ホスタ(Hosta) ~点検~
- 2018/08/31(Fri) -
ホスタ3181

新車にして1ヶ月の点検があった。
出されたレモンティーを飲みながらショールームで待つ。
1時間ほどで終了し、整備士からの説明。
当然のことながら、どこにも異状は無い。
安心。
「次は6ヶ月点検になりますが、その間何かありましたらご連絡ください」
お礼を言って会社を後にする。

齢を重ね、硬直しつつある“心”あるいは“精神”もチェックシートを持って時折点検する必要が…。
アクセルとブレーキ、バネや潤滑オイル、柔軟性と張り、ハンドルとその遊びなどなど。

また小さなホスタが咲いている。

  八月尽の赤い夕日と白い月  (中村草田男) 

ホスタ3182

ホスタ3183

ホスタ3184

ホスタ3185
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グラジオラス(Gladiolus) ~今頃に~
- 2018/08/30(Thu) -
グラジオラス2181

眼科検診で通院した。
天竜川に並行して走る国道を南へ向かう。
両側に田が広がる。
稲が色づき、穂が垂れている。
その一箇所で大きなコンバインが稲刈りをしていた。
まだ八月、早い。
「今年は猛暑が続き、高温の影響で稲の生育が早まっています」とのアナウンスを何度か聞いた。
そういうことなのだろうか。

予約の時間10分前に医院に着き受付を済ませる。
評判の良い若手の先生で、いつも待合室は多くの人だ。
結局診察をしていただいたのは、およそ2時間半ほど経ってからだった。
でも、気にならない。
細かな所まで画像を見て丁寧に診察してくださる。
そこに信頼がある。
次は12月下旬の予約となった。

同じ道を帰途に着くと、その一枚の田圃はきれいに刈り取られてあった。

庭では今頃になって一本のグラジオラスが咲いている。
花にもそれぞれに都合が。

    グラジオラス一方咲きの哀れさよ   (村山古郷)

グラジオラス2182

グラジオラス2183

グラジオラス2184
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ツユクサ(露草・月草・あおばな) ~秘めた恋心~
- 2018/08/29(Wed) -
1ツユクサ181

庭の西隅にはツユクサ。

花びらは3枚。
上に青い2枚と下に白い1枚。
青2枚は寄り添い、ハートの形を作る。
その姿に寄せ、時の若者は暗喩として秘めた恋心を詠み込んだりしたのだと。
そんな“愛の言い伝え“があると聞いたことがある。
小さな野の花に通わせる純心。

蝶が来た。
しばらく休んだ。
そしてそっと飛びたった。

♪花が女か…男が蝶か…

   月草や澄みきる空を花の色  (大島蓼太)
 
2ツユクサ182

3ツユクサ183

4ツユクサ186

5アゲハとツユクサ184

6アゲハとツユクサ185
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ブルーベリー(blueberry)  ~内出血~
- 2018/08/28(Tue) -
ブルーベリー180

公募展用の彫刻作品が仕上がり、搬入(出)用の木箱を作っていたのだった。

材を組み立て、金槌で釘を打っていく。
作業は調子よく進む。
だが、最後の段になって釘頭をはずし左手の親指を打ってしまった。
瞬時に強烈な痛みが走った。
内出血して青紫に腫れ上がる。

痛みは半日ほど続いた。
そして今でも内出血の後は赤紫に色を変えて親指に残っている。

国立新美術館への搬入はこれまではずっと業者依頼だったが、今回初めて自分で運ぶことにした。
なにごとも経験とそしてそこから得られる学びかと。
それにしても道具の操作性と注意力の衰え…、六本木までの車の運転も十分注意して行かなくては。

ブルーベリーを小籠に摘む。
家人が大好きで、喜ぶ。

  草の戸の残暑といふきのふけふ  (高浜虚子) 

ブルーベリー182

ブルーベリー183

ブルーベリー184

ブルーベリー185
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ノウゼンカズラ(凌霄花)  ~届く虫の音~
- 2018/08/27(Mon) -
凌霄花2182

