サクラ(大阪冬桜) ~空晴れやかに弥生尽~
- 2015/03/31(Tue) -
大阪冬桜3311

二番目の庭花見は大阪冬桜。
白い小さな二度咲き八重桜。
晩秋から初冬にかけて咲き、そして春またこうして再び。
華やかさはないが、人にたとえるなら「健気」「誠実」。

三月も尽きる。
まさに去る如し。
初心となる節目、時に形に心に過ぎゆくものがあり、そして時に形に心に新しいものが加わる。
今日まではこれまでの自分、明日からは新たなデザインの自分。

  桜日記三月尽と書き納む  (正岡子規)

大阪冬桜3312

大阪冬桜3313

大阪冬桜3314
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アオジ(青鵐)  ~あっちいってこっちきて~
- 2015/03/30(Mon) -
アオジ151

庭に降りてきたのはアオジ。
ちょこちょこと前へ横へ。
少し歩いては立ち止まり、歩いては立ち止まる。
木賊のそばまで来て歩を止めた。
何かみつけたのか。
得るものはあったのか。

このところいろんな鳥がやってくる。
桜の季節はまた鳥たちの心にも体にもいい季節なのだ。

   一歩一進右へ左への春青鵐  (あや) 

アオジ152

アオジ153
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ミツマタ(三椏・paper‐bush) ~枝が三つに分かれてみつまた~
- 2015/03/29(Sun) -
三椏150

ミツマタです。
朱色の花の中に黄色い花です。
面白いですね。
同じ株から二色の花が咲いているのです。
植えたのは朱色の方の紅花ミツマタだったのですが。
まだ5分咲きほどでしょうか。
小さな花がかたまって下向きに咲いています。
蕾は白く、やわらかで細かな絹毛に覆われています。
今は葉はありません。
ですので、枝がミツマタになっているのがよく分かります。
三つが三つになって三つが増えていくのです。

思い出もそのようにかけ算になっていくといいですね。

   三椏の花三三が九三三が九  (稲畑汀子)

三椏151

三椏152

三椏153

三椏154

三椏155

三椏156
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サクラ(実桜・さくらんぼの花) ~庭花見を~
- 2015/03/28(Sat) -
サクランボ155

桜前線が北上中と、テレビでは各地の開花と満開情報が日付で示される。
高遠城址や松本城はつぼみ。

我が家での魁は少し白みがかった桜。
といってもこれはサクランボ(実桜)の花。
例年に比べ早い開花だ。
2本の木にびっしりである。
今年の実りは期待できそうだ。

  物くはぬ顔しらじらと花見かな (高田寒水)

サクランボ151

サクランボ152

サクランボ153

サクランボ154
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サンシュユ(山茱萸) ~張りゆくとき~
- 2015/03/27(Fri) -
サンシュユ151

木にいっぱい春の色。
木にいっぱい黄金色。
木にいっぱい幸せ色。

山茱萸の花は小さい。
山茱萸の花は線香花火。

「発(は)る」。
「張(は)る」。

生まれる爽色。
「新鮮」という美しさ。

  枯色に山朱萸の黄の新しや  (高木晴子)

サンシュユ152

サンシュユ153

サンシュユ154
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ウグイス(鴬・Bush Warbler)  ~春告げ鳥のケキョクキョカキョ~
- 2015/03/26(Thu) -
ウグイス151

窓の外で少し変わった鳥の鳴き声がする。
ケキョクキョカキョケキョクキョ。
音の高さや響きの様子は似ているぞ、もしかしたら…。
そう思って見ると、いたいた。
鴬だ。
またケキョクキョカキョケキョクキョと。
リズムも音程の取り方もまだ喉をうまく使えていない。
彼にとっても長い休みを経てようやくの出番、ただいま発声練習中ってところか。
もしかすると、まだデビュー前の若い鳥なのかもしれない。
遠くに響き渡るあの美しい歌声までにはしばらく時間を要するらしい。

ホーホケキョ、ケキョケキョケキョと伸びやかに軽快に、そのうちそんな独唱が庭に響くのを楽しみにしよう。
それにしても讃えられる声に比すれば思いの外地味な姿の彼である。

