猿追い払い願い通知
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イチジク(無花果・ゼブラスイート) ~甘い縞模様~
- 2019/09/28(Sat) -
ゼブラスイート191

少し前からゼブラスイートも収穫できる。

長い引っかけ棒を左手に持って枝を引き寄せ、右手で捩るように捥ぐ。
木に登って採ったりもするが、枝は裂けやすく折れやすいので、無理しないように手の届く範囲にしている。
この黄色に緑の縞模様の入った無花果は皮がやわらかくて糖度がきわめて高い。
とにかく甘い。

籠半分、およそ30個。
それを好物とする家人は喜ぶ。

実りの期は長く、およそ11月の初旬頃まで。
3~4日おきに採る。

   無花果を捥がむと腕をねぢ入るる  (波多野爽波)

ゼブラスイート192

ゼブラスイート193

ゼブラスイート194
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ツリフネソウ(釣船草) ~くるりと巻く~
- 2019/09/27(Fri) -
釣船草191

淡紅紫色の釣船草が咲く。

その姿はちょっと変わっている。
花は法螺貝のような形で吊り下がる。
距はタツノオトシゴの尾のようにくるりと巻く。
花後には細長い実ができ、触ると、鳳仙花のように弾けて種を飛ばす。
そしてその外皮はやはりくるりと巻く。

およそ栗が落ちる頃に見られる。

  つり舟草揺れてやすらぐとうげかな  (久保田月鈴子)

釣船草192

釣船草193

釣船草194

釣船草195
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クリ(栗拾い)  ~しばらく毎朝は~
- 2019/09/26(Thu) -
栗拾い191

秋の青い朝。

栗が落ちる。
拾う。
イガを割る。
手袋の上から棘が刺さる。
実を取り出す。
ツヤツヤ。
しばらく毎朝は栗拾いから。

空には飛行機雲。

   栗の毬割れて青空定まれり  (福田甲子雄)

栗拾い192

栗拾い193

栗拾い194

栗拾い195
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コスモス(秋桜・Cosmos) ~揺れるその色この色~
- 2019/09/25(Wed) -
コスモス191

空の青にやさしい秋の風。
そしてコスモス。
揺れるその色この色。

ツマグロヒョウモンがやってきた。

ところで、青いコスモスはできないのだろうか。

   コスモスの揺れ返すとき色乱れ (稲畑汀子)

コスモス192

コスモス193

コスモス194

コスモス195

コスモス196
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トマト(Tomato) ~地域と文化~
- 2019/09/24(Tue) -
ミニトマト2191

朝、雨後の畑に出る。
まだトマト、ミニトマトが実る。
籠に摘む。
花があり、青いのもあるのでしばらくは収穫できそう。

午後からは講演会。
講師は群馬県上野村と東京を往復しながら、畑を耕し、森を歩きまわって暮らしている哲学者。
久しぶりにメモを取りながら聴く。

夜は自治会の会合。
神社の秋祭り当番の役割分担を決める。
2日にわたっての様々な仕事。
侃々諤々。
地域の文化の継承。

   脇役はほどほどでよし熟れトマト   (梅田眞男)


                                       
         講演会 「地域社会の再生と文化」                         2019. 09. 23 
                                          哲学者・元立教大学大学院教授
                                                     内山 節 先生

1 はじめに
   一共有された文化、バラバラになった文化

2 文化がバラバラになった=それぞれなものになったとき
   一社会の意味もバラバラになった。
   一人間の価値、自然の価値のとらえ方もバラバラになった。
   一芸術・文化の価値のとらえ方もバラバラになった‥‥たとえば現代アートにみられるように

3 地域を結んでいたものは何か
   一文化の共有がはたしたもの
    …・祭り、年中行事、商店街がつくる生活文化、村に生まれた暮らしの文化、
     生の文化・死の文化、自然とともに生きる文化、神仏とともに生きる文化、助け合う文化
   一文化の共有が地域社会に共同体的性格を与えた。
   一文化の共有が薄れるにつれて、地域の力も低下した。

4 地域社会の再生と多様な文化の蓄積
   一最高峰の芸術から日常の文化まで
   一フロー(流動性)に価値を求める時代から、ストック(蓄積)に価値をみいだす時代ヘ
   一フローを代表するものは貨幣=お金であり、フロー型社会では貨幣価値がすべてを支配する
   一ストックを代表するものは文化であり、ここでは文化の蓄積が社会をつくる。

5 社会の蓄積、地域の蓄積
   一地域のなかに蓄積されているもの
    …・さまざまな文化、商店、職人、コミュニティ、‥‥
   一蓄積の共有が文化をつくる。