私の起床は早く、辺りはまだ暗い。
夏至の頃からすると、日の出は一時間ほども遅くなっている。
椅子に腰掛けお茶を手にすると静かな朝の耳に届く虫の音。
そのリズムと振幅からして蟋蟀のようだ。
そっと忍び寄る秋の気配。

七月の初旬から咲き始めた凌霄花。
まだ朱の花を見せてくれている。
しかし、盛りの頃のあふれる様子とは違い、どことなく少しの寂しさも感じさせる。

今日も日中は気温が上がるようだ…。

    心根をみがいてをりぬ凌霄花  (関口幹雄)

凌霄花2181

凌霄花2184

凌霄花2183
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シマウリ(縞瓜) ~台風の後で~
- 2018/08/26(Sun) -
シマウリ182

先日の台風は遠く離れた当地にも雨をもたらしてくれた。
おかげで野菜たちも元気を取り戻したように見える。

私は漬物類が好きだ。

畑にはそれ用のハヤトウリ、クロウリ、シマウリなどの瓜類も。
頃のよいシマウリを3つ採る。

これは何漬けにしてくれるか。

    香のもの瓜茄子けふは白磁鉢 (及川貞) 

シマウリの雌花

シマウリ183

シマウリ184
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タカサゴユリ(高砂百合) ~増えないように気をつける~
- 2018/08/25(Sat) -
高砂百合181

庭のところどころに顔を出す高砂百合。
白い花びらの裏に赤紫の筋が走り、背が高い。
強い生命力を持っていて、半ば野生化している外来種だ。
立ち姿をもちろんのこと、百合としての美しさは十分兼ね備えているのだが…。
増えないように気をつけている。

    百合咲くや汗もこぼさぬ身だしなみ (諸九尼)
  
高砂百合182
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ズッキーニ(zucchini) ~八月の空~
- 2018/08/24(Fri) -
ズッキーニ2182

ミンミンゼミが鳴く。
いつの間にか油蝉の声は消えた。

そう言えばすでに県内の小中学校は2学期に入っている。
遅く始まり早く終わる信州の夏休み。
今年のような夏ならもう少し長くしてやりたい気もするが。
来年あたりからは期間が考慮されるだろうか。

ズッキーニはまだ採れる。
今年はいつにもまして収量が多い。

  八月の空ヘリオスの駆けぬける (祐森彌香)

ズッキーニ雄花18
                                        〈雄花
ズッキーニ雌花18
                                        〈雌花
ズッキーニ2183
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バジル(basil) ~家人の要望~
- 2018/08/23(Thu) -
バジル180

数年来バジルを植えているのは家人の要望から。
その香りが好きだという。
葉を鼻につけてスーッと吸い込んでは楽しんだりする。
時々は料理にも乗せてくれる。

穂状に咲いていた白い小さな花もだいぶ少なくなってきた。
暦通りにそろそろ暑さも落ち着いてくれるといいのだが。

  処暑過ぎてなほ日輪を怖れをり  (浜田南風)

バジル181

バジル182

バジル183

バジル185

バジル186
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ニガウリ(苦瓜・ゴーヤ) ~長いキャリア~
- 2018/08/22(Wed) -
苦瓜2181

苦瓜は毎年作る。
畑を始めた当初からだから、長いキャリアになる。
夏場の栄養という面からはもちろんだが、この野菜には個人的に特別な思いもありずっと作り続けてきた。
今年の収穫も順調で、このあともまだしばらくは採ることができそうだ。

葉や花の独特の匂いに引き寄せられるのか、いろいろな昆虫がよく止まっている。
そんな様子に和む。

家人のレシピも、定番のゴーヤチャンプル以外にオリジナルのもだいぶ増えた。

   苦瓜の小さき穴こそ棲みたけれ (正木ゆう子)

苦瓜2187

苦瓜2182-2

苦瓜2182

苦瓜2183

苦瓜2184

苦瓜2185
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キバナコスモス(黄花秋桜) ~「早生のサンツガルな」~
- 2018/08/21(Tue) -
サンツガル