   うぐひすのケキョに力をつかふなり  (辻 桃子)

ウグイス152

ウグイス153

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クリスマスローズ(Christmasrose)  ~あるこう、あるこう~
- 2015/03/25(Wed) -
クリスマスローズ黒241

クリスマスローズを並べた小径がある。
白や黄色、黄緑などに加えて少し黒みがかったのも咲きだした。
その小径はギボウシと交互に植えてある。
今はその姿は何もないが、クリスマスローズの花が終わる頃には葉を大きく広げる景色に変わる。
そこをのんびり散歩するのは雉鳩。
いつも仲良く二人一緒。
ニョロニョロし始めた虫たちを探しているのだろうか。
体を揺らしながら歩く姿が愛らしい。
この二人、5月頃にはまた同じ巣で、新しく雛を誕生させてくれるに違いない。

  庭小径歩く鳩あり温かし (あや)

クリスマスローズ黒242

クリスマスローズ243

雉鳩の散歩

散歩する雉鳩
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ジンチョウゲ(沈丁花)  ~春の香りです~
- 2015/03/24(Tue) -
ジンチョウゲ241

香。
沈丁花。
口を閉じて鼻にスーッと吸い入れる。
体に広がりゆく春の実感。

その昔、母に一枝を持って行ったとき、その香りを喜んでくれたことを思い出す。

おかあさん、ジンチョウゲがまた咲きましたよ。
その芳しい香りが好きだと言っていましたね。
どうですか、雲の上まで届きますか?

   沈丁の香をのせて風素直なる  (嶋田一歩)

ジンチョウゲ242

ジンチョウゲ243
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アセビ(アシビ・馬酔木)  ~気をつけましょう~
- 2015/03/23(Mon) -
アセビ231

アセビの花は小鈴のよう。

それが、あるところでは音符のように並び。
そして、あるところでは葡萄の房のように垂れ下る。

リズムであったり。
ハーモニーであったり。

でもね。
このかわいい鈴のなる木には気をつけよう。
ほら、馬が酔う木と書くだろう。
別名に「悪し実」とあって、実際に口にすると痺れるらしいから。

   花馬酔木掌(て)にさやさやと音立ちぬ (小間さち子)

アセビ233

アセビ234

アセビ235
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ルバーブ(rhubarbe・食用大黄) ~生まれて育って~
- 2015/03/23(Mon) -
ルバーブ151

ルバーブもやはり光の強さと地温の高まりを感じてきたらしい。

にょきっと。
そして皮を剥く。
さらに大きく膨らむ。
中からしわしわが伸びる。
形を変えて独り立ちをする。
葉は成長を続けて大きさを広げる。

生まれ伸び育つこの季節。

去年の4月下旬に、いただいた株を5つ植えた。
そして赤い茎を収穫した。
冬になると地上部はすべてなくなった。
今、3月春。
何もない土の中からこうして大きくなっていく姿を見るのは初めて。
そういえばルバーブはどんな花を咲かすのだろう。

今年もジャム作りをしよう。

  月日過ぎただ何となく彼岸過   (富安風生)

ルバーブ152

ルバーブ153

ルバーブ154

ルバーブ155
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カゴシマコウバイ(鹿児島紅梅)  ~向きはあちこちに~
- 2015/03/22(Sun) -
カゴシマコウバイ3222

九州では桜の開花宣言があった。

春だもの
春の風だもの
春の光だもの
春の水だもの
春の香りだもの
春の景色だもの
春だもの

あちこちで春が店開きしている。

家では鹿児島紅梅。
深い紅の八重の梅。

   近づけば向きあちこちや梅の花 (三橋敏雄)


カゴシマコウバイ3221

カゴシマコウバイ3224
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ユキワリソウ(八重雪割草)  ~うらうらと~
- 2015/03/21(Sat) -
八重ユキワリソウ3211

