ダリア(dahlia) ~いつまで咲く~
- 2014/09/30(Tue) -
ダリア141

ダリアが咲く。
ピンクのダリアが咲く。
大きなダリアが咲く。
夏から咲く。
秋になっても咲く。
ダリアはいつまで咲くのだろう。
いつまで咲き続けるのだろう。


  見えて来し未来引き寄せ九月尽 (稲畑汀子)

ダリア142
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クリ(栗) ~皮剥きをします~
- 2014/09/29(Mon) -
栗291

「ねえ~、栗むいて~」。
茹でられた栗の入った笊が目の前に置かれる。
そして栗剥き器がお盆の上に。
「どう剥けばいい」。
「渋皮煮にするので鬼皮を剥いて」
「わかった」。

小一時間、黙々と。
最後の一つを剥き終わった時、親指の付け根が痛かった。
「おわったよ」。

すぐに火に掛けられる。
そして、夕食に一つ。
「食べてみて」。
「どう」。
「う・ま・い」

適当な甘味に仕上がっていた。

   ストレスに負けぬ神経栗を剥く (森下康子)

栗292

栗293 - コピー

栗294

栗295
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リンゴ(アルプス乙女) ~藤村の「初恋」の味かも~
- 2014/09/28(Sun) -
アルプス乙女1

一回り小さなリンゴです。
数えるほどですが。
「アルプス乙女」です。
愛らしい名前でしょ。
実はこのリンゴは信州松本生まれのお嬢さん。
両親は「富士」さんと「紅玉」さんですって。
槍や穂高や常念など北アルプスの山々が見える松本。
苗字に「アルプス」が付くのはそこに因むんでしょうね。
もちろん食べられますよ。
もう少し赤味が増したところで収穫することにします。
来週の週末あたりになるかと思います。

   我恋は林檎の如く美しき   (中川富女)

アルプス乙女2
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原種シクラメン・ヘデリフォリウム(Cyclamen Hederifolium) ~心の道草~
- 2014/09/27(Sat) -
ヘデリフォリウム9271

ヘデリフォリウムさんじゃないですか。
ああ、咲いていたんだ。
隠れていて気づかなかったよ。
周りは大きな葉ばかりだしね。
すっと伸びた茎の上に、白い顔がちょっとうつむいて。
君は清らかそのもの。
おやおや、蕾を持った茎はくるくるくる、ゼンマイみたい。
そしてやはり葉はまだ出ていないんだ。
花は葉に逢えず、葉は花に逢えずは君のさが。

いつものようにこの爽やかな空気を待っていたんだね。
君の肌に合うんだ。
私も秋は好き。

   秋草に心道草してをりぬ  (稲畑廣太郎)

ヘデリフォリウム9272

ヘデリフォリウム9273

ヘデリフォリウム9274

ヘデリフォリウム9275
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髷を結った訪問者 ~楽しみの星取り表~
- 2014/09/26(Fri) -
321.jpg

大相撲九月場所が佳境を迎えている。
新しい力の台頭もあり、おおいに盛り上がる。
私はまた、違う意味で今場所を楽しみにしていた。

彼が我が家に挨拶に来てくれたのは、8月2日のことだった。
先の名古屋場所が終わって東京へ戻る途中に寄ってくれた。
髷も結えて、お相撲さんらしい風格も出てきている。

高校3年間はラグビー部。
惜しくも花園へは行けなかった。
一念発起、角界を目指す。
新弟子検査があるため、卒業式も出ず、そのまま入門。
そして1年半。

無口である。
自分からはほとんど喋らない。
厳しい稽古。
ちゃんこ作り。
携帯不可。
こちらからあれこれ聞いて、それに答える。
木訥の中に、強い意志を感じる。

位置はまだ序二段。
送ってくれる番付表に載る四股名は虫眼鏡で見るほどの小さな文字。
上にはとてつもなくおびただしい力士が重しとなって名を連ねる。
そして昨日、早くも勝ち越しを決める。

番付が上がる来場所がまた楽しみだ。

   鼻柱打ちも挫けず相撲かな  (野坂十二楼)

9月場所1

9月場所2
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サツマイモ(甘藷) ~鮮やかな紅色~
- 2014/09/25(Thu) -
サツアミモ254

