キカラスウリ(黄烏瓜) ~和やかに~
- 2019/08/31(Sat) -
キカラスウリ191

同じ年に就職した仲間の同期会があった。
今年の参加者は12人。
7年ぶりの懐かしい女性の姿もある。
元同僚の彼女はいつも私を〇〇ちゃん付けで呼んでいたが、久しぶりの再会でも同じだった。

それぞれが近況を語る。
「脳腫瘍が奥の方に見つかってさあ。」
「耳ががんがん鳴るので病院へ行ったら加齢によると言われた。おかしいと思うので別の病院で見て貰おうと思っている」
「主人が脳の神経の難病にかかり、今は外国の薬の治験で名大病院まで一ヶ月に一回通っている」
「熊を2頭仕留めた。今年は里まで下りてくる熊が多い」
「娘に孫が生まれて、可愛くて、可愛くて」
「区長を頼まれたけど、これが大変でストレスが溜まっている」
「今年から釣りにはまっていて、最近25㎝の岩魚を釣った」
 ……………
人生いろいろ。

後は和やかにワイワアイがやがや。
私はウーロン茶三杯で付き合う。
予定の2時間半となり、次回の幹事を決め、一本締めでお開き。


キカラスウリは夜に咲く儚い花。

   欲もなく得もなく居て夏果てる  (松沢久子)

キカラスウリ192

キカラスウリ193
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アマガエル(雨蛙) ~おや、その後ろ姿は~
- 2019/08/30(Fri) -
月下美人に雨蛙190

作業の手を休めて、気分転換に庭に出る。

桧扇に膨らむ蕾が見える。
今年はもう咲かないのだろうと思っていたのでうれしい。
鈴蘭には赤い実が一つ。
種がこぼれて増えてくれるといいが。
縁台のある方へ回る。
ほかの所よりだいぶ遅れて桔梗に2輪の花が咲いていた。

月下美人の蕾も少し大きくなっている。
おや、その後ろ姿は…。
雨蛙が広い葉の上にちょこんと座っていた。
正面に移動する。
修行僧のような穏やかな表情。
顔を近づけても泰然として。
さらに別の位置に移動しようとしたその時、思わず手が蕾にあたり一つ落ちてしまった。
葉が揺れても雨蛙は同じように坐ったままだった。

部屋に戻ることにした。

   雨蛙飲まず食はずの顔をして  (右城暮石)

月下美人に雨蛙191

月下美人に雨蛙193

月下美人に雨蛙194

月下美人に雨蛙195
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シンテッポウユリ(新鉄砲百合) ~「あ、ここ来たことがある」~
- 2019/08/29(Thu) -
新鉄砲百合190

「ねえ、勤労者福祉センターってどこにある?」
「消防署の正面を左に曲がったところだよ」
「中央公園の近く?」
「そこまで行かない」
「脳神経外科病院の近く?」
「それは道が違う。地図を書いてやるよ」
地図で説明する。
「うーん。わからない。後を付いていくから車を出して」
ということで、私が先導する形で、2台で行くことになった。
そして駐車場に着いたらこう言った。
「あ、ここ来たことがある」
やれやれ。
昔から地図を読むことが苦手で、方向音痴だった。
だいたい、今でも車で30分ほどの叔父の家まで一人で行けないのだから。

シンテッポウユリが庭や畑のところどころに顔を出している。
植えたものではない。
タカサゴユリとテッポウユリの交配種で、繁殖力が強く野生化している。
これもやはり増えないように気をつけている。
葉が細いところはタカサゴユリを受け継いでいるが、花には赤紫の筋は入らない。
剪って挿す。

   白百合のすっくと一本咲きにけり  (松沢久子) 

新鉄砲百合191

新鉄砲百合192

新鉄砲百合194
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メドセージ(Salvia guaranitica) ~心しづかに~
- 2019/08/28(Wed) -
メドセージ181

朝、カラスウリの白い花が残っていた。

柿の実が大きくなってきた。
栗もカリンも。

薄には穂が出始める。

張り出す萩を切った。

ズッキーニを収穫した。
胡瓜の棚を片付けた。
人参の葉がキアゲハの幼虫に食べ尽くされた。
「ツルムラサキを50枚採ってきて」と言われた。

深い青のメドセージが咲いている。

   人心しづかに秋の草茂る  (森杲)

