クリ(栗剥き) ~「だいたい20個くらい」~
- 2018/09/30(Sun) -
栗1821

「栗の皮を剥いてね」
「いくつ?」
「だいたい20個くらい」
「わかった」
「皮は全部ね」
「全部って?」
「渋皮まで」
「はいよ」
「じゃあ、買いもの行ってくる」

心優しい夫(?)は素直にいうことを聞き作業に取り掛かる。
ボウルの中からてきとうに「20個くらい」選ぶ。
新聞を広げてその上で剥く。
剥き器があまり切れない感じだ。
一旦やめて刃を研ぐ。
再度剥く。
今度はいい。
まずは鬼皮だけ。
次に渋皮を。
結構手間だ。
最後の方は少し雑になる。

帰ってきて皿にある剥かれたのを見て、「ありがとう」と。
でもすぐに包丁を持って手早く栗に当てている。
少し残っているところが気になったらしい。
早速調理してくれ、甘味もあってほくほくと美味しかった。

今は毎朝、栗が採れる。
知人やお隣さんにお分けしているが、なかなか減らない。

「明日は栗ご飯にするね」
いろいろなレシピごとに、まだしばらく私の栗剥きは続きそうである。

  信濃路に子は眠りゐむ栗を剥く  (加藤楸邨)
 
栗1822

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クジャクアスター(八重孔雀アスター) ~台風が近づいている~
- 2018/09/30(Sun) -
八重孔雀アスター181

強い台風が近づいている。
雨が降る。

夕方に最接近する予報。
役場の広報もそれへの備えを繰り返し呼びかける。
鉢ものなどを家の中に入れた。
ガーデンテーブルも風の当たらないところに移動させた。
畑の作物も固定できるものはできるだけおこなった。

今年は被害を伴うような猛烈な台風が多い。
前回の台風21号では県内でもリンゴやナシ等の果樹を中心に7億円の農業被害が出た。
ここは果物の町を標榜する果樹地帯、ご近所さんにも果樹農家が多い。
今は収穫の最盛期と重なるだけにまた落下などが心配だ。
ほどほどで通り過ぎてくれればいいのだが。

八重の孔雀アスターにヒラタアブが止まっていた。
小さな彼らはこのような台風の時は何処でどう過ごしているのだろう。

   台風と闘ひし傘携へて (木暮陶句郎)

八重孔雀アスター182

八重孔雀アスター183

八重孔雀アスター
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ハナミズキ(花水木の実) ~色づき始めた葉~
- 2018/09/29(Sat) -
花水木の実181

遠くの山を見ればその色に少しずつ変化が見える。
高いところでは紅葉が始まっている。

庭でもいち早く花水木の葉が色づきを見せる。
併せて艶やかな赤い実も。
映える。

人々の着るものにも秋色の粧いが増えて。
心にもロマンの色を添えて秋を楽しむ。

  紅葉(こうえふ)にあたらしき紺空にあり  (伊藤敬子)

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ヒガンバナ(彼岸花・曼珠沙華) ~若い頃の旅の追想~
- 2018/09/28(Fri) -
彼岸花2181

また新たに彼岸花が咲いた。

大学2年の秋、私はグループで奈良を訪ねた。
自由行動に一人で選んだのは『当尾の里』。
その岩船寺から浄瑠璃寺へ向かう野や畦には彼岸花が連なって咲いていた。
そして歩く道々には草木に同化するようにいくつもの古い石仏がひっそりとあった。
今でも深く心に残っている。

私が庭に彼岸花を植えたのはその時の追想からだったような気がする。

   むらがりていよいよ寂しひがんばな  (日野草城)

彼岸花2182

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サワガニ(沢蟹) ~怒った顔もかわいいと~
- 2018/09/28(Fri) -
沢蟹181

