『川蝉と鮎』 ~六月の雨~
- 2019/06/30(Sun) -
夏の掛け軸1

雨の週末。
屋根打つ音は強く激しい。
硝子窓を落ちる流れも速い。

時々外に出て川の様子を確かめる。
だいぶ上がってきてはいるが、大丈夫。

床の間の掛け軸を季に合わせて掛け替える。
青紅葉にとまる川蝉が鮎をじっと見つめ、そのタイミングを計る。

剪った擬宝珠の蕾を花瓶に入れてそばに添える。


    雨   八木重吉

  雨がふっている
  いろいろなものをぬらしてゆくらしい
  こうしてうつむいてすわっていると
  雨というものがめのまえにあらわれて
  おまえはそう悪るいものではないといってくれそうなきがしてくる


   六月の雨を諾ふ心あり  (稲畑汀子)

掛け軸2

掛け軸3

床の間1
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アジサイ・アナベル(紫陽花・Annabelle) ~手でパチンと~
- 2019/06/29(Sat) -
アナベル191

庭に出ると、蚊が左腕を刺した。
すぐ右手でパチンと叩いた。
死んだ蚊から血が出た。
今年、初刺され。
私のなぞおいしくないと思うが。


玄関前ではアナベルが咲いている。
装飾花は丸くまとまって白手毬。
その中に小さな真花の蕾が隠れて見える。

   紫陽花やよれば蚊の鳴く花のうら  (加藤暁台)

アナベル192

アナベル194

アナベル194-2

アナベル195

アナベル196

アナベル197

アナベル198
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ハナショウブ(花菖蒲) ~雨に打たれて~
- 2019/06/28(Fri) -
花菖蒲1921

雨の一日だった。
木々を揺らすほどの風を伴ったり、しとしとだったり、あるいは少しやんだりとその様子は変わる。

外に出てみたくなった。

雨に打たれてある花たちの姿もまたいい。

花菖蒲にもたくさんの雨粒が乗っている。
垂直に立つ蕾のそれはなぜ流れ落ちないのだろう。

   女傘借りて見てをり花菖蒲  (清水基吉)

花菖蒲1922

花菖蒲1923

花菖蒲1924
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テラオカアザミ(寺岡薊) ~王冠のごと~
- 2019/06/28(Fri) -
寺岡薊190

     雨   八木重吉

  窓をあけて雨をみていると
  なんにも要らないから
  こうして穏やかなきもちでいたいとおもう


部屋の外では寺岡薊が雨に濡れている。
ガラスを流れる雨でその形は揺らぐ。
傘を差してそばに行って見た。

   第一花王冠のごと薊咲く  (能村登四郎)

寺岡薊191

寺岡薊192

寺岡薊193

寺岡薊194
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カシワバアジサイ(柏葉紫陽花) ~魅力ある花の形~
- 2019/06/27(Thu) -
柏葉紫陽花191

柿の下には柏葉紫陽花がある。
円錐状の白い花は何段にもなって下から上に立ち上がって咲いていく。
しかし大きいのは、花茎がそれを持ちこたえられなくていくつもが横や下向きになっている。
離れて見ても近づいて見ても、そのたっぷりとした花の形は魅力である。

朝、4時半、郭公から「おはよう」の挨拶。
私ももう少ししたら畑に出よう。

   紫陽花や登れといへる如く階 (星野立子)

柏葉紫陽花192

柏葉紫陽花193

柏葉紫陽花194

柏葉紫陽花195

柏葉紫陽花196
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アンネのバラ(Souvenir d'Anne Frank) ~傷ついてしまった~
- 2019/06/27(Thu) -
アンネの薔薇1921

メガネのレンズ交換をした。
度が合わなくなったということではない。
先日作業をしていた時、レンズが傷ついてしまったのである。
ちょうど中央部分なので、まことに具合が悪い。
それで替えることにした。
新しくなったのをかける。
すっきりクリヤーに見え、イライラがなくなる。

いつもなら、機械を用いるハードな作業の際は上から防護メガネをするのだが、その時はうっかり忘れてしまった。
そして固いのが跳ね飛んでメガネを直撃してしまったというわけである。
思わぬ出費となったが、学びの授業料としよう。