甘藷を掘る。
植えてから3ヶ月余。
そろそろいい頃ではないか。

鎌で広がる蔓を切り払う。
三本鍬を持つ。
芋に当てないように周りの土を掘っていく。
出てくる、出てくる。
なかなかいいできだ。
グサッと芋に鍬が食い込む。
おっと、まずい。

畝一つ掘り終わる。
洗う。
土を落とした「紅東」は瑞々しい赤い色をしていた。

   掘り起す藷に器量のありにけり  (山本耀子)

サツマイモ251

サツマイモ252

サツマイモ253
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アリッサム(Alyssum ・ ニワナズナ)   ~かぜをひかないように~
- 2014/09/24(Wed) -
アリッサム9241

あさはさむかったですね。
最低気温が氷点下まで下がったところもあったようですよ。
あしもひえるようになりました。
もう寝るときは靴下ですか?
ええ、それもあつでの。
私もずっと長袖にしています。
かさねぎしているひともめにつくようになりました。
今年は衣替えが暦より前倒しですね。
このじきはきおんのへんかにからだがなかなかついていけません。
朝と昼との気温差も大きくて、体調を崩しやすい季節です。
かぜをひかないようにしましょう。

アリッサムですか?
ええ。

   リフォームの居場所落ち着かず芋を掘る  (あや)

アリッサム9242

アリッサム9243
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ブルーセージ(Blue Sage・アズレア) ~爽やか色です~
- 2014/09/23(Tue) -
ブルーセージ230

ブルーセージです。
たくさんの花です。
可愛い花です。
てるてる坊主です。
お人形さんです。
青い花です。
爽やかな空の色です。

秋分の日です。

   秋分や家のリフォーム初日なり (あや)

ブルーセージ231

ブルーセージ232

ブルーセージ233
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ゴボウ(牛蒡) ~掘って掘ってまた掘って~
- 2014/09/23(Tue) -
牛蒡9221

ブロッコリーを植えて戻る。
と、「牛蒡を取ってきて~」。
作業着と長靴のままの私。
「は~い」。

まず大きな葉を落とす。
そして鍬を持って周りを深く掘り起こす。
土の中から牛蒡が顔を出す。
20㎝、30㎝…、40㎝、そろそろ両手で引き抜きたい衝動に駆られる。
しかし、思いとどまる。
さらに先の方まで掘り進める。
いつも途中で折ってしまうのでそこは慎重に。

掘った牛蒡を持って、「取ってきた~」。
受け取った声は、「もう一本取ってきてっ」。

また手袋をはめ直し、片付けた鍬を再び手に。

食事時、掘ったばかりの長根は細く切り刻まれ、きんぴらになって小鉢の中に出てきた。

  牛蒡掘る黒土鍬にへばりつく (高浜虚子) 

牛蒡9222

キンピラゴボウ14
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ツリフネソウ(釣船草・法螺貝草) ~その渦の中にはたっぷりの蜜があるというのだ~
- 2014/09/22(Mon) -
釣船草211

栗の木は屋敷の西端にある。
私は毎朝落ちる栗の実を拾う。
そばには井水が流れる。
その水しぶきがかかるところに少し前から赤紫の花が咲き出した。
ぱっと見すれば、空中に浮かんでいるような印象を与える変わった花だ。
たとえていうなら、歌舞伎の宙乗り。
役者が背中に吊り下げ具を付けて浮遊しているかのような。
それに形が面白い。
花の先は大きく口を開き、花の後ろはカタツムリのようにくるくると渦状になる。
蕾が動き始める頃からその渦巻きは見られる。
真横から見ればそれは昔の蓄音機にも似る。

この珍しい形をした花は釣船草という。

   しぶき飛び草つり舟の揺れており  (あや)

釣船草210

釣船草212

釣船草213
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ユウゼンギク(友禅菊) ~叔父の感性、その心~
- 2014/09/21(Sun) -
ユウゼンギク9201

叔父が「菊飾り」を届けてくださった。
一枚一枚の花びらの細やかな造形。
その重なりとやわらかな反り。
金縁の杯や竹の花器。
いつもながらの繊細な細工である。
それらはすべてが独学でのオリジナル作品。
叔父のミニチュア飾りが我が家に折々の季節感を施してくれる。

「いつもありがとうございます」

「みんなが喜んでくれるので、自分もうれしいし、みんなとの話も楽しみなあ」
「こうして作っておりゃ、ぼけ防止にもなるし」
「今度はなあ、実りの秋…」
次の構想はもう頭の中でできあがっている。