メドセージ182

メドセージ183
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タカサゴユリ(高砂百合) ~気をつけている~
- 2019/08/27(Tue) -
高砂百合191

高砂百合が気ままに庭や畑や土手に顔を出す。
そして垣根の外にも一本。
それはアスファルトの隙間から。
強い。
百合としての魅力は十分あって、切り花にはいい。
しかし、繁殖力旺盛な外来種のこの花。
できるだけ抜いて増えないように気をつけている。

最低気温は18℃台に。
日ごとに夏と秋の空気の入れ替わりを感じるこの頃。

   すぐひらく百合のつぼみをうとみけり  (安住敦)

高砂百合192

高砂百合193

高砂百合194
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アサガオ(朝顔・morning glory) ~そんな夏の朝~
- 2019/08/26(Mon) -
朝顔190

3時、窓を開ければひんやりした朝。
久々に長袖を出して着る。
米をとぎ、仕上がりを4時40分にセット。

4時10分、新聞が届く。
粉茶を飲みながら読む。

5時25分。
東京へ行く家族をバス停まで送っていく。
見上げれば空は高く、青い。
ところどころに鰯雲。

ガラスビンとペットボトルの日。
7時からの受け入れに合わせて出す。
当番で立つ塚田さんに挨拶。

錦木と山茶花の剪定。
石南花への陽当たりがよくなるように。
頭に蜘蛛の巣がかかる。

8時、小学校の資源回収。
回収はアルミ缶と牛乳パックのみ。
以前はビール瓶、一升瓶もあったが簡素化。

月下美人にほんの小さな蕾が7つ。
いつもなら7月から8月にかけて咲くが、今年はだいぶ遅い。
7月の日照不足が影響したか。

アサガオに陽光。
毎年こぼれ種からの花。
小学校の低学年の頃、絵日記に描いたアサガオの色もこの色だった気がする。

そんな晩夏の朝。

   朝がほや一輪深き淵のいろ  (与謝蕪村)

朝顔191

朝顔192

朝顔193

月下美人の蕾191

月下美人の蕾192

月下美人と蕾193
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ホスタ(Hosta) ~2.3.4匹…、アカトンボ~
- 2019/08/25(Sun) -
ホスタ4190


いく種類かのホスタを集めた一角がある。
その多くはミニタイプ。
それぞれに花の時期はずれて、今咲くのは筋入り薄紫の。

残暑と冷涼の比重が少しずつ移るのを感じるこの頃。
濃くなる秋の気配。
アカトンボも2.3.4匹…。

   とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな  (中村汀女)

ホスタ4191

ホスタ4192

ホスタ4193

ホスタ4194
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バラ(アンネの薔薇・しのぶれど) ~雨薔薇(あめそうび)のしずか~
- 2019/08/24(Sat) -
雨の日のアンネの薔薇

久しぶりにしっかりと雨が降った。
そしてたっぷりの水を土に染み込ませた。
これからは一雨ごとに涼しさをもたらしてくれるのだろう。

傘を差して外に出てみた。
いくつかのバラが咲いていた。
好きな“アンネの薔薇”と“しのぶれど”に近寄り見る。

雨粒をのせる薔薇も好きだ。

立ち上がると屈んでいた腰が濡れていた。

   ばらの香のをりをり強し雨の中  (楠目橙黄子)

しのぶれど3
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スペアミント(Spear mint・緑薄荷) ~うまく育てられるか~
- 2019/08/23(Fri) -
スペアミント191

道具を置いてティーブレイク。
といっても優雅に紅茶にお菓子というのではなく、喉を潤すのはボトルに入った爽健美茶。
冷蔵庫には冷やしたのも入っているが、最近は常温で飲むことが多い。

そこへ穂波さんから電話。
「夕顔と人参などを持っていくけど居る?」
「さっきまで作業をしていて、今休憩しているところ」
「じゃこれからいく。あとメダカはどう? たくさん増えちゃって。よかったら持って行くけど」
「わかった。いただいて育ててみる」