 
かたまって咲くのは八重の雪割草。
花弁が幾重にも積み重なる。
色は内側は白く、外へ向かってピンクのグラデーション。
形も少しずつ大きさを増していく。

息を止めて見る。
胸を優しいかすかな風が通り抜けるよう。

今年も咲いた
去年も、その前も、前も前も。
きっとこれからもずっと。

   うらうらに雪割草を屈み見る  (あや)

八重ユキワリソウ3212

八重ユキワリソウ3213
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コウバイ(紅梅)  ~軽やかな装いに~
- 2015/03/20(Fri) -
八重紅梅200

暖かないい春日和です。
紅梅もお日さまに「そろそろですよ」と促されます。
蕾は半開きに。
半開きは全開に。
姿を香りの付いた華やぎの装いに。

私も車の冬用タイヤを履き替えました。
濃くなりつつある日の力をいただきながら、身のまわりも軽やかになりましょう。

  このころや梅咲くほとの日の力   (松岡士喬)

八重紅梅201

八重紅梅202

八重紅梅203

八重紅梅204
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フキノトウ(蕗の薹)  ~テンプラで~
- 2015/03/19(Thu) -
フキノトウ3191

昨日は22度だったという。
五月上旬の温かさだと。

誘われて庭の春を探そうと思った。
くしゃみ鼻水、目のかゆみ。
マスクをしながら、下に視線を向けてそろそろと。

あった。
そこに、あそこにも。
それぞれに違う場所に顔を出していた。
ようやく土を押しのけ、落ち葉をかき分けて。
生まれたばかりの膨らみやすでにだいぶ開いたものなど。
見ようと思って見つけるつもりで見るとあるもんだ。

「フキノトウが出ていたよ」
「どのくらい」
「5つあったけど、どうする」
「夕食前に取ってきて」
「わかった」

そして夕方、食卓には衣に包まれたフキノトウ。
ん~ん、このほろ苦い風味と香り。

一つは小さな器に挿してしばらく目で味わう。

  天麩羅で旬の苦きを蕗の薹   (あや)

フキノトウ3192

フキノトウ3193

フキノトウ3194

フキノトウ3195
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クロッカス(Crocus)  ~チョウも出てきてハルハルハル~
- 2015/03/18(Wed) -
クロッカス153181

気温が急に上がってね。
いろんなハルがたくさんでてきたよ。
モンキチョウも初散歩にきてくれたし。
タテハチョウのつがいはぴったりくっついてのランデブー飛行で楽しそう。
土の上には昨日までなかった花もいくつか顔出していてね。
たとえば、ほら白いクロッカスも3つ仲良く。
見ているとランランランって気分になるね。
ハルだよハル。

卒業式もあったらしい。
終わるものがあれば必ず始まるのもあるんだ。

  日の庭に愛語撒くごとクロッカス  (下村ひろし)

クロッカス153182

クロッカス153183
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ルーブル美術館展 「鏡の前の女 」  ~文化のシャワーを浴びに~
- 2015/03/17(Tue) -
ティツィアーノ「鏡の前の女」

文化のシャワーを浴びに行こう、そう思って2ヶ月ぶりに東京へ。

まずは六本木、国立新美術館で「ルーブル美術館展」。
最初に逢いたかったのは『鏡の前の女』(1515)、ルネサンスのティツィアーノが送り出した美女。

想像してみよう。

豊満でなまめかしい白い柔肌。
甘い香りのするやや縮れた長いブロンド。
玉のように輝く深い色の目。
形の整ったやわらかな赤い唇。

頬は紅潮し、胸もほんのり赤らむ。
男が差し出す小さな鏡で顔の色艶を確かめる。
もう一つ大きな丸鏡を彼女の後ろに置く。
乱れ髪はうまくまとめてセットされているか。
濃密な時間を過ごしたあとの二人。
日常に戻すために入念に隅々まで身を整える。
彼女が左手にするのは、香水?
その手に被さる青い布は何だろう。
右手にはかかっていないから彼女の服の一部ではなさそうだが。
小指の指輪と瓶と青い布、何かしらの暗示か。

