タカノツメ(鷹の爪) ~その形を見ながら~
- 2016/09/30(Fri) -
タカノツメ160

子どもの頃はよくタカの渡りを見た。
夜、近くの森に集団で休む姿を仲間で見に行ったりもした。
そんな懐かしい思い出もある。

タカノツメがびっしりである。
家人の要望で作るのだが、私は辛いのは苦手。

その赤い実を収穫しながら、昔のことなどを思い出したりしていた。

   点となる鷹へ心を繋ぎけり   (夏目立朗)

タカノツメ161

タカノツメ162

タカノツメ163
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モロヘイヤ(mulukhiyah) ~ネバネバが好き~
- 2016/09/29(Thu) -
モロヘイヤ161

ネバネバ野菜をよく食べる。
で、オクラ、金時草、明日葉、ツルムラサキも作る。
納豆は比較的多く食卓に上る。
美味しいという訳でもないが、なぜか好きだ。

葉に埋もれるように黄色い小さな花を咲かせているのはモロヘイヤ。
これも葉のネバネバの度合いはかなり高い。
「少し摘んできて~」と、今は毎日のように声が掛かる。

芸術の秋、東京で心を洗濯…。

  サティ聴く九月画布白きまま   (森尻禮子)

モロヘイヤ162

モロヘイヤ163

モロヘイヤ164
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サンパラソル(Sun Parasol) ~その心遣い~
- 2016/09/28(Wed) -
サンパラソル21

昨日は久しぶりの青空だった。
そして夏を思わせる暑い日だった。

そんな中をうら若き女性の訪問があった。
固い信念を持って目指す学部へ一浪して入った九大の二年生である。
大学の様子などを話してくれた。
語る言葉とその眼差しから、真剣な学びの姿と誠実な学業への取り組みが読み取れる。
今はまだ夏休みで、明日福岡に戻るので、挨拶に来たのだと。
夜行バスで名古屋まで約12時間、さらに乗り換えて2時間半の行程での帰省。
若いからできること、私には到底無理だ。
そして、お土産に「めんべい」。
小遣いもままならないだろうに、わざわざの心遣い。
20分ほどの楽しい会話。

「元気で」とひとこと。
「ありがとうございました」との笑顔が眩しかった。

帰った後、「めんべい」を食べた。
めんたいにイカとタコの入ったせんべいだった。
「めんべい」の名前の意味が分かった。
香ばしく美味しかった。

夜、電話が鳴った。
「すみません、娘が突然お訪ねしまして」
彼女の母親からだった。
「どうしても会いたいと行って出掛けました。喜んで帰ってきました」と。
「おかあさんの背中を見て、しっかり学生の本分を全うしていて…」

シングルマザーで3人の子を育てている彼女、強い。
真っ直ぐに生きている親子である。

深紅のサンパラソルが再び咲いている。
一度めは7月下旬だった。

  天上の声の聞かるゝ秋うらゝ  (野田別天楼)

めんべい40

めんべい41

サンパラソル22

サンパラソル23
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リュウキュウアサガオ(琉球朝顔・クリスタルブルー) ~まだ咲いてくれるか~
- 2016/09/27(Tue) -
リュウキュウアサガオ1621

そろそろいいかと思って、西側の葦簀を片付けた。
お彼岸も過ぎたことだし、もうそう暑くなることはないだろうと。

あにはからんやである。
今日は30℃を越すとの予報。
先日は最高気温が20℃を切ることもあったというのに。
秋が真っ直ぐに進むのを何かがちょっといじわるしているらしい。
遥か高いところでほくそ笑んで。

琉球朝顔が咲く。
朝の青い花は夕方には赤い花と変わっていた。

  朝顔の紺のかなたの月日かな  (石田波郷)

リュウキュウアサガオ1622
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シュウメイギク(秋明菊) ~ひとひら秋色時間~
- 2016/09/26(Mon) -
シュウメイギク161

