アメリカフヨウ(アメリカ芙蓉) ~七月もまたゆく~
- 2017/07/31(Mon) -
アメリカフヨウ171

濃いピンクのアメリカ芙蓉。
大きさは両の手ほど。
毎日新たに咲き。
一日で次々にだらりと萎む。
日々入れ替わる。
花は今を懸命。

気がつけば七月も終わる。
「楽」に過ごしすぎた。

   物かげに芙蓉は花をしまひたる  (高浜虚子)

アメリカフヨウ172

アメリカフヨウ173

アメリカフヨウ174
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プルーン (prune)  ~「ビーツを持ってきたの」~
- 2017/07/30(Sun) -
プルーン実171

従兄弟の奥さん、千賀子さんが来てくれた。
一緒にお茶を飲みながら二人が話すのを聞いていた。

「ビーツを持ってきたの」
手にした袋から取り出したのは赤くて丸い野菜。
「ビーツ?赤カブじゃないの?」
「ロシアのボルシチなどに使われる野菜で、ホウレンソウの仲間なんだって」
「ホウレンソウ?」
「そう、とても栄養価が高くて、体に良くて、“食べる輸血"なんても言われてるみたい」
「へえ~、初めて見る」
「都会のデパートなんかでは売られているようだけど、ここらではあまり栽培されていないかも」
「どうやって調理するの?」

私も耳にするのも見るのも初めてだ。
貴さんが作っていて、今が収穫時期で、たくさん取れたれたと言う。
料理の仕方もいろいろできて、簡単らしい。
どんな食感と味なのだろうと興味が湧く。

「ルバーブを持って行く?」
「あるの?うれしい」
一緒に外に出て、ルバーブを20本ほど切って差し上げる。
朝食は毎日パンなので、早速ジャムにするという。

畑に転がっているプルーンを見て言う。
「食べないの?」
「最近はほとんど食べない」
「ジャムにでもすれば?」
「そうだけど…、この木は今年の冬には伐ろうかと思っている」
「なぜ?もったいない」
木が高くなりすぎて、手が届かなくなり、収穫に苦労するというのが実情。
それで、ここ2、3年はただ落ちるに任せている。
話している最中にも長椅子の上に落ちてくる。

エンジンを掛けて窓を開け、「うちにも寄ってね」と。
「また今度。貴さんにもよろしくね」

夕食にビーツを食べた。
ホウレンソウに似た匂いがした。

  手のひらにひたひをさゝへ暑に耐ふる  (阿波野青畝)

プルーン実172

プルーン実173

プルーン実174
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クロコスミア(Crocosmia・姫檜扇水仙)  ~「子ども食堂」~
- 2017/07/29(Sat) -
クロコスミア170

畑作業の後、シャワーを浴びて一休みしていたときだった。
「こんにちは~」と山岡さんが玄関に。
お嬢さんは一人でNPO法人を立ち上げて「子ども食堂」を始めた。
「ジャガイモの煮っ転がしを持ってきました」
白いお皿には艶のある茶色のタレに包まれた小粒のジャガイモ。
「先日いただいたジャガイモで煮っ転がしを作って出したら、みんな美味しいと喜んでくださって」
少し前に家で収穫したのを、食材に利用して頂ければと届けたのだった。
その中の小さいのを丸ごと煮っ転がしにしたとのこと。
数日前にも大きなジャガイモを使ったカレーを鍋に入れて持ってきてくださった。
却って申し訳ない。
ちょうど採ってあったトマトとゴーヤを差し上げた。
「子ども食堂」の方は子どもたちの参加が増え、いっそう賑わい忙しいようである。
いつでも誰でも自由にをコンセプトにしているので、その日によって余ったり、足りなくなったりもするようだ。
ほとんどの料理はお母さん(山岡さん)が手がけている。
できる形で少しでも協力と支援をしていきたい。

クロコスミアが濃橙色の花を咲かせている。

  夏休みありき人生論読みき   (橋本風車)