6 まとめに代えて
   一地域を生みだした文化の役割を再認識しながら
   地域社会をつくりだした柱に文化の共有があった。
   祭りや年中行事などの文化、生活文化、仕事の文化、さらには生死を支えていく生の文化や死の文化などもあった。
   とともに優れた芸術の担い手が現れた地域では、その芸術の価値を共有していく文化もあった。
   地域は文化の共有とともに形成されたのである。
   これからの地域づくりでも同じことがいえるだろう。
   さまざまな文化を共有していける社会が、力のある地域を再生できるのである。
                                                                    (レジュメより)

ミニトマト2192

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ミニトマト2195

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クリ(栗)  ~落ち始める~
- 2019/09/23(Mon) -
栗191

ラジオからは秋の歌が多く流れるようになった。
雑誌には秋の行楽特集。

近くでは稲刈りが進む。
小綬鶏の大きな声が届く。

そして栗も季節。
少しずつ落ち始めた。

   待つことは長し栗の実落つることも (山口青邨)

栗192

栗193

栗194

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フイリヤブラン(斑入り藪蘭) ~畑もだんだんに~
- 2019/09/22(Sun) -
斑入り藪蘭191

冬菜を蒔いた。
宮重大根と聖護院大根も蒔いた。
南瓜の蔓を片付けた。
畑もだんだんに衣替え。

斑入り藪蘭に薄紫の花穂が立っている。

   九月の地蹠ぴつたり生きて立つ  (橋本多佳子)

斑入り藪蘭192

斑入り藪蘭193
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レオパードゲッコウ(豹紋蜥蜴擬) ~レオパとレオコ~
- 2019/09/21(Sat) -
レオパトレオコ191

わが家には2匹のレオパードゲッコウがともに暮らしている。
それぞれに愛称をつけて呼んでいる。
体色の黄土色がメインのがレオパ。
2008年にやってきたのでもう11年一緒に過ごしていることになる。
黒模様が多いのが2016年から同居を始めたレオコ。
これはレオパが長い間一人暮らしだったので淋しいだろうと東京から連れてきた。
一応レオパをオス、レオコをメスということにしているが、正直のところその雌雄は判然としないまま今日に至っている。
年齢について言えば、レオパはすでに年金生活者でレオコは女子大生くらいと、祖父と孫ほど離れている。
彼らが互いをどう思っているかはわからないが、喧嘩することは一度も見たことはないので悪い関係ではなさそうだ。
そして時々は体を寄せ合ったり、互いにどちらかが上に乗ったりする様子も見られる。
好物はコオオロギ。
ほかにはアゲハや蜂の幼虫なども食べる。
性格は温厚で大人しい。(声を発することはほとんどない)
時々ケージから出して手に持ったりするが、いやがらずいい子でじっとしている。
アルカイックスマイルのような口とつぶらな目がとてもかわいい。

言い忘れていた。
和名ではヒョウモントカゲモドキというヤモリの一種である。

    秋に思ふあの人もかの人もよき人なりし  (能村登四郎)

レオパトレオコ192

レオパトレオコ193
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ブルーセージ(Blue Sage・アズレア) ~空の色と花の色~
- 2019/09/20(Fri) -
ブルーセージ191

青い空の下に同じ色の花が風に揺れて咲いています。
アズレアです。
いつも9月に咲く秋の花です。
1メ-トルを優に越える高さになります。
咲き始めて数日で、まだ多くは蕾です。
花の一つ一つはどれも人形にも似た愛らしい表情があります。
語りかけたくなります。
ヒラタアブが遊びに来ました。

   秋澄みてわが身のうちも澄みにけり  (瀬戸悠)

ブルーセージ192

ブルーセージ193

ブルーセージ194

ブルーセージ195
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キクイモ(菊芋) ~欲しかったのは花ではなく~
- 2019/09/19(Thu) -
菊芋191

ヒマワリにも似た黄色い花はキクイモ。
かなり前に植えたものだが今は土手で完全に野生化している。

もともとは野菜として植えた。
その芋(塊茎)には高い栄養価があると紹介されていたから。
美味しいとまではいかないが独特の食感があり、土臭さともあいまって、妙味ではある。
私は味噌漬けが好きだ。

名前は菊芋と、あくまでも芋が主役。
花がメインだったなら芋菊だったかも。

   秋澄むや青は落着くためのいろ  (倉持梨恵)