そういえば、2008年3月下旬にもティツィアーノ先生の作品に感動したことを覚えている。
あれは国立西洋美術館での「ウルビーノのヴィーナス」(1538年)だ。
愛と美の女神ヴィーナスがそのふくよかな白い裸体をベッドの上で艶めかしく横たわる。
極めて魅惑的、官能的な作品であったことが脳裡にしっかり刻まれている。

戻って鏡の前の彼女、実に美しい。
比して髭を生やした身なりのいい彼、名家のご子息といったところか。

可能なら先生にその表現意図を聞いてみたいものだ。
まあ、それにしても500年以上の前にこれだけの見事な描写。
かなわないね、その画力に脱帽。

出て、新宿の喧噪へ。
東急ハンズで買い物。
田舎では手に入らない洗練された諸々の文化を袋一杯に。
自分なりにうまくアレンジして生かそう。
時々、こうして華やかさに彩られた密度の違う空気を吸うと刺激になっていい。

    三月や都会の風にうふふふふ  (あや)

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クリスマスローズ(Christmasrose)  ~春家族の引っ越し~
- 2015/03/16(Mon) -
クリスマスローズ3161

クリスマスローズもいろいろと咲いてきた。
春とはいえ、まだまわりには花姿が少ないだけに、おのずとほっこりとなる。
李の下で黄緑色のも一輪が開く。
葉に紛れるように、そしてやはりに静かに下向きに。
覗くと、中にたくさんの赤紫の斑が落とされている。
蕾に赤紫の縦筋が見られるが、それが内側で斑になっているのだろう。

信州の小さな庭にも少しずつ春家族が到着している。
これからさらに引っ越し便の往来が増えそうだ。

  考へのまとまりさうや暖かし   (稲畑汀子)

クリスマスローズ3162

クリスマスローズ3163
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ネコヤナギ(猫柳)  ~ふんわり~
- 2015/03/15(Sun) -
ネコヤナギ3151

おお、ねこやなぎもふくらんでいるぞ。

やわらかなけだよ。
ねこのしっぽだよ。
ふんわりやさしいよ。

じかんもねこになるね。
かおもねこになっているよ。

   雨やみてやわらかな日よ猫やなぎ (あや)


ネコヤナギ3152

ネコヤナギ3153
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ピーマン(piment・木彫ピーマン)  ~今度は~
- 2015/03/14(Sat) -
8ピーマン

「今度はピーマンはどう?」と言う。
最近は食材を選びながらも、その形が彫刻の題材としてはどうかとも見てくれている。

袋から取り出し、手に持つ。
たしかにどれもこれも彫りを誘う姿をしている。
調理しやすいようにということなのだろう、花柄はすべて切り取られている。
しかし、彫刻にするにはあった方がいい。
作品には花柄を付けて動き持たせるようにする。

榀の木(シナノキ)を選ぶ。
軟らかい材なので、さくさくと刀が行く。
全体の造型が手際よく進む。
胴の中にあるいくつかに分割された膨らみの大きさを確かめながら彫る。
お尻にある3つの丸みを作っていく。
頭部に張り付くようにしてある萼を丁寧に薄くしていく。
柄は長さと太さのバランスを考えて、イメージで創作する。
彫り終わり、両手で撫でてみる。
それらしい感触が伝わる。

水彩絵の具で着色し、最後にナイロン布で磨いて仕上げる。

「いい感じ」
「やはり柄があって正解ね」
「ジャガイモもあるんだけど」

  このごろはピーマンも佳いよお母さん   (片山花御史)


01ピーマン

1ピーマン

2ピーマン

3ピーマン

11ピーマン


4ピーマン

5ピーマン

9ピーマン

0ピーマン
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ツバキ(椿) ~自分のペースで少しずつ~
- 2015/03/13(Fri) -
ツバキ131

椿が少しずつ咲いています。
まだ蕾のほうが多いのですが。
同じ木にあってもそれぞれに違う花開き。
木の上と下、東と西、日のあたりと日陰…。
身の置き場よって育ちが違うようです。
花は風と光を肌で感じたままに、自分の時を知って動くのでしょう。
自分に忠実に自分を育む。
それぞれがありのままにです。