クロコスミア171

クロコスミア172
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ムクゲ(木槿)  ~木槿はきょうをせいいっぱい~
- 2017/07/28(Fri) -
ムクゲ171

空の青に白が映えて木槿がいっぱい。
あれこれの白い夏の思い出のように。

   花木槿   奈美あや

 木槿の花を一つ取り
 麦わら帽子の帯に挿し
 かぶせてくれたあの時の
 あなたと歩いた夏の朝

 暑さの中で次々と
 美しく咲くも悲しいと
 短い命の一日花
 教えてくれた夏の朝

 木槿の花を見る度に
 思い出しますあの頃を
 あなたのやわらか左手と
 握って歩いた夏の朝

  白木槿まいにち咲いてまいにち淋し  (山口青邨)

ムクゲ172

ムクゲ173

ムクゲ174
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トマト(蕃茄) ~リコピンのこと~
- 2017/07/28(Fri) -
トマトの収穫171

早朝から携帯ラジオのイヤホンを耳に、畑作業や庭仕事をする。
長年染みついた日課となっている。
テレビをあまり見ない私にとって、最新の世情やスポーツ、文化、教養などのさまざまな情報を得るツールになっている。
殊に政治経済などのそれぞれの専門家の解説は耳から聞くと理解しやすい気がする。

先日はリコピンの働きについて、料理研究家の話しがあった。
抗酸化作用がある事は知られているが、実は美肌、美白効果がとてもあるのだと。
シミやシワ、たるみの原因になる紫外線に対しても、肌を守ってくれるらしい。
トマトにはそのリコピンが多く含まれている、云々。
男だからまあ、美肌などとは縁の無いことだと思いながらも、ふむふむと聞いていた。
もっとも多くの女性には既知のことだったのかもしれないが…。

大玉からミニまで、色と形の違うトマトもそれぞれ熟れ色になってきた。
収穫しながら、その場でつまみ食いしたり。
ほぼ毎日、リコピンを摂取している私である。

   朝日匂ふ卓へ濡れ手で出すトマト  (金子篤子)

トマト171

ミニトマト720

ミニトマト721

ミニトマト722

ゴールデン桃太郎171

大玉トマト171

中玉トマト171

中玉トマト172

大玉トマト172


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クロホオズキ(黒鬼灯) ~わかります?~
- 2017/07/27(Thu) -
クロホオズキ171

昨晩、女性の声で電話があった。
「こんばんは、小笠原よしみです。わかります?」
「ああ、よしみさん?もちろんわかるとも」
あの頃の顔がさっと思い浮かぶ。
何年ぶりぶりだろう。
10年?いや20年経つか。
今は銀行に勤めていて、そのお付き合いの酒の席からだと。
一緒のお相手が偶然に私の昔の先輩同僚で、その共通の話題に話が弾み、懐かしくなり電話をかけたという。

仕事関係で彼女と繋がりができたのは20代後半の頃だった。
笑顔を絶やさない朗らかさが印象に残る。
異動の後、当時のみんなで集う会で2度ほど会ったような気がする。
それ以来である。

先輩が換わる。
「今度家に行くから、一緒に飲もう。彼女は強いぞ~」
だいぶ酔っている様子。
先輩は陽気で歌と酒好き。
「楽しみにお待ちしています。都合のいいときにお出かけください」
でもほんとを言うと今の私はあまりアルコールは…。
ともあれ嬉しいこと。
雰囲気を楽しみ旧交を温めよう。

庭の黒鬼灯もだんだんに青い花を見せはじめた。
この花は午前中は休んでいて、気温が上がる午後になると咲く。
お暑いのが好きのよう。

    くさぐさの色目や夏のおもむきに   (上川井梨葉)

クロホオズキ172

クロホオズキ173

クロホオズキ174

クロホオズキ175
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セミ(脱け殻と穴) ~長い年月を土の中で過ごして~
- 2017/07/27(Thu) -
蝉の穴171

