ハクモクレン(白木蓮) ~時待つ冬芽~
- 2018/11/30(Fri) -
木蓮の冬芽180

葉を落とした白木蓮。
冬芽が固い皮を割って顔を出す。。
その膨らみは光沢を持ち、猫の毛のように柔らか。
そしてこの先の寒さに向き合いながら、白くなるその時を待つ。
下には重なり広がる茶色の葉。
私はそれを熊手で集める。

  十一月もすみにけり冬芽かな  (中村草田男)

木蓮の冬芽181

木蓮の冬芽182

木蓮の冬芽183

木蓮の冬芽184

木蓮の冬芽185

木蓮の冬芽186
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フウチソウ(風知草・裏葉草) ~そのときどきをけんめいに~
- 2018/11/29(Thu) -
晩秋の風知草183

玄関脇で人を迎えてきたふわりの風知草。
今それも深い秋色の草紅葉(くさもみじ)。

見えるやわらかな葉は裏が表で、表が裏になっているのだという。
目を近づければ麦に似た芒のある小さな穂。

この粧う姿も、やがてすべては抜け落ちて消え、土の中で春までの静かな眠りに就く。

   懸命にこの世を生きて草紅葉  (八幡操)

晩秋の風知草182

晩秋の風知草181
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オオサカフユザクラ(大阪冬桜) ~ちらほらと~
- 2018/11/28(Wed) -
大阪冬桜181

西の空に白い月がありました。
ちらほら咲き出した冬桜の枝の間を通して見ました。
いい絵ができ、何か得した気分です。

咲いているのは白い小さな八重の大阪冬桜です。
こうして冬に咲いた後、また春にも咲く二度咲きの桜です。

ところで、万葉の人ならこの情景をどう詠むのでしょう。
しばし眺めていて、そんなことをふと思った晩秋の朝でした。

   痛さうに空晴れてをり冬ざくら  (黛執)

大坂冬桜182

大阪冬桜183

大阪冬桜184

大阪冬桜185
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ダイコン(大根) ~大根引き~
- 2018/11/28(Wed) -
大根収穫181

大根は必要に応じて抜いて食してきたが、氷点下の朝も続いたりして、凍みが心配になってきた。
それでとりあえず2畝ある宮重と青いビタミン大根の残っていたのを収穫した。

深さ30㎝~40㎝ほどの正方形の穴を掘る。
そこに横に並べて籾殻をしっかり被せ、さらに土を乗せて埋(い)ける。
こうしておくと厳冬期でも凍みることなく、いつでも使う時に掘り出せる。

残る聖護院大根も今度の終末には抜く。

   大根(だいこ)引き大根(だいこ)で道を教へけり   (小林一茶) 

大根収穫182

大根収穫183

大根収穫184

大根収穫185

大根収穫186
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ジョウビタキ(尉鶲) ~「トチモチ、作ったんだけど」~
- 2018/11/27(Tue) -
栃餅181

チャイムがなった。
顔を出したのは親戚のほなみさんだった。

袋を手に「ねえ、栃餅作ったんだけど、たべる?」
「トチモチ?めずらしい~。ありがとう」
「お姉さんにも持っていったんだけど、苦いからいいって言われたの」
「それが特徴なんだろうけどね。まあ、あがってよ」

ネットで世界各地の料理やお菓子を取り寄せたり、沖縄の豚料理が美味しいと取り寄せたり、いわゆるグルメ。
そのうえ、蒟蒻を手作りしたり、ケーキやパンもと、とてもマメ。
そしてこうしてそれらを時折届けてくれる。
それがまた喜びでもあるようだ。
「お客さんが来るからこれで」
明るい性格なので付き合いも広い。
W社の黄色い車のエンジンを掛け、「じゃ、またね」と。

帰った後、早速いただく。
ところどころ、ニガミにあたるがこれが義姉は苦手なのだ。

葉を落とした木にジョウビタキも来て、いい声を聞かせてくれる。

   小鳥来るうれしき事の一つ増え  (森山のりこ)

ジョウビタキ4181

ジョウビタキ4182
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ビワ(枇杷の花) ~花の香りで冬が来たことを~
- 2018/11/26(Mon) -
枇杷の花181

以前、「私は枇杷の花の香りで冬が来たことを知る」と言う人がいた。
たしかに、それは晩い秋に咲き、ほのかな香りを放つ。

蕾は褐色の細かな毛に覆われる。
それを割って、中から乳白色の5弁の花が現れる。
そしてその香りに誘われて蜂たちがやってくる。
中には頭を突っ込み尻を上にしたユーモラスな姿も。