鵯が来て啄みます。
椿は受けて入れています。

   うつし世に浄土の椿咲くすがた (水原秋桜子)
 
ツバキ132

ツバキ133
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カランコエ(Kalanchoe・八重咲き)  ~前へ~
- 2015/03/12(Thu) -
カランコエ3111

テーブルの上にカランコエがある。
ピンクとオレンジの八重が二鉢。

少し前のこと、親子の訪問者があった。
その時それぞれが抱えて持ってきてくれたものだ。
ラッピングに施されたブルーのかわいいリボンは妹さんの手によると。
「花が好きだから、お部屋に飾って頂こうと」

娘は願い描いた夢に向かって、重い扉を自らの手で開き、これから遠く離れた土地で新しい大学生活を始める。
母は娘の選んだ道を温かく見守り、グローバルな生き方をして欲しいとその将来を楽しみにする。
仲の良い素敵な親子だ。

それぞれの今を持つ3月。
それぞれが思い、感じ、考える3月。

一歩ずつ。
一つずつ。

   カランコエに希望を包む春の日かな  (あや)

カランコエ3112

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野に咲く花  ~彼の日のこと今日の思い~
- 2015/03/11(Wed) -
野に咲く花1

今日の言葉を探すのだけれど。

文字に表そうと、綴ろうとするのだけれど。

あの事実、今の現実、続くこれから。

過ぎる時間は誰に早いのか、誰に遅いのか。

今日の思いを束ねようとするのだけれど。  

いくつもの言葉が顔を出すのだけれど。

静かに胸の内で繋ぐ。

   三月十一日は昨日のこと明日のこと  (あや)

野に咲く花2

野に咲く花3
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ホトケノザ(仏の座・三階草) ~春のあたりまえ~
- 2015/03/10(Tue) -
ホトケノザ3101

見つけたのは薄紫の小さな花。
桜の木の下にありました。
着物姿の女性が笠を被って踊っているようにも。
両手を合わせて、シャンシャンしゃんと。

そんな花を見ることのできる平和を、幸せをかみしめたいと思います。
当たり前としてある日常の小さな喜びを。
命のあるありがたさを。

そうそう、ホトケノザでした。
この可愛い花の名前です。

   遠来のもののごとくに仏の座  (鷹羽狩行)

ホトケノザ3102
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カランコエ(Kalanchoe・八重咲き)  ~それぞれの春~
- 2015/03/09(Mon) -
カランコエ391

近くの竹林が大きく揺れている。
遠くに見える山はかすんでいる。
鳥は煽られ翼でバランスを取る。
私の目にはかゆみが感じられる。
風が微細なものを空に巻き上げ、飛ばし、かき混ぜる。

部屋には贈られたカランコエ。
花言葉は「幸福を告げる」「たくさんの小さな思い出」とある。

いろんな春の様相。

   春風や闘志いだきて丘に立つ  (高浜虚子)

カランコエ392

カランコエ393
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ユキワリソウ(雪割草)  ~雪割草が咲いたのね~
- 2015/03/08(Sun) -
ユキワリソウ381

雪割草が咲いた。
花は薄いピンク。

雪割草が咲いた。
花は小さい。

雪割草が咲いた。
たくさんの蕊。

雪割草が咲いた。
何処かでも咲いているのだろう。

雪割草が咲いた。
雪はすっかり消えた。

   みんな夢雪割草が咲いたのね   (三橋鷹女)

ユキワリソウ382

ユキワリソウ383
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サトウエンドウ(砂糖豌豆) ~木彫で作る~
- 2015/03/07(Sat) -
エンドウ1

「エンドウもいいんじゃない?」と前から言っていたのだった。
私は「そうだなあ…」と。

出されたトレ-にエンドウがたくさん入っている。
スーパーへ出かけたついでに買ってきたようだ。
サトウエンドウだと言う。
私は「佐藤さん」が開発したエンドウなのか思った。
そしたら笑われた。
サトウはシュガーの方なのだと。
甘味があるエンドウなのでその名前だと。