チャイムが鳴る。
返事してドアを開けると、立っていたのは白いタオルを頭に巻いた小松さん。
「早生のサンツガルな」と袋を差し出す。
“いつもすみません”
「なあにキズモノよ。もらってくれるとありがたいんな」
「でなきゃ、穴を掘って埋めなきゃだで」
「いよいよ出荷が始まってさ、きょうは下の畑の収穫よ」
“今年の暑さはリンゴにも影響ありますか?”
「旱で水が少なかったもんで玉がいくぶん小振りだな」
「これからのシナノゴールドなどは大丈夫だと思うけどな」
“ちょっとあがって、お茶でも”
「まだ選別しなくちゃだで、忙しいんな。ほんじゃな」
相変わらずパパッと大きな声で話して、さっさとお帰りになる。

林檎農家の小松さんは毎年規格外のをくださる。
本格的なシーズンに入ると段ボール箱に。
それもシナノ3兄弟やフジなど違う品種ごとに。
形が少しいびつだったり、皮にほんのり黒い斑点があったり、スレ傷があったりするものなど。
見た目は消費者からは敬遠されるかもしれないが、味に差はない。

早速一ついただいた。
感謝、感謝。

庭には色違いのキバナコスモスが揺れる。

   りんご紅し机上に愛をころがして (飯村寿美子)

キバナコスモス181

キバナコスモス182

キバナコスモス183
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ナシ(梨) ~鳥が…~
- 2018/08/20(Mon) -
梨180

畑に出ると、梨の木から鳥がバサバサと音を立てて飛び去った。
二羽のヒヨドリだった。

木のそばによるといくつかの実が食べられていた。
実の大きさと色を見て、そろそろ収穫時期だろうとは思っていた。
先んじられた。
鳥はその鋭い視覚と嗅覚により果実のどれが食べ頃かを熟知している。
私は果樹農家のように消毒を一切しないので、彼らにとっては安心安全食べ放題ということなのだろう。

とりあえず2個採って皮を剥いた。
たしかにたっぷりの水分と十分な甘味。
「放っておくと、ヒヨドリにどんどん食べられちゃうかもよ」と食べながら家人は言う。
私に早く採れという婉曲な言い回しだ。
で、素直な私は再び畑に出てすべて採った。
先般の台風前後の強風の影響だろうか、皮に傷が付いているのも多少。
まあ、家族で食するだけの数はある。

見渡せばほかの木々にも少しずつ実りゆく様子が目に映る。

    梨むくや甘き雫の刃を垂るゝ (正岡子規)

梨181

梨182

梨183
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ランタナ(Lantana ) ~灯籠流しと花火~
- 2018/08/19(Sun) -
ランタナ181

昨夜は隣町の“灯籠流し大煙火大会”に出かけた。
90年ほどの歴史があるという。

これまでなら、窓を開けて家から夜空に浮かぶ花火を眺めるのが常だった。
それでも音の響きは部屋まで入り、その迫力は十分伝わっていた。
だが、今回は家人がどうしても灯籠流しを見たいと言うのだった。
理由は聞かなかったが、伝統行事の風情を一度は間近で味わいたいのだろう。

灯籠を流す橋のたもとには多くの屋台が出て身動きが取れないほど混雑している。
河原へ降りるとそこにも大勢の人が敷物や椅子を用意して坐っていた。
実はこの灯籠流しを見るのは私も初めてである。
川は水量が多く流れが速かった。
その中を藁船の灯籠が勢いよく流れてくる。
並んでゆっくり進む筏型をイメージしていたので、新鮮な感じがした。

そこから見れば花火は真上に広がる。
音は体に振動する。
花火の番付の半分ほどが過ぎたところで帰ることにする。

駐車場までは暗い田んぼ道を1㎞ほど歩く。
思いを遂げることができたようで家人は満足した様子。
虫の音が聞こえ、秋を思わせる夜風が吹いていた。

   荒き瀬の流燈並ぶこともなし  (馬場移公子)

ランタナ183

ランタナ182
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メロン(melon) ~採った~
- 2018/08/18(Sat) -
メロン180

メロンの花は小さい。
時折蜜蜂がやってきて受粉を手伝ってくれる。

大きくなったのを採った。
しばらく置いて追熟させる。

まだ成長過程の実もいくつかある。
だんだんに。

   青メロン運ばるゝより香に立ちぬ  (日野草城)