雨が止んだので春菊、タアサイ、小松菜などの間引きをしようと外に出た。

するとギボウシの近くに沢蟹がいた。
腰を屈めて見た。
最初は友好的だったが、顔を近づけ過ぎたためかハサミをもたげて私を威嚇し始めた。
「なに見てんだよ!あっち行けよ!」とでも言ってか。
そんな怒ったような顔もかわいいと構わず眺めていた。
根負けしたのか、彼は諦めたようにハサミを降ろしてギボウシの葉の影に入っていった。

沢蟹は時々庭を歩いている。
家の南側のすぐ横には川があり、反対の道沿いには井水が流れているからそこから上ってくる。
ただ何しに来るのかはよく分からない。
たんに散歩しているだけのことかもしれない。

土が軟らかくなっていたため、どれもすっすっと抜けて、作業は短時間で終わった。

    沢蟹のあらがふことを愛しとす (富安風生)  

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キスジアマリリス(黄筋アマリリス) ~格別な嬉しさ~
- 2018/09/27(Thu) -
黄筋アマリリス181

黄筋アマリリスは秋から冬の間に咲く花。
しかし昨年はその姿はなかった。
時にあるべき花がないと淋しいものだ。

今年はいつものように花茎がすくっと伸び、気品のある蕾が膨らみ…。
そして一年以上もの月日を経てのやさしい花姿。
格別な嬉しさをもって見ている。

キスジアマリリスの名は黄色い筋の入る大きな美しい葉に因る。

   あまりりす妬みごころは男にも (樋笠文)

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サルナシ(猿梨) ~実と花が一緒に~
- 2018/09/26(Wed) -
サルナシ2181

サルナシの白い花は六月初めに咲く。
そして秋にミニキウイフルーツのような実がたくさんなる。
さらに季節が深まり、気温が下がる頃に熟し、甘くて美味しくなる。

今、その実りの時期に一緒に咲く花があった。
こんな様子も楽しい九月下旬。

   山国の秋迷ひなく木に空に  (福田甲子雄)

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藤田嗣治展 ~満たされた時間~
- 2018/09/25(Tue) -
藤田嗣治展パンフレット

一泊して芸術の秋に親しんだ。
国立新美術館、日本橋三越、都立美術館を廻る。

『藤田嗣治展』にはすべてにおいて魅了された。
今回はその生涯における画業の全貌に迫る没後50年の大回顧展。
展示は9章のテーマからなる。
知られる「藤田の乳白色」の裸婦の数々。
そしてそれ以外の、学生時代から晩年までの年代とともに変遷する表現の世界。
時には時代(戦争)に翻弄され、ある時は日本人である事を自らに問いかけるように日本各地への旅。
たとえば「アッツ島玉砕」の凄惨。
たとえば「客人(糸満)」「孫」(1938年)の2作品に描き出される沖縄への深い思い。

新たに知る藤田嗣治とレオナールフジタの広大かつ深淵な芸術。
深い感慨の中、満たされた2時間だった。

なぜか昼食を摂る気も起こらず、そのまま新宿のバスタに向かう。
2:05発の高速バスに乗る車内で、図録などを読みつつ帰途に就く。
行ってよかった。
ほんとに。


    秋は美術の石柱(ひらし)を囲む人ごころ  (石原八束)
 
藤田嗣治展出品目録

藤田嗣治パンフレット2
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キンシバイ(金糸梅) ~再びの花がいくつも見られる秋~
- 2018/09/25(Tue) -
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今年は返り咲きの花が多く見られる。
金糸梅もその一つ。
6月から7月にかけて咲いていた花だ。
もちろん本来の時が違うだけに数えるほどだが。
それにしても涼しくなってからのその咲き様はやはり淋しげ。
いずれにしても庭に花があるのは嬉しい。

昨夜は雲間に名月を観ることができた。
中秋の夜空を淡く照らす朦朧の月もまた味わい深い。

   名月をとつてくれろと泣く子かな (小林一茶)