4時10分。
いつもの様に机を前にする私の耳に。
カナカナカナカナ…。
そう、蜩が2匹。
輪唱のように、一つが鳴けば、一つが追いかける。
音の高さは微妙に違い、その重なりがまたいい。
まだ薄暗い夏の朝。
いい時間、いい響き。

そして読み、書き、目を通すうちに辺りは明るくなる。

庭に陽も差す。
いくつもの蝉の穴。
歩を進めればいたるところに。
二つのそばにはアブラゼミの脱け殻。

辺りの木々を見渡す。
ある、しっかり葉や枝に脚を掛けて。
アブラゼミに、ヒグラシに、ニイニイゼミのが。
長い年月を暮らした土の中から出てきたのかと労いたくなる。
さても地下の暗闇から地上の光にすぐに目はなれるものなのか。

大声で好きなだけ自由なリズムで歌え。
短い命に許された特権だ。

   空蝉やひるがへる葉にとりついて (高野素十)

蝉の穴172

アブラゼミの脱け殻17
         アブラゼミの脱け殻
ヒグラシの脱け殻17
         ヒグラシの脱け殻
ニイニイゼミの脱け殻17
         ニイニイゼミの脱け殻
アブラゼミの脱け殻172
         アブラゼミの脱け殻2
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ハギ・エドシボリ(萩・江戸絞り)  ~涼しさの絞り模様~
- 2017/07/26(Wed) -
江戸絞り174

江戸絞りは夏の萩。
白に淡紫の涼し模様。
浴衣地になどにもよさそう。
風がそよがせる。

   この萩のやさしさやいつも立ちどまる   (高浜虚子)

江戸絞り173

江戸絞り172

江戸絞り171

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タカノハススキ(鷹の羽薄) ~活けたくなる葉姿~
- 2017/07/26(Wed) -
タカノハススキ172

鷹の羽薄を見て言う。
「もっとたくさん増やせない?」と。
「今はむり。春になるよ」
「わかった」

あるのは南側の川沿い。
広がりもせず、大きくもならず、これまでずっとそこにある。
たっぷり剪って活けたいらしい。

細い緑葉の中にところどころに入る斑のコントラスト。
惹かれる和の柄。
昔の人は、こうした自然の形からデザインのヒントを得ていたのだろう。

  薄活けて一と間に風の湧くごとし  (佐野美智)

タカノハススキ173
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マツバギク(松葉菊) ~近くで花火~
- 2017/07/25(Tue) -
マツバギク257

昨夜、近くで花火が上がっていた。
個人で楽しむ打揚花火のようだ。
花火も進化し、けっこうの高さや大きさとなり、音もそれなりだ。
便乗して窓の外の彩りを楽しんだ。
夏休みに入った都会の子どもが祖父母の家に来て一緒にやっているのだろうか。

しばらく前から松葉菊が咲いている。
その形はぱっと開いた花火のようでもある。

  恋しさも暑さもつのれば口開けて  (中村草田男)

マツバギク018

マツバギク646

マツバギク278
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ヤブカンゾウ(藪萱草) ~良寛の戒語~
- 2017/07/25(Tue) -
ヤブカンゾウ061

話す人の、その内容がどれだけの真実味や信頼がおけるかはその表情や態度から案外分かるものである。
見ている人や聞く人は、言葉の多さや速さから瞬時にその真偽を見極めたりもできる。
一方少ない言葉の中に、ものことの本質を感じたりもする。

思い出したのが良寛さんが語る『良寛戒語』。
人の話をする姿、その様子について戒める。
90箇条になるその中から幾つか。

 一 ことばの多き
 一 口のはやき
 一 人の言いきらぬ中に物言う
 一 話の長き
 一 たやすく約束する
 一 ことごとしく物言う
 一 人のことわりを聞き取らずしておのがことを言いとおす
 一 あう致しました、こう致しました、ましたましたのあまり重なる
 一 はなであしらう

その言葉の何が本当で何が嘘か。
その心は何処を向いているのか、誰に向けているのか。
その饒舌な語りの中から、惑わされず確かなものを判別する。

耳に順がう言葉より、耳に逆らう言葉を受け止めることの大切さを思うこの頃。

庭の周りのところどころに藪萱草が咲く。

    萱草が咲いてきれいな風が吹く (大峯あきら)