ということで、15分後、野菜とバケツにメダカを入れて持ってきてくれた。
バケツにはホテイアオイも入れてくれ、中には10匹くらいが泳いでいる。
「これからもう一軒にも野菜を届けるので、これで」と言って、家に入らずに黄色い車は出て行った。

うまく育てられるか。
いちおう10年ほど前に2年くらい飼った経験はある。
さて、器はどうしようか。


穂状の白い花はスペアミント。
アリ君が遊んでいる。

   カサルスのセロ聞えくる処暑の朝   (堀島濤平)

スペアミント192

スペアミント193

スペアミント194

いただいたメダカ
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ホオズキ(鬼灯・酸漿) ~赤らみぬ~
- 2019/08/22(Thu) -
鬼灯2191

お盆過ぎてから朝夕が涼しい。
虫の音の種類も増えた。
ホオズキも赤く色付く。
少しずつ秋の気配が届く。

私は毎朝の食事に梅干を一つ食べている。

   鬼灯はまことしやかに赤らみぬ (高浜虚子)

鬼灯2192

鬼灯2193

19年の梅干
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オクラ(秋葵の花) ~「福島へ家族で行ってきました」~
- 2019/08/21(Wed) -
秋葵の花191

夕方チャイムが鳴った。
斜向かいの竹村さんが末っ子のナッチャンを連れていた。
「いつもお世話になります。妻の実家の福島へ家族で行ってきました」
そして「お土産です」と渡されたのは郡山のお菓子だった。
若いご夫婦はお二人とも臨床工学技士で、それぞれ違う大きな病院に勤務している。
日々患者さんと向き合う仕事柄、なかなか一緒の休みが取れなくて、盆あけてからようやく合わせることができたという。
片道およそ500㎞の道のりを運転し、先ほど帰ってきたところだと。
言葉遣いが丁寧で礼儀正しい好青年である。

2軒隣に新築して引っ越してこられて6年になる竹村さん。
忙しいお二人故、話す機会もあまりなく、「お世話」らしいこともしていないが、律儀である。
紙袋には母と乳児の温かな優しい絵が描いてあった。


黄色いやわらかなオクラの花が咲いている。
秋葵の漢字が充てられるのもなるほどに。

   初恋の君のおもかげオクラ花  (八木紀子)

秋葵の花192

秋葵の花193

秋葵の花194

ままどおる1

ままどおる2
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サルスベリ(百日紅・猿滑) ~たとえるならそれは~
- 2019/08/20(Tue) -
百日紅191

小学校のそばを通ったら静かだった。
子どもたちはまだ夏休み。
いつまでなのだろう。
終盤となり、今頃あせって夏休みの宿題や課題を仕上げている子もいるか。
もしかすると親御さんの方が気になって一緒に取り組んでいたり…。

赤い百日紅が高いところで咲いている。
それを天の簪にたとえた俳人がいた。
見ていてたしかにと頷く。

   咲き満ちて天の簪百日紅 (阿部みどり女)

百日紅192

百日紅193
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ミンミンゼミ(ミンミン蝉の交尾) ~明日なきと知るよしもなく~
- 2019/08/19(Mon) -
ミンミンゼミの交191

昨日の昼前のことである。

畑で苦瓜を採ったあと、藤のそばを通ったら、急にミーンミーンと大きな鳴き声。
声のする辺りに目をやると葉の陰にミンミンゼミがいた。
それも2匹。
しかも交尾中。
それぞれが頭を反対方向に向け、上下になって繋がる。

この状態ではどちらが雄雌はよく分からないので横に回る。
すると上のには丸みを帯びた平たい腹弁が見える。
彼が雄、先ほどの声の主だ。
下のは産卵管の周りを広げて受け入れている。
大事なときをあまりおジャマしてはいけない。

部屋に戻り苦瓜を渡す。
わが家の夏の料理には苦瓜が欠かせない。
「半分に切って中の綿を取って」
ハイハイ。
「刻んだのの水を絞って」
ハイハイ。
「あれやって、これやって」に言われるがままに素直に昼食のお手伝い。