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金糸梅5616

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中秋の名月(紙細工と掛け軸) ~家の中の月見~
- 2018/09/24(Mon) -
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中秋の名月…だが、天気を見れば望めそうもない。

叔父手作りの紙細工を飾る。
 縁側に腰を下ろす。
 空には満月と、かかる雲にきらめく星。
 縁台の上に三宝をおいてお団子を供える。
 横には竹の器に桔梗と薄。

掛け軸を掛ける。
 月下に二羽の白鷺。
 満月を背にして薄の穂とと色づく蔦。

家の中でひそやかなお月見。

   名月や故郷遠き影法師   (夏目漱石)

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クリ(栗・丹沢) ~秋の楽しみ~
- 2018/09/23(Sun) -
栗181

毬が落ちる。
拾う。
割る。
実を取り出す。
時々棘が指を刺す。

落ちた時にすでに飛び出したのもあちこちに。
集める。
手にする栗はどれも艶やか。

毬のまま花に添えて飾る。
家の中でも秋を楽しむ。

    栗のつや落ちしばかりの光なる (室生犀星)

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リュウキュウアサガオ(琉球朝顔・クリスタルブルー) ~長く咲いて~
- 2018/09/22(Sat) -
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ホオズキが朱の色を濃くする中に琉球朝顔が咲いている。
最初に咲き出してから3ヶ月超えても次々と。
花の名にはクリスタルブルーとついて。
彼の地の浜で足を入れたのはそんな色の海だった。
遠く懐かしい思い出…。

信州で咲く琉球の種。

  朝顔の紺のかなたの月日かな  (石田波郷)

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シモツケ(繍線菊・下野) ~三度目のひなびぬ花~
- 2018/09/22(Sat) -
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繡線菊は6月の中旬に咲いた。
終わって剪定した。
すると8月の初旬にまた咲いた。
同じように剪定した。
そして今9月下旬に三度目、秋雨の中で咲く。
花数は少ないが。

それをたとえて“ひなびぬ花”の句があるが、繡線菊はいつ見てもそんな花。
だからこそ愛おしさもある。

   しもつけもひなびぬ花のさかりかな (松江重頼)
 
下野3182

下野3183
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バラ(雨薔薇・秋薔薇) ~無声映画のように…~
- 2018/09/21(Fri) -
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雨の日だった。
予定した一通りの事を済ませ、傘を持って外に出た。

草木はしずかに濡れるに任せ、無声映画のようなほのかな暗さの雨景色。

花びらにいくつもの丸い雨粒を浮かべる薔薇。
それは水晶のようだったり、ビーズのようだったり。
いつの頃か、そんな雨の中にある薔薇をアメソウビ、秋の薔薇をアキソウビと呼ぶようになった。

離れる際、傘を引っかけ、小さな穴を開けてしまった。

   雨ごとに深さましゆく秋の彩(あや)  (山居聞涛)

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アズレア・ブルーセージ(Azurea Blue Sage) ~澄み渡る空色の花~
- 2018/09/20(Thu) -
アズレア181

昨日はいつもより早い時刻に朝食を済ませ、一人で車を運転して六本木まで出かけた。
都内に入ってから少しの渋滞もあり、4時間ほど掛かったが、ナビが目的地までスムーズに案内してくれた。
20分ほどで用を済ませ、とんぼ返り。
帰路の途中、談合坂SAで軽く休憩を取り、無事帰宅。
ちょっとの疲れと緊張感から解放されたのか、着いた途端に大きなあくび。

アズレア・ブルーセージが咲いている。
青い空の色と同化するかのように。
野放図に植えっぱなしのままで何年も経つ。
どの花も一つひとつが愛らしい表情をしている。
見上げれば飛行機雲。

今度はのんびり秋色の高原の道でも走ろうか。

   初秋の口笛吹いて女の子 (石田郷子)

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タカノハススキ(鷹の羽薄の花) ~目を凝らせば…~
- 2018/09/19(Wed) -
2薄の花181