去年の夏は過去一番の収穫があった。
今年の夏は少しだった。
さて来年の夏はどうだろうと思いながら、溢れ咲く花を眺める。

   蜂のみの知る香放てり枇杷の花  (右城暮石)

枇杷の花182

枇杷の花183

枇杷の花184

枇杷の花185

枇杷の花186

枇杷の花187
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ピーマン(piment) ~モチーフに~
- 2018/11/25(Sun) -
ピーマン271

片付けよう、片付けようと思いつつも、まだ実があるのを見ればもう少し待とうかと。
こうして延ばし延ばしにしてきたピーマン。
しかし、すでに朝は氷点下、もういいだろうと、昨日ようやく抜く。
いつもなら10月中旬までにはすませた作業。
今年は珍しく、この寒い時期まで収穫ができ。

その個性的な形をもぎ取りながら、ついつい食材としてでなくモチーフに見てしまう。
3年前には青いのを彫ったから今度は赤いのを彫ろうか…。

畑でピーマンを手に取る小春日和。

   玉の如き小春日和を授かりし  (松本たかし)
 
ピーマン275

木彫ピーマン1

木彫ピーマン2

木彫ピーマン3
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ムラモミジ(斑紅葉) ~不熟の妙~
- 2018/11/24(Sat) -
むらもみじ181

全体が紅く染まるほんの少し前の、短い間にだけ見られる斑紅葉(むらもみじ)。
ある場所によってまだ緑を残していたり、黄色かったり。
一枚の葉の中にも色相や濃淡の色むらがあったり。
そこにあるのは極まる鮮やかな紅葉とはまったく違った、まさに不熟の妙ともいうべき姿。
この時期の楓にはこのように時間とともに移ろい変わりゆく様を感じさせてくれる風情がある。

  今朝よりもやや色を増し薄紅葉  (二瓶洋子)

むらもみじ182

むらもみじ183

むらもみじ184

むらもみじ185

むらもみじ188
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フユシラズ(冬知らず・Calendula) ~たがいにはたらいてかんしゃして~
- 2018/11/23(Fri) -
冬知らず180

一面に広がる黄色い花はフユシラズ。
そこは家から少し離れたところにある畑の一角。
夏野菜を終えた後、放置しておくとこの様子になる。
植えるわけではない。
毎年こぼれ種から出てくる。
その名の通り、寒さに強い。
このまま年越しをし、春まで次々と咲き続ける。
そして来年、作付けの時期になると抜く。

昨日のこと。
「大根を1本取ってきておろしてくれる」
「カレーにするからお肉をサイコロに切って」
「南瓜もお願い」
こうして私も少しは「は・た・ら・く」。

    わが影を洗う勤労感謝の日  (青木千秋)

冬知らず181

冬知らず182

冬知らず183

冬知らず184
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エンドウ(秋取り豌豆) ~シジミチョウが戯れて~
- 2018/11/22(Thu) -
豌豆1821

秋取り豌豆にたくさんの白い花と莢。
冬隣の今でもまだまだ収穫できる。
その中で何匹ものシジミチョウが戯れている。
彼女らにとって、そこは自由を満喫する楽しい場所のようだ。

ふと昔の記憶にある歌が口に出る。
 ♪えんどうの花の 咲く頃は~
 ♪幼い時を 思い出す~

   小雪の箸のひとひら千枚漬け (長谷川かな女)

豌豆1822

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アルストロメリア(Alstroemeria) ~個展の招待状~
- 2018/11/21(Wed) -
アルストロメリア1831

若い知人から初個展の案内が届いた。
発表する作品は水墨画。

彼がその表現に出会ったのは中学2年生の時。
近くの作家に手ほどきを受けた。
以来、その奥深さに惹かれ、高校、短大でも学業の傍ら描いてきた。
今は会社勤めをしながら地道に制作を続けており、まさにライフワークと言えるかもしれない。

初日のオープニングの時間に花を持って行こう。
久しぶりにゆっくり話ができればいいが…。

11月下旬に入るも、まだ元気な花姿を見せてくれるのはアルストロメリア。
息の長い花だ。

  全身に素秋のひかり貰ふ朝  (出来由子)

アルストロメリア1832

アルストロメリア1833

アルストロメリア1834
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ザクロ(柘榴の実) ~くれなゐの泪~
- 2018/11/20(Tue) -
石榴の実181