ヤブカンゾウ616

ヤブカンゾウ259

ヤブカンゾウ072
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ムラサキツユクサ(紫露草) ~花の色のいろいろ~
- 2017/07/24(Mon) -
紫露草171

朝に開く紫露草のいろいろ。
暑い午後にはその色を閉じる。
3枚花びらの中には細い毛。
これも一日花。

花言葉の中には「ひとときの幸せ」も。

  ひとときの幸せありや露の花 (あや)

紫露草172

紫露草173

紫露草174

紫露草175

紫露草176

紫露草177
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キクザキヤマブキ(菊咲き山吹) ~ひとごとではないひとのこと~
- 2017/07/24(Mon) -
キクザキヤマブキ2171

地区の月定例会合があった。
諸会費の納入を済ませる。
桃井さんの横に座をとる。
会計係の名前と自分の名前と2570円と書かれた封筒を手にして何か困った様子。
処理の仕方が分からないよう。
「お金を入れてそのまま係に出せばいいんですよ」と声を掛ける。
2000円だけを入れて持って行こうとする。
「570円も一緒に入れましょう」

1年ほど前に耳にはしていた。
桃井さんが認知症になっているらしいと。
家が3軒隣の彼は私より4歳ほど年少。

考えれば夜の会合なのに野球帽を被っている。
そして係に渡した後、離れた違う席に坐ってしまった。
かなり進んでいることが伺える。
隣にいた石上さんが小声で話しかける。
「まりこさんも大変みたいで」
封筒の文字は奥様ものものだった。
動けるように、分かるようにと。
でもできなかった。
そんな様子を現実に目の当たりにすると辛い。

会合を終え、家に戻りその様子やらを話す。
家人は言う。
「人ごとではないね」
続けて「誰にでもあり得ることだし。そんなことも互いに考えておかないと」
考えておかないと…。

菊咲き山吹が季節をたがえて咲いている。

  山吹の狂ひ花ある極暑かな (高浜虚子)

キクザキヤマブキ2172

キクザキヤマブキ2173
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コガタスズメバチ(小型雀蜂) ~取らなければ~
- 2017/07/23(Sun) -
コスズメバチの巣171

一昨日のことだった。

剪定していた。
剪る庭木の中から10数匹の蜂が飛んでくる。
じっとして去るのを待つ。
どこかに巣があるようだ。
伸びきった徒長枝を剪っていく。
さらにもっと多くの蜂が出てきて激しく飛びかう。
身を低くし、静かにしている。
何蜂か分からないが、巣のありかを確かめなくては危険だ。

反対側に回る。
あった。
バレーボールほどの丸い巣。
その大きさと模様などからスズメバチのもののように思える。
庭で初めて見る。
数匹が巣の周りにとまっている。
アシナガバチより大きい。
出入り口には常に監視役が一匹、顔だけを外に向け辺りを見張っている。
困った。

作業をやめ、家に戻って調べ、蜂の種類を確かめる。
庭木に営巣することや巣の特徴からコガタスズメバチだということが分かる。
名前は小型とついてはいるが、普通の蜂に比べてかなり大きい。
性質はとてもおとなしく、攻撃性はないということで、本来は駆除する必要もないとある。
剪定する際に、巣が揺すられてその刺激に怒ったようだ。
そこは、頻繁に作業をする場所のそばにある。
何かの拍子に刺されるおそれがある。
取らなければ…。
巣を取るには早朝か夕方がいいとされる。

翌朝5時、意を決し、帽子と着衣に刺されぬようそれなりの防護をし巣に向かう。
まず巣の周りの枝をできるだけそっと払う。
それでも出入口からは数匹ものが飛び出してくる。
間をおいて落ち着かせながら処理しやすいように枝を切り落とす。
そして駆除スプレーを一気に噴射。
わっと多数の蜂が巣穴から勢いよく出てきて、そこはまさに蜂の巣をつついた様相。
素早く逃げる。