“アンネのバラ”が次々に花を咲かせてくれている。

   薔薇匂ふ夢をノートに書き綴り  (堀川千代子)

アンネの薔薇1922

アンネの薔薇1923

アンネの薔薇1924
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ツクシカラマツソウ(筑紫唐松草) ~目撃情報~
- 2019/06/26(Wed) -
筑紫唐松草191

夕方、町の広報が流れた。
 役場産業観光課よりお知らせします。
 本日午後4時頃、〇〇地区において、熊の目撃情報がありました。
 危害を加えるおそれがありますので十分注意をしてください。
 また、熊を見かけましたら、役場産業観光課まで連絡をお願いします。
川を隔てた対岸の地区で熊が出たとのことだった。
毎年1~2回はそんな注意喚起の広報が流れる。
これまで町内において被害に遭ったということを聞いたことはないので大丈夫だとは思うが。

紀伊上臈杜鵑草の下に筑紫唐松草がある。
そこに馴染んでもう何年にもなる。
1㎝足らずのか弱い花なのだが、当地の凍みる冬にも耐える。
花びらは線香花火のように放射状に広がる。

この花がそこに咲いていることを私以外に誰も知らない。

   六月やひと息つきし畑仕事  (伊藤一枝) 

筑紫唐松草192

筑紫唐松草193
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ビワ(枇杷) ~「なんとかできないの」~
- 2019/06/26(Wed) -
枇杷の実191

「これだけ?なんとかできないの」
枇杷の実のことでまた今年も文句を言われた。


高いところでたくさんの実がなっていた。
過去形で言うのは今は木には数個しか残っていないから。
本来なら籠の二つくらいにはなるはずなのだが。
ここ数日のうちに深夜にやってくる曲者に採られてしまったのである。
朝になると食べられたあとの袋と種だけが木の下に散らかっている。

こんな様子が見られるようなったのは一昨年からで、3年目ということになる。
直接その場面やその顔を見たことはないが、その所行がナニモノによって為されたか私は知っている。
忍者のように高所にも登れ、闇でも充分に機能するほど視覚が発達し、食に貪欲なヤツ…、“ハクビシン”しかいない。
葡萄の実が何度か夜のうちに食べられ、食べかすが同様に散乱していたこともあった。

夜に弱い私はその無法を見張るわけもできず…。
いい対処法を誰かに聞いてみよう。
とりあえず、脚立を立てて残ったものだけを採った。

   太陽の色を貰ひて枇杷熟るる  (稲畑汀子)

枇杷の実192

枇杷の実193
     一昨年の食べられた様子
ビワ793
     いつもならこんな感じで採れるはずだった
ビワ811
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ベニガク(紅額) ~今は白ですが~
- 2019/06/25(Tue) -
ベニガク195

一週間ほど前から紅額も咲きだしました。
装飾花の縁はぎざぎざと鋸歯状になる特徴があります。
今は白ですが、名前のようにこの先、じょじょに紅色に変わっていきます。
そんな色の変化を長い間にわたって楽しめる花です。
見ればちらほらと真花も開きだしました。

   かなしみのはづれより咲く額の花  (平井照敏)

ベニガク192

ベニガク193

ベニガク194

ベニガク191
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ヤエドクダミ(八重蕺菜・八重十薬) ~小さなピラミッド~
- 2019/06/24(Mon) -
ヤエドクダミ191

ナスやピーマン、ズッキーニなどに追肥を施す。
ジャガイモ、サツマイモ、ダイコンに土寄せをする。
タマネギの後を耕す。
いい汗をかいた。

紅梅の下で八重蕺菜が咲いている。
段々になって小さなピラミッドのよう。
なかなかの造形美。

   どくだみの匂ひの付きし薬指  (市川伊團次)

ヤエドクダミ192

ヤエドクダミ193

ヤエドクダミ194

ヤエドクダミ195
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プルーン(Prune) ~伐り倒す~
- 2019/06/24(Mon) -
プルーンの伐採191