柘榴の実が割れました。
かたよりがありいびつです。
でもそれがいい表情になっています。
乱調の美とでも言ったらいいのかもしれません。

高村光太郎に「柘榴」の木彫があります。
何度か見たことがあります。
好きです。

今年は私も彫ってみましょう。

   くれなゐの泪ぎつしりざくろの実  (和田知子)
 
石榴の実182

柘榴の実183
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シュウメイギク(桃花八重秋明菊・貴船菊) ~遅れ花~
- 2018/11/20(Tue) -
ヤエシュウメイギク504

秋明菊が一輪。
気温が下がってきたせいか、花茎は低い。
ほかはとっくに花びらを散らして休んでいる。
その花期にある時はまとまりで見られることが多いが、こうしてただ一つ遅れてあるとよく目立つ。
そんなことを計算したわけでもなかろうが。
陸上競技で周回遅れのランナーの頑張る姿に拍手が送られることがあるが、この花もそんな気分にさせる。

   小春日や忘れてかまわぬことばかり  (望月和子)
 
ヤエシュウメイギク503

ヤエシュウメイギク506

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ジョウビタキ(尉鶲) ~お・は・よ・う・ご・ざ・い・ま・す~
- 2018/11/19(Mon) -
尉鶲18111

10月下旬から逗留してくれている尉鶲。
以来、朝から庭や畑で声を掛けてくれる。
私が作業をする近くで枝に止まったりと、人なつっこい。

きょうは石榴の細枝から「お・は・よ・う・ご・ざ・い・ま・す」。
顔を覚えてくれていると言えばうぬぼれだろうか。

  小さき庭小さき倖せ小鳥来る (川口咲子)

尉鶲18112

尉鶲18113
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シブカキ(渋柿伐採) ~いろいろを片付けていく~
- 2018/11/19(Mon) -
渋柿伐採1

いつもように落ち葉掃きをすませる。
そこに陽が伸びる。
ガーデンチェアに腰掛けてマグボトルのお茶を飲む。
尉鶲が朝の挨拶をしてくれる。

もう一働き。
チェーンソーを用意する。
渋柿を伐る。
少し煙が出て焼け焦げる匂い。
位置を少しずつずらしながら押し当てる。
多少手間取ったが無事終了。

まだ伐り倒したい木が2本。
だんだんに片付けていく。

  何事もやり果せねば秋深し  (稲畑汀子)

渋柿伐採2

渋柿伐採3
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イソギク(磯菊) ~花びらは~
- 2018/11/18(Sun) -
磯菊181

しばらく前からイソギクも咲く。
小さな黄色い花が集まり、ひとつの形となる。
舌状花がなく、筒状花のみという珍しい特徴を持つ。
つまり通常の菊のような花びらはない。

切り花にしても長持ちする。
和風の小さな花瓶に挿すのがいい。

  一本を活けて厠も菊日和  (鷹羽狩行)

磯菊182

磯菊183

磯菊184

磯菊185

磯菊186
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イチョウ(公孫樹・銀杏) ~思慮ふかぶかと~
- 2018/11/17(Sat) -
銀杏181

木、丸ごとが黄色に。
存在を主張する公孫樹。

すでに多くは桜の葉と混じりあって敷く。

伐ろう、伐ろうと思案しつつ数年。
また今年も黄葉に見入る。
そして掃く、掃く、掃く。

  黄葉して思慮ふかぶかと銀杏の木   (鷹羽狩行)

銀杏182

銀杏183

銀杏184

銀杏185

銀杏186

銀杏187
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カリン(花梨の実・榠樝) ~香りも楽しむ~
- 2018/11/16(Fri) -
カリン184

カリンの実もいい色になってきた。
すでに落ちて、数個が転がっている。
そろそろ収穫しよう。
いつもなら砂糖煮にしてくれるはず…。

その甘い香り、部屋や車の中にも置いて楽しむ。

  おのが香を庭に放ちて榠櫨熟れ  (金子伊昔紅)

カリン181

カリン183

カリン182
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ドウダンツツジ(満天星躑躅) ~我が身も心も秋深し~
- 2018/11/15(Thu) -
満天星躑躅181

11月も中旬、七十二候では“地始凍”(ちはじめてこおる)の候だと朝のアナウンサーが教えてくれていた。
冬に向かう様々な現象が現れ来るを示す。

しかしこのところ、いつもに比べてまだ暖かい日が続いている。
当地で霜柱など見られるのは当分先のようだ。

気象予報士は今年は暖冬で、加えて大雪も心配されると解説する。
北海道の初雪は例年より20日ほどの遅れでようやく昨日観測されたのニュースも。

とまれ、そんなこんなの情報に促され、そろそろ冬への備えを進めなくてはの思いも駆ける。

ところで「秋」の語源にはいくつかあって、その一つに「紅(あか)」が転じたとする説もあると知る。
深まる秋に満天星躑躅も紅く染まる。

   晩秋の誰が私を暖める   (高澤晶子)