帰り際、車に乗り込もうとした叔父の目に留まった青紫の菊。
「こりゃあ野菊かな?」
「いえ、友禅菊だと思います」
「ユウゼンギク?、ほおお」
「じゃあ、またできたら持ってくるで」
「お気を付けて」

我が家から車で40分ほどの、天竜川を見下ろす眺めのいいところにお一人でお住まいの叔父である。
今度お見えになるのは十月半ば頃だろうか。

   花びらも蘂も混みあふ小菊かな  (鷹羽狩行)

重陽1

重陽2

重陽3

ユウゼンギク9202
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ヒガンバナ(彼岸花) ~群がりて蕊広げ~
- 2014/09/20(Sat) -
ヒガンバナ200

彼岸花って、なんか独特の雰囲気を持っていますよね。
そうだね。
綺麗な花なんですけど。
わかる。
名前から来るイメージも影響しているかもしれませんが。
それはあるかもしれない。
曼珠沙華でしょ。それに狐花とか、天蓋花とも言うらしいですよ。
きいたことがある。
別の世界へいざなうような。
たしかに。
そしてなぜか寂しく静かで、心を鎮めるような。
ん、ん。
またほら、葉がなくて茎と花だけっていう形も不思議だし。
かわったさきかただ。
群がり咲くところも惹きつけられますよね。
つぼみのかたちももいい。

そういえば今日は彼岸の入りでしたね。
そう。

  むらがりていよいよ寂しひがんばな   (日野草城)

ヒガンバナ201

ヒガンバナ202

ヒガンバナ203

ヒガンバナ204
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クジャクアスター(白孔雀) ~日中も長袖となり~
- 2014/09/19(Fri) -
白孔雀アスター87

栃や欅、桜などから葉が落ちるようになってきました。
まだ少しずつですが。
木々の実も色づき始めています。
高い青空を見上げるに手を翳す必要もありません。
「残暑」の言葉を使うこともなく、季節の襷はスムーズに掛け替えられたようです。

昨日は一日長袖で過ごしました。

白孔雀が咲いています。

   秋しのびよる金箔をおくごとく  (千代田葛彦)


白孔雀アスター86

白孔雀アスター85
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リコリス(Lycoris・オーレア) ~あ、また玉虫が~
- 2014/09/18(Thu) -
オーレア144

オーレアという名の黄色いリコリス。
これも毎年のこの時期の花。
うんうん、いい、なかなかいい。
こうして目を細めていると、あらあ、玉虫がいるではないか。
花の中をゆるゆると動いている。
花びらを昇り、てっぺんへ。
次はにょきっと伸び出る蕊の上に。
長くて細いが持ちこたえられるだろうか。
アッと、体が反転して危ない。
落ちそうと思ったその時、彼は翅を開いた。
そしてそのままどこかへ飛んでいった。

そういえば三週間前にも白百合に留まっていた。
こんな素敵な訪問者なら何度でも大歓迎。

おお~い、また遊びに来いよお~。

   たまの緒の絶えし玉虫美しき  (村上鬼城)

オーレア251

オーレア352

オーレア455

オーレア663

オーレア765

オーレア864

オーレア966
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クリ(栗・丹沢) ~童謡を口ずさみながら~
- 2014/09/18(Thu) -
栗9181

ああ、栗の実も大きくなってきた。
秋の眺めだなあ。
そう思って近づくと、木の下にはもういくつか落ちている。
さっそく拾う。
まずは一籠分。
これからは、早朝に籠と栗拾い鋏を持つことが日課となりそうだ。

今年は毛虫の発生がほとんど無かったのは幸いである。

ら~ららら、らららら~ら、らららら~らら~。

   栗拾ひねんねんころり言ひながら  (小林一茶)

栗9182

栗9184

栗の実1

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キクイモ(菊芋) ~黄色とのコントラスト~
- 2014/09/17(Wed) -
キクイモ9171

青空をバックに黄色い花。
背が高く、風に揺れながら。
向日葵?
いえいえ、菊芋。
家の土手で野生化。

そこにイチモンジセセリ(一文字挵)来て、吸蜜。
隣には小さな緑のワカバグモ(若葉蜘蛛)が捕食を待つ。

もともとは食用に植えた菊芋。
秋も深まり、茎が枯れた頃に掘る。
味噌漬けがいい。

  この国の山河うるはし牧水忌   (榊原見牛)