プルーンを伐り倒すことにした。
数年前から考えていたことだったが、なかなか実行に移せずにいた。
実りの前だが。

いつも4月下旬には樹いっぱいに5弁の白い花を咲かせてくれた。
いつも7月下旬には濃紫の実をたくさん付けてくれた。

木が大きくなり、高さも5㍍ほどになった。
いろいろ手が行き届かず、実は落ちるに任せるままになっていた。

チェーンソーで上から伐っていく。
最後に太い幹を根元から。
片付けは大変だったがなんとか終わった。
宿題を片付けたように気持ちもすっきりした。

   六月の摩文仁みな語り部となる  (稲嶺法子)

プルーンの伐採192
16年4月
プルーン161
17年4月
プルーン175
17年7月
プルーン実172
17年7月
プルーン実173
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ハナショウブ(花菖蒲) ~たおやか~
- 2019/06/23(Sun) -
花菖蒲191

花菖蒲も咲き出した。
帯結びのように垂れて。
しっとりとした和の趣。
たおやかであでやかで。

   はなびらの垂れて静かや花菖蒲  (高浜虚子)

花菖蒲192

花菖蒲193

花菖蒲194

花菖蒲195

花菖蒲196

花菖蒲197
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バラ・ノスタルジィ(薔薇・Nostalgie)  ~まずまずのでき~
- 2019/06/23(Sun) -
ノスタルジィ191

ノスタルジィは長く咲く薔薇。
内側の白を外から淡紅色で包む覆輪。
そのバランス、あるいはハーモニーの妙。

2種類の玉葱を収穫した。
ますまずのできだ。
玉葱をよく使う家人は喜ぶ。

私の場合のノスタルジィは…、だいぶ前から自分一人の胸に納めたままにして語らないことにした。

   新玉葱研ぎしばかりに刃に応ふ  (岡本まち子)

ノスタルジィ192

玉葱の収穫191

玉葱の収穫192
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クリ(栗の花) ~小さな苗木が~
- 2019/06/22(Sat) -
栗の花190

黄白色の長い花が木を覆う。
それからは特有の青臭い匂いが辺りに放たれる。

若い頃、“丹沢”と”筑波”の2本の栗の苗木を植えた。
それが今では1本の木のようになって枝を大きく広げる。
そして毎年秋には多くの実を届けてくれる。

猫の尾のように垂れ下がる雄花。
その付け根に丸い小さな雌花。

雄花が落ちはじめた。

   花栗に寄りしばかりに香にまみる  (橋本多佳子)

栗の花191

栗の花192

栗の花193(雄花)

栗の花194(雄花)

栗の花195(雌花)

栗の花196(雌花)
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ドクダミ(蕺菜・十薬)~庭の片隅に~
- 2019/06/22(Sat) -
十薬191

庭の片隅にどくだみ。
楚々とした白い花には木漏れ日が似合う。
その独特の匂いに抵抗を持つ人もいるが、私にはそれはむしろ魅力に感じられる。
そんな十薬の黄色い真花にほんの小さな虫もいざなわれて遊ぶ。

    陰に咲くどくだみの花弦しかり  (中野辰子)

十薬192

十薬193

十薬194

十薬195

十薬196
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アマチャ(甘茶) ~蛍を見に~
- 2019/06/21(Fri) -
甘茶191

歩いて25分ほどの所にホタルの棲息地がある。
毎年、見に行く。
夕食後に揃って出かけた。
人里離れた小さな川沿いにある。

灯りは蝋燭の竹灯籠だけなので互いの顔はよく見えない。
行き交う人の話し声やその影からすれば、小さなお子さんを連れた家族連れや、若いペアなどが数組。
数は去年に比べ、若干少なめ。
みんな静かに、この時期だけに現れる不思議な夜の世界を楽しんでいる。
草むらや木々の間、そして宙にふわりと軌跡を残して点滅する幻想的な黄緑色の光はいつものことながら童心に返らせる。
そして手にもとまる。