メロン180-1

メロン181

メロン182

メロン183

メロン184
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シンテッポウユリ(新鉄砲百合) ~ひと頃を思えば~
- 2018/08/17(Fri) -
新鉄砲百合181

続いた雨で、このところの最高気温は30℃を切っている。
今朝は19℃。
ひと頃を思えばかなり涼しく感じる。

新鉄砲百合が朝の雨粒を乗せて咲いている。
植えたのではないがもう何年もその場所で。

懐かしい思い出の鉄砲百合は数年前にダメにしてしまった。
今度植えてみようと思っている。

   白百合のすっくと一本咲きにけり  (松沢久子) 

新鉄砲百合182

新鉄砲百合183

新鉄砲百合184
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ホオズキ(鬼灯・酸漿) ~魅力的なフォルム~
- 2018/08/16(Thu) -
鬼灯の実181

ホオズキが色を赤くしてきた。
父と母の空からの案内提灯にと一枝切って仏前に飾った。
まだ緑のままのものもあるが、それはそれでのよさとして。

いつも思うのは、その魅力的なフォルム。
毎年一つ二つを取っては箱に収めておく。
そして季(とき)に合わせて出しては飾る。

また折を見て木彫にもしてみようとも思う。

   少年に鬼灯くるる少女かな  (高野素十)

鬼灯の実182

鬼灯の実183

鬼灯の実184

鬼灯飾り
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アシタバ(明日葉) ~食べ物の好み~
- 2018/08/15(Wed) -
揚羽の幼虫2181

明日葉をキアゲハの幼虫が食べている。
そばにはモロヘイヤがやわらかな葉を茂らせている。
オクラも大きな葉を幾枚も広げている。
なのに明日葉にだけに群がって。
私はその三つどれもが好きなのだが。
彼女は何をもって食の好みを区別しているのだろう。
まあ、しっかり食べて、そこらで軽やかに舞う姿を見せてくれればそれでいいさ。

   鎮魂の祈り新たに終戦日  (岡村容子)

アシタバと揚羽の幼虫181

アシタバと揚羽の幼虫182
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オタフクアジサイ(お多福紫陽花) ~迎え火~
- 2018/08/14(Tue) -
お多福紫陽花2181

久しぶりに朝からしっかりの雨だった。
草木の根の先まで浸透してくれたのではないか。
その潤いに、それぞれが喜び会話する声が聞こえてきそうだ。

お多福紫陽花が一房咲いていた。
ちょうどお盆だし、いい飾りになると、切った。
和風の器を選んで挿した。

夜になって雨は止み、迎え火を焚くことができた。

  心にて顔に向ふや魂祭(たままつり)  (上島鬼貫)

お多福紫陽花2182

お多福紫陽花2183
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マリーゴールド(marigold) ~しずかににぎやかに盆祭~
- 2018/08/13(Mon) -
マリーゴールド181

2種類のマリーゴールドがある。

毎年こぼれ種からを咲いてくれる。
強くて手が掛からない花だ。

イチモンジセセリが止まった。

   新盆や悲しけれどもいそいそと (田口秋思堂)

マリーゴールド182

マリーゴールド183

マリーゴールド184
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スイレン(睡蓮・未草) ~終(つい)の棲家とす?~
- 2018/08/12(Sun) -
睡蓮181

レモンイエローの睡蓮が咲いた。
土の上の花にはない涼やかな趣がある。

ひょいと水中から飛び出して蓮の葉に乗ったのは殿様蛙。
シャッターを切っていた私に気がつき自分も撮ってということか。
ポーズを取るかのように動かず、じっとしている。
上から、前から、横から数枚撮ってやった。
満足したのか、そのあと水の中へ飛び込み消えた。

この睡蓮鉢に彼の姿を見つけたのはおよそ2ヶ月前のことだった。
それ以来、葉の上に佇んでいるのを時々見かける。
どうやら気に入ったようで住み着いているらしい。
ここを終の棲家とでもするのだろうか。

   睡蓮に跼(かがみ)しことは今初め (後藤夜半) 