満天星躑躅182

満天星躑躅183

満天星躑躅184

満天星躑躅185

満天星躑躅186
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マメガキ(豆柿・小柿・信濃柿) ~色で見分けて~
- 2018/11/14(Wed) -
小柿の収穫181

マメガキを採った。

葡萄の大きさほどの丸い実が今年もいっぱい。
元来は渋柿だが時間とともに甘く変わる。
判断するのは色。
まだ茶色のうちは渋く、進んで黒紫になると渋は抜ける。
糖度は高く、ややねっとりしておいしい。
ほとんどは種なしだが、大きめのものには種が入っていることもある。

食べきれない。
子どもさんがいるご近所さんへもお分けする。

  信濃柿もろともに山寂びにけり  (宮坂靜生)

小柿の収穫182

小柿の収穫183

小柿の収穫184

小柿の収穫185

小柿の収穫186
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ベニシダレモミジ(紅枝垂)  ~影紅葉~
- 2018/11/13(Tue) -
紅枝垂181

色鮮やかとなった紅枝垂。
葉は深く切れ込む。
重なる葉がそれぞれ形の影となって。

  かざす手のうら透き通るもみぢかな  (大伴大江丸)

紅枝垂182

紅枝垂183

紅枝垂184

紅枝垂185

紅枝垂186
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キクイモ(菊芋) ~さっそく漬けてくれて~
- 2018/11/13(Tue) -
菊芋収穫181

キクイモの葉と茎が枯れている。
さすれば土の中では芋もできているころ。

掘ることにした。
とりあえず5、6株を抜く。
その下にデコボコとした不定型の芋が現れる
一籠分になる。
洗って持っていく。
使うかどうかは分からないが。

「キクイモ取ったけど、どうする?」
「あら、いいじゃない」と、予想外の言葉。
「漬けるから少しスライスと小さいかたまりにしてくれる?」
「あとは考える」と、残りの大部分は冷蔵庫にしまった。
すぐの分だけにするようだ。

最近は頼まれて包丁を持つ機会も多くなって、少しは上手になった。

さっそく漬けてくれた。
久しぶりのコリコリとした食感。
横でも「おいしい…」。

これならもう少し掘ってもいいか。

   又次の予定組まれし小六月  (稲畑汀子)

菊芋収穫182

菊芋収穫183

菊芋収穫184

菊芋漬け180

菊芋漬け181

菊芋漬け182
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マンサク(満作の黄葉) ~律儀な若い夫婦~
- 2018/11/12(Mon) -
満作黄葉181

日曜日の午後、気になる情報を得ようとパソコンを開いていた時、チャイムが鳴った。
出ると、2軒隣の竹村さんだった。
「いつもお世話になっております。これ、福島のお土産です」と紙袋を。
奥様が福島出身で、そのご実家に家族で1泊して行ってきたのだという。
長時間の運転の疲れも見せず、帰宅後すぐに持ってきてくださったらしい。
お二人とも大きな病院の医療スタッフと勤務している。
礼儀正しくて爽やかな若いご夫婦である。

ほっこりの秋の日。
満作が葉を黄色く染めている。

   黄葉中目つむりて鳥語聴く (島村利南) 

満作黄葉182

満作黄葉183

満作黄葉184

満作黄葉185

ままどをる1
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ヤキイモ(焼芋) ~落ち葉掃き~
- 2018/11/12(Mon) -
焼芋

木々が盛んに葉を落とす。
毎朝掃く。
落ち葉の小山ができる。

二度目の焼芋をした。
時間をかけてじっくり焼いた。
昼に食べた。
焦げもあって、それはそれでの香ばしさと味。

  拾得は焚き寒山は掃く落葉  (芥川龍之介)

落葉1

落葉2

落葉3
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サザンカ(山茶花) ~ふわりふわりと~
- 2018/11/11(Sun) -
サザンカ181

数日前からふわりふわりと雪虫が飛ぶ。
白い綿を纏った5㍉ほどの小さな虫。
どこからやってくるかは知らないが、毎年この時期になると現れる。

暖かな小春の陽が入り、紅白の山茶花を照らす。
地にはすでにいくつもの花びらも。
掃くのを躊躇わせる。

  ふと咲けば山茶花の散りはじめかな  (平井照敏)