「火垂るの墓はね…」と、心地よい夜風を受けながら来た道を帰る。
川に沿って続く坂道を上りきったところ、水田そばの草むらで一匹のはぐれ蛍が光っていた。


甘茶も咲く。
装飾花と真花に加え、装飾花の中の真花も。
熊蜂もやって来て。

    蛍火の明滅滅の深かりき  (細見綾子)

甘茶192

甘茶193

甘茶194

甘茶195

甘茶196

甘茶197

甘茶198
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クジャクサボテン(孔雀仙人掌) ~朝陽を浴びて~
- 2019/06/20(Thu) -
孔雀仙人掌191

南アルプスを越えた朝陽が孔雀仙人掌にあたる。
角度のある光がコントラストをつけ、花をくっきりさせる。
色も形も美しい。
ほかの仙人掌同様に葉と花のギャップ。
育てて18年ほどになるか。

   さぼてんの名の老いらくの恋といふ (富安風生)

孔雀仙人掌192

孔雀仙人掌193

孔雀仙人掌194

孔雀仙人掌195

孔雀仙人掌196
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ユキノシタ(雪の下) ~風にひらひら~
- 2019/06/20(Thu) -
1雪の下191

きのう作業を終えると急に左足の甲とその裏に痛みが出た。
歩くのにも少し難儀するほど。
虫に刺されたり、何か踏んづけたりもしてないのだが。
そんな足でお米10㎏を買いにいった。

今朝になったら痛みはなくなっていた。
なんだったんだろう。

6月に“雪の下”が咲く。
風吹けば小刻みにひらひらと揺れ。
涼やかに。

   低く咲く雪の下にも風ある日  (星野 椿)

2雪の下192

3雪の下193

4雪の下194

5雪の下195

6雪の下196
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ヤマアジサイ(山紫陽花) ~きれいな呼吸~
- 2019/06/19(Wed) -
山紫陽花1

山紫陽花にも季がきました。
いかにも山道の脇が似合うような趣の素朴な佇まいです。
萼に囲まれて小さな真花も咲きだしました。
そして、ちょんちょんちょんと突き出る蕊も。
まだ閉じたままの丸い蕾も。
どちらも…。

   紫陽花がきれいな呼吸してをりぬ  (千坂美津恵)

山紫陽花2

山紫陽花3

山紫陽花4
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キョウガノコ(京鹿子) ~日が差せば~
- 2019/06/18(Tue) -
京鹿の子190

京鹿子が咲いている。
淡紅色の小花が密集する。
蕊と花びらが混ざり合ってふんわり。
和の趣の名も素敵。

郭公が鳴いた。
合わせるように時鳥も鳴いた。

   日が差せば命のいろに京鹿子   (小松崎爽青)

京鹿の子192

京鹿の子193

京鹿の子194
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ウメモドキ(梅擬) ~初もの~
- 2019/06/18(Tue) -
ウメモドキ191


梅雨晴間の朝働き。

ズッキーニの受粉。
大根、オクラの間引き。
黒瓜、白瓜、苦瓜の誘引。

見れば胡瓜も太く大きくなっている。
今年の初もの三本。
早速、スティックにして味噌でいただく。
瑞々しさとカリッコリッの歯ごたえ。

野菜もそれぞれにいい生長を見せてくれている。


そしてウメモドキには小さな花たち。

   梅雨晴間ふはり入り来る風もあり ( 林翔)

ウメモドキ192

ウメモドキ193

ウメモドキ194
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『クリムト展』 ~ウイーンと日本1900~
- 2019/06/17(Mon) -
1クリムト展1

5:34発の高速バスに乗る。
雨の中の上野公園を傘を差して『クリムト展』(東京都美術館)へ向かう。
最後尾・只今20分待ちの案内。

観たかったメインの『ユディトⅠ』。
その前はやはり一番の人だかり。

目に飛び込むのは恍惚感漂う彼女の表情。
その右下に目を遣れば、彼女が手に持つのは斬首した侵略軍のホロフェルネス将軍。
高潔で信仰心が厚く、しかも勇敢なユディトは策を練り、自ら敵陣に乗り込み、酔いつぶれる敵将を短剣で刎ねたとの逸話。
そんな恐ろしい事を成し遂げたとあととは思えない半閉じの目と半開きの口になんとも言われぬエロスさえ感じる。
描かれる肉体は写実であるのに対し、衣装、背景はどれも単純化され装飾的な表現となっている。
そしてそれらには金が用いられ、ユディトをいっそう官能的なものとして引き立てる。