2分後、近寄ってみる。
巣の周りには蜂はいない。
しかしまだ生きているのが近くにいるかもしれないと用心しつつ近づく。
戻ってこないうちにと、巣が付いている枝を剪る。

土の上に置く。
巣は薄い最中(もなか)の皮で作られたようにもろい。
少し触るだけで崩れる。
何層にもなった巣の中には幼虫が蠢めく。
一匹の蜂が力なく巣の外にいる。
フウーッ、うまくいった。
緊張が徐々にほぐれる。

辺りに明るさが増し、完全防備に包まれて体は蒸れる。
覆いを脱ぐ。
部屋に持って行き、見せる。
「大きい~。すごお~い。この蜂の子、食べられる?」
「やめておこう」

  をうをうと蜂と戦うや小百姓   (村上鬼城)

コスズメバチの巣172

コスズメバチの巣173

コスズメバチの巣174

コスズメバチの巣175

コスズメバチの巣176

コスズメバチの巣177
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ヘリオプシス(Heliopsis) ~「細やかな気配り」~
- 2017/07/22(Sat) -
ヘリオプシス171

ヘリオプシスが黄い花を広げる。
放射状に広がる花びらをは小さな向日葵のよう。
モンシロチョウがとまる。
この花には“細やかな気配り”などの花言葉。

子どもたちは夏休みになったと。
まわりはすべてが夏を深くする。

心の夏バテに注意。

   蘂に置く蘂よりほそき蝶の足  (粟津松彩子)

ヘリオプシス172

ヘリオプシス173

ヘリオプシス174

ヘリオプシスに紋白蝶17
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ヒペリカム・サンバースト(ポンポン咲き金糸梅 ) ~梅雨あけて~
- 2017/07/21(Fri) -
サンダーバースト171

次々に咲くポンポン咲き金糸梅。
そして一日で次々に萎み落ちていく。

蕊は球状に盛り上がる。
数え切れないほどたくさん。
名の通りポンポンのよう。

梅雨も明け、陽射しが強さを一段と増す。

  世にも暑さにも寡黙をもって抗しけり (安住敦)

サンダーバースト172

サンダーバースト173

サンダーバースト174

サンダーバースト175
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ノカンゾウ(野萱草)  ~暑き花の色~
- 2017/07/21(Fri) -
ノカンゾウ864

野萱草は百合に似た野花。
濃橙色の一重の花びらには薄い筋。
花は朝開き夕には萎む。

  野に咲いて忘れ草とはかなしき名  (下村梅子)

ノカンゾウ928

ノカンゾウ874 - コピー
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イチジク(無花果・ドーフィン) ~まず一つ採って~
- 2017/07/20(Thu) -
無花果171

色付き始めた大実のイチジク。

一つ採ってみる。
軟らかく重みもある。
よさそうだ。

まずはお仏壇に。
冷蔵庫に一日入れておく。

半割してデザートに。
しっかりつまっている。
その色艶、見るからに美味そう。

甘い。
みずみずしい。

「鳥に食べられないように網掛けたら?」
「…様子を見て早めに採るようにするよ」

  いちじくのけふの実二つたべにけり (日野草城)

無花果172

無花果173
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オカトラノオ(丘虎尾) ~やわらかとのどか~
- 2017/07/20(Thu) -
オカトラノオ171

いつのころからか、オカトラノオが毎年ほぼ同じ辺りで咲く。
自然に出てきたものなのか、植えたものかははっきりしない。
小さな花は茎の下方から上に向かって進む。
その花穂の様はトラの尾の風格というより、愛らしい白い子猫の尾のように見える。
眺めているとそんな小さな花に虫も遊びに来る。
ひとりのどか。
 
  掌に承けて虎尾の柔かき  (富安風生)

オカトラノオ172

オカトラノオ1732

オカトラノオ174
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コオニユリ(小鬼百合) ~百合根の花~
- 2017/07/19(Wed) -
コオニユリ171