鷹の羽薄にいくつもの穂が伸びている。
風にゆらゆら揺れて。
その穂の中に並ぶたくさんの小さなもの。
薄の花だ。
ただしこれには花びらはない。
白糸に垂れる黄色い米粒のようなのが雄しべ、濃い紫のブラシ状のが雌しべ。
風情豊かなかの銀白の穂とはまるで違う姿。
この様子を見る事ができるのは僅か数日だけ。

目を凝らせばこそ見えるものも。

   花薄風のもつれは風が解く (福田蓼汀)

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ミョウガ(茗荷) ~人知れぬ花~
- 2018/09/18(Tue) -
1茗荷の花182

澄んだ秋空が続きます。
気持ちよく畑仕事も出来ます。

茗荷の子からは象牙色の花が顔を出しています。
ひっそりと咲く一日花です。
土の中に指を入れ捻って摘みます。
30~40個ほどを籠に入れました。

私ははこの独特の香りと風味の茗荷が好きです。

   茗荷の子くきと音して摘まれけり  (藤木俱子)

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3茗荷の花184

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6茗荷182

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イチジク(無花果・ゼブラスイート) ~青空の下で~
- 2018/09/17(Mon) -
ゼブラスイート181

昨日は久しぶりに青空がのぞいた。
近くの小学校では運動会が行われていた。
私は無花果を採った。
気持ちを駆り立てるような軽快な音楽と種目の説明、出場学年の紹介などが畑まで届く。
脚立を立てて20分ほど捥ぐ。
これはゼブラスイートという品種。
その名は黄色に緑の縞(ゼブラ)模様が入る様子から来ていると思われる。
糖度は高くてものすごく甘い。
皮も薄くやわらかい。
今はほぼ毎日収獲できるのでお隣さんへもお分け。

気持ちの良い秋の日、見れば秋桜も風に揺れて。

   無花果を捥がむと腕をねぢ入るる  (波多野爽波)

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クジャクアスター(紫孔雀アスター) ~「喜び」そして「良き敗者」~
- 2018/09/16(Sun) -
紫クジャクアスター181

先般、新聞のコラムに書いてあった。
Naomiの名は古く旧約聖書に出てくる女性の名前で、その意味は「喜び」を示すと。

そして今“なおみ”は、日本中の人々の心を掴み「喜び」を与えてくれたキュートでチャーミングな若いアスリートの名。
全米チャンピオンを獲得したその実力とコメントの愛らしさに田舎の小父さんもすっかり魅せられてしまった。

翻って、試合中の様子や表彰式の様子が何度もリプレイされるのを見るのにつけ、勝者、敗者とも、お互いに激しく戦いあったことをリスペクトし合う『ノーサイド』と『スポーツマン』精神を思わずにはいられなかった。
決勝でのプレーもチャンピオンという名称も表彰式のセンターでの祝福もどれもが彼女にとって「初」の輝かしい喜びだった……。

思い出したのは、同じ新聞の今から10数年前のコラムにあったグッドルーザーという言葉。
メモが一部分だけしか残っていないので何の試合のどんな状況に対するものかは不明だが。

 スポーツは勝敗の世界だが、勝敗を超える価値がある事の教え。
 福田氏は「グッドルーザー(良き敗者)であれ」とも説く。
「勝者は余り性格を現さないが、敗者はよく性格を現す」
 「堂々として潔く、勝者に笑顔で対する態度こそグッドルーザーである」と。

新たなヒーローにはぜひほかの4大タイトルの頂点にも立って貰いたい。
それはきっと近いうちに現実なものとなるであろうと期待される。
この先、笑顔の素敵な彼女の活躍から目が離せない。

そう言えば昔ヘドバとダビデというイスラエルのデュオが歌ってヒットした曲のタイトルも「ナオミの夢」だった。
まるで関係ないが…。

庭の隅には薄紫のクジャクアスターが咲き出した。

   山国の秋迷ひなく木に空に  (福田甲子雄)