菊芋190

菊芋192

菊芋193
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ニガウリ(苦瓜・ゴーヤ) ~調理の戦力として~
- 2019/09/19(Thu) -
苦瓜2191

今年は不作かと思っていた苦瓜だが、まだ採れている。
9月に入り、日中、高めの気温が続いていることで、苦瓜も元気になったようだ。

このところ私が台所に立つ回数や時間が増えてきた。
調理に関わっての手伝いを頼まれるのである。
最初は南瓜を切るなど、主に力の要る時に呼ばれていた。
そして今では様々な野菜や肉料理、天麩羅などの場面でも。
イヤではない。
むしろ楽しささえ覚えている。
サラダ作りはすべてにおいて任されるようになった。

昨日も採った苦瓜の下拵えを頼まれる。
「半分に切って綿を取って~」
「2㍉ほどの薄切りして~」
「塩ををまぶしてから、水を切って~」
包丁の使い方も以前よりはだいぶ上手くなった。
料理の手順なども少しは分かるようになった。

これまでは毎日の炊飯とデザートだけはずっと担ってきた。
これからはさらにいろいろな調理の場面で戦力として声が掛かりそうだ。
この先の起こりうる様々なことを想定すれば、料理もできるようになっておくのがよいとの思いも密かに頭には巡っている。

「オクラも茹でて、切ってくれる?」

   苦瓜の小さき穴こそ棲みたけれ (正木ゆう子)

苦瓜2192
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カマキリ(蟷螂・斧虫) ~交尾の後、オスは…~
- 2019/09/18(Wed) -
蟷螂191

清々しい朝。
南アルプスの山並を越えた日の光が庭に降り注ぐ。

カマキリが交尾していた。
体の小さいオスが上、大きなメスが下。
少し眺める。
角度を変えて見る。
地面に映る濃い影はまるで切り絵のようにくっきり。

朝食を済ませてから戻ると、変わらず重なったまま。
大根などへの水やりと苦瓜の収穫をして再びその場に行くとその姿はなかった。

カマキリのメスは交尾の後、オスを丸々食べることがあるという。
このカップルの場合どうだったのだろう。

   逆光に透く蟷螂がこちら向く (川崎展宏)

蟷螂192

蟷螂193

蟷螂194
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アサガオ(朝顔) ~咲き続ける~
- 2019/09/18(Wed) -
アサガオ1921

送金のため郵便局に出かけた。
そこで昔の同僚にばったり会った。
それぞれの用を済ませ、少しだけ話す。
いわゆる上司と部下の関係だった。
その2年間はとても充実していた。
そしてともに転勤となった。
「いろいろ教えてほしいこともありますので、今度お伺いして、話を聞かせてください」と彼。
今年から教育委員になったらしい。
「いつでもかまわないよ。事前に電話連絡して」と返す。

秋は進むが、今年のアサガオは長く咲き続けてくれる。

   朝顔の紺のかなたの月日かな  (石田波郷)

アサガオ1922

アサガオ1923

アサガオ1924

アサガオ1925

アサガオ1926
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原種シクラメン・ヘデリフォリウム(Cyclamen Hederifolium) ~見かけによらず強い~
- 2019/09/17(Tue) -
ヘデリフォリウム192

白い小さなヘデリフォリウムが咲いている。
まだ2本だけなので、これから立ち上がってくるのだろう。
これは原種シクラメン。
見かけによらず強い。
植え替えるることもなく、その場所で10年目の開花。

   恋文は短きがよしシクラメン  (成瀬櫻桃子)

ヘデリフォリウム191
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タマムシ(玉虫) ~しばらく置いておこう~
- 2019/09/17(Tue) -
玉虫191

見つけたのは玉虫。
動かない。
死んでいた。
部屋に入れ、目を近づけて見る。
光沢のある金属質の緑色と紅紫色の筋模様がきれいだ。

年に2,3度はこうして訪れてくれる。
しばらく置いておこう。

    玉虫の羽のみどりは推古より  (山口青邨)

玉虫192
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リコリス・スプレンゲリー(Lycoris sprengeri) ~たしかに秋風~
- 2019/09/16(Mon) -
リコリス・スプレンゲリー191

1本のリコリスが立つ。
蕾は艶のある赤紫。
開く花はピンクと青紫のグラデーション。

イヤホンをする携帯ラジオからは軽快な『セプテンバー』の歌が流れる。
今年も残り3ヶ月半。

   もういちど吹いてたしかに秋の風  (仁平勝)

リコリス・スプレンゲリー192

リコリス・スプレンゲリー193
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タカノハススキ(鷹の羽芒) ~花びらはなくて~
- 2019/09/15(Sun) -
タカノハススキ190