小鬼百合がオレンジの花を咲かせる。
くるりと反る濃紫の斑点を持つ花びら。
外へぐんと伸び出る長い蕊たち。
ちょっと触れればりんりん揺れる。
見るからに愛らしい。

もともとは10年ほど前、茶碗蒸の材料としての百合根。
その余りを土の中に埋めたのが、こうした花姿に。

 百合の蘂みなりんゝゝとふるひけり   (川端茅舎)

コオニユリ172

コオニユリ173

コオニユリ174

コオニユリ175
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セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草) ~小さな花に小さな虫~
- 2017/07/19(Wed) -
ノコギリソウ171

西洋鋸草のさりげない風合。

3~4㎜ほどの花は茎頂に集まり花序を作る。
その5弁の花びらには、さらに小さな黄色の蕊。
こんな小さい花にも小さな夏の虫。

今日はさらに暑い予報。

  のこぎり草揺れて疾駆す青目猫  (加藤楸邨)

ノコギリソウ172

ノコギリソウ173
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ノウゼンカズラ(凌霄花)  ~凌霄でのうぜんとは~
- 2017/07/18(Tue) -
凌霄花171

蔓を絡めて上へ上へとオレンジの花。
暑い盛り咲くのは凌霄花。
垂れる花茎にいくつも。
誰かがそれを「真昼のシャンデリア」と喩えていた。
そんな感じ。
花を覗けば蕊が目に鼻に口にと、何やらの顔にも。

  凌霄や花を垂れたる蔓の花 (籾山梓月)

凌霄花172

凌霄花173

凌霄花174

凌霄花170
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ナツメ(棗の花) ~なんなんなつめのはなのした~
- 2017/07/18(Tue) -
棗171

棗に花。
小さな星形。
枝に沿って並ぶ。

 ♪あのこはだあれ…
 ♪なんなんなつめの…

蟻も遊ぶ。
すでに実の形になっているのも。

  夏風にそよそよ歌う花棗  (あや)

棗172

棗173

棗174
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ギボウシ(擬宝珠) ~その中に入って見ると~
- 2017/07/17(Mon) -
擬宝珠171

擬宝珠の伸びた花茎が斜めになって、庭の小径に覆いかかる。
一つの茎にいくつもの蕾が連なるようについて、それが下から上に向かって咲く。

百合に似たその花の中にはよく蜂が入り込んでいる。
奥行きのある空間とくるっと先を曲げた蕊が心地良いのだろう。
ミクロになってそこから見渡してみるとどんなだろう。

    睡き子のかたむきかゝる花擬宝珠   (石田いづみ)

擬宝珠175

擬宝珠172

擬宝珠に花蜂17

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カーネーション(carnation・和蘭撫子) ~3年目~
- 2017/07/17(Mon) -
カーネーション171

カーネーションは3年目の夏を迎える。
その5月、イベントの折に知人がラッピングの鉢をプレゼントしてくれた。
それを地植えしたのが根付いた。
寒さに弱いというイメージを勝手に持っていたが、2度も冬越したのだから意外と逞しいようである。
この先何年咲いてくれるか。
何年…。

  炎ゆる日のカーネーションに自省する (あや)


カーネーション172

カーネーション173
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イトバハルシャギク(糸葉波斯菊) ~蝉の声~
- 2017/07/16(Sun) -
イトバハルシャギク329

コスモスにも似た形の黄色い花は糸葉波斯菊。
糸葉の名がつくのはその葉が細いからだろうか。
宿根草で、こうした姿を毎年見せてくれる。
虫たちも好きらしい。

辺りにはアブラゼミもその声を増やしつつある。
夏の声、夏の音、夏の響き。

  聞くうちに蟬は頭蓋の内に居る  (篠原梵)

イトバハルシャギク337

イトバハルシャギク478

イトバハルシャギク486
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ニガウリ(苦瓜・蔓茘枝・ゴーヤ ) ~毎年作るもの~
- 2017/07/16(Sun) -
苦瓜170