柿の実が色づきはじめた。
柿の葉が落ちはじめた。

やさしい風が通る。
淡紫の秋明菊が揺れる。
細く伸びた花茎のその先。
一輪ずつひらひらりと。
丸い蕾もゆらゆらり。
秋の明るい菊と書く、その名前が好き。

私に流れる秋色の時間。

  憩ふ人秋色すすむ中にあり (橋本鶏二)

シュウメイギク162

シュウメイギク163
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キクイモ(菊芋) ~芋菊でなく菊芋という名の持つ意味~
- 2016/09/25(Sun) -
キクイモ161

たくさんの黄色い花を咲かせるのはキクイモ。
この時期になると家の周りに背を伸ばす。

最初は畑の片隅に小さな一株を植えたのが始まりだった。
イヌリンを多く含んでいるという、その栄養価の高い塊茎が紹介されていたからだった。
10数年前のことになる。

ショウガとジャガイモを合わせような不定型の芋は洗うのに手間取る。
土臭さが残る独特の食感。
しばらくは物珍しさもあり、収穫を楽しんだ。

しかし数年もすればその旺盛な繁殖力に困惑することとなる。
お構いなしにあっという間にエリアをどんどん広げる。

そしてそれから先は、出てくると抜き、出てくると抜いては土手に捨てた。
根絶したいと思うがなかなか難しく、野生化している。
今では芋を掘ることもなく、秋の花として眺める。

  それもよからう草が咲いてゐる   (種田山頭火)

キクイモ162

キクイモ163

キクイモ164
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クジャクアスター(八重孔雀アスター) ~着るものに迷う~
- 2016/09/24(Sat) -
八重クジャクアスター161

暑さ寒さも彼岸までというが、まさにその感ありの今日この頃。
残暑はそっと消え去り、肌にはやさしい気温となっている。
着るものにも迷いが生じ、そろそろ合い着との入れ替えも…。

紫花のクジャクアスターは年ごとに花数を減らして淋しい。

少しだけ切って、ほかのと一緒にまとめて挿した。
素養の無いおじさんらしい。

  あきくさをごつたにつかね供へけり   (久保田万太郎)

八重クジャクアスター162

八重クジャクアスター163

八重クジャクアスター164
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リコリス・アルビフローラ(Lycoris albiflora・白花彼岸花) ~雨粒の中に~
- 2016/09/23(Fri) -
アルビフローラ161

雨が止んだので外に出たのです。

一本の白彼岸花が花を広げていました。
美しい曲線の蕊と反り返る花びらに雨粒がいくつもありました。
上にちょこんと乗り、今にも落ちそうに下に垂れ、仲良く横に並んでいました。
水晶玉のような雨粒の中にも小さな白彼岸花が咲いていました。
透き通ったしあわせ情景を残してくれた秋の雨でした。

私は昔から雨が好きなのです。

  曼珠沙華二本づつ立ち雨の中  (阿部みどり女)

アルビフローラ166

アルビフローラ165

アルビフローラ164

アルビフローラ163

アルビフローラ162
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ベンケイソウ(弁慶草) ~花の名前の妙~
- 2016/09/22(Thu) -
ベンケイソウ161

散房状に密生して咲く花。
色は薄いピンク。
小さなかわいい星形。
それが強面の弁慶草の名を持つ。

弁慶には義経の対。
そこで調べる。
義経草というのもあるのかと。
出てこなかった。
もしあれば、どんな花に名付くのだろう。

  歌棄や星のごと咲く弁慶草  (角川源義)

ベンケイソウ162

ベンケイソウ163
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ブルーセージ(サルビア・アズレア) ~秋空色で咲く~
- 2016/09/21(Wed) -
ブルーセージ161

ブルーセージは澄んだ秋空色の花。
茎が支えきれずほどいっぱい。
一つひとつはとても愛らしい。

蝶が来て、蜂もやってくる。
惹き寄せられるのは、香り?味、?それともその形?