食後、気になったのでもう一度見に行った。
2匹ともいなかった。
オスは新たな求愛行動に出かけたか。
メスは産卵の場所をさがしにか。
産卵後はすぐに死ぬという悲しい宿命を背負って。

初めて見た蝉の愛しあう姿。
今夏、私の思い出に加わる一つのページ。

   鳴く哀れ鳴かざるあはれ蝉一と世  (大橋敦)

ミンミンゼミの交192

ミンミンゼミの交尾193

ミンミンゼミの交尾(雄)191

ミンミンゼミの交尾(雌)191
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カラタチ(枳殻)) ~ナミアゲハの幼虫が~
- 2019/08/18(Sun) -
カラタチとナミアゲハ191

枳殻にナミアゲハの幼虫がたくさんいる。
彼らはその葉が好物なのだ。
その淵に口を沿わしながら上下に動かして食べている。
ちょっと触れたら、邪魔されたと怒ったのか、オレンジの臭角を出して威嚇する。
そこからちょっと変わった独特の匂いが発散される。
まあまあしっかり食べて、きれいな翅を広げてそこらを飛んでくれ。

実もだいぶ膨らんできた。
食用にならないのが残念だが。

   炎天に脳細胞が融けてゆく (二瓶洋子)  

カラタチとナミアゲハ192

カラタチとナミアゲハ193

カラタチの実
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ウド(独活の花) ~ギコギコギコギコ…~
- 2019/08/17(Sat) -
独活の花191

昨日の夕食後、外から虫の音。
すぐそばにいるらしく大きい。
規則正しいリズムでギコギコギコギコ……と、休むことなくずっと鳴きっぱなし。
鈴虫でないし、松虫でもなさそうだし、轡虫や蟋蟀でもない。
なんだろう。

独活にも花が咲く。
ヒラタアブが遊んでいる。

   独活の花見てゐる齢(よはい)さびしみぬ  (勝又一透)

独活の花192

独活の花193

独活の花194
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ボタンヅル(牡丹蔓) ~同期会の案内~
- 2019/08/16(Fri) -
牡丹蔓191

いつもの理髪店に行った。
短めにカットしてもらった。
日々猛暑猛暑でげんなりする中、こざっぱりして気分転換にもなった。

帰ると高校の同期会の案内が届いていた。
一学年が10クラスある大きな高校だった。
卒業後初めての開催だと記されている。
そしてたぶんこれが最後なのだろう。

高校3年間は私の頭の中ではなぜだかすべてが漠としていて、甦る事柄はほんの僅かしかない。
行事や様々な活動など、本来なら青春の一頁として印象深く残っていそうなものだが。
共に過ごしたはずのクラス仲間の顔や名前すらほとんど思い出せずにいる。
ましてや同期会となると…。
どうしよう。
期日は11月2日(土)で、出欠に関しては10月11日(金)までに返すことになっている。
まだ時間がある。
しばらく考えよう。

布製の臙脂の卒業アルバムを出してみた。
詰め襟姿の自分がいる。
当時はまだ眼鏡を掛けていなかったのか。
長い年月が過ぎた。


土手にはボタンヅルがはびこる。

   八月の予定やうやく半ばなる  (稲畑汀子)

牡丹蔓192

牡丹蔓193

牡丹蔓194
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ムクゲ(木槿) ~朝開暮落~
- 2019/08/15(Thu) -
木槿191

白木槿が朝陽を浴びる。
その白が青空に映える。
花は朝に咲いては夕に落ちる。
まだまだ蕾はたくさん。
この光景はしばらく続きそう。

   白木槿まいにちさいてまいにち淋し (山口青邨)

木槿192

木槿193

木槿194

木槿195
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バジル(グルメバジリコ・gourmet basilico) ~その香りが好きだという~
- 2019/08/14(Wed) -
グルメバジリコ1

薄紫のバジルが咲いている。
葉にちょっと触れるだけで香りが発せられる。

家人はバジルの香りが好きだという。
そのため毎年植えるのだが、今年ははじめてこのグルメバジリコも加えた。
料理の香り付けはもちろんだが、それを切って瓶に挿し、台所にも置いてある。
時々葉をとっては鼻に付けている姿もある。