睡蓮182

睡蓮183

睡蓮184

殿様蛙2181
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キュウリ(胡瓜) ~ありがたい~
- 2018/08/12(Sun) -
胡瓜の花181

この暑さの中、キュウリは頑張り、まだなってくれる。
家人は喜ぶ。
それが好きな私は言うまでもない。

「丸でいい?」
がぶり。
「スティックにする?」
味噌で。
「刻む?」
醤油で、マヨネーズで。
取り立て新鮮、どんな風でもいい。

夏野菜が高騰していると聞く。
わが家ではほかののなりもいい。
ありがたい。

   胡瓜生るしたかげふかき花のかず (飯田蛇笏) 

キュウリ181

夏野菜181
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サルスベリ(猿滑・百日紅) ~少年の頃の記憶~
- 2018/08/11(Sat) -
百日紅181

今が盛りの赤い百日紅。
木は見上げる高さになり、花に手が届かなくなった。

金田一春彦の著『ことばの歳時記』には“サルスベリ”について次のように記される。
 サルスベリという名前の由来は、ツルツルしているので、猿も登って滑りそうだというのであるが、
 枝ぶりはまことに登るには 格好といった風に伸びていて、子どもたちにとってはこれほど登りやすい木はない。
 ジャングルジムのなかった時代には子供に とって絶好な遊び場だった。

私の小学校には大きな木がたくさんあった。
校庭にでんと一本。
校門から左右には石垣に沿いに同じ木が連なって伸び。
図書館の裏には枝を広げる栴檀の木と。
どれにも仲間達とよく登って遊んだ。
百日紅もその一つだった。
樹皮が剥がれたなめらかな木肌の感触は肌で覚えている。
滑り落ちることはなかった。

百日紅を見るとそんな少年の頃の記憶が蘇る。
のどかな昭和の光景である。

   散れば咲き散れば咲きして百日紅  (加賀千代女)

百日紅182

百日紅183

百日紅184

百日紅185

百日紅186
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アカトンボ(赤蜻蛉) ~感じているのかもしれない~
- 2018/08/11(Sat) -
赤蜻蛉181

庭にアカトンボの姿が見られるようになった。
月下美人の葉に止まるもの。
笹の葉に止まるもの。
どちらもどうやらアキアカネのようだ。
暦は立秋を過ぎて、八月も中旬。
体内センサーがそろそろ自分達の出番であると教えてくれてか。

桜の樹からは濁った大きな声。
見上げれば数羽のオナガ。
今年初めて見る。

私達が気がつかなくとも繊細な虫や鳥たちは季節の進むの感じているのかもしれない。

    わが家が風のみなもと赤蜻蛉   (八木荘一)

赤蜻蛉182

赤蜻蛉183

赤蜻蛉184
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クロメンガタスズメ(黒面形天蛾) ~トシのセイ?~
- 2018/08/10(Fri) -
クロメンガタスズメ181

この頃、一日があっという間に過ぎて、短く感じる。
その感覚はなんだろう。
心と体が、生活が充実していないから?
それともトシのセイ?

クロメンガタスズメの幼虫がトマトの葉を喰っていた。
一つはすでにほとんど茎だけになっている。
色模様はきれいだが、厄介なヤツだ。
早く気付いてよかった。

  八月のまひる音なく刻過ぎて (保坂加津夫)

クロメンガタスズメ182

クロメンガタスズメ183
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オクラ(Okra・秋葵) ~酷暑見舞い~
- 2018/08/09(Thu) -
オクラ181

知人から葉書が届いた。
二紀会所属の画人で、知的で爽やかな女性だ。
精力的に制作と作品発表を続けられている姿にはいつも敬服する。
同年代ということもあり、その活躍には刺激を受ける。

書き出しは「酷暑お見舞い申し上げます」と、今年ならではの時候の挨拶。
その一行だけが清涼感を演出するかのように緑色のペンで認められる。
さすがの細やかなセンス。
簡潔にまとめられた文は女性らしさの優しい文字で綴られる。
隣の市にお住まいなのだが、しばらくお会いしていない。
近況を添えてすぐに返す。