外にでるといろいろな秋。
私も旅に出たくなった。

 秋は美術の石柱(ひらし)囲む人ごころ  (石原八束)

ブルーセージ166

ブルーセージ165

ブルーセージ162

ブルーセージ163

ブルーセージ164
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クリ(栗・丹沢)  ~栗拾いの頃となる~
- 2016/09/20(Tue) -
栗161

テレビはあまり観ない。
どちらかというとラジオ派である。

風呂に入る時も点ける。
湯船に浸かってのんびり聞く。

昨日は「なぞかけ問答」をやっていた。
お題は「栗」。
みなさんうまい。
 「栗」とかけて「ストレスと解く」、そのこころは、「胃が(イガ)痛い」でしょう
その豊かな発想力と整える力、見事見事。

今年も栗の季節である。
拾った。
剥いた。

  栗のつや落ちしばかりの光なる  (室生犀星)

栗162

栗163

栗164

栗165
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ツリフネソウ(釣船草・法螺貝草) ~面白い形をしている~
- 2016/09/19(Mon) -
ツリフネソウ163


釣船草はユニークな形をしている。
花は吊り下げられるように咲く。
法螺貝草の別の名もあるというが、横から見ればなるほどだ。
距はタツノオトシゴのしっぽのようにくるり。
そこを渦巻状にするのはきっと何かの働きがあるのだろう。

家の西隅、栗の木の下の水辺。
実が落ちる頃になると、毎年その面白い姿を現してくれる。

   おほかたの露の吊船草破船 (皆吉爽雨)

ツリフネソウ164

ツリフネソウ162

ツリフネソウ161
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キスジアマリリス(ヒッペアストラム レティキュラータム) ~秋、は・た・ら・く~
- 2016/09/18(Sun) -
黄筋アマリリス161

秋だからやるべきことがたくさんあり、やりたいこともたくさんある。
でも欲張らず、目の前のことを一つ一つ。

キスジアマリリスはいつもなら晩秋から冬の花。
花たちにも今年はいろいろ戸惑いがあるか。
白い花びらには赤いあみだくじ模様。
黄色い筋の入った葉も魅力。

  あまりりす妬みごころは男にも  (樋笠文)

黄筋アマリリス162

黄筋アマリリス163
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タカノハススキ(鷹の羽薄の花) ~十五夜と薄と~
- 2016/09/17(Sat) -
鷹の羽薄0160

古い友人から十五夜のことを綴った文が届き懐かしく読む。

もう何十年も前の子どもだった私達。
材料を集め、力を合わせて、獅子を作る。
地区を練り歩き、家々に寄って舞いを披露する。
厄除けの意味があったのだろう(か)、歓迎される。
声を合わせた独特の節に乗って、獅子は寝たり起きたり跳ねたり。
各戸からはそのお礼にお菓子やお金を獅子の口の中に入れる。
小さい子も含め、あとでみんなで分ける。
年に一度の子どもだけが味わうことのできる楽しみと特権。
蘇る情景と共に、廊下に置かれた母のお供えも絵になって浮かんできた。

十五夜に挿したのは鷹の羽薄。

目を凝らせばごく小さな花が並ぶ。
白糸をもって垂れる黄色い雄しべ。
まゆはきのような紫毛の雌しべ。
薄の花には花びらはない。

これらはしばらくして銀白の穂に。

秋と薄。
秋に友。
母、子ども、思い出と郷愁。

  花薄風のもつれは風が解く (福田蓼汀)

鷹の羽薄0161

鷹の羽薄0162

鷹の羽薄0163

鷹の羽薄1164

鷹の羽薄の雄しべと雌しべ0

鷹の羽薄の雄しべと雌しべ1
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ゲッカビジン(月下美人) ~それぞれの夜~
- 2016/09/16(Fri) -
月下美人1631