キクイモ9172

キクイモ9173
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リコリス(アルビフローラ) ~としをとるということ~
- 2014/09/16(Tue) -
アルビフローラ161

目が悪くなってきたなあ。
耳も少し遠くなってきたし。
なにより単語というか、言葉が出てこなくなっている。
名詞や動詞の多くが「あれ」に置き換わったり。
先日などは「竹久夢二」の名がどうしても思い出せなかった。
「ほら、あの、大正ロマンの、絵描きの、着物姿の、宵待草のあれ…」
何かを持ちに隣の部屋に行ったのに、途中でそれが何だったのか忘れて引き返すこともしばしばだし。
ああ、困ったものだ。

昔の新聞の切り抜きには次のようにある。

老化とは「継続的な疲労によって脳などの組織が傷つき、生命の根源である回復力が失われる現象」(渡辺恭良)だと。
そうか、私の脳も傷ついているんだ。さまざまな回復力がなくなってきているんだ。
「心身をリラックスさせるなど、力のかけ加減を知ることが長寿の手がかり。柔軟な回復力は疲労による脳の損傷も治します」。
むりせず、しぜんのまま、ありのままがいいということかあ。

「知能は生涯を通じて発達し、変化する。老いて経験を得ることでこそ、磨かれ、豊になる知恵という力もある」。(高山緑)
発達心理学においては、老いと知的能力の衰えは同義ではないとも。
もっともっといろんな経験をしようよ、学び続けようよ、そうすれば頭は衰えないよってことなんだろうねえ。
世阿弥の語る「その時々の初心」に通じるなあ。

「老いるほどに人生や本物が見えるという人間のしなやかさを見直したい」(梅原猛)
たしかに、同じ事や同じものを見たり、同じ本を読んでも、若い頃は分からなかったことが、今は理解できたり、見えたりする。

考えてみれば、若者の何倍もの経験とさまざまな場面を生き抜いてきているんだものなあ。
老いの人生図書館にはさまざまなジャンルの書物があり、老いの人生工房には状況に応じた多くの道具が並んでいるし。

まあっ、いろんなことに関心を持って、好きなことを楽しみつつ、周りを意識した生活をするってことなんだろう。

ほら、白い彼岸花も咲いている。

  空澄めば飛んで来て咲くよ曼珠沙華  (及川 貞)

アルビフローラ162

アルビフローラ163

アルビフローラ164
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ミョウガ(茗荷) ~好きなんです~
- 2014/09/16(Tue) -
ミョウガ9161

私は茗荷が好き。
あの何とも言えない独特の香り。
薬味としてはもちろん、どんな調理でも。
天ぷらよし、酢の物よし、味噌汁の具にもよし。
でも一番は甘酢漬けかな。

昨日もたくさんの収穫。
洗うところまでは私の仕事。
あとはお任せ。
さて今度の食卓にはどんな姿で。

   茗荷の子くきと音して摘まれけり  (藤木俱子)

ミョウガ9162

ミョウガ9164

ミョウガ9165
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キク・セザンヌ(菊・Cézanne) ~赤とんぼもやってくる~
- 2014/09/15(Mon) -
ミヤマアカネ雌14

ようやく秋らしいわね。
ああ、いいてんきだ。
風も気持ちよくって。
きもちいい。
絵の具を塗ったような青い空。
すいこまれるようだ。
秋はこうでなくっちゃね。
てんたかくなんとかって。

あら、蜻蛉よ。何蜻蛉かしら。
ミヤマアカネのメスだね。
あの菊は?
セザンヌ。

秋は好きだわ。
あきはいい。

   とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな  (中村汀女)

セザンヌ9151

セザンヌ9152
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レリーフ(relief) ~思い立って~
- 2014/09/14(Sun) -
03スケッチ