畑で作る野菜は年によって多少の入れ替わりがある。
去年豊作だったからとか、初めてつくって美味しかったからとか。
うまく実らなかったとか、料理にしてあまり好まれなかったとか。
体に良いと言われるとか、今ブームになっているとかだったりで。
でも、毎年欠かせない定番のはもちろんいくつもある。
苦瓜もその一つで、畑の顔としては一番長い。
「毎年作りすぎ。半分でいい」と言われつつも。
そしてこ当然のこと食卓にはそれがのぼるるわけだが、必ずしも家族みんなが好みというわけでもない。
その独特の苦さに含まれる栄養価が夏ばてを解消してくれる健康野菜であるとの消極的な賛同にほかならない。
今年もまた収穫できるようになってきた。

   苦瓜といふ悶々のうすみどり  (坂巻純子)

苦瓜171

苦瓜172

苦瓜173

苦瓜174

苦瓜175
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オタフクアジサイ(お多福紫陽花・渦紫陽花) ~かたつむりも~
- 2017/07/15(Sat) -
お多福紫陽花171

オタフクアジサイも好き。
少しの厚みと丸みのあるその形がなんともほほえましくて愛らしくて。
見ようによってお多福の面?かもと。
そして重なり合う姿も渦?かもと。

さっと雨が降って。
そのあとに小さな蝸牛がいて。
癒やしの一時。

  かたつむり甲斐も信濃も雨の中  (飯田龍太)

お多福紫陽花172

お多福紫陽花173

お多福紫陽花174

お多福紫陽花にカタツムリ

お多福紫陽花の真花
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ヒャクニチソウ(百日草) ~八月になったらどうなるんだろう~
- 2017/07/15(Sat) -
百日草170

北海道では10日連続の真夏日だとか。
ここ山国信州とて連日の猛暑が続く。
最高気温が兵庫県で36.9℃とか、沖縄より北海道の方が高いとか。
熱中症で〇〇人搬送されたとか。
そんなニュースにも驚かなくなるほど感覚も麻痺する。

畑仕事など、ちょっと体を動かせば肌着がびっしょりだ。
一緒に作業しながら「この暑さ、八月になったらどうなるんだろうね」と先のことを心配する家人。
たしかにまだ梅雨も明けきらず、これからがピークを迎えるのだから。

シャワーを浴びて、外に出る。
百日草が並んで咲く。
こぼれ種からの小さな苗たちが。
ちゃんと育って。
その花言葉には「絆」「幸福」など。
しみじみと百日の花姿を楽しむ。

   百日草百日の花怠らず  (遠藤桐逸)

百日草171

百日草172

百日草173

百日草174
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ユリ(百合・タラゴナ・Tarragona) ~揺れる香り~
- 2017/07/14(Fri) -
タラゴナ170

鮮やかな黄色い百合がすっくと立つ。
たしかタラゴナという名だった。
暑さの中にもその香が漂い届く。
風吹いて、蕊がりんりんゆれる様もいい。
これは植えっぱなしで何年にもなる。
百合は意外に丈夫な花のようだ。

  起ち上る風の百合あり草の中  (松本たかし)

タラゴナ171

タラゴナ172

タラゴナ173
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ガクアジサイ(額紫陽花) ~にいにいぜみ~
- 2017/07/14(Fri) -
ピンク額紫陽花170

シーシーシーシーチッチッチ・・・と断続的に聞こえる蝉の声。
「アブラゼミ?」
「違うよ」
「ミンミンゼミ?」
「全然違う」
「ヒグラシ?」
「それはカナカナ、カナカナ」
「なんなの?」
「ニイニイゼミだよ」
「鳴き声はいつ聞いても覚えられない」
「知ろうとしてないからだよ」
「だいたいききながしているからそうかも」

ピンクの額紫陽花も咲くが、私は庭の紫陽花の中でこの色が一番好きかもしれない。

  紫陽花に伏字のごとき一日かな (岡本眸)

ピンク額紫陽花171

ピンク額紫陽花172

ピンク額紫陽花173
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