月下美人がいく鉢かある。

それはそれぞれに自らの美しく輝く夜を探す。
その時が決まると、しじまの中でショーを始める。

美人がそのほどきを解く時はおよそ分かる。
もう何年もの付き合いだから。

昨夜もまた一つ、儚さの限りを尽くす姿。

ふんわりとした蕾がその先を綻ばせる。
開くにつれ、いつもの香りが満ちてくる。

スローな時間が流れ、時計は私に眠気を誘う。
しかしせっかくのこと、もう少しと付き合う。
閉め切った部屋で馥郁たる彼女を独り占めする。

ひそやかに、しずしずと形はかわっていく。

そろそろにしなくては明日に応える。
いっぱいに鼻の奥まで吸い込み、お暇とする。

  月下美人丑三つ時に馥郁たり  (松崎鉄之介)

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月下美人1633

月下美人1634
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クジャクアスター(白孔雀アスター) ~きょうの名月は…~
- 2016/09/15(Thu) -
クジャクアスター161

「名月をとつてくれろと泣く子かな」

十五夜と聞くと思い出す一茶の句。
中学校の国語の教科書に載っていた。

今夜は曇りの予報。
眺めるのは無理だろう。
せめて、雲間にでもぼんやり出るといいのだが。

それでも薄は挿しておこう。
掛け軸も「月に雁」に替え。

庭の隅では白い孔雀アスターの小さな花が風に揺れる。

   けふの月長いすゝきを活けにけり    (阿波野青畝)

月下雁1

クジャクアスター162

クジャクアスター163

クジャクアスター165
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スイカ(西瓜) ~畑にはまだ…~
- 2016/09/14(Wed) -
スイカ166

辺りは少しずつ秋へと模様替えしているというのに、畑には西瓜。

大きいのを一つ収穫。
見れば、生まれたばかりの赤ちゃんやギザギザ模様を濃くし始めた子どもの姿も。
これからもまだいくつも期待できそうだ。

今年は多くの人が植える時期よりひと月ほど遅く定植した。
初めての試みだが、思いの外順調に成長を続けた。
そして9月半ば、こうして丸玉の実り。

季節外れのこんなことも楽しい。

  廻る日や幼な西瓜は縞太に (池上樵人)

スイカ161

スイカ162

スイカ163

スイカ164

スイカ165

西瓜の雌花
                              雌花
スイカ雄花969
                              雄花
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ゲッカビジン(月下美人) ~一夜かぎりの美しき人の香りに包まれて~
- 2016/09/13(Tue) -
月下美人3163

夜風を取り込んでいた窓を閉め歩く。

襖を開け、和室に入る。
芳香が部屋に充満している。

それは花開く月下美人が放つ一夜かぎりの妖しい香り。
夕刻、そろそろ咲く頃かと、そこへ移動しておいたのだった。

床の間には朝顔の絵軸。
朝時花と一夜花の取り合わせ。

時刻は9時を回る。
夜化粧を重ねる美女の顔はいっそう艶やか。
一つひとつの花びらはやわらかに羽を広げる。
雌蕊はくねる。
一段と芳しさを増す。

10時、私の瞼は重くなる。
おやすみの挨拶して襖を閉じる。

  今一度月下美人に寄りて辞す  (森田純一郎)

月下美人3161

月下美人3162

月下美人3164
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ヒガンバナ(彼岸花) ~狐花、天蓋花とも言うんだって~
- 2016/09/12(Mon) -
彼岸花161

栗が落ち始めた。

籠に拾った。
見せた。

すると、「お店にも出ていたのでそろそろかなあと思っていた」と。
そして、「私も拾ってくる」と嬉しそうに外に行った。
戻ってきたビクにはイガのまま5個ほど入っていた。
「イガをはずして」と言う。

栗拾いは無邪気に戻し、子どもに返す。

これから、毎朝にすることがまた一つ加わった。
秋の恵みの楽しみが増えた。

彼岸花も素敵な形を広げている。

  空澄めば飛んで来て咲くよ曼珠沙華  (及川貞)

彼岸花162

彼岸花163

彼岸花164
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イチジク(無花果・ゼブラスイート) ~少しずつ採っていきます~
- 2016/09/12(Mon) -
イチジク161

畑の隅にあるイチジクに多くの実が付いている。
これは黄色に緑の縞が入るゼブラスイートという品種。
アリが群がり遊んでいる。
熟し始めたようだ。
軟らかそうなのを撰んでいくつか採る。
その場で一つ口にする。
ねっとりとして甘い。
この後しばらくは2、3日おきに収穫できそうだ。