庭の南側には鷹の羽薄がある。
その斑入りの葉は趣がある。
穂が伸び、その中に花びらのない蕊だけの花が咲いている。
白糸に垂れる黄色い雄蕊。
雌蕊は濃い紫のブラシ状。
提灯のように一列に並んで。

ここにも秋。

   誰彼に手招きするや花芒  (石山惠子)

タカノハススキ191

タカノハススキ192

タカノハススキ193

タカノハススキ194
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サツマイモ(薩摩芋・甘藷) ~掘る~
- 2019/09/15(Sun) -
サツマイモ191

晴れた土曜の朝。
作業の支度になって畑に出る。

延び延びになっていた薩摩芋掘り。

百舌の声が聞こえる。
畑に赤蜻蛉が飛んでいる。
鳶が輪を描く。

   ほの赤く掘起しけり薩摩芋  (村上鬼城)

サツマイモ192

サツマイモ193
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シラヤマギク(白山菊) ~様々なことが~
- 2019/09/14(Sat) -
白山菊191

白山菊がある。
この花はほかの菊とはちょっと変わった姿で咲く。
背は高く、1メ-トルほどにもなる。
花びらの数は一定でなく不揃い。
それも不規則に間が欠けたりする。
そんな素朴な野の趣。

昨夜は一人で月を眺めていた。
万葉人ではないが、様々なことが思い浮かぶ。

   しみじみと立ちて見にけりけふの月  (上島鬼貫)

白山菊192

白山菊193

白山菊194

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2019の名月
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『道程・68』(石膏直付けによる造型)  ~着色する~
- 2019/09/13(Fri) -
着色851

造型の終わった石膏直付け作品に着色する。
ポスターカラーを混色してブロンズ風の色を作る。
色が乾いたところで、化繊布を用い、磨きを掛けて、自然な風合いの光沢を出す。
いつもこのようにして仕上げる。

さて、次は…。

    九月とふ大きな洞のなかにゐる  (小形さとる)

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『道程・68』(石膏直付けによる造型)  ~付けて削って~
- 2019/09/13(Fri) -
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今年の夏は温めていたテーマがあった。
でも資料を充分に集めることができなかったので今回は諦めることにした。
そして新たな構想で制作をスタートさせた。

私の石膏直付けによる制作過程はあまり一般的でない方法。
用意した制作台座が最後はそのまま作品の台座になる。

・台座を作る。
・それに心棒を立てる。
・モチーフの大きさと動きを決め発泡スチロールをカットする。
・石膏を溶き、付けては削り、削っては付けてを繰り返して直接造型する。
・出刃包丁や鑿を用いて面や量、バランスなどを見ながら大きく表す。
・細部はサフォームや鑢を使って仕上げていく。

あとは着色して完成。

先のテーマはあらためて取り掛かることする。

   けふの月長いすゝきを活けにけり (阿波野青畝)

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ゲッカビジン(月下美人)  ~空には満ちる前の月~
- 2019/09/12(Thu) -
月下美人191

昨夕のこと、食後に月下美人を見ると蕾の先が綻び始めていた。
経験上、このあときっと咲くと確信した。
夜に弱い私だがこの一夜限りのショータイムは見逃すわけにはいかない。

じっくり見る。
徐々に開き、部屋に強い香りが漂い始める。
中にはたくさんの雄蕊とイソギンチャクのような雌蕊。
花びらはまるで羽を広げるようにさらに大きく開く。
4つの花は動きをシンクロさせる。
香りが一段と増す。
いつもの寝る時間は過ぎているが、もう少し見よう。
毎年のことだが、やはりこの時だけは少しの興奮を覚える。
あくびが出る。
もういいか。
空を見上げれば満ちる前の月。
またあくび。
おやすみ。

今朝起きてみれば、力尽くした花は閉じてだらり。
香りも消えていた。

    灯を消して月下美人と別れけり  (松崎鉄之介)

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月下美人193

月下美人194

月下美人195
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バラ(薔薇・プリンセスミチコ)  ~仕事も一段落してアキソウビ~
- 2019/09/11(Wed) -
プリンセスミチコ1921

8月から取り組んできた仕事が一段落した。
心地よい。

庭に出る。
薔薇“プリンセスミチコ”が9月にまた咲く。
5月のよりは小さめに。

秋薔薇(あきそうび)。
30年近く前に流山市の秋元松子さんをお訪ねした。
その際、歌集『紅薔薇(べにそうび)』いただいた。
それ以来、ソウビという言葉が好きになった。
そして私は雨の中にある薔薇をアメソウビ、秋の薔薇をアキソウビ、冬の薔薇をフユソウビと呼ぶようになった。