紫クジャクアスター182

紫クジャクアスター183
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コムラサキ(小紫の実) ~秋の雨~
- 2018/09/15(Sat) -
0コムラサキの実181

一昨日も昨日も雨。
今朝起きればもうしっかり降っている。

こんな日はのんびり「想」の中の世界を広げて楽しむか。
夢想、情想、空想、妄想、奇想、構想、意想…。

コムラサキの実もしっとりと。

  秋の雨ものうき顔にかかるなり  (加藤暁台)

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ハギ(白萩) ~草冠(艹)に秋と書いて~
- 2018/09/14(Fri) -
1白萩2181

ぐずついた天気が続く。
気温も下がり、過ごしやすいと言えばそうなのだが。

白萩も咲く。
花を乗せた枝はしなる。
時折揺れて。
触ればこぼれ落ち。

草冠(艹)に秋と書いて萩…。

   白萩にわれ過ぐる風たちにけり  (野澤節子)

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ハギ(萩) ~秋色の風と~
- 2018/09/13(Thu) -
赤萩2181

草取りをしていたらコオロギが跳ねた。
捕まえたくなった。
慎重に手を被せるが、ぴょんと逃げられた。

近くの田では稲刈りが進んでいる。
はざに稲束が並ぶ。
映る景色と風も秋色になってきた。

萩にツバメシジミがとまる。

   萩咲くや恃(たの)みて明日になにがある (篠田悌二郎)

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赤萩2183

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イチジク(無花果) ~秋の味覚~
- 2018/09/12(Wed) -
無花果181

無花果もしばらく前から採れる。
色の濃さを見て、手で軟らかさを確かめて鋏を入れる。
ちょっと皮に当たるだけで白い乳が出るほどデリケート。

ペティナイフを入れれば、中は瑞々しい色艶と潤い。
そしてそのソフトな甘さ。
秋の味覚もだんだんと。

   いちじくのけふの実二つたべにけり  (日野草城)

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アメリカフヨウ(アメリカ芙蓉) ~今頃~
- 2018/09/12(Wed) -
アメリカ芙蓉2181

今年は2度咲きの花が多く見られる。
アメリカフヨウもその一つ。
7月に咲いていた花がまた9月にも。
逆にいつもならあるべきの花姿がなかったりもする。
あの猛暑が今頃の草花の働きをも戸惑わせている?

  おもかげのうするゝ芙蓉ひらきけり  (安住敦) 

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アメリカ芙蓉2183

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キク(菊) ~紙細工「重陽の節句」~
- 2018/09/11(Tue) -
2菊182

菊が顔を見せつつある。
まだ少しだが。

先の九日は重陽の節句。
合わせて2本の茎を小さな花瓶に挿した。
そして叔父手作りの紙細工を飾った。
季節で遊び季節を楽しむ。

栗の木からはキチキチキチとモズの声。

  重陽の風雨に菊を起しけり   (安藤橡面坊)

1菊181

3重陽の節句

4重陽の節句

5重陽の節句

6重陽の節句
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ナンテン(南天の実) ~窓の外は雨~
- 2018/09/10(Mon) -
雨粒と南天の実181

アトリエの南。
窓の外には手の届くところに南天。
今その実は青い。

雨が降ればそれぞれが雨粒を垂れる。
同じように丸いままに。
今にも落ちそうに伸びた形に。
自然がなす時間と造型。

一雨毎に暑さも和らぎ。
そんな秋の静かな雨の日。

   秋霖に濡れて文字なき手紙かな  (折笠美秋)

雨粒と南天の実182

雨粒と南天の実183
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ベンケイソウ(弁慶草) ~無声映画のように~
- 2018/09/09(Sun) -
弁慶草181

ここ2、3日は雨。

昨日も。
でもそれは仕事を邪魔しないほどの弱い雨だった。
それで秋冬野菜を植えたり、聖護院を蒔いたり、エンドウの支柱を立てたりした。
今日はどうだろう。
様子を見て…。