スケッチブックを出して少し前のクロッキーを見ていたら、それをレリーフにしてみたくなった。
木彫か粘土か、少し迷ったが石膏ですることにした。
石膏板でのレリーフ制作は初めてである。
まずは枠を作り石膏を流し込んで、暑さ2㎝ほどの板を作る。
それにクロッキーを転写して、線を濃く描き足す。
彫りに入る。
道具を使い分けながら線を彫り、仕切りを彫り、周りを彫っていく。
一枚板なので、容易に修正はできない。
特に彫りすぎると、高低差に狂いが生じ、やり直しがきかない。
後頭部や首の部分から細部に入っていく。
形の奥行き、前後、左右、重なりを意識しながら彫刻刀などを用いて立体感を出していく。
石膏に当てる刀の力を微調整しながら慎重に彫り進める。
次は顔。
目や鼻、人中、頤の微妙な変化を見つけ、丸みや膨らみを丁寧に表す。
そして耳に手を入れ、最後に服を彫り上げて終了。
思いの外、さほど時間を掛けずに終えることができた。
ただ近い距離での作業で目が疲れた。
そして神経も。
こうした新しい表現へのチャレンジも楽しい。

久しぶりの心地よい秋晴れだった。

  秋晴や瞼をかるく合はせても  (鷲谷七菜子)  



01枠に石膏を流し込む

02石膏板

04石膏版にスケッチ(転写)

06仕切り彫り

07輪郭彫り

08周囲彫り

09浮き彫り

11立体彫り2

13彫り終了

完成作

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ヤブラン(薮蘭) ~樹下に紫の色~
- 2014/09/13(Sat) -
ヤブラン131

薮蘭は柿の下にある。
杜鵑草や白山菊、それに咲き終わった蝦根の間に。
優しげな斑入りの細長い葉。
その中から数本の花茎が伸びる。
それに穂状の小さな花が付く。
まだ多くは丸い蕾だが、いくつかは開いている。
5㍉ほどの紫花の中にはさらに小さな黄色い蕊が顔を出す。

朝夕が涼しくなった。
秋の気配とともに薮蘭は咲く花である。

   新涼や眼鏡をとりてあたり見る   (高浜虚子)

ヤブラン132

ヤブラン133

ヤブラン134
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ヤマブドウ(山葡萄) ~野の味~
- 2014/09/12(Fri) -
ヤマブドウ9121

山葡萄が実る。
色や大きさはばらばら。
その房の中から黒紫に熟したものを撰んで口に入れる。
丸い実の大部分は種が占める。
甘味もあるが、どちらかと言えば酸味の方が勝る。
生食にするには果肉も少ないが、野生の味を楽しむにはいい。

花が咲いていたのは梅雨時だった。

   あをぞらをのせて雲ゆく山葡萄 (清水衣子)

ヤマブドウ9122

ヤマブドウ9123

山葡萄の花607

ヤマブドウの花607

ヤマブドウの夏の実607
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アジサイ・ライムライト(Hydrangea Limelight) ~チャップリン…「僕の幸せより君の幸せ、愛する人に尽くす」~
- 2014/09/11(Thu) -
ライムライト9111

この地域の8月の日照時間が例年のおよそ40%ほどだと、昨日のニュースは報じていた。

いつもは7月半ば頃から8月にかけての暑い盛りに咲くライムライトだが。
今年は大分遅れ、咲き出したのは9月に入ってから。
一房だけ。
これも天候不順のせいだろうか。

ライムライトはほんのりと薄緑を乗せた白い花である。

  レリーフに九月の哀愁彫り刻む  (あや)
  
ライムライト9112

ライムライト9113
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ミソハギ(禊萩) ~満月に心静かに~
- 2014/09/10(Wed) -
ミソハギ9101

一月前頃からでしょか。
淡紫の花が他の花に紛れるように咲いています。
茎に付くように小さな花が穂状になっています。
ミソハギです。
禊萩、溝萩、鼠尾草、千屈菜の漢字が充てられています。
まったく関連性のないようないくつもの名があるなんて面白いですね。
もっともそれぞれに意味や由縁があるのでしょうが。

十六夜の満月、久しぶりにじっくり見て味わうことができました。

  みそ萩や水につければ風の吹く  (小林一茶)

ミソハギ9102
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カリブラコア(バナナチョコレート) ~見た目から~
- 2014/09/09(Tue) -
カリブラコア141

カリブラコアです。
今年初めて植えました。
ペチュニアを小さくした感じです。
外が黄色と中が茶色のバイカラーです。
それで名前がバナナチョコレートとなっていました。
まだしばらく先まで咲いてくれそうです。
そういえばデザートはバナナでした。