クリムトは日本美術に傾倒し、その美術史を深く学び、浮世絵や工芸品などの収集もしていた。
尾形光琳の「燕子花図屏風」図版などが載ったフェノロサの著作「日本美術史」も愛読していたともいう。
彼の作品に多く見られる金(黄金洋式)はそうした屏風に用いられる金箔表現を応用し活かしたことがうかがえる。
そして油彩画で初めて金箔を用いた作品とされるのがこの『ユディトⅠ』。

心に深く刻まれたその余韻のまま外に出ると雨はさらに強く降っていた。

クリムトは生涯独身で通した…。
しかし彼には14人の子どもがいた…。
そのほとんどがモデルとの子…。
そんなことも含め、それが多くの人を惹きつける画家“クリムト”なのだと頭を巡らせながら電車に乗る。

   地下鉄の迷路や梅雨の傘提げて (舘岡沙緻)

2クリムト「ユディト」 2

5クリムト展2

6クリムト展3
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ナツロウバイ(夏蝋梅) ~鎌を研ぐ~
- 2019/06/16(Sun) -
夏蝋梅191

白木蓮の下にナツロウバイがある。
見ればほとんど散って、10輪ほどしか残っていない。
いつもは5月下旬が盛りなので、一番いい時はとっくに過ぎてしまった。
ちょっと残念。

さて、今日は全町河川清掃の日。
鎌を研がなくては。

   父の日の父は鎌を研いでゐる  (保坂加津夫)
 
夏蝋梅192

夏蝋梅193
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アマリリス(amaryllis・白八重咲き) ~「イタッ」~
- 2019/06/15(Sat) -
白八重咲きアマリリス191

「イタッ」
突然、左脚の脛の部分にちくっとした痛みが走った。
一匹の蜂がそこから離れいった。
ズボンの上からだ。
まくり上げると、その周辺が赤く腫れている。
部屋に入り、すぐに処置した。

少し前から庭で蜂の飛ぶ姿があった。
いつものようにそこらに巣を作り始めたのだろうとは思っていた。
まあ、毎年一回以上は刺されているので慣れてはいるが。
それにしても服の上から刺されるとは…。
今、痛みは引き、腫れもだいぶ収まった。
これからさらに動きが活発になる時期、気をつけなければ。


八重咲きの白いアマリリスが咲いている。
たっぷりとした花の奥は薄緑から黄色のグラデーション。
花に比すれば小さすぎるとも思える蕊の形が愛らしい。

   首曲げて人を待つなりアマリリス  (石井保)

白八重咲きアマリリス192

白八重咲きアマリリス193

白八重咲きアマリリス194

白八重咲きアマリリス195

白八重咲きアマリリス196
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サルナシ(猿梨・コクワ) ~花は実に~
- 2019/06/15(Sat) -
サルナシ191

猿梨の花を一輪だけ残っていた。
ほかはほとんどが実の形になっている。
花から実への途中のも若干。

熟したその実はかなり甘い。
いつもは11月に入ったところで収穫している。
私は生食が好きだが、家人はその多くをジャムにする。

いろいろな実の物もだんだん膨らむ季節である。

   六月やおほかた白き果樹の花  (鷹羽狩行)

サルナシ192

サルナシ193

サルナシ194

サルナシ195
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ヒペリカム・アンドロサエマム(Hypericum) ~ミノムシも~
- 2019/06/14(Fri) -
ヒペリカム191

ヒペリカム・アンドロサエマムには黄色い5弁の花。
たくさんの長い蕊はその花を飛び出す。
花を終えた艶やかな実。
そしてそんな中にミノムシも一つあって。

   木の匂ひ水の匂ひて梅雨晴間  (赤井よしを) 