新聞紙にエンドウを広げる。
大きさや形を見て、良さそうなものを一つ選ぶ。

使用する材はポプラ。
比較的軟らかい。

輪郭に沿って形を切り出す。
面を削り落としてエンドウ全体の立体的感を出していく。
莢の中の豆の膨らみを意識して浮かび上がらせる。
表と裏の豆の位置を合わせるように彫り進める。
萼の形と反り具合などを確かめ表す。
先端のひげを折らないように慎重に細くしていく。
両面の莢の合わせ目に刀を入れ凹みを出す。
彫り終了。
薄く着色して完成。

「干し椎茸は?」

  春めくといふ言の葉をくりかへし  (阿部みどり女)

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エンドウ3

エンドウ4

エンドウ5

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シロハラ(白腹) ~虫の目覚め鳥の言葉~
- 2015/03/06(Fri) -
シロハラ361

啓蟄だって。
いよいよむしさんたちもおめざめってわけだ。
三月に入ってから温かい日が続いている。
このところぽかぽだね。

あっ、鳥。
しろはらだ。
水飲んでいる。
かのじょもようきにさそわれておさんぽってとこかな。

色々が動きだしているんだ。
そうだなあ。

私も春にならなきゃだわ。
こころもけいちつにって。

  啓蟄の鳥語すずろに美しく  (後藤夜半)

シロハラ362

シロハラ363

シロハラ364
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クリスマスローズ(Christmasrose)  ~ぐん!~
- 2015/03/05(Thu) -
クリスマスローズ351

ラジオの音楽は春の歌に模様替え。
テレビのキャスターもパステルカラー。

  空いろのスカートをはいた少女たちが
  ひろい野原でステップをふむ
  すると その足もとから
  ぐん!
  と芽を出す春の草
   (略)
           (新川 和江 『野のまつり』より)        

目に3月、耳にも3月。
野にも空にも3月。
心にも3月。

  三月やクリスマスローズのスカート  (あや)

クリスマスローズ352

クリスマスローズ353
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ジョウビタキ(尉鶲) ~そろそろ移動の時期~
- 2015/03/04(Wed) -
ジョウビタキ3041

庭をのんびりと歩くのはジョウビタキ。
腹ごしらえかな。
臘梅の花が落ちている。
思案顔。
食べる?
口を大きく開けた。

いつ見てもその表情や仕草が可愛い。
ツッツッツッ、カタカタカタとリズミカルなその声も好きだ。

やってきたのはたしか10月半ばだった。
そして3月。
そろそろ北へ戻る準備を始める頃か。

元の住処はどんなところだろう。

   ひるがへり去りし鶲の紋の白  (坊城としあつ)

ジョウビタキ3042

ジョウビタキ3043

ジョウビタキ3044

ジョウビタキ3045
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立ち雛 ~二人並んで~
- 2015/03/03(Tue) -
雛掛け軸1

♪二人並んですまし顔~♪。
掛け軸の立ち雛です。
あどけない表情のなんとも愛らしいお雛様です。
寄り添って何年もご一緒のお二人です。
着物や飾りもシンプルですが。
和みますね。

ずっとお立ちでしたので、だいぶお疲れだと思います。
明日には床の間から降りて、来年までゆっくりと桐箱の中で丸くなってお休み頂きましょう。

  床の間に立ち稚児微笑む節句かな  (あや)

雛掛け軸雛2
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雛飾り ~若かりし頃~
- 2015/03/02(Mon) -
雛飾1

飾ってあるのは木目込みのお雛様。
記憶ははっきりしていなのですが、多分昭和63年頃のものだと思います。
年を経てはいますがまだ色褪せていません。
目もと、口もと、やさしいお顔です。

実は今はというか、まだというか、我が家にはこの飾りに相応の女の子はいないのです。
でも、こうして節句にあわせてお出ましをいただくんです。
季節感を刻むためにです。

  いきいきとほそ目かゞやく雛かな   (飯田蛇笏)

男雛

女雛
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