キチキチキチ…、隣の家の杉では百舌が鳴いている。

   幹々の行間よりの秋の声  (鷹羽狩行)

ピリンセスミチコ1922

プリンセスミチコ1923

プリンセスミチコ1924

紅薔薇
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ヒオウギ(射干・檜扇) ~9月は何色?~
- 2019/09/10(Tue) -
桧扇191

ほぼ毎朝、5時半頃からラジオを聞く。
曜日ごとにお気に入りの番組がある。
日曜日の朝6時過ぎに始まる“落合恵子の絵本の時間”もその一つ。
その8日の彼女の言葉。

 9月になるといつも思うんです。
 9月という月に、もし色が付いてるとすると、どんな色かなあと。
 なぜか思うんです。
 子ども時代から不思議にそのことを思っていたんですね。
 葡萄色の紫。
 竜胆の青みがかった紫もありますよね。
 それからほんの少し色付きはじめたいた柿の実の色もとか。

番組が終わってふと考えた。
私にとって9月は何色だろうと。
澄んだ空の青?
夕暮れの赤紫?
栗色?
透明?
何色?何色?何色?…、しばらく考えたが答えが導き出せない。
でも楽しかった。

庭では待っていた橙色のヒオウギが咲いた。

   射干も一期一会の花たらむ (石田波郷)

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キク(菊) ~心しづかに菊の節句~
- 2019/09/09(Mon) -
菊セザンヌ191

大根を蒔いた。
とりあえず一畝。
野菜苗を植えた。
白菜、ブロッコリー、カリフラワー、サニーレタスを。
明日はホウレンソウも蒔こう。
薩摩芋の収穫もしよう。

菊も咲き始める。
私のノスタルジーを呼び起こす。

   いたづらに菊咲きつらん故郷は  (夏目漱石)

菊セザンヌ192

菊セザンヌ193

菊セザンヌ194
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ヒガンバナ(彼岸花) ~おかしくなった~
- 2019/09/08(Sun) -
彼岸花191

私はよくお茶を飲む。
何年も同じお茶屋さんで同じお茶を購入している。
昨日、お茶を淹れる際に茶筒の中が少なくなっているのに気がついた。
仕事の気分転換にもと思い、買いに出かけた。
顔なじみの店員さんが笑顔で応対してくれる。

ほかに用はないので、少し遠回りしながら帰った。
田んぼで稲刈りをしていた。
9月初旬にと少し驚く。

家に着いてお茶置きの棚を開いた。
そしたらそこには未開封のがあった。
賞味期限を見れば今回購入したものとほぼ近かった。
最近買ったことを忘れていたのだ。
おかしくなった。
そんなこんなが私の日常に増えている。


庭では彼岸花も咲き出す。

   曼朱沙華どこそこに咲き畦に咲き  (藤後左右)

彼岸花192

彼岸花193

彼岸花194

彼岸花195

彼岸花196
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ヤマブキ(山吹) ~ところどころに~
- 2019/09/07(Sat) -
返り咲き山吹191

気温が上がる。
まさに残暑。
庭を掃けば汗が滲む。
葉を落とし始めた木々もある。
木陰に入れば涼し。

ところどころに山吹が返り咲く。
影が濃い。

   遠くより秋の日傘を傾げをり  (細田いずほ)  

返り咲き山吹192

返り咲き山吹193
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ツユクサ(露草・月草・あおばな) ~“愛の形の花”~
- 2019/09/06(Fri) -
ツユクサ190

畑の周りで露草が咲いている。
花びらは上に2枚の青と下に1枚の白の3枚。
青は左右対称によりそってハートのように。
昔ある人が、それには“恋心を伝える若者の言い伝えがある”と教えてくれた。
そういう思いで見るといちだん愛らしく思える。

   月草や澄みきる空を花の色 (大島蓼太)

ツユクサ193

ツユクサ192

ツユクサ191
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ケイトウ(鶏頭) ~顔~
- 2019/09/05(Thu) -
ケイトウ191

鶏頭がある。
ビロードのような際立つ赤だ。
近づくとほんの小さな花蜘蛛がいた。
それは人間の顔のように見えた。

部屋に戻り、メガネを外した自分の顔をじっくり見る。
この歳までのすみずみを見つめる。
それなりの齢が刻まれている。

   心にも鶏頭の火を移したし (斎藤道子)

ケイトウ192

ケイトウ193
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