猛烈な暑さだが、バジルは花も葉も茎もしっかりとして立っている。

   静脈の浮き上り来る酷暑かな  (横光利一)

グルメバジリコ2

グルメバジリコ3

グルメバジリコ4

グルメバジリコ5
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キキョウ(桔梗) ~恩に感謝して~
- 2019/08/13(Tue) -
桔梗191

お盆を迎える準備はほぼ整った。
このあと早くにお墓参りに行く。
歩いて20分ほどの天竜川を見下ろす墓地にある。
そして南アルプスの遠望。

暑い中で桔梗が咲いてくれる。
花と蕾のその形、そしてその色。
好きだなあ。

   人の世のごとし桔梗のさびしさは  (折笠美秋)

桔梗192

桔梗193

桔梗194

桔梗195
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ミニトマト(mini Tomato) ~二つが一つに~
- 2019/08/13(Tue) -
ミニトマト191

雨が降らない日が続く。

それでも今のところ、畑の野菜もそんなに参っている様子はなく、ほぼ順調な収穫となっている。
しかしこれだけの高温と土の乾くのはこたえるだろうと、水やりをした。

ミニトマトを少し採った。
中に二つがくっついて一つになったかわいいのがあった。
初めて見た気がする。
夕食のデザートに一緒に出した。
当たり前だが、味は普通のと変わらなかった。

台風が近づいている。
雨を降らせてくれそうだ。
被害をもたらすことなく、植物への恵みになればいいが。

   指先のはじかれさうなトマト摘む  (石垣幸子)

ミニトマト192

ミニトマト193

ミニトマト194
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カシワバアジサイ(柏葉紫陽花) ~根をこそぐ~
- 2019/08/12(Mon) -
柏葉紫陽花2191

立鎌を使って隅々まで根をこそぐ。

結局、残りの草取りは4時間半かかった。
5時半から始め、途中朝食に戻り、再開して終わったのが10時半。
きょうはすべてを終えるまではやめないとの縛りをかけた。

自分でも褒めてやっていいほど、草が取り除かれた畑はきれいな土の顔に変わった。
ちょっとの消耗感はあるが、熱中症は大丈夫だ。
「よかった…」

湯船に長く浸かる。
出ると、昼食の用意を始めていた家人が「大根を2本とってきて」という。
「ちょっと寛がせてくれればいいのに…」との言葉を飲み込む。
冷蔵庫から冷えた爽健美茶を出し、喉に通してから畑で大根を抜き、外水栓で土を落としてから渡す。


6月には真っ白だった柏葉紫陽花が今は赤茶色へのグラデーションを呈している。
それはそれで味のあるいい姿だ。

   長柄大鎌夏草を薙ぐ悪を刈る   (西東三鬼)

柏葉紫陽花2192

柏葉紫陽花2193

柏葉紫陽花2194

柏葉紫陽花2196

柏葉紫陽花2197

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ヒマワリ(向日葵) ~草取り~
- 2019/08/11(Sun) -
向日葵2191

畑の草取りをした。
できるだけ盆前には畑もきれいにしたいと。
一つの節というか、毎年そうしている。
もちろん、十分な熱中症対策をして。

汗が噴き出る。
額から目に落ちる。
メガネを外し、手ぬぐいで目の周りを拭う。
喉が渇く。
ボトルの爽健美茶で潤す。
約2時間半、予定の分を終える。
着るものは絞れるほどにびっしょり。

ここにも向日葵がある。
庭のと同じ実生の苗を運んで移植したのだが、まるで違って逞しくて立派。
そして花期も長い。
こちらの畑の土の方が栄養分を十分蓄えているということだろう。
来年用の種はこの花のを使うのがいいかもしれない。

明日もう一踏ん張りし、残りを終わらせることにする。

   黒みつつ充実しつつ向日葵立つ  (西東三鬼)

向日葵2192

向日葵2193

向日葵2194

向日葵2195

向日葵2196
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ウツセミ(空蝉) ~選ぶ場所は?~
- 2019/08/11(Sun) -
金木犀に空蝉