週間予報を見ても曇りや雨のマークが並ぶ。
秋雨前線が列島に訪れてきたのか。
あまり長期滞在して欲しくはないなあ。

今年の弁慶草は病害虫もなく、いい姿で咲いている。

   秋雨は無声映画のやうに降る  (仁平勝)


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シラヤマギク(白山菊) ~菊も咲く頃~
- 2018/09/08(Sat) -
白山菊181

公孫樹の下に白山菊がある。
それが数日前から咲いている。

この菊には他の野菊などと違った特徴が見られる。

背は人の目線の高さまでになること。
花びらが少なく、その数も一様でないこと。
その間には隙間があり、間隔も整わず不規則であること。
葉は卵心形で掌ほどに大きくなるのもあること、等々。

野趣そのものの飾らぬ素朴さを持つ花である。


少しずつ庭に菊も咲く頃となった。

  はなびらの欠けて久しき野菊かな (後藤夜半)

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原種シクラメン・ヘデリフォリウム(Cyclamen Hederifolium) ~うたふごとくに~
- 2018/09/07(Fri) -
ヘデリフォリウム181

原種シクラメンのヘデリフォリウムが白い花を咲かせ始めた。
茎は細く高さはせいぜい10㎝ほど、そして花も小さい。
葉はまだない。
それがシクラメンの自然にある昔からの姿なのだろう。

株元に目を遣れば、土の中から少しだけ顔を覗かせる蕾たち。
どれもがまだその頭を下に向けて茎をUの字に丸めている。

植えて何年になるかは忘れたが、ずっとそこにある。
今年は1メートルほど離れた場所に新たな株が生まれて花を咲かせている。
こぼれ種からこうして増えるものなんだと、なんとも嬉しい。

   シクラメンうたふごとくに並びをり   (西村和子)

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ヒガンバナ(彼岸花・曼珠沙華)  ~細くか弱いしなやかな形からこそか~
- 2018/09/06(Thu) -
ヒガンバナ181

あの台風の翌朝の彼岸花。
猛烈な風を持ちこたえ。
激しく吹き付けた雨にも耐え。
なにごともなかったかのように前のようにすくっと立ち。
蕊の先のいくつかが落とされているのはあるがそれ以外に傷みはほとんどなく。
それは細くか弱いしなやかな形からこそのことか。

花はところどころにその時の雨粒を残す。

彼岸花のフォルムはどの角度、位置から見てもいい。
私は特に真横からの、花びらの倍ほどの蕊がぐーんと伸びて反る姿が好き。

    曼珠沙華揺れては言葉こぼしをり   (窪信路)

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ヒガンバナ184

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フイリヤブラン(斑入り藪蘭) ~安全運転で~
- 2018/09/05(Wed) -
フイリヤブラン181

電話の主は小諸の友人。
同じ会派に所属している公募展の搬入についてだった。
石彫家の彼は毎年トラックを運転して持っていく。
「〇〇はどうする?」と聞かれる。
今回は初めて自分で車で運ぶと伝える。
地元のICから中央道に乗って初台で降りると、そこから美術館まではさほど時間も掛からないはず。
「都会の運転、気をつけろよ。オレもけっこう怖い思いをしたから」
「ゆっくり安全運転で行くよ」
「搬入は19日、20日どっち?」
「19日にする」
「ああ、一緒だ」
「じゃあ、当日」
今では会の重鎮となって活躍している彼とは長年の付き合い。
こうしていろいろ気に掛けてくれる。
そして教わることが多い。

作品2つの梱包もすべて終わり、六本木のホテルの予約も済んだ。
いろいろが整いあとは待つばかり。

斑入りの藪蘭が淡紫の花を付けている。

   野の秋へ鈴ふるやうに花の咲き  (岩津厚子)
 
フイリヤブラン182

フイリヤブラン183
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