デザートとして食卓に。

   無花果をもぐ変身の手はじめに  (中尾寿美子)

イチジク162

イチジク163

イチジク164

イチジク165
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バジル(basil) ~いい香りですね~
- 2016/09/11(Sun) -
バジル160

バジルに小さな白い花。

葉に体が触れるだけで香がたちこめる。
心地いい。

シジミチョウが留まる。
心的疲労の回復に良いとされるその香り。
蝶も癒やされるのか。

  九月蹠(あうら)ぴつたり生きて立つ  (橋本多佳子)

バジル163

バジルにシジミチョウ

バジル162

バジル161
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アサガオ(朝顔) ~朝顔の深き空のいろ~
- 2016/09/11(Sun) -
朝顔161

くたびれてきたインゲンを抜く。
胡瓜を片付ける。
トマト、苦瓜はまだしばらく収穫できそうなので様子見。
ナスは切り戻して追肥し、樹勢の回復と秋の実りを期待。

向日葵は四本だけ残す。
枯れ姿の向日葵には味がある。
種も採りたい。

冬野菜の準備をする。
畝を3つ拵える。
一つを高畝にし大根を蒔いた。

夏の名残の朝顔がまだそこかしこに咲く。

   朝顔の紺のかなたの月日かな  (石田波郷)

朝顔162
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コゴミ(屈・クサソテツ) ~秋に春の旬~
- 2016/09/10(Sat) -
コゴミ2161

くるくるの姿のコゴミ摘みは春の楽しみ。
独特の草の匂い。
少しのぬめり。
そしてしゃきしゃき感。
野の味が口に広がる。
そんな旬を楽しんだ4月。

夏が終わる頃、役目を終えた葉は茶色く枯れて地に倒れていた。

九月の雨。
しっかりと降る。

そこここにコゴミが再び姿を現す。
広がる葉のそばにはくるっと巻いたかわいい形。
そこだけはまるで春。
こんなことは初めて。

いくつか摘み取り、おひたしに。
春の旬を秋にいただく。

    白秋と思ひぬ思ひ余りては  (後藤比奈夫)

コゴミ2162

コゴミ2163

コゴミi2164
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アメリカフヨウ(アメリカ芙蓉) ~夫婦の秋~
- 2016/09/09(Fri) -
アメリカ芙蓉12161

年配のご夫婦が地面から何かを拾っていた。
見るとそこは大きな胡桃の木の下。
提げた籠に入れていたのは胡桃の実だったのだろう。

そんなところにも秋を感じるこの頃。
そういえば近くでは稲刈りの済んだ田もちらほら見られる。

ところで胡桃は何に使うのだろう。
あの堅果を割るのは大変だが。

庭ではアメリカ芙蓉がまた咲き出す。

  おもかげのうするゝ芙蓉ひらきけり (安住敦)

アメリカ芙蓉2162

アメリカ芙蓉2163
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リコリス(Lycoris sprengeri・スプレンゲリー) ~それぞれの秋の修飾語~
- 2016/09/08(Thu) -
リコリス・スプレンゲリー161

このところ個展やグループ展の案内が届く。
できるだけ会場に足を運ぶようにしている。
昨日も一つ観る。
自身の表現ジャンルとは違うが、作品の前に立てば、感じるもの、学ぶものがある。
そして刺激となり、励みとなる。
そうした画廊や施設の展示空間が好きである。
そこに流れる静謐な時間が好きである。
その場で会話するその人の思いを知ることが好きである。

リコリス・スプレンゲリーがあっという間に茎を伸ばし、花開いた。
花びらはピンクと青紫がやさしく調和する。
絵の具で着彩したかのようなうっすらとしたグラデーションの妙味。

白露の風が通い、庭にも少しずつ秋の表情。

私も心を静かに秋色に染め、耕し、動く。

  地と水と人をわかちて秋日澄む  (飯田蛇笏)

