
「窮して変じ、変じて通ず」。
真剣にやっておれば、必ず壁に当たる。
それでも向き合っていれば、何かが開ける。
10月31日の新聞コラム(中日春秋)にあった言葉である。
先般逝去された川上哲治さんの座右の銘として紹介されていた。
心を行き渡らせ,尽くしたとしても思惑通り進まぬ事も多い。
しかし、結果が即、表れなくても、続けて、続けて、続ける。
続けることで、さらに続けなければならないことが見える。
続けることで自分を冷静な目で見ることができる。
周りの人の姿や置かれた情況も。
そしてまた次にやるべきことがわかる。
チェンジすべき新たな自分も浮かび上がる。
川上さんは球界初の2000本安打(通算安打2351)を達成した。
だが、その裏には約5000本ほど(通算打数7500)のアウトがあるのだ。
ひたすら決めた事を愚直に取り組む。
やったか、やらなかったか。
自らの心が自らを評価することのみに従って。
コラムを読み、そんなことを思った。
復唱してみる。
「窮して変じ、変じて通ず」。
錦木が真っ赤に染まって美しい。
錦木のもの古びたる紅葉かな (後藤夜半)