サザンカ182

サザンカ183

サザンカ184
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カキ(平核無・ひらたねなし)  ~久しぶりの干し柿作り~
- 2018/11/11(Sun) -
干し柿181

「干し柿、作らんかな。ちょっとばかしだけど」
岩上さんが平核無柿(ひらたねなしがき)を箱に持ってきてくださった。
果樹農家で、梨、林檎に加え、柿も作っておられる。
「うちじゃだいたい剥き終わったもんで」と。
ありがたくいただく。

離れた畑に大きな柿の木が2本あった。
その頃は自前の干し柿を多く作った。
しかし8年ほど前に伐った。

富士林檎もそろそろ出荷が始まってきたようだ。
ついでに、親戚へ10㎏を発送して貰うようにお願いした。

早速、晩に皮を剥き、朝に干した。
久しぶりの作業は楽しかった。
できあがるのは12月の遅く。

   柿干してけふの独り居雲もなし (水原秋櫻子)

干し柿182

干し柿183

干し柿184
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ハナノキ(花の木) ~朝陽を背に~
- 2018/11/10(Sat) -
花の木181

塩見岳の横から昇る太陽。
陽は伸びて庭の草木に。

紅葉するハナノキを逆光で見る。
前の葉が後ろの葉に作る影。
全体を見ても部分を見ても、どこを切り取っても詩情あって。
虫喰いの葉一枚にはなおの寂びた味わい。

少しずつ散り始めた。
いつものように本に挟んで押し葉にしよう。

   思い出を花の木の葉に見つけたり  (居山聞涛)

花の木182

花の木183

花の木184

花の木185

花の木186
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ハヤトウリ(隼人瓜) ~半年後~
- 2018/11/09(Fri) -
ハヤトウリ180

隼人瓜は5月に植えた。
そして半年後の今、実が大きくなりつつある。

昨年のこの時期にはすでに数個を取っているので、生育が若干遅れている。
だが実付きはよく、今年も多くの収穫が期待できそうだ。
毎年、甘酢漬けにしてもらっている。
私はコリコリとしたその食感が好きだ。

赤ちゃん実にアリンコ君が遊んでいる。

♪燃える秋~♪と、私は椅子の座布団とクッションをムートンに替えた。

   言の葉の波の表裏に秋深む  (鈴木勢津子)

ハヤトウリ181

ハヤトウリ183

ハヤトウリ184

ハヤトウリ185
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ペチュニア(Petunia) ~喪中葉書~
- 2018/11/09(Fri) -
ペチュニア11091

友人二人から喪中の葉書が届いた。
それぞれお母様をなくされた旨が記されていた。

もうそんな11月なのだ。
それぞれにすべきを為している。

私も年末に向かっての行程表を立てるとしよう。

桜の落葉の上でペチュニアが淋しげに咲く。

   今日といふ十一月の得難き日  (稲畑汀子) 

ペチュニア11092

ペチュニア11093
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ハナイソギク(花磯菊) ~来年のカレンダーを~
- 2018/11/08(Thu) -
花磯菊2181
 
庭に二種類のハナイソギクがある。
一つは黄色い筒状花が優位でその周りにほんの小さな白い舌状花を持つもの。
もう一つは筒状花はそのままに、舌状花だけが発達して普通の小菊のようになったもの。
どちらもイソギクが他との自然交配で派生したものらしいが、なんらかの作用によって違う形が生まれたようだ。
今、その二つが隣り合わせに咲いている。
仲良し姉妹といった感じ。

見ているとヒラタアブがやってきた。
花が少なくなってきたこの時期ゆえ、彼らにとっては嬉しい花にちがいない。

私は書店に出かけ、来年のカレンダーを買ってきた。

   爪切れど秋思どこへも行きはせぬ  (細見綾子) 

花磯菊2182

花磯菊2183

花磯菊2184

花磯菊2185

花磯菊2186
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ニシキギ(錦木の紅葉) ~実も錦~
- 2018/11/07(Wed) -
1錦木紅葉262

落ちる前に色を纏う木々の葉。
色調はそれぞれに違えどもどれも美しい。

中でも錦木は名に“錦”を与えられにふさわしいるほどその鮮やかな赤は目を惹く。
寄れば隠れて珊瑚を思わせるような光沢ある小さな実もある。
これもまた錦。

今日は少し暖かさが戻る朝で迎える立冬。
 
   錦木に寄り添ひ立てば我ゆかし (高浜虚子)

2錦木紅葉265

3錦木紅葉263

4錦木の実264
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