リコリス・スプレンゲリー162

リコリス・スプレンゲリー163
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ムクゲ(木槿・朝開暮落花) ~私の朝~
- 2016/09/07(Wed) -
木槿2161

私の朝は早い。

目覚めはいい。
さっと起きる。

机に向かう。
茶を淹れる。
昨日をリセットするようにゆっくり飲む。
頭を今日のスイッチに入れる。
椅子にかけて、少し一仕事。
それから新聞を開く。
バックミュージックは秋虫の奏でる音。
少し白み始めるとそろそろと鳥も鳴き出す。

頃を見る。
着替えて5時半には外へ出る。
これでも以前よりは30分もゆっくりだ。
辺りが明るくなるのが遅くなりつつある。

庭を掃く。
時に水遣り。

そして花を見る。
そして野菜を収穫。
そして草取り。

たとえばそんな頃、木槿にも山を越えた朝陽が射す。

  木槿垣とぼしき花となりゆくも  (島谷征良)

木槿2162

木槿2163
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カーネーション(carnation) ~「美しいしぐさ」~
- 2016/09/06(Tue) -
カーネーション161

一株のカーネーションに花が咲いている。
昨年5月にラッピングされた鉢植えを知人からいただいた。
花が終わった時、地植えした。
今年の5月には咲かなかった。
そして今である。

以前、難しい仕事を二年間一緒に取り組んだ。
8歳ほど年少で、てきぱきと誠実に仕事をこなした。
それ以来付き合いが続く。

実直で細かな気遣いのできる彼である。

カーネーションの花言葉には「美しいしぐさ」も。

   灯を寄せしカーネーションのピンクかな  (中村汀女)

カーネーション162

カーネーション163
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シラハギ(白萩) ~白い時~
- 2016/09/05(Mon) -
白萩160

赤萩に重なって白萩。

昔、白が好きな人がいた。
白を身にまとう姿をよく見た。
たしかに似合っていた。
颯爽とした人だった。

今でも白が好きなのだろうか。

シジミチョウが来て白に留まった。

   君ゆくとその夕ぐれに二人して柱にそめし白萩の歌 (与謝野晶子)

白萩161

白萩162

白萩163

白萩164
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バイカウツギ(梅花空木) ~返り咲く梅雨の花~
- 2016/09/04(Sun) -
ウノハナ161

長靴に前掛けカバー。
ゴーグルにヘルメット。
安全に支度。

川に下りて草を刈る。
台風シーズン、大雨に備える。

葦が伸びる。
ミゾソバが広がる。
葛が這う。
厄介なアレチウリもところどころに。

うなる草刈り機のエンジン音。
カキーン、カキーンと時々石に。
混合油を2回足す。
およそ二時間、作業を終える。
「フウッ-、ヨシッ!」、このまま来年の5月まで。

枝に一輪、白い花。
梅花空木が返り咲く。

   眼前の刈る草のほか何も見ず  (廣瀬町子)

ウノハナ162
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キク(菊・セザンヌ) ~熊が出たんだって~
- 2016/09/03(Sat) -
セザンヌ161

広報が流れた。

「役場産業観光課からお知らせします」
「本日午後3時頃、…地区において熊の目撃情報が寄せられました」
「危害を与えるおそれがありますので、十分注意をしてください」
「また熊を見かけたら、役場産業観光課までご連絡くださいますようお願いします」

川を隔てた知人も住む地区に熊が出たのだという。
餌を求めて里に下りてきたのか。
ここは果樹園が多く、熊にとってもありがたい土地柄かもしれない。

そしてこれからはキノコ採り、いきなり出くわしたら、果たして冷静に適切な対応できるのかと考えてしまう。
多分必死になって全力で逃げるだろうと思うが。

広報からは時間をおいて、再び同じ呼びかけが流れた。

庭には菊が咲いている。
「秋ですよ、お母さん。菊の花が見えていますか」

   乱菊わが学問のしづかなる   (山口青邨)

セザンヌ162

セザンヌ163
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