このところ、庭から届く蝉の声が一段と大きくなった。
地面のいたるところには蝉の穴があり、その数も日に日に増えているのだからうなずける。

当然、脱け殻もそこかしこに見られ、遊び心で庭中を探して歩いた。
そしてその様子にいろいろと気付くこともある。
例えば、その高さ。
20㎝ほどの葉の裏から、2㍍近い木の幹だったりと様々。
それでも全体的には1㍍よりすこし上が多いか。
脱皮する場所や対象も多様。
月下美人、桜の葉、梅の枯れ枝、笹、金木犀、仙翁、杜鵑草…。
柾には二つが並んでいる。
おもしろいところでは蜘蛛の巣もある。
頭を下に逆さ状態のも。
中で一番多く見られたのは南天の葉で8つあった。

こうしてみるとどうやら場所や高さはあまり関係ないらしい。
たまたま穴の上にある安全な“何か”ならいいのかもしれない。
それにしても生まれたばかりのか弱い蝉に、硬い土に穴を開ける力があるのが不思議だ。

きのうはミンミンゼミが加わるのも初めて聞いた。

猛暑はこうしてうるさいほどに聴覚を通しても入ってくる。

   空蟬やいのち見事に抜けゐたり  (片山由美子)

月下美人に空蝉

桜の葉に空蝉

笹に空蝉

鹿児島紅梅の枯れ枝に空蝉

仙翁に空蝉2

蜘蛛の巣に空蝉

杜鵑草の葉に空蝉

南天に空蝉

柾に2つの空蝉

柾に空蝉
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チョロギ(草石蚕) ~その読みと書き~
- 2019/08/10(Sat) -
チョロギ191

畑にチョロギがある。
茎が立ち、それに淡紫色の小さな花が並ぶ。
一つひとつは可愛い表情の唇形花。
ひと月ほど前から咲いていたのだが、今見ればもうそろそろ終わりの様子。

これは晩秋から初冬にかけてお蚕さんのような塊茎を作る。
もう何年前になるか、おせち料理に使うように植えたのだが、最近はとんとおよびがない。
それで、ここ数年は掘っていない。

ところでチョロギを知っていても漢字で“草石蚕”と書いたり、それを読んだりすることができる人は少ないのではないか。
私は何年もの付き合いがあるのでできるが…。

それにしても毎日何という暑さだ。

   草石蚕といふ字何度も引いてみる  (角川照子)

チョロギ192

チョロギ193

チョロギ194

チョロギ1312183
以前はこうしたくるくるニョロニョロのかわいい塊茎を掘りだしていたが…
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ブルーベリー(blueberry)  ~毎日少しずつ~
- 2019/08/09(Fri) -
ブルーベリー191

少し前からブルーベリーもだんだんに色を濃くしている。
籠を持って2本の木から毎日少しずつ摘む。
それなりの収量がある。
家族で食べるには十分。

数日前に岡谷の友人から暑中見舞が届いた。
律儀で折節の挨拶を欠かさない。
必ず鳩居堂の絵葉書に手書きで。
その返事を私は封書にして昨日出した。

   草の戸の残暑といふきのふけふ  (高浜虚子) 

ブルーベリー192

ブルーベリー193

ブルーベリー194

ブルーベリー195
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アメリカフヨウ(草芙蓉) ~「ハネ出しで…」~
- 2019/08/08(Thu) -
アメリカ芙蓉191

蜩の鳴く夕方、チャイムが鳴った。
ドアを開けるとお隣の松山さんだった。
お歳は90半ば。
「桃、少しだけど」とレジ袋を差し出す。
「いつもすみません」
「ハネ出しでわるいがな」
「いえ、ありがたいです」

毎年、少し傷みのあるものなど、出荷できない桃をくださるのである。
もちろん、味にはなんら問題はない。

お帰りになられてから、「ん?あれ、まてよ」。
たしか去年、孫の恵子さんが持ってきてくださった折に、「最後の桃です。もう、今年でやめることにしました」と話していたのではなかった。
ご高齢の松山さんがお一人で長年続けてきた桃栽培を終了するということだったはず。
自らの体力や後継者など、様々のことを考えての決断だったと理解していたのだが。