昨日は白露でもありました。
虫の音も部屋まで届きます。

   草ごもる鳥の眼とあふ白露かな  (鷲谷七菜子)

カリブラコア142

カリブラコア143

カリブラコア144
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中秋の名月(マイお月見) ~いつもありがとう~
- 2014/09/08(Mon) -
お月見

今日は中秋の名月。
天気予報は曇り。
雲間からの眺めということになるのだろうか。

叔父からの電話。
「お月見ができたで、持って行くけど」。
季節季節の飾りを作って届けて下さる。
歩くに杖を手放せないが、手先はとても器用。
鋏と小刀とカッターを用いてミリ単位で形を作り上げる。
だいたいにおいて、折々の季節を意識した生活そのものが素敵だ。

縁側に腰を下ろす。
空には満月ときらめく星。
それぞれに少しの雲がかかる。
縁台の上には三宝をおいてお団子を供える。
横には竹の器に桔梗と薄。

部屋の中でマイお月見。

80余の一人暮らし。
車の運転気をつけてね。
伯父さんいつもありがとう。

   名月や故郷遠き影法師 (夏目漱石)

満月

団子

桔梗

薄
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ベンケイソウ(弁慶草) ~強そうな名前ですが~
- 2014/09/07(Sun) -
ベンケイソウ971

弁慶草が開き始めました。
花茎の頂に小花をたくさん付けています。
色は淡い紅、形は星。
弁慶という名のイメージとは結びつきませんが。

ところで義経草なんてのもあるんでしょうか。

   一向に九月らしくはならぬかな  (稲岡 長)

ベンケイソウ972

ベンケイソウ973
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サンショウ(山椒の実) ~美味い利用法は?~
- 2014/09/06(Sat) -
山椒の実141

山椒の木。
枝いっぱいに小さな赤い実。
大分その色も濃くなってきた。
もう少しすれば皮がはじけて中から黒い種が飛び出す。

夏の間、この木はアゲハの幼虫たちのレストランだった。
彼らはあの香りのいい葉が好物のようだ。

さてどうしよう。
少しを取って干して粉山椒にでもするのがいいか。
ほかには…。

  裏畑に朱を打つて熟れ実山椒   (飴山 實)

山椒の実142

山椒の実143
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ニラ(韮の花) ~ほら、可愛いんです。~
- 2014/09/06(Sat) -
韮の花1

韮の花は白い。
六角形をした小さな星のよう。
スッと伸びた茎の頂きに分かれて咲く。

葉には春から夏にかけて大分お世話になった。
で、今度は花と茎は天ぷらとおひたしに…。

韮の花は愛らしい
束ねて首の長い花瓶に。

  齢かな摘みて眺むる韮の花   (河原枇杷男)

韮の花2

韮の花3
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リコリス・スプレンゲリー(Lycoris sprengeri) ~花の中のグラデーション~
- 2014/09/05(Fri) -
リコリス・スプレンゲリー941

リコリス・スプレンゲリーが茎を一つ伸ばす。
花の内側はピンク色、それが外に向かって青紫に色調を変化させる。
その絵の具で着彩したかのようなグラデーションがなんとも美しい。
このような色彩を生みだす不思議。
自然の表現力。

雨や曇と、九月に入ってからもすっきりしない天気が続く。
詩的でおしゃれでちょっぴりセンチメンタルな彼はいったいどこで道草食っているのだろう。
澄んだ青い空と芸術的な白い雲を伴い、「やあみなさんこんにちは」と爽やかな笑顔を見せて欲しいものだが。

  忽然と曇る九月の狐花 (あや)

リコリス・スプレンゲリー942

リコリス・スプレンゲリー943
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シラヤマギク(白山菊) ~その粗なる趣~
- 2014/09/04(Thu) -
シラヤマギク941

菊も季節。
銀杏の下で咲くのは背の高い白山菊。
野の菊だけあって園芸種とは違う趣。
たとえば花びらの数が個々の花によってバラバラ。
6枚のもの、7枚のもの、8枚、9枚のも。
さらに面白いのは、花の形を整えず、花びらの間が不規則にあいている。
洗練されていない里の素朴な味わいがある。
この花は他の何も添えずに、一輪挿しがいい。

   花びらの欠けし野菊に忘念す  (あや)

シラヤマギク942

シラヤマギク943

シラヤマギク944
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