ヒペリカム192

ヒペリカム193

ヒペリカム194

ヒペリカム195
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グミ(茱萸) ~まっかなみがありました~
- 2019/06/14(Fri) -
グミの実191

生成りのグミの花が咲いたのは4月の下旬。
長い花柄をぶらぶらさせて。
そしてその今。

  ぐみのみ (奈美あや)

  まっかなみがありました
  かぜにふかれてゆらゆらり
  まっかなぐみのみつやつやと 

  まっかなみはとりさんの
  おくちのさきにさげられて
  つゆはれまにきえました

円筒形の光沢のある赤い実、一週間ほど前から少しずつ採れている。
長い花柄はそのまま引き継がれて。
残っていた20個ほどを小さな籠に入れた。
おしまい。

   いくたびも風がとほりて茱萸のいろ  (細川加賀)

グミの実192

グミの実193

グミの実194
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サラサウツギ(更紗空木) ~新しいのに~
- 2019/06/13(Thu) -
更沙空木191

「新しいのにしたよ」
そう言って帰ってきた。
落として壊れたのは液晶画面だけではなかったらしい。

本体そのものの操作ができず、復旧できない状態になっている。
電話帳などのデータも取り出せない。
修理できないことはないが、一週間ほど預かり、9,000円ほどかかる。
むしろ新しいスマホにした方が安い…云々と。

とりあえずすぐに連絡が取れるように、私から電話を入れて着信履歴を残すことにした。


高いところで更紗空木が咲く。
花びらはその裏を染め模様にする。

   六月の万年筆のにほひかな  (千葉皓史)

更沙空木192

更沙空木193

更紗空木197

更沙空木194

更沙空木195

更沙空木196
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ベニソウビ(紅薔薇) ~いただいた歌集のタイトル~
- 2019/06/13(Thu) -
紅薔薇191

雨上がりの朝、庭に出ると薔薇にはまだ雨粒が残っていた。
目を近づければ、どれもが水晶のような輝きと美しさをたたえていた。
そしてその小さな粒の中にも薔薇があった。

昭和の終わり頃、勉強仲間数人で流山市にお住まいの歌人であり画家でもあったご高齢の女性を訪ねた事があった。
歌は佐佐木信綱氏に学び、絵(洋画)は日展で特選を取るまでの画業を重ねた方である。
目的の取材を一時間ほどですませ、お暇する段になる時、「よろしかったお読みください」とご自身の歌集を皆にくださった。
『紅薔薇(べにそうび)』というタイトルだった。

庭の赤い薔薇を見ると、気品のあるその方のお顔や訪ねた当時のことを思い出したりする。


  つゆ雲るさ庭の隅に暮色の薔薇一輪がかもす明るさ   秋元松子  (歌集『紅薔薇』より)

紅薔薇193

紅薔薇194

紅薔薇195

紅薔薇196

歌集『紅薔薇』
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ヒメシャラ(姫沙羅)~短い~
- 2019/06/12(Wed) -
姫沙羅191

姫沙羅も咲きます。
沙羅の木よりも花は小振りです。
長くは持ちません。
2,3日でその形のままで次々に落ちてしまいます。
短い命の花です。
またそれが姫沙羅の持ち味ということなのでしょう。

   六月の雨を諾ふ心あり  (稲畑汀子) 

姫沙羅192

姫沙羅193

姫沙羅194

姫沙羅195
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フレンチラベンダー(シュガーベリーラッフルズ) ~画面が…~
- 2019/06/12(Wed) -
ラベンダーラッフルズ191

「落としたら画面が出なくなった。どうしよう。」
替わって私もあれこれ操作してみるがさっぱり。
「とりあえず、あしたドコモショップへ行って相談してみる」
「何年目?」
「6年」
「新しいのにするタイミングかもね」
「そうね。だめだったらそうする」

シュガーベリーラッフルズは二つの耳が立ち上がったうさぎさんのような形のかわいい花。

   雲重くとも梅雨晴でありしかな  (稲畑汀子)

ラベンダーラッフルズ192

ラベンダーラッフルズ193

ラベンダーラッフルズ194
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