そういえば今年も毎朝早くに軽トラを運転して畑に行く姿がある。
背筋はぴしっと伸びて矍鑠たる松山さん、体が動くうちにはまだ引退できないということなのだろうか。

袋の中には大きな白鳳が12個入っていた。
夕飯のデザートとして早速一ついただく。
果汁たっぷりで甘い。
感謝。


アメリカ芙蓉が赤い大きな花を咲かせている。
伸びる柱頭の先は梅鉢紋のような愛らしい5つの丸。
途切れることなく次々に開き、そしてその日のうちに萎む一日花である。

   さやに咲く芙蓉の朝はたふとかり   (五十崎古郷)

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アメリカ芙蓉193

アメリカ芙蓉194

アメリカ芙蓉195

アメリカ芙蓉196
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ルドベキア・タカオ(Rudbeckia・triloba ‘Takao’) ~八月という響きと形~
- 2019/08/07(Wed) -
ルドベキアタカオ191

桜と李の広がる枝葉の間からこぼれる光。
その木漏れ日を受けながら咲く“ルドベキア・タカオ”。
周りの黄色い舌状花と半球状に盛り上がる黒い筒状花のコントラストはいかにも夏の彩り。

夕食時、急に家人が言った。
「あと4ヶ月もすればお正月よ」
何を想ったのか。

“八月”という語には“考える”という響きと“願い”という形がある。

   八月の音のひとりとして歩む   (鴨下昭)

ルドベキアタカオ192

ルドベキアタカオ193

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フウチソウ(風知草・裏葉草) ~見た目の涼やかさ~
- 2019/08/06(Tue) -
風知草191

ライムグリーンの斑入りの細い葉が、ふわふわ、さわさわと少しの風に揺れる。
見た目に暑さを和らげ、涼やかさをとどけてくれる。
目を近づければすでに小さな穂が伸びている。

風知る草…か。

そばで赤いサンパラソルが咲く。

   風知草にのりたる風をたのしめり  (三谷いちろ)

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風知草195

風知草196
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ユリ・カサブランカ(百合・Casa Blanca) ~山茱萸の下に~
- 2019/08/06(Tue) -
カサブランカ1921

山茱萸の下にもカサブランカがある。
咲いたのは4輪。
花茎はどれもが撓って花は下向きに。
先般、日当たりの良いところで咲いたのとはまた違った趣がある。
環境に合わせての姿、形ということ。

   ひだるさをうなづきあひぬ百合の花 (各務支考)

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カサブランカ1923

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タイム(thyme) ~ヤマカガシが…~
- 2019/08/05(Mon) -
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また蛇が死んでいた。

「来て、小さい蛇が死んでいる」
そう言われて玄関を出ると、そこに横たわっていたのはヤマカガシだった。
私が朝に庭を掃いた時はなかったので、その後である。
まだ死後硬直はない。
やはり気温の上昇に対応しきれなかったのだろう。
ゴミ拾いトングで挟んで川に流してやった。
この夏は蛇君達にとっては受難のシーズンになりそうだ。

タイムの花が咲いている。

   世にも暑さにも寡黙をもって抗しけり (安住敦)

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イチジク(無花果) ~ちょっと早いかと思ったが…~
- 2019/08/05(Mon) -
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夕涼みというわけではないが、やや暑さがひいた後、外に出た。
無花果の実が目に入る。
今年は枯れ枝が目だっため、全体を強剪定したので実りを心配したが、それほどでもなかった。
多くはまだ青いが、一つだけ紫に色づき径が8㎝ほどの大きさのものがあった。
食べられる?
ちょっと早いかなと思ったが、採った。

今年の初無花果をデザートにとにこにこ顔で切る。
中にはぎっしりとつぶつぶクニョクニョの花。
しかしまだ色は淡いピンク、それを取り巻く周りも白い。

「はい、どうぞ」
「甘みが少ない」
「もう少し置いておけばよかったのに」
と非難めいた言葉が向かってくる。
う~ん、ザンネン。

   無花果を捥がむと腕をねぢ入るる  (波多野爽波)

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