台風は予想進路を逸れて離れていった。
雨を期待していたので少し残念。

色違いの2種類のオクラを採った。

  口楽しオクラの種子を噛むことも (中村文平)

オクラ1822

オクラ183

オクラ184

オクラ185
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ナツエビネ(夏海老根) ~蕾のままで~
- 2018/08/09(Thu) -
ナツエビネ181

ナツエビネに薄黄色の蕾があった。
このあとに見られる淡紫の花を楽しみにしていた。
だが今年は開花することなく蕾の姿で枯れてしまった。
この花にとっても耐えられないほどの暑さだったか。
見たかった。

いつまで続く…。

  八月灼け六日九日原爆落つ  (山崎秋穂)
 
ナツエビネ182

ナツエビネ2012807  
                                    過去の夏海老根の花
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スイカ(西瓜)  ~夏にはやはり~
- 2018/08/08(Wed) -
スイカ181

西瓜を収穫した。
まずは一つ。

夕食に出す。
包丁をちょっと刺したら、バリッと音がして割れが入った。
はち切れんばかりにぱんぱんだったのだろう。
切断面を見ると、完熟をさらに過ぎた感の濃い色になっていた。
採るのが遅かった…?。

形良く切り分けて並べる。
どうだ。
「あまい!」
「うまい!」
シャキッとした歯ごたえもある。
いい。
心配したことはなかった。

「今年の初スイカだね~、おいしい」と家人。
夏にはやはり西瓜、みんなが笑顔になる。

   刃に触れて罅(ひび)走りたる西瓜かな  (長谷川櫂)

スイカ182
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ホスタ(Hosta・ハルシオン) ~いい声で鳴いてくれたのに~
- 2018/08/08(Wed) -
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鶯が鳴いていた。
ちゃんと「ホーホケキョ」と。
これだけの猛暑にはあまり似つかわしくないような気もするが…。
せっかくいい声で鳴いてくれたのにごめんよ。

ホスタに花がある。
これはハルシオンという名だったか。

  うぐひすのケキョに力をつかふなり  (辻桃子)

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キキョウ(桔梗) ~なつかし紙ふうせん~
- 2018/08/07(Tue) -
桔梗180

桔梗も咲く。

古来より日本人は色に繊細な感性を持っていた。
平安期以降の“襲(かさね)の色目”などに見られるように。
それらの多くに植物、とりわけ花の名があてられている。
たとえば淡い青紫の“桔梗色”とか。
現代人の言葉からはその多くは失われてしまっている。
今なら“ラベンダー”とでも言い換えるか。
時代とともに変わっていくとは理解しつつも、美しい言葉は受け継ぎ残したいものである。

蕾見れば、なつかし紙風船。

暦は立秋…。

  ふつくりと桔梗のつぼみ角五つ  (川崎展宏)

桔梗181

桔梗182
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カボチャ(南瓜)  ~いい夫?~
- 2018/08/07(Tue) -
カボチャ182

ぶら下がるカボチャ。
濃緑のと白いのの2種類。
猛烈な暑さをものともせず成長を続けてくれて。

大きさや重さ、色合いから収穫してもよいと判断。
とりあえず3個収穫。

そのうち「切ってね」と声が掛かるはず。
カボチャのその堅さゆえ、最近は料理する際はおよその下拵えまでを手伝う。
包丁の扱いもだいぶうまくなった。
いい“おっと”(を演じている?)だ。

  東西南北南瓜はびこる如何にせむ  (徳川夢聲)
 
カボチャ183

カボチャ181
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シモツケ(繍線菊・下野) ~また咲いた~
- 2018/08/06(Mon) -
繡線菊1825

シモツケがまた咲いた。
6月に咲いてからおよそ2ヶ月。
一度目の時より花数はいくぶん少ない。
剪定した時は、もう少し涼しくなってからになるのではないかと予想していたが思いの外早かった。
この調子ならもしかして秋になってからも三度咲きが見られるかもしれない。
応えてくれるか…。
 
   しもつけもひなびぬ花のさかりかな (松江重頼)
 
繡線菊1821

繡線菊1822

繡線菊1823

繡線菊2186

